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中国の新型ミサイル「東風21D」は米空母を殺すゲーム・チェンジャー2010/08/09 08:00

中国の新型ミサイル「東風21D」は米空母を殺すゲーム・チェンジャー


8月5日、米国防総省のジェフ・モレル報道官は原子力空母ジョージ・ワシントンを黄海での米韓合同軍事演習に派遣する方針を表明。

中国の反発を誘うかのようなジョージ・ワシントンの動き。時を同じくして中国の新型ミサイルがベールを脱いだ。

中国の新型ミサイルとは「東風21D(Dong Feng 21D)」。航行中の米海軍空母などの艦艇を撃破する「対艦弾道ミサイル(ASBM」)である。

防衛のエキスパートと称されているパトリック・クローニンはこのミサイルが米海軍の戦力投射(パワー・プロジェクション)を停止する潜在能力があり、その目的のために設計された最初のポスト冷戦戦力だと語る。

そして、「あるものはそのミサイルをゲーム・チェンジャー(game-changer)と呼ぶ」と語ったのが米海軍大学のトシ・ヨシハラ准教授。

このミサイルの射程距離は1500キロに達すると見られており、日本列島がスッポリ入る。南シナ海を伺いながら、ホルムズ海峡やマラッカ海峡までもう少し。それはまるで中国の真珠の数珠繋ぎ戦略(string of pearls strategy)を見守るかのよう。

米国ではこのミサイルが太平洋のパワー・バランスを変えるのではと大騒ぎ。確かに日本列島がスッポリ入っているために米艦隊が自由に入れなくなる可能性も。

このミサイルこそが中国の「アクセス拒否」戦略の柱。米艦隊が自由に入れなくなれば、日米安全保障条約は事実上無力化し、太平洋の橋は分断されることになる。

さらなる恐怖はこのミサイルがイランなどの手に渡った時のこと。巨竜がイランと組んで中東の石油をバクバク独り占めという事態も覚悟しなければならない。

中国という強敵の登場を歓迎するかのようにジョージ・ワシントンは悠々と海を行く。そして現在南シナ海に。ベトナム中部ダナン沖合に8月8日到着。

南シナ海では石油資源に恵まれた南沙(スプラトリー)、西沙(パラセル)両諸島の領有権をめぐって中国とベトナムは対立している。そのベトナムに対して国内でのウラン濃縮を認める方向で交渉中であることを明らかにした米国。

そしていよいよ中国が「裏庭」と主張する黄海に向けて出航か。

なにやらすでに米中冷戦時代。ゲームもバージョンアップ到来の予感。あの手この手で新技術を競い合い、米軍需産業も大いに賑わうことになるだろう。

さて、日本。石油はどうする。指をくわえて見ているだけでいいのだろうか。


<関連記事引用>

■米軍“空母破壊兵器” 中国が開発中 1年以内に実験も
2009/06/13 産経新聞 東京朝刊

 【ワシントン=山本秀也】中国が日本、台湾周辺の西太平洋に展開する米海軍の空母撃破を狙った新型兵器を開発中で、1年程度で実験段階に入る可能性があることが11日、米国防関係者の証言で明らかになった。米議会の政策諮問機関「米中経済安保調査委員会」で述べたもので、複数の専門家は、西太平洋での影響力拡大を狙う中国の軍拡に警戒を呼びかけた。

 中国の新型兵器について、ポール・ジアラ元国防総省日本部長は、「現状では完成をみていない」としながらも、「向こう1年程度で洋上標的への実験段階を迎える」と分析した。

 米国防総省によると、中国が開発中とされる新型兵器は、洋上の大型艦船を標的にする「対艦弾道ミサイル」(ASBM)。移動式の中距離弾道ミサイル東風21型(DF21)がベースになっており、終端段階で弾頭を精密に誘導する性能を高めたものだという。広い飛行甲板を持つ空母を高速で頭上から撃破することを狙っている。射程は1500キロ以上。台湾、沖縄周辺のほか、横須賀、佐世保など、在日米軍の港湾拠点を含む日本近海が射程に収まる。

 ASBMは、中国近海に米海軍の空母戦闘群が接近するのを妨げる戦略の柱と位置づけられる兵器だ。3月に公表された中国の軍事動向に関する国防総省の報告書でも、その開発動向には懸念が示されていたが、開発がどの段階にあるのかなどは、これまで明らかにされていなかった。

 中国近海から次第に洋上への支配力を広げる中国の動向について、マイケル・マクデビット退役海軍少将も、新型兵器の開発が進展しているとの見方を表明。西太平洋で米海軍の行動が中国に抑えられれば、「日本の孤立化を招く恐れがある。東京にとっては戦略的脅威だ」と指摘した。


■中国の軍近代化警戒 米国防長官 「弾道ミサイル脅威」
2009/09/18 産経新聞 大阪朝刊

 【ワシントン=山本秀也】ゲーツ米国防長官は16日、東部メリーランド州で開かれた米空軍協会年次総会での演説で、中国の軍備拡張について「われわれの行動の自由を妨げ、戦略的な選択肢を狭める」との判断を示した。とりわけ、中国軍の戦力的な柱である弾道ミサイルに関しては、日本など太平洋地域の同盟国に対する米軍の支援活動が妨げられる危険を指摘し、懸念を表明した。

 ゲーツ長官は「中国が米国に対等な戦いを挑む可能性についてはあまり懸念していない」と指摘。米軍の行動を妨害する中国の戦力として、サイバー攻撃、衛星攻撃兵器(ASAT)、対空・対艦兵器を挙げ、太平洋地域の米空軍基地や空母戦闘群に対する弾道ミサイルの脅威を強調した。

 ゲーツ長官の発言は、西太平洋を射程に収める中・短距離ミサイルを想定したもので、中国が開発中の対艦弾道ミサイル(ASBM)を念頭に置いた内容だ。

 ASBMは、移動式の中距離弾道ミサイル「東風21型」(DF21)をベースに弾頭の誘導性能を高め、米空母を頭上から破壊することを狙う。ゲーツ長官は、米軍機の長距離作戦能力が中国軍の近代化により損なわれる可能性を挙げ、B2爆撃機の後継となる「B3」爆撃機などの開発に取り組む必要性を指摘した。


■中国建国60年 日米MD突破可能 ミサイル戦略、進化明らか
2009/10/02 産経新聞 東京朝刊

 【ワシントン=山本秀也】北京で1日に行われた国慶節の軍事パレードについて、米国の軍事専門家らは、米全土への核攻撃が可能な移動式大陸間弾道ミサイル「東風31A」の公開など、中国のミサイル戦略が新たな段階を迎えたことに注目している。在日米軍基地を含む日本、インドといった中国の周辺に対しても、ミサイル防衛(MD)網を突破する「攻撃手段の多様化」が進展していることが明らかになった。

 今回登場した弾道・巡航ミサイルは5種類。台湾を狙う短距離型(東風11Aなど2種)のほか、中距離弾道ミサイル「東風21C」と対地巡航ミサイル「長剣10」が、東風31Aとともに「ミサイル戦略の柱」として米国で関心を集めた。

 「東風31A」は、10年前の軍事パレードに現れた同型の射程を延長するなど、大幅な改良を加えたものだ。米東海岸までを狙う中国の核ミサイルは、1984年に公開された「東風5」に続くものだが、核戦力の主体は、固定サイロから発射される旧型から移動式へと移行。中国はさらに射程圏の広い「東風41」の開発を急いでいる。

 「東風21C」は、もともと日印への抑止力として開発された中距離弾道ミサイルの改良型だ。米国のミサイル専門家リチャード・フィッシャー氏によれば通常弾頭を使った多弾頭型になっており、「日米が共同開発するMDシステムの突破が狙いだ」という。巡航ミサイルによる迎撃も困難だ。

 「東風21」シリーズでは「D型」が開発中だが、これは米海軍の空母など航行中の艦艇を撃破する初の「対艦弾道ミサイル」(ASBM)とみられている。

 地上の戦略目標を狙う弾道ミサイルを水上艦攻撃に転用する中国の構想は一見、奇抜だ。しかし、米海軍出身で元国防総省日本部長のポール・ジアラ氏は、(1)きわめて短時間で目標に到達(2)終端段階で精密誘導される弾頭の迎撃は困難-として、この新兵器を米軍を中国に近づけさせない「接近拒否戦略」の柱とみる。

 中国のミサイル戦力について、ジアラ氏は、「米中の軍事構図は、台湾問題をはさんで向き合った状況から、米中の直接対峙(たいじ)へと転換しつつある」と、状況の変化を指摘。異なる射程や多弾頭化など、多様な選択肢を備えた中国が、攻撃目標の距離や形態を問わない「全方位的な作戦能力」を目指しているとして、日米同盟が中国の軍事的な脅威に正面から対処する枠組みを持たないことに強い懸念を示した。


■中国、太平洋の米空母狙う地対艦ミサイル配備へ
2009/11/19 中央日報

中国が米国の航空母艦を狙った地対艦弾道ミサイル実戦配備を目前に控えていると、ブルームバーグ通信が18日報じた。

実戦配備が完了すれば、太平洋地域で活動する米国の空母戦力にとって大きな脅威となる見込みだ。米国の空母11隻のうち5隻は太平洋に基地を置き、中国付近の公海上を回りながら情報収集など作戦を展開している。これら艦隊は中国が台湾を武力攻撃した場合に備えた防御任務も担っている。

米海軍情報局(ONI)が公開した「中国海軍報告書」によると、この弾道ミサイルは「東風-21」の改良型で、射程距離が1500キロに達すると把握されている。陸地の移動式発射装置を利用する。北側はクリル列島(千島列島)と日本国内のすべての米軍基地、南側はボルネオ島とマレーシア、西側はインドとイランの接境地域まで射程圏内に収めている。

中国軍は06年以降、3回にわたりこのミサイルの各種性能試験を行ったが、発射試験はまだ実施していないと、米海軍の関係者らが明らかにした。報告書は「発射試験が完了すれば、ミサイルが直ちに実践配備される」と予想している。この報告書は7月に作成され、18日に米メディアに公開された。

ワシントンにある戦略予算評価センター(CSBA)のクレピノビク所長は「中国がこのミサイルを配備する場合、中国の東・南側の海は空母接近不可地域(no-go zone)になり、米海軍戦力に支障が生じる可能性がある」と分析した。中国が台湾を武力攻撃した場合、空母を利用した防御が容易ではないということだ。

これに先立ちゲーツ米国防長官も9月の演説で「中国軍の対艦ミサイルと弾道ミサイルが、米国の太平洋地域友好国防御を脅かす要因に浮上している。特に空母にとって非常に脅威的だ」と述べた。しかし中国中央軍事委の徐才厚副主席は最近、「中国の国家安全を守るための最小限の性能を備えたミサイルにすぎない」と主張した。

また報告書は、中国は海上から数千キロ離れた敵の艦隊を追跡するレーダーを開発中であり、00年以降、艦対艦ミサイルを搭載した艦艇は12隻から36隻に3倍も増えている、と公開した。

報告書を作成したブレイ研究員は「中国海軍はこの10年間で注目されるほどのミサイル技術を確保した。主要ミサイルプログラムが概念的段階から実践配備および戦闘可能段階にまで発展している」と評価した。


■日米安保、無力化狙う中国 条約発効50年
2010/06/19 朝日新聞 朝刊

 5月15日、韓国の慶州で開かれた日中韓外相会議。韓国の哨戒艦沈没問題が主な議題となったこの場で、日本と中国の外相が核問題をめぐって激しくやりあった。

 「核保有国の中で中国だけが核兵器を増やしている」。岡田克也外相がこう指摘すると楊潔チ(ヤンチエチー)外相が激高。マイクのスイッチも入れぬまま「米国の核の傘に守られている日本に言われる筋合いはない」と反論し、席を立とうとした。「敵意を感じた」という中国側の憤りは激しく、直後に予定されていた岡田氏の訪中は中止となった。

 中国の核弾頭保有数は推定約400発。5千発を超す米国には遠く及ばない。中国は核の先制不使用を宣言し「国家の安全に求められる最低水準の核能力を維持し続ける」(馬朝旭・外務省報道局長)と抑制的な姿勢を強調する。

 だが、現実は違う。

 射程1万4千キロの大陸間弾道ミサイル「東風31A」や日本を射程に収める「東風21C」、超音速で艦隊を追撃する対艦弾道ミサイルなど、核搭載可能なミサイルの開発が急ピッチだ。さらに河南、山西省などの山地には総延長5千キロの地下核ミサイル基地建設が進む。他国の攻撃から核ミサイルを守るのが狙いだ。

 中国がミサイルにこだわるのは、台湾有事の際に米空母が近海に進出してくるのを防ぐのが目的。これが「アクセス拒否」と呼ばれる戦略だ。

 「日本の米軍基地と空母艦隊をミサイルの照準に入れておけば、米艦隊が自由に西太平洋に入れなくなり、日米安全保障条約を事実上、無力化できる」。中国軍関係者は、その意図をこう明かす。


■米韓軍事演習 中国、米空母を強く警戒 黄海入り阻止図る
2010/07/22 東京読売新聞 朝刊

 ◆首都の防衛「丸裸」懸念 

 【北京=佐伯聡士、大木聖馬】米韓が25日から始める合同軍事演習に、中国の胡錦濤政権が神経をとがらせている。反発する中国への配慮から、米空母は中国の「のど元」ともいえる黄海でなく、日本海に投入されることになったが、米韓側は黄海での演習も年内に行う方針を示している。中国は引き続き投入阻止を目指す考えで、中国が米空母の接近阻止を最大の戦略課題とする現実が一層鮮明になっている。

 中国外務省は21日、米韓の合同軍事演習に対し、「外国の軍用艦艇や軍用機が黄海や中国近海で中国の安全に影響を及ぼす活動をすることに断固反対する」との報道官談話を発表し、事態の推移を注視し続ける姿勢を表明した。

 国防大学の朱成虎教授(少将)も19日、中国メディアに対し、「誤った時期、誤った場所で行われる、誤った演習だ」と強く非難した。中国が最も懸念しているのは、同演習が北朝鮮を刺激し、朝鮮半島情勢を緊迫化させる以上に、米空母が黄海に入って演習を行うことで、首都・北京周辺を防衛する航空機、ミサイル、艦艇などの配備状況がガラス張りになる事態だ。

 中国はこれまで、中距離ミサイル「東風21」を改良した射程2000キロの対艦弾道ミサイルを開発。2005年にロシアと実施した合同演習では、爆撃機から巡航ミサイルを発射して第三国の艦艇の接近を阻む訓練を行ったが、いずれも米空母の中国接近に備える措置だった。静粛性に優れた通常動力型の露製キロ級潜水艦の配備も拡充してきた。有事の際の空母接近をそこまで警戒してきただけに、たとえ軍事演習であれ、米空母の黄海入りは神経を逆なでする状況といえる。

 中国軍事科学学会の羅援・副秘書長(少将)は共産党機関紙・人民日報のネット対談で、今回の演習に参加する米空母ジョージ・ワシントンの艦載機FA18戦闘攻撃機の作戦半径が1065キロに達することや、E2C早期警戒機が同時に2000個の目標を追跡し、556キロ内の航空機を探索できる点を指摘。「空母艦載機は華北、遼東半島地区をすべてカバーし、遠くは西北部の甘粛省蘭州まで索敵できる」と危機感を示した。

 空母戦闘群の保有する偵察能力はそれだけにとどまらない。黄海は、中国海軍が東シナ海から西太平洋に出るための海の出口であり、山東半島の青島には原潜などを配備した「北海艦隊」の司令部がある。海底の地形などを詳細に調べられ、入念な対潜水艦作戦を立案されるのは、中国海軍にとって、将来、大きな脅威となる。

 軍関係者は「北朝鮮を持ち出しながら、中国を(沖縄などの南西諸島と台湾、フィリピンを結ぶ)第1列島線の中に封じ込めようとしている」と警戒を強めている。

 
■「米空母も20分で沈没」…中国メディア‘3大武器’紹介
2010.07.24 09:50:01
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=131467&servcode=A00&sectcode=A00

中国官営週刊誌が対艦弾道ミサイル(ASBM)などを「空母を攻撃する3大武器」と紹介し、中国がこうした武器を保有していると報じた。

中国新華社通信が発行する国際先駆導報は22日、「弾道ミサイル、アジア最大の潜水艦艦隊、海岸のミサイル攻撃網で米国の空母を撃沈させられる」と伝えた。

同誌は米国防総省の「中国軍事力報告書」(09年版)を引用し、中国の弾道ミサイル東風-21Cが対空母ミサイルだと伝えた。同誌は米メディアの報道を総合し、東風-21Cが防空システムを避けて空母に命中すれば、空母ジョージ・ワシントンの甲板を突き抜け、船の下に穴を開けられると説明した。この過程でジョージ・ワシントンに搭載された武器と船舶油が連鎖的に爆発し、4000人を乗せた空母は20分で沈没すると付け加えた。

続いて中国潜水艦戦隊の戦闘力も米空母を撃沈させる武器に挙げられた。アジア最大潜水艦戦隊を運営する中国は08年、晉級094原子力潜水艦を開発したのに続き、今後5隻の原子力潜水艦を追加で進水する予定だ。この潜水艦には射程距離8000キロ級の巨浪-2弾道ミサイルが搭載されている。

これとともに中国の東南海岸防御要衝地に射程距離300-600キロ級の中・短距離ミサイル網がきめ細かく構成され、敵の艦隊に十字砲火を浴びせられると、同誌は分析した。射程距離1800キロ射程距離の巡航ミサイル東海-10も配備し、遠海から敵艦を攻撃できると伝えた。作戦半径が1000キロにのぼる蘇-30、飛豹などの戦闘機も対艦武器を搭載し、出撃待機中だと説明した。


■中国が南シナ海射程の新ミサイル基地建設、「空母キラー」弾道ミサイル配備か
AUGUST 09, 2010 06:46
http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2010080931358

中国が最近、南シナ海の掌握力を高めるため、大陸南部の広東省に戦略ミサイル基地を新しく建設した模様だ。米国は8日、韓米合同軍事演習に参加した原子力空母ジョージ・ワシントンをベトナム沿岸に派遣した。中国と米国が南シナ海を巡って際どい神経戦を繰り広げている。

人民解放軍のミサイル部隊である第2砲兵は、人民解放軍創設記念日(8月1日)を数週後に控えて、広東省韶関に新基地を建設し、戦略ミサイル部隊である96166部隊を配置したと、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストが8日付で報じた。第2砲兵は、空軍や海軍のように独立した軍組織として大陸間弾道弾などを専門的に取り扱う中国の戦略部隊だ。

同紙は、地元紙の韶関日報と現地政府サイトの情報を引用してこのように伝えた。同基地には、弾道ミサイル「東風-21C」と巡航ミサイル「CJ-10」が配備されると見られている。同紙は、このミサイルの射程は2000キロ以上で、台湾全域と領土紛争地域である南沙(英語名スプラトリー)諸島や西沙(パラセル)諸島など南シナ海の70%を射程に入れることになると書いた。

同紙は、また先週、米ワシントンのシンクタンク「プロジェクト2049研究所」が出した報告書を引用し、韶関基地に中国が現在開発中の「東風-21D」弾道ミサイルを配備することになるだろうと見通しを伝えた。「空母キラー」と呼ばれている同ミサイルは、中国初の対艦弾道ミサイル(ASBM=Anti-ship ballistic missile)。人民解放軍はまた、昨年6月に広東省の清遠にミサイル基地を建設しており、近く海南省三亜にもミサイル基地を建設する予定であるとされている。


Chinese missile could shift Pacific power balance
By ERIC TALMADGE (AP)
http://news.yahoo.com/s/ap/20100805/ap_on_re_as/as_china_us_carrier_killer
http://www.google.com/hostednews/ap/article/ALeqM5hjjPjsk5XNErhKx86d7iHle8R1uwD9HD98S00

ABOARD THE USS GEORGE WASHINGTON — Nothing projects U.S. global air and sea power more vividly than supercarriers. Bristling with fighter jets that can reach deep into even landlocked trouble zones, America's virtually invincible carrier fleet has long enforced its dominance of the high seas.

China may soon put an end to that.

U.S. naval planners are scrambling to deal with what analysts say is a game-changing weapon being developed by China — an unprecedented carrier-killing missile called the Dong Feng 21D that could be launched from land with enough accuracy to penetrate the defenses of even the most advanced moving aircraft carrier at a distance of more than 1,500 kilometers (900 miles).

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EDITOR'S NOTE — The USS George Washington supercarrier recently deployed off North Korea in a high-profile show of U.S. sea power. AP Tokyo News Editor Eric Talmadge was aboard the carrier, and filed this report.

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Analysts say final testing of the missile could come as soon as the end of this year, though questions remain about how fast China will be able to perfect its accuracy to the level needed to threaten a moving carrier at sea.

The weapon, a version of which was displayed last year in a Chinese military parade, could revolutionize China's role in the Pacific balance of power, seriously weakening Washington's ability to intervene in any potential conflict over Taiwan or North Korea. It could also deny U.S. ships safe access to international waters near China's 11,200-mile (18,000-kilometer) -long coastline.

While a nuclear bomb could theoretically sink a carrier, assuming its user was willing to raise the stakes to atomic levels, the conventionally-armed Dong Feng 21D's uniqueness is in its ability to hit a powerfully defended moving target with pin-point precision.

The Chinese Defense Ministry did not immediately respond to the AP's request for a comment.

Funded by annual double-digit increases in the defense budget for almost every year of the past two decades, the Chinese navy has become Asia's largest and has expanded beyond its traditional mission of retaking Taiwan to push its sphere of influence deeper into the Pacific and protect vital maritime trade routes.

"The Navy has long had to fear carrier-killing capabilities," said Patrick Cronin, senior director of the Asia-Pacific Security Program at the nonpartisan, Washington-based Center for a New American Security. "The emerging Chinese antiship missile capability, and in particular the DF 21D, represents the first post-Cold War capability that is both potentially capable of stopping our naval power projection and deliberately designed for that purpose."

Setting the stage for a possible conflict, Beijing has grown increasingly vocal in its demands for the U.S. to stay away from the wide swaths of ocean — covering much of the Yellow, East and South China seas — where it claims exclusivity.

It strongly opposed plans to hold U.S.-South Korean war games in the Yellow Sea off the northeastern Chinese coast, saying the participation of the USS George Washington supercarrier, with its 1,092-foot (333-meter) flight deck and 6,250 personnel, would be a provocation because it put Beijing within striking range of U.S. F-18 warplanes.

The carrier instead took part in maneuvers held farther away in the Sea of Japan.

U.S. officials deny Chinese pressure kept it away, and say they will not be told by Beijing where they can operate.

"We reserve the right to exercise in international waters anywhere in the world," Rear Adm. Daniel Cloyd, who headed the U.S. side of the exercises, said aboard the carrier during the maneuvers, which ended last week.

But the new missile could undermine that policy.

"China can reach out and hit the U.S. well before the U.S. can get close enough to the mainland to hit back," said Toshi Yoshihara, an associate professor at the U.S. Naval War College. He said U.S. ships have only twice been that vulnerable — against Japan in World War II and against Soviet bombers in the Cold War.

Carrier-killing missiles "could have an enduring psychological effect on U.S. policymakers," he e-mailed to The AP. "It underscores more broadly that the U.S. Navy no longer rules the waves as it has since the end of World War II. The stark reality is that sea control cannot be taken for granted anymore."

Yoshihara said the weapon is causing considerable consternation in Washington, though — with attention focused on land wars in Afghanistan and Iraq — its implications haven't been widely discussed in public.

Analysts note that while much has been made of China's efforts to ready a carrier fleet of its own, it would likely take decades to catch U.S. carrier crews' level of expertise, training and experience.

But Beijing does not need to match the U.S. carrier for carrier. The Dong Feng 21D, smarter, and vastly cheaper, could successfully attack a U.S. carrier, or at least deter it from getting too close.

U.S. Defense Secretary Robert Gates warned of the threat in a speech last September at the Air Force Association Convention.

"When considering the military-modernization programs of countries like China, we should be concerned less with their potential ability to challenge the U.S. symmetrically — fighter to fighter or ship to ship — and more with their ability to disrupt our freedom of movement and narrow our strategic options," he said.

Gates said China's investments in cyber and anti-satellite warfare, anti-air and anti-ship weaponry, along with ballistic missiles, "could threaten America's primary way to project power" through its forward air bases and carrier strike groups.

The Pentagon has been worried for years about China getting an anti-ship ballistic missile. The Pentagon considers such a missile an "anti-access," weapon, meaning that it could deny others access to certain areas.

The Air Force's top surveillance and intelligence officer, Lt. Gen. David Deptula, told reporters this week that China's effort to increase anti-access capability is part of a worrisome trend.

He did not single out the DF 21D, but said: "While we might not fight the Chinese, we may end up in situations where we'll certainly be opposing the equipment that they build and sell around the world."

Questions remain over when — and if — China will perfect the technology; hitting a moving carrier is no mean feat, requiring state-of-the-art guidance systems, and some experts believe it will take China a decade or so to field a reliable threat. Others, however, say final tests of the missile could come in the next year or two.

Former Navy commander James Kraska, a professor of international law and sea power at the U.S. Naval War College, recently wrote a controversial article in the magazine Orbis outlining a hypothetical scenario set just five years from now in which a Deng Feng 21D missile with a penetrator warhead sinks the USS George Washington.

That would usher in a "new epoch of international order in which Beijing emerges to displace the United States."

While China's Defense Ministry never comments on new weapons before they become operational, the DF 21D — which would travel at 10 times the speed of sound and carry conventional payloads — has been much discussed by military buffs online.

A pseudonymous article posted on Xinhuanet, website of China's official news agency, imagines the U.S. dispatching the George Washington to aid Taiwan against a Chinese attack.

The Chinese would respond with three salvos of DF 21D, the first of which would pierce the hull, start fires and shut down flight operations, the article says. The second would knock out its engines and be accompanied by air attacks. The third wave, the article says, would "send the George Washington to the bottom of the ocean."

Comments on the article were mostly positive.

AP writer Christopher Bodeen in Beijing and National Security Writer Anne Gearan in Washington, D.C., contributed to this report.


<関連英文記事>

New Chinese anti-ship missile may complicate relations with U.S.
http://www.stripes.com/news/new-chinese-anti-ship-missile-may-complicate-relations-with-u-s-1.111552

China Builds First Anti-Ship Ballistic Missile Base?
http://www.defensenews.com/story.php?i=4735654&c=ASI&s=AIR

New Chinese missile Dong Feng 21D Unveiled (画像引用)
http://today24news.com/breaking/new-chinese-missile-dong-feng-21d-unveiled-062747

The Dong Feng missile - Will it shift power in the Pacific?
http://www.examiner.com/x-40065-Blogosphere-Buzz-Examiner~y2010m8d6-The-Dong-Feng-missile--Will-it-shift-power-in-the-Pacific

Chinese DF 21D Missile Sends Strong Signals To US Navy
http://www.thaindian.com/newsportal/world-news/chinese-df-21d-missile-sends-strong-signals-to-us-navy_100408198.html

'Carrier-killing' missile is China's game changer
http://timesofindia.indiatimes.com/world/us/Carrier-killing-missile-is-Chinas-game-changer/articleshow/6267809.cms

China game-changer threatens US sea supremacy
http://www.arabtimesonline.com/NewsDetails/tabid/96/smid/414/ArticleID/157832/t/China-game-changer-threatens-US-sea-supremacy/Default.aspx

Chinese 'Carrier-Killer' Missile Could Reshape Sea Combat
http://www.foxnews.com/scitech/2010/08/06/chinese-carrier-killer-missile-game-changer-expert-says/

China’s Dong Feng 21D Missile Could Shift the Balance of Power in the Pacific Region
http://listondaily.net/china-s-dong-feng-21d-missile/867/

Dong Feng 21D Could Destroy US Aircraft Carriers, Says Report
http://m.theepochtimes.com/index.php?page=content&id=40485

South China Morning Post
August 7, 2010 Saturday
PLA opens Guangdong missile base; South China Sea in range
http://www.scmp.com/portal/site/SCMP/menuitem.2c913216495213d5df646910cba0a0a0/?vgnextoid=0f73ee948974a210VgnVCM100000360a0a0aRCRD&vgnextfmt=teaser&ss=China&s=News
http://www.viet-studies.info/kinhte/pla_opens_guangdong_missile_base.htm


<画像引用>

New Chinese missile Dong Feng 21D Unveiled 
http://today24news.com/breaking/new-chinese-missile-dong-feng-21d-unveiled-062747

DF-21 - Wikipedia, the free encyclopedia
http://en.wikipedia.org/wiki/DF-21

コメント

_ ロッキーホラーショー ― 2010/08/09 10:23

対艦弾道ミサイルがそんなに凄いのなら、なぜ旧ソ連が開発しなかったのか、という疑問はありますが、空母が丸ごとやられるかも、という心理的プレシャーを与えるだけでも大成功なわけで、相当やばいですね。1つ1つの弾道ミサイルを迎撃するのは技術的には解決済み(フェイント技術つきのロシアや本邦の超音速ミサイルの方が厄介)でしょうが、数十発も一度に打ち込まれると迎撃ミサイルの数が足りなくなってしまう。前大戦前後のアメリカなら、即座に新しい迎撃手段を発明し開発できたのでしょうが、相変わらずレーザーや迎撃ミサイルといった話しかでてこない。さて、旧ソ連がなぜ対艦弾道ミサイルを開発しなかったかに戻りますが、安上がりな防御策で難なく対抗されてしまうと踏んだのでは。で、少し考えてみたのですが、弾道ミサイルというのは、線路の上を一直線に走ってくる汽車みたいなものですから、線路の上に石ころ1つおけばいいわけです。それには、空中で停止(といっても航行中の空母との関係で)できる適当なプラットフォームを開発すればいい。ただ、無人飛行船や無人ヘリでは扱い難いので、ダクテッドファンつき垂直発進機といったところか。アメリカ人には、こういうローテク臭い発明は苦手でしょうから、ロータリーエンジンをマツダ、本体をスバルあたりに分担させて日本政府が提供してあげたら。

_ 良くコメ読者 ― 2010/08/10 14:29

米海軍第7艦隊所属のミサイル駆逐艦「ジョン・S・マケイン」が今日ダナン港に入港。8日には空母「ジョージ・ワシントン」がダナン沖200海里地点に到達、ベトナム海軍幹部らが2009年4月に続き2度目の空母訪問を行った。今回の米海軍寄港の表向きの理由は、「米越国交正常化15周年」。

http://twitter.com/VIET_JO/status/20770288935

_ ロッキーホラーショー ― 2010/08/10 15:21

>ダクテッドファンつき垂直発進機

既にアメリカ陸軍がハネウェル社製をご用達でした。
http://www.gizmag.com/go/7447/picture/35007/

この手のならば、発射管から何発も連射がききますから、玉避の役をこなせることでしょう。

_ ks ― 2010/08/10 15:29

対艦弾道弾迎撃はイージス艦載MDに組み込まれたSM-3の仕事

_ Y-SONODA ― 2010/08/11 08:36

★ロッキーホラーショーさんへ

技術的なことについてはKSさんからツイッターで教えてもらった下記サイトにイラストつきで説明されていたような。
私には何のこっちゃわかりませんでした(汗)

Military Power of the People’s Republic of China 2009
http://www.defense.gov/pubs/pdfs/China_Military_Power_Report_2009.pdf

★良くコメ読者さんへ

>米海軍第7艦隊所属のミサイル駆逐艦「ジョン・S・マケイン」が今日ダナン港に入港。8日には空母「ジョージ・ワシントン」がダナン沖200海里地点に到達

このあたりの動きは英BBCなどもトップページで報じていますよ。

★ksさんへ

>対艦弾道弾迎撃はイージス艦載MDに組み込まれたSM-3の仕事

日米共同開発の次世代型迎撃ミサイル(SM3ブロック2A)も気になりますよね。
あの手この手の軍拡競争激化の予感。
新たなゲームから新たなビジネスが生み落とされることになるかも。

_ ks ― 2010/08/11 13:05

東風21は対地にも使えます(核も詰める)。
中国が東風21を宣伝し始めたのは、イージスやMDを持たない対東南アジア、台湾向け宣伝工作の側面ありでしょう。
1・直接狙えるよ。
2・米軍の救援を阻める(遅らせれる)よ。
だからこっちに来なさい。

MDの需要が東南アジアに出てくる。
SM3シリーズは東南アジア諸国にも売られることになりそな予感。

だから、武器輸出3原則の緩和は、この地域の重要問題、また、同盟協力の重要な問題になってくる。
これをめぐる国内政治の動きは、私の観察対象。

_ ks ― 2010/08/11 13:26

ところで、60年代にソ連は対艦弾道ミサイル開発に取り組んでます。
実戦配備に至らなかったのは技術的な問題ではなく、巡航ミサイルによる飽和攻撃に先にめどがついたのと、コストが弾道と巡航では2ケタ違うという費用対効果の面からです。
一発の防ぎにくさなら弾道ミサイルのほうが上。巡航は「飽和」攻撃でそれを補う。

また、ソ連には対艦ミサイルが弾道でなければならない必要はない。巡航で構わない。

中国には、地政学的な戦略上、対艦弾道ミサイルにも有用性がある。
中国本土から、台湾はじめ第1列島線上の国々の頭上を越えて米軍の接近を阻害するには、巡航ミサイルより弾道ミサイルのほうが適している

_ Y-SONODA ― 2010/08/12 07:31

★ksさんへ

>これをめぐる国内政治の動きは、私の観察対象
>米軍の接近を阻害するには、巡航ミサイルより弾道ミサイルのほうが適している

ぜひぜひこのあたりもまたレポートにまとめてくださいね。
楽しみにしています。

_ しんべい ― 2010/09/10 19:30

しかし、これは昔のSDI構想の低空版のような感じです。海上艦艇に搭載できる、砲塔タイプのレーザー砲で撃墜できれば一番ですが、未だそんなものはありませんね。一瞬で撃墜できるでしょうから、何発飛来しようが、問題はありませんが・・・。

_ Y-SONODA ― 2010/09/11 09:43

しんべいさんへ

>砲塔タイプのレーザー砲

前に一度レーザー砲の話題もあったような。
現時点でどこまで開発が進んでいるのやら。
ちょいと今度調べて見ますね。

_ しんべい ― 2010/09/11 17:37

お手数おかけします、楽しみにしております。増長する中国軍を、破格の技術力で台無しに出来る、そんなスッキリした展開が一番ですが・・・。レールガンは今の初速では、迎撃の射程距離が近接防御のレベルですし、点を点で迎え撃つような芸当は難儀ですね。

_ Y-SONODA ― 2010/09/13 08:56

しんべいさんへ

どうやら日本が大変なことになってきたようなので、
落ち着いたときにでも調べてみますね。

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