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日本が京都を見捨てる日:カナダが京都議定書脱退か、カナダに続くはロシアと日本?2011/11/29 07:16

カナダが京都議定書脱退か、カナダに続くはロシアと日本?


<関連記事引用>

カナダ、京都議定書脱退か 地元テレビ報道
2011/11/29 7:35
http://s.nikkei.com/tEWQ1p

 【ワシントン=共同】カナダのCTVテレビは28日までに、カナダが12月にも京都議定書から脱退する見込みだと報じた。ハーパー政権がクリスマス前にも発表する予定という。カナダが脱退すれば、先進国に数値目標を設定し、温室効果ガスの削減を義務付けた京都議定書の枠組みに深刻な悪影響を及ぼす恐れがある。

 南アフリカのダーバンでは、気候変動枠組み条約第17回締約国会議(COP17)が開幕。カナダのケント環境相はAP通信に対し、京都議定書の脱退について発表できるタイミングではないと語った。

 カナダは京都議定書の下で、2008~12年の温室効果ガス排出量の平均値を1990年に比べて6%減らす約束をしている。しかし実際の排出量は大幅に増えており、目標の達成は難しい状況になっている。


<関連記事>

カナダが京都議定書脱退か 
カナダが温室効果ガス削減を義務付けた京都議定書から、12月にも脱退の見込みと地元TV報じる。
2011/11/29 06:47 【共同通信】
http://www.47news.jp/news/flashnews/

Canada to pull out of Kyoto Protocol next month (画像引用)
Canada will announce next month that it will formally withdraw from the Kyoto Protocol, CTV News has learned.
http://ottawa.ctv.ca/servlet/an/local/CTVNews/20111127/durban-south-africa-slimate-conference-setup-111127/20111127/?hub=OttawaHome

Canada to Pull Out of Kyoto Protocol Next Month, CTV News Says
http://www.bloomberg.com/news/2011-11-28/canada-to-pull-out-of-kyoto-protocol-next-month-ctv-news-says.html

COP17が開幕=ポスト京都は難航-温暖化対策を議論
日本やロシア、カナダは、議定書延長に反対
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&rel=j7&k=2011112800720

バック・トゥ・ザ・USSR : 冷凍ビーム片手に「ユーラシア連合」でグローバル・プレーヤー復活目指すプーチン2011/10/06 07:59

バック・トゥ・ザ・USSR : 冷凍ビーム片手の「ユーラシア連合」でグローバル・プレーヤー復活目指すプーチン


海外メディアも日本メディアもウクライナに注目。確かにそこは欧州連合(European Union)とユーラシア連合(Eurasian Union)、さらに台頭する中国が交わるところ。三つ巴の戦いが繰り広げられることになるのか。

ソ連崩壊を「20世紀最大の地政学上の悲劇」と公言するプーチン。北極を取り込んで新たな地政学時代を切り開こうとする野望も。北極に埋もれた資源、さらには北極海航路こそがアジア太平洋と欧州を結びつける鍵になると見ている。

しかし、それもお天気まかせ。天を味方につけることができれば、プーチンにも勝機ありか。


<関連記事引用>

▼ロシア・プーチン氏、旧ソ連圏「EU型で地域統合」
2011/10/6 1:15
http://s.nikkei.com/o1Vf8O

 【モスクワ=石川陽平】2012年の大統領復帰が確実なロシアのプーチン首相が、次期政権の外交政策の目玉として旧ソ連圏で欧州連合(EU)型の地域統合を進める方針を打ち出した。4日付のロシア紙への寄稿で、旧ソ連諸国と経済を軸にした「ユーラシア同盟」を形成することを提唱した。地域統合をテコに経済面での国益を最重視した外交を欧州やアジアで展開する考えで、日本の対ロ外交も対応を迫られそうだ。

 ロシアでは外交は大統領が統括する。9月24日の与党の党大会で来年5月に大統領に復帰する意向を示したプーチン首相が、どんな外交方針を掲げるかが注目されていた。4日付の寄稿「ユーラシアのための新たな統合プロジェクト――きょう生まれる未来」は、復帰をにらんだ初の本格的な方針表明となった。

 その核となるユーラシア同盟について、首相のペスコフ報道官は5日付の有力紙コメルサントで、「目指すべきモデルで最も近いのはEUだ」と指摘。「ユーロ」のような統一通貨の導入や中央銀行の設立を念頭に置く一方、参加国は「政治的な主権を保持しなければならない」と述べた。

 ユーラシア同盟はロシアが10年7月にカザフスタン、ベラルーシと発足させた関税同盟が基盤となる。首相は寄稿で、域内関税を撤廃した関税同盟を、12年には資本と人の往来も自由にした「統一経済圏」に移行させる計画を説明。「国家の枠を超えた強力な統合」と位置付けている。

 首相が旧ソ連圏の糾合を目指す背景には、同盟創設で生まれる広大な経済圏を、ロシア経済の発展につなげる国益重視の基本方針がある。党大会での演説でも、世界11位の経済規模を急速に拡大し「今後5年間で世界5位の経済大国になる」と目標を掲げるとともに、「ユーラシア同盟の創設」に触れていた。

 首相は寄稿で、EUとの自由貿易体制を確立して「大西洋から太平洋まで」の広域経済圏をつくり、投資や貿易拡大に取り組む考えを示した。「同盟」の盟主ロシアがアジア太平洋と欧州の「両地域を効率的に結びつける役割を果たす」ことで、成長の果実を得るシナリオだ。

 新たな「同盟」の提唱には、旧ソ連第2の大国でEU加盟を目指すウクライナを、ロシアの影響圏に戻す狙いもうかがえる。首相は寄稿で「同盟の参加国はもっと早く強い立場で欧州と経済統合できる」と誘いをかけた。ウクライナなど親欧米路線に傾斜する国々は、ロシアの影響力拡大につながる「同盟」に慎重に対処するとみられる。

 プーチン次期政権が国益重視の実利外交を強めれば、北方領土問題を抱える日本も経済関係の強化をさらに加速する必要がある。日ロは10月後半にも官民合同の経済円卓会議を立ち上げる計画で、日本側は「経済パートナーとして日本の重要性を示し、政治関係の強化にもつなげる」(外務省幹部)考えだ。


▼プーチン・ロシア首相:「ユーラシア同盟」創設提案 旧ソ連再統合を念頭に
http://mainichi.jp/select/world/news/20111005ddm007030180000c.html

 【モスクワ田中洋之】ロシアのプーチン首相は4日付のイズベスチヤ紙に論文を発表し、20年前に崩壊したソ連の再統合を念頭に、ロシアと周辺諸国による「ユーラシア同盟」の創設構想を打ち出した。確実視される来年5月の大統領復帰に向けた新たな外交政策として注目される。

 プーチン氏は論文で、ロシアとカザフスタン、ベラルーシで構成する関税同盟や、この3国で来年発足する「統一経済圏」など旧ソ連の経済的再統合の動きに触れたうえで、ユーラシア同盟構想は「より高いレベルの統合に進む野心的な目標」と強調。ユーラシア同盟は「ソ連の再建ではない」としつつ、「新たな価値や政治・経済的な土台に基づく緊密な統合は、時代の要請だ」と述べた。

 プーチン氏はまた旧ソ連に残るインフラなどの遺産を活用するのは「我々の共通の利益」であり、世界的な経済危機の影響を克服し、成長を続けるには、大国ロシアを中心に旧ソ連諸国が再結集すべきだとの考えを示した。旧ソ連ではロシアが主導する関税同盟に中央アジアのキルギス、タジキスタンが加盟を検討。ロシアはウクライナにも加盟を求めており、プーチン氏としては関税同盟を将来的にユーラシア同盟へ発展させたい考えとみられる。

 一方、旧ソ連11カ国でつくる独立国家共同体(CIS)は形骸化が進んでおり、新たな同盟構想を打ち上げることで、ロシアが勢力圏とみなす旧ソ連での求心力を高める狙いもありそうだ。プーチン氏は大統領時代の05年、1991年12月のソ連崩壊について「20世紀最大の地政学的な悲劇だ」と発言していた。 毎日新聞 2011年10月5日 東京朝刊


▼ウクライナ前首相裁判 東西から圧力 大統領の誤算
2011.10.3 20:17
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111003/erp11100320210002-n1.htm

 【モスクワ=遠藤良介】ウクライナの親欧米派、ティモシェンコ前首相がロシアとの天然ガス取引をめぐる職権乱用罪に問われた裁判がこのほど結審し、11日にも判決公判が開かれる見通しとなった。欧州連合(EU)は裁判がヤヌコビッチ大統領による政敵排除の試みだとして圧力を強化。ロシアも「ガス取引に違法性はない」とヤヌコビッチ大統領を批判する事態となり、判決の行方が注視されている。

 ティモシェンコ氏は、ロシアがウクライナ向けの天然ガス供給を停止する“ガス紛争”のさなかだった2009年1月、不当に高いロシア産ガス価格を受諾し、国庫に損害を与えたとして起訴された。

 検察側が禁固7年を求刑したのに対し、ティモシェンコ氏は9月29日、約4時間に及んだ最終弁論で「これは古典的なリンチ(私刑)裁判だ」と猛反発し、徹底抗戦を宣言した。

 ティモシェンコ氏は04年、親欧米のユシチェンコ前政権を誕生させた「オレンジ革命」の立役者。10年2月の大統領選では親露派だったヤヌコビッチ氏に僅差で破れた経緯がある。

 EUは、有罪判決が出た場合にはウクライナと進めている「自由貿易協定」締結に関する交渉を放棄する構えを見せ、罪状の撤回を要求。米国も裁判を「政治的動機によるもの」とみて憂慮を表明している。

 親露派とされていたヤヌコビッチ氏は大統領就任後、EUとの統合路線を打ち出してEU・ロシア間のバランス外交に転じており、EUとの関係悪化は氏にとって打撃となる。

 一方、ロシアがティモシェンコ裁判の批判で欧米に同調したのはヤヌコビッチ氏の誤算だった。ロシアは、ヤヌコビッチ大統領がティモシェンコ氏を裁判にかけることで、09年に合意されたガス価格を引き下げようと恫喝を始めたと受け取めている。

 ロシアはベラルーシ、カザフスタンとの「関税同盟」にウクライナが加わることなどを価格見直しの条件に突きつけており、東西に挟撃されたヤヌコビッチ氏は難しい立場に置かれている。


▼ウクライナ:ロシア離れ鮮明 ガス価格めぐり対立再燃
http://mainichi.jp/select/world/news/20110926ddm007030179000c.html

 【モスクワ大前仁】ロシアとウクライナの天然ガス価格をめぐる対立が再燃し、ウクライナで新政権が誕生した昨年2月から進んできた両国の関係改善に陰りが見え始めた。ウクライナのヤヌコビッチ大統領は就任当初は「親露派」とみられていたが、最近はロシアとの均衡を図る狙いで欧米との関係強化に動き出している。来年ロシアの大統領に返り咲くことが確実になったプーチン首相が、隣国ウクライナの「ロシア離れ」の動きにどう対応していくかも注目されそうだ。

 ヤヌコビッチ大統領は24日、モスクワ近郊でロシアのメドベージェフ大統領、プーチン首相と続けて会談し、天然ガス輸入価格について協議した。ロシア政府は「一定の合意に達した」と説明し、25日にはロシア政府系天然ガス企業ガスプロムのミレル社長とウクライナのボイコ・エネルギー石炭産業相が具体策を交渉した。ただしウクライナが求める輸入価格の値下げや、ロシアからウクライナ経由で欧州へ延びるパイプライン使用料の値上げで、どの程度まで歩み寄ったのかは明らかにされていない。

 ウクライナは09年、欧州水準の価格に同意したが、昨年発足したヤヌコビッチ政権は、ロシア海軍の自国への駐留延長を受け入れる代償として、価格を3割引きする修正を勝ち取った。さらに今回は09年合意の全面的見直しを主張し、ロシアが応じなければ、ストックホルム商業会議所仲裁裁判所へ提訴する意向も示している。

 ヤヌコビッチ大統領が値下げを求める背景には、09年の合意を取りまとめた「政敵」のティモシェンコ前首相を失脚させる狙いがあるようだ。すでにウクライナの司法当局は、「自国に不利な合意を主導し、経済損失を与えた」として前首相を起訴。政権はロシアとの間で合意を撤回し、前首相の「非合法性」を決定づけたい考えとみられる。

 親露派とみられていたヤヌコビッチ大統領は先月、米紙ウォールストリート・ジャーナルに「ウクライナの未来は欧州連合(EU)と共にある」と題する記事を寄稿。欧州側も北大西洋条約機構(NATO)のラスムセン事務総長が21日、国連総会の開かれているニューヨークでヤヌコビッチ大統領と会談し、対海賊作戦への参加を呼びかけるなど、協力強化を模索している。

 メドベージェフ大統領は、ロシアがカザフスタン、ベラルーシと構成する「関税同盟」にウクライナが参加するならガス輸出価格の値下げを考慮する考えを表明しているが、ウクライナ側は応じる姿勢を見せていない。 毎日新聞 2011年9月26日 東京朝刊


▼[FT]EUは旧ソ連諸国と真の協力体制を(社説)
2011/10/3 14:00
(2011年10月3日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
http://s.nikkei.com/qlaTTB

 欧州連合(EU)の東端とロシアの間に位置する旧ソ連6カ国との関係を、大半のEU諸国は経済・外交政策上の最優先事項ととらえてはいないようだ。無理もない。東方に目を向けるよりも、この2年はEU域内の債務問題などの対応に追われ、また「アラブの春」で民主化運動が広がった南方への関心が高まった。

■ロシアの影響や不十分な民主主義が足かせに

 東方への無関心さは、先週ワルシャワで開かれたEU加盟27カ国とアルメニア、アゼルバイジャン、ベラルーシ、グルジア、モルドバ、ウクライナによる「東方パートナーシップ」の首脳会議でも顕著だった。EU主要国首脳で会議出席の労を惜しまなかったのはドイツのメルケル首相のみ。英国はクレッグ副首相を送り込んだ。

 クレッグ氏はもっともな意見を主張した。東方パートナーシップのいずれの国でもEUへの参加を希望し、必要な基準を満たせば、EUは完全加盟も視野に入れてより緊密な連携を進めるべきだと論じた。加盟の見込みが開けることで、国内改革に弾みがつき、経済水準が引き上げられ、国際社会に対する責任感が増すという。地中海諸国から北欧、中欧へ広がる拡大戦略はEUの最も大きな成果を上げてきた外交政策といえる。

 しかし旧ソ連諸国がEUに全面的に頼るわけにいかないことは自明の理だ。地理的に近いロシアの軍事力や経済的重要性の影響を免れないこの地域では選択肢が限られている。さらにEU加盟協議を正当化するのに十分な民主主義や法制度が確立されていない国が大半だ。ワルシャワの首脳会議でもこの点が問題となり、ベラルーシの独裁政権に批判が集まった。

■まずはウクライナとのFTA締結から

 EU加盟への道のりは、ウクライナのように有益性を訴える国々にとってもまだ非常に遠く見える。だからこそEUは東方パートナーシップについて、もっと現実的で到達可能な目標に力を注ぐべきだ。まずは強力な民間ビジネスの風土を築き、貿易や投資に関して欧州ルールと整合性のある規制制度を設けるために支援することから始めればよい。

 手の届く目標の一つがウクライナとの自由貿易協定(FTA)締結だ。一部のEU諸国は、野党指導者のティモシェンコ前首相が刑事訴追されたことに懸念を示し、ウクライナとのFTAに反対している。この訴追が政治的締めつけの嘆かわしい例であることは疑いようがない。だが、政府当局がそうした締めつけをやめる正しい判断を下したとき、EUはそれに応え、FTA交渉を前進させる姿勢を示すべきだろう。


▼CISに進出を始めた中国、最初の狙いはベラルーシとウクライナ―ロシアメディア
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=54762&type=1

2011年9月26日、ロシア紙が「中国が独立国家共同体(CIS)に進入し始めた」と報じた。29日付で環球時報が伝えた。

記事によると、ロシア政府が長くロシアだけに属すると見なしてきた利権地域に対して、中国が進出を始めている。ベラルーシとウクライナへの投資をめぐっては、中国とロシアの長期的駆け引きがすでに始まっているという。

昨年末から、各国のトップはベラルーシと距離を置いており、特に欧米諸国はルカシェンコ政権との接触を避けているように見える。ロシアのメドベージェフ大統領でさえベラルーシを一度も訪問したことがなく、プーチン首相が2度訪問しただけだ。

ちょうどこの時期に、中国人大常委会の呉邦国委員長がベラルーシ入りした。現地ではプーチン首相以上の歓迎ぶりだったという。中国はこの時、経済悪化が著しいベラルーシに資金援助を約束。中国要人の1人は「中国政府は新しい友人を見殺しにはしない」との言葉を送ったという。

中国はウクライナも重視している。6月には、胡錦濤国家主席がウクライナを訪問。中国のトップによる約10年ぶりの訪問となった。その際両国は共同声明を作成し戦略的パートナーとなったことを宣言。CISの中ではロシア、カザフスタン両国だけがこの協定を交わしていた。

同宣言に関して中国側が最も関心を抱いていたのは軍事提携だ。ウクライナは中国の軍事大国化を助けてきた経緯があり、同国が提供してきた技術も、ロシアが対中国への提供を避けてきたものだからだ。(翻訳・編集/津野尾)


▼中国空母の新たな内幕:ウクライナ軍需企業と深い関係
http://j.people.com.cn/94474/7395927.html

 ロシア海軍の関係者は27日、カナダの軍事専門誌「漢和亜州防務」(Kanwa Asian Defence)の取材に、中国の艦載機パイロット地上模擬訓練システムはとウクライナの“ニトカ”システムと大きさから外観までよく似ていると話した。

 ▽ウクライナ製の主動力装置を装備

 同関係者は、ウクライナの国営企業が中国の航空母艦の建造と「ワリャーグ」の改修に深く参与した可能性が高いとしている。得られた情報はすべてこの企業からだが、ウクライナ側の参加規模は予想されているほどはないと強調する。

 「ワリャーグ」はウクライナ製の主動力装置を搭載するという報道は確かで、他にもウクライナ側は中国にジュブル型エアクッション揚陸艦4隻を提供したと報道されているが、実際には2隻の揚陸艦が提供されたという。

 ウクライナの専門家は中国・哈爾浜(ハルビン)のボイラー工場を視察。ハルビンのボイラー工場における大出力の軍用ボイラーと動力装置の生産が、ウクライナと中国海軍の最大プロジェクトとなっている。ただ、新型ボイラーがまもなく完成する空母に設置されるかについては明らかにされていない。

 「ワリャーグ」と中国独自に開発した空母にはウクライナの大型軍用ボイラーを搭載。すべての作業は非常に順調に進んでおり、ウクライナは中国側にテスト用のボイラーを数台提供することになっている。

 ▽訓練、武器、技術などで協力

 中国が建造した艦載機のパイロット地上模擬訓練システムに関して関係者は、両国の協力には限界があるという。その理由は、ウクライナ側はすでに技術と武器・装備を売却し、軍用施設の建設には係わらないためだ。ウクライナは中国側は関連施設の内部計画の相談を受け、建物と施設に関する情報を提供したに過ぎない。

 こうしたサポートだけでも、中国にとってはかなりの成果といえる。ウクライナとの協力を通じて、中国はすでに訓練施設の建設方法が明白になったと思われる。

 ウクライナは今後もさらに中国に武器と技術を売却するチャンスがある。かつて中国に空対空ミサイル「R-27T/R」を提供したARTEM社は、単独輸出の権利をもつため、対戦車ミサイルを輸出できるし、ハルコフ設計局もおなじく、6TD-2型戦車用エンジンを輸出する権利があり、アントノフ社とイーフチェンコ社は直接中国に航空エンジンを提供することが可能だ。

 中国の空母建造に対するウクライナからの支援について、ウクライナの関係者は、中国にはごく限られた人数の専門家しか派遣していないと話す。このことから、解雇された大部分の専門家は個人的に中国に渡った可能性があるとみられる。

 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年5月30日


<画像引用>

Новый интеграционный проект для Евразии — будущее, которое рождается сегодня
http://www.izvestia.com/news/502761

「日本化」する欧米、国債バブルも世界に飛び火で悪循環の罠に、負の連鎖をぶっ壊す起死回生の成長戦略とは2011/08/23 08:36

「日本化」する欧米、国債バブルも世界に飛び火で悪循環の罠に、負の連鎖をぶっ壊す起死回生の成長戦略とは


さすがに今まで狙って外してきたとは思えないが、もしも大当たりの成長戦略が登場したら・・・。その時、日本の国債バブルは見事に弾けるだろう。このあたりの事情をNHKブログ・時論公論がわかりやすく説明している。

「日本の銀行がかくも大量に国債を買っているのは、企業に資金ニーズがない上に、少子高齢化社会のもと、国内に成長が期待できる有望な投資先がないからです。20年前まで不動産融資に走っていた銀行が不動産の代わりに日本国債を買っている構造は、国債バブルと呼んでもいいかも知れません。バブルだからこそ、格付けとは無関係に国債が買われ続けているにすぎないのです」とある。

注目はその次。「例えば、政府の成長戦略が成功して銀行が企業に本格的に資金を貸し付けるようになれば、国債バブルは終わってしまいます。皮肉な言い方をすれば、政府の成長戦略が失敗し続けているために、国債の暴落が先延ばしになっていると考えることも出来るでしょう」とズバリ指摘。

政府の失敗続きの成長戦略が支えてきた国債消化。しかし、政府だけが悪いわけではない。成長分野を見いだす努力も成長分野を育てる努力もせずに、リスクを恐れて国債に殺到する金融機関にも問題がある。結果として民間にカネが流れず、成長阻害要因になってきた。

そんな金融機関も大当たりの成長戦略が登場すれば、儲けが薄い国債などさっさと見放すだろう。その時、これまでの国債消化構造が大きく揺さぶられることになる。

頭のいい政治家や官僚はそのことがわかっている。本物の成長戦略が諸刃の剣になり得ることがわかっている。大当たりの成長戦略を恐れている。そのために負の連鎖を断ち切る努力をするどころか大いに甘えてきたのだ。

「日本化」する欧米。リスクオフの動きが広がる中で国債バブルも世界に飛び火。それは日本型長期低迷を予感させるもの。

しかし、バブルはいつか弾ける。国債バブルとて同じ。国債バブル崩壊は一歩先行く日本から始まる可能性ありと見る。皮肉にもその時が長期低迷脱出の合図となるかもしれない。

欧米が描く起死回生の成長戦略。怪しげな地球温暖化祭りが終焉した今、そのネタは中国の台頭がもたらす軍拡祭りに潜んでいる。

日本としても米中冷戦ゲームをしたたかに利用するという発想が必要。軍拡祭りで試される日本のモノづくり。残念ながら負の連鎖を断ち切るにはこの古臭い手口に頼るしかないと思う。


<関連記事引用>

▼時論公論 「国債格下げが問いかけているもの」 (画像引用)
2011年02月17日 (木)
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/72851.html

先月末アメリカの格付け会社が日本の国債の格付けを引き下げました。3週間経った今、国債や円の相場は落ち着きを取り戻していますが、それをもって問題が終わったわけではありません。今晩は国債の格下げがいったい何を問いかけたのか、これに対して日本はどう対応するべきなのかを考えてみたいと思います。

国債の格付けは、国や地域の信用力を表すもので、格付け会社スタンダード&プアーズの場合、米英独仏といった主要先進国を最も高い格付けに、ベルギーをその次に、そして日本やスペイン、チリなどを三番目の格付けにしていました。しかし先月27日、日本の格付けを引き下げた結果、日本の国債は、中国やサウジアラビアなどと同じ4番手に転落しました。チリより格付けが低いことには違和感がありますが、格付け会社は、「その国の経済力ではなく、借金の返済能力や国家破産を回避できるかどうかといった観点から、日本はスペインやチリ以下である」と判断しているのです。

別の大手格付け会社ムーディーズも、日本の税制と社会保障制度の改革が進まなければ国債を格下げすることもあり得るという見解を今月初め示しています。

格下げ直後こそ日本の国債や円の値動きに若干影響がありましたが、三週間経った今は、おおむね平常な状態が続いています。マーケットが沈静化した最大の理由は、日本の国債の場合、外国人の保有比率が5%と極めて低いことです。

この一年くすぶり続けているヨーロッパ経済危機と比べるとその違いは著しいものがあります。危機の発端となったギリシャの場合国債の外国人保有比率が70%近くと極めて高いため、格付けを下げられてしまうと、外国人投資家に国債を買って貰うために利回りを上げなければならず、財政がたちまち深刻化してしまいます。そして最終的には国債をマーケットで消化することを断念して、EUやIMF・国際通貨基金に低利の資金支援をあおがざるを得なくなってしまうというわけです。

ところが日本の場合は外国人の比率が低く、格付けに左右されにくい日本の金融機関が国債の三分の二を持っているので長期金利が跳ね上がらないという有難い仕組みになっています。

それでは、日本に国債暴落の危機はないのか、日本の国債は永久に消化され続けるのかと言えば、それは甘過ぎます。幾つかのリスクがあるからです。

第一に、日本の銀行がかくも大量に国債を買っているのは、企業に資金ニーズがない上に、少子高齢化社会のもと、国内に成長が期待できる有望な投資先がないからです。20年前まで不動産融資に走っていた銀行が不動産の代わりに日本国債を買っている構造は、国債バブルと呼んでもいいかも知れません。バブルだからこそ、格付けとは無関係に国債が買われ続けているにすぎないのです。

例えば、政府の成長戦略が成功して銀行が企業に本格的に資金を貸し付けるようになれば、国債バブルは終わってしまいます。皮肉な言い方をすれば、政府の成長戦略が失敗し続けているために、国債の暴落が先延ばしになっていると考えることも出来るでしょう。

第二に、国債が何かのきっかけに値下がりし始めて先安感が拡がれば、日本の銀行は我先に避難口に殺到し、結果的に国債が暴落するリスクも考えられます。90年代のバブル期とその崩壊の記憶を呼び起こしてみれば判ることですが、日本の金融機関は何かあると同じ反応をする傾向が強いので、国債の安定保有先が金融機関に集中しているから安心だと考えるのは楽観的過ぎるでしょう。むしろ一旦事が起きた場合には、保有先に多様性がないことが命取りになりかねません。

もう少しマクロの視点から見ても、心配があります。

日本の国と地方の借金の長期短期合わせた額は1100兆円。世界最大ですし、借金がGDPの2倍を超える例は主要国では戦争の時以外ありません。欧米の国々が戦後の右肩上がりの経済成長に乗って比率を下げて行ったことを考えますと、これから少子高齢化が一段と進む日本が、戦時下でもないのに、身の丈をはるかに超える借金を抱えてしまっている事実には暗澹たる思いがします。早く手を打たないと、財政破たんが一気に現実のものになりかねないからです。

具体的には、2015年以降、団塊世代の退職などで日本の貯蓄率がマイナスに転じるだろうと見られています。預貯金の取り崩しに加えて海外資産の取り崩しも始まります。そこから、日本が経常収支で赤字国に転落するまでの道のりは10数年から20年位だとも言われています。

もし国債が暴落すれば長期金利が上昇します。破産、倒産が急増し、失業者がまちに溢れます。インフレで年金生活者をはじめとして生活に困窮する人が増える。急激な円安が進んで国はどんどん貧しくなっていく。そういう悪夢が現実のものになれば、この国は一巻の終わりです。

何もしなくても酷いことにはならないかも知れませんが、もし何か起こったら既に手遅れになっていて、甚大な被害を蒙るリスクがあるという意味では、地球温暖化問題ともどこか似通っているかも知れません。今まで大丈夫だったから、この先も赤字国債を増やしていっても大丈夫だという保証など実はありません。そこに財政問題の難しさがあります。

その意味では、財政規律を保つために消費税増税は避けて通れないと私は考えています。ただ財政赤字の穴埋めのための増税は国民の理解が得られないでしょうから、財政支出の最も大きな部分を占める社会保障制度の再構築と組み合わせて消費税増税を打ち出す必要があります。しかし行政機構の改革を含めて、説得力のある方向性はいまだ示されていません。

国債暴落の危機を回避するという観点からみますと、政局第一主義が蔓延っている今の政治も罪深いと考えています。建前はともかく、消費税問題も、社会保障制度の再建に向けた行政改革といった、本来政治がリーダーシップをとるべき問題で、政治が解決能力を失っているように見受けられます。市場関係者の中からは、政党再編によって安定政権を誕生させて経済を建て直すことだけが唯一の希望だという声が出ていますが、危機感が高まるに連れて、こうした一見乱暴な議論にも説得力が出てくるでしょう。

先日、10数人の企業の中堅幹部たちと日本の将来について議論しました。政治に問題解決が期待出来ない以上、多少の出血は覚悟してでもIMFの支援を仰いだ方が犠牲は少ないのではないかと議論を吹っ掛けてみました。それに対してある外資系企業の幹部が、「多くの日本人が、血を流しながら気持ちよさそうに目を閉じていくのではないか」と応じたことが忘れられません。つまり、もう手遅れだと言っているのですが、そこまで悲観的にはなれないにしても、危機が相当間近に迫っていることだけは、わたくしたちも理解しなければならないでしょう。
(大島春行 解説委員)


▼財政見通しの悪い日本から経済危機が起きない理由(2)=中国
2011/08/18(木) 12:52
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0818&f=business_0818_105.shtml

 日本の今の経済状況はデフレ均衡状態にあると言えるだろう。資金力を持つ大企業は国内設備投資をしたがらない。この不景気な状況で、信用不足の中小企業に銀行も融資したがらない。景気回復を目指した財政支出は、実体経済には反映されないばかりか、銀行が資金の運用先として国債購入に殺到するという有り様だ。

 もとより日本の基準貸付利率は非常に低いため、安定した利子収入が得られる国債投資の方がいいと判断するわけだ。このため、日本国債の格付けがどのように変化しようと、投資者に大きな影響を及ぼすものでないのだ。

 だが、日本経済が上向きに変化した場合、銀行にとって金利収入がより高い投資対象が増え始める。この時、均衡は大きく崩れ、日本国債は徐々に国内投資家に見放されていくだろう。日本国債の償還には、より高くなった利率が付く。その時、国債償還が不可能になる真の財政破綻のリスクが出現するはずだ。(おわり 編集担当:米原裕子)


▼【オピニオン】米債券バブルへの答えは株式にあり
ジェレミー・シーゲル、ジェレミー・シュワルツ
2011年 8月 22日 17:40 JST
http://jp.wsj.com/Finance-Markets/node_292956

 我々は1年前、このようなコラムに『The Great American Bond Bubble』という論文を寄稿し、米長期国債の利回りは維持不可能であり、債券ファンドに殺到する向きは、金利が上昇した時に後悔するだろう、と書いた。確かに昨年秋に長期金利は急上昇した。しかし最近になって、景気減速と、2年間低金利を維持するという米連邦準備理事会(FRB)の「公約」を受けて、米国債の金利は昨年夏よりもさらに低い水準へと低下、債券バブルは破裂に向かって膨らんでいる。

 我々にまったく納得がいかない市場のひとつが、米財務省物価連動国債(TIPS)である。最近の利回りは、リプリーの『Believe It or Not!(信じられないような実話を集めた番組)』に取り上げられんばかりだ。指標となる10年物TIPSの利回りは史上初のマイナスとなった。投資家は、今より低い価値に相当する資金を10年後に受け取るために政府に金を貸していることになる。

(中略)

 景気低迷のなかでも、企業部門は記録的な利益を生み出し、配当を増やしている。我々は、かつてないほど危険に思える債券市場に対する答えは、有配株であると信じている。


▼新興国の国債に買い-株価急落の中で安全資産と見なす動き広がる
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920011&sid=aO6JmJ13ryaM

 8月22日(ブルームバーグ):新興国の国債が5年ぶりに高リスク資産とは異なる動きを示し、投資家が最も安全と見なす資産との連動性を高めている。

 新興国の自国通貨建て債の相場が上昇し、こうした債券の利回りを示す指数は9カ月ぶりの低水準となった。景気停滞懸念に伴い、同等格付けの米社債相場は今月下落し、世界の株式市場の時価総額が6兆8000億ドル(約521兆円)失われたにもかかわらずだ。

 ブルームバーグがまとめたデータによれば新興国の債券利回りは、米S&P500種株価指数の恐怖指数として知られるボラティリティ指数(VIX)から2006年5月以来初めて別の動きを見せる一方、米国債との連動性が5年間で最も高まっている。

 債券ファンド最大手、米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の新興市場担当共同責任者、マイケル・ゴメス氏(ミュンヘン在勤)は17日のブルームバーグラジオとのインタビューで、「世界的な成長鈍化の時代に入ったのであれば、新興国の自国通貨建て債は好調が続くだろう」と指摘した。

 新興国の債券は08年10月と10年5月には、投資家がリスク資産を回避する中で株式とジャンク(投資不適格)級社債と共に売られたが、ファンドマネジャーは今ではインドネシアやトルコのソブリン債を米国やドイツの国債と同じように安全な逃避先と見なしている。

「政府・日銀がやらねば誰がやる」と「スイス国立銀行がやらねば誰がやる」、キャシャーンの共演に市場は冷ややか2011/08/05 07:55

「政府・日銀がやらねば誰がやる」と「スイス国立銀行がやらねば誰がやる」、キャシャーンの共演に市場は冷ややか


「政府・日銀がやらねば誰がやる」、それはまるでキャシャーン。経済界の悲鳴に応えて立ち上がった政府・日銀。急激な円高進行阻止、産業空洞化回避に向けて総動員体制。

「急激な円高を許さないというメッセージを送ることができた」と評価したのは経団連の米倉弘昌会長。この声を引き出そうと大損覚悟で孤軍奮闘のキャシャーン。

キャシャーンの仲間は唯一スイス。日経は「日本政府はスイス当局との間で何らかの情報交換か、合意があったのではないか。もし介入に動くなら、4日だと思っていた」とする外資系金融機関の為替ディーラーのコメントを紹介。

合意があったとする見方にはいささか疑問を感じるものの、スイスの事情は日本と同じ。フラン高にスイスの輸出企業も悲鳴。

「政府・日銀がやらねば誰がやる」と「スイス国立銀行がやらねば誰がやる」が相乗効果を狙って組んだ可能性は否定できない。

しかし、その効果が一時的なものとなるであろうことはみんな知っている。市場も冷ややか。

ロイターが指摘しているように、現在の円高やフラン高は世界経済の減速懸念や欧米の債務問題に起因。キャシャーンがいくら頑張っても問題の根を取り除くことは不可能。この先も円やフランが買われる材料が相次ぐことが予想される中で、繰り返し大損覚悟の介入を迫られる可能性も。

その第一弾が今日。日本時間の5日夜に発表される米国の雇用統計に市場が注目。キャシャーンにとって早くも正念場。

大損覚悟でキャシャーン化するよりも、欧米交えた世界的な新成長戦略実現会議を開催する方が効果的ではないのか。

地球温暖化祭に気候変動祭もウソがばれて失速状態。そこに連動していた原発祭もフクシマで大揺れ。怪しげな太陽光祭に風力祭にスマート・グリッド祭が世界経済を救うとは思えない。

誰もが今、新成長戦略を求めている。誰もが楽しめる本物の祭を待ち望んでいる。


<関連記事引用>

▼ 円高阻止、ラストチャンスに賭けた当局 決戦は金曜日
2011/8/4 16:20
http://s.nikkei.com/qKQ9hz

 急激な円高を阻止するため、政府・日銀が4日、約4カ月半ぶりに円売り・ドル買いの市場介入に乗り出した。日銀も呼応するように、追加の金融緩和策を実施。最高値をうかがう勢いだった円相場は急落し、円高にひとまず歯止めがかかった。だが1ドル=80円を上回る円高は、東日本大震災からの復興を目指す日本経済にはなお重い足かせ。次の一手が最大の正念場になる。

 介入の伏線はあった。スイスだ。

 スイス国立銀行(中央銀行)は3日、スイスフラン高に歯止めをかけるため、政策金利の引き下げを決めた。ある外資系金融機関の為替ディーラーはこう勘繰る。「日本政府はスイス当局との間で何らかの情報交換か、合意があったのではないか。もし介入に動くなら、4日だと思っていた」

■「協調介入」と同じ効果を演出

 自国通貨高に苦しむ状況はスイスも同じ。経常黒字国のスイスは日本と並ぶ通貨避難国として、市場参加者から認識されている。実際、主要通貨の動きを各通貨の総合的な価値を示す実効為替レート(日経通貨インデックス)でみると、先週1週間で最も上昇したのはスイスフランの2.35%。円の0.95%と比べて2倍以上も上昇していた。

 今回、スイスと呼応してドル安阻止の姿勢を示せば、日本単独で介入を実施するよりも大きな効果を期待できるとの計算が働いたのは間違いない。天災による日本経済の失速を抑えるため、欧米当局が介入に協調姿勢を示した東日本大震災直後と違い、欧米の債務不安を背景にした今回の円高局面では、欧米当局との協調を見込みづらいとの事情もあった。

 実は4日以前にも介入を実施するチャンスはあった。週初の1日午前だ。オバマ米大統領が7月31日夜(日本時間1日午前)の緊急記者会見で、ドル不安の根因だった米債務上限引き上げ問題で米議会指導者が合意したと発表。円相場は会見直後に一時、1円以上も円安に振れた。

 これまで幾度となく円高に悩まされた通貨当局の財務省には、代々引き継がれてきた円売り介入の鉄則がある。「円高加速時の介入はムダ玉。円高が収まったタイミングを狙え」。だが当局は介入をためらった。理由は「米国経済への不安」だった。

 1日から始まる週には、重要な米経済指標の発表が控えていた。ドル相場に大きな影響を与える7月の非製造業景況感指数と雇用統計だ。政府・日銀は米指標と円相場を見守りながら、日銀が金融政策決定会合を開く4日を待った。幸運にも景況感指数が発表された3日の欧米市場では米株価が何とか持ち直し、円高は加速しなかった。

■ファンドの円買いは既にピーク

 まだ日本時間5日夜には米雇用統計の発表が控えている。だが当局が市場参加者から情報を集めやすい東京市場の時間帯と違い、雇用統計が発表される欧米市場の時間帯はヘッジファンドが売買を主導するため、情報把握が難しい。円最高値更新が目前に迫るなか、前日にスイスがドル安・フラン高を阻止するために利下げに踏み切った直後で、日銀が決定会合を開く4日は最後の、そして最大の介入のチャンスだった。

 為替相場に大きく影響する需給関係も当局に味方した。ヘッジファンドの売買動向を映すシカゴ・マーカンタイル取引所の通貨先物取引の「非商業部門」による円の買越額(7月26日時点)は昨年9月の円売り介入直前以来の高水準まで積み上がっていた。リスク管理上は思い切った円買いが難しい状況で、東日本大震災直後の円高時のように外国為替証拠金(FX)取引を手がける日本の個人投資家、いわゆる「ミセス・ワタナベ」の円買い戻しを巻き込んで円高を加速させる余力は残っていなかった。

 だが今回の円高阻止策は、市場にそれほど大きなサプライズを与えていない。円安の勢いは1ドル=80円を前に足踏みし、それを見た株価も伸び悩んだ。円売り介入と金融緩和の組み合わせは1年前の昨年秋の円高阻止策と変わらない。しかも当時は「6年半ぶりの介入」と「4年ぶりのゼロ金利復活」というサプライズ要因があった。

 先行きの円相場を占う最大の焦点は、週末金曜の日本時間5日夜に発表される米雇用統計だ。米経済の不安材料である雇用の回復が見られなければ、介入でひとまずドルを買い戻したヘッジファンドが再びドルを売り浴びせる契機になりかねない。

■大きな驚きのない円高阻止策

 クレディ・スイス証券の深谷幸司氏は「金曜夜にかけて、政府・日銀は積極的な円売り介入を継続せざるを得ない」とみる。いったん市場参加者が「政府・日銀の円高阻止の姿勢は強くない」と判断すれば、今回の当局の対応は徒労に終わりかねないからだ。

 今回、1ドル=80円を下回る円安水準の定着を実現できなければ、円高で海外企業との競争力低下に苦しむ日本企業の海外移転は止まらないだろう。円売り介入を再開した昨年9月から今回は3回目の介入。1回目は6年半ぶりの大規模介入とゼロ金利復活、2回目は欧米当局を巻き込んだ協調介入だった。

 市場参加者にサプライズを与えることで円高を抑えてきた政府・日銀。切れるカードが限られるなか、次に繰り出す一手が円高を阻止し、当局の影響力を維持できるかどうかの正念場になる。(小栗太)


▼ フラン高に企業が悲鳴、ゼロ金利は魅力消さず-同じ悩みの日本は介入
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920008&sid=a_IwpSBrx8Og

 8月4日(ブルームバーグ):スイスの輸出業者たちが悲鳴を上げている。ユーロ圏債務危機の悪化に伴う資金逃避でスイス・フランが急上昇したからだ。

 フランは2008年初め以来、スイスの主要貿易相手国の通貨バスケットに対して42%上昇した。それ以前の10年間はほぼ横ばい。経済協力開発機構(OECD)によればフランは今や、世界で最も過大評価された通貨だ。スイス国立銀行(SNB、中央銀行)は3日、フラン高に歯止めを掛けるため緊急利下げでゼロ金利政策に踏み切った。

 欧州の債務危機に加え債務上限引き上げをめぐる米国の政治混乱を受けた資金逃避で、フラン相場は10年間の平均から大きくかい離した。時計メーカーのスウォッチ・グループや電力網敷設で世界最大手のABBなど輸出企業は海外での収益の目減りに直面している。

 スイスの家電メーカー、AFGアルボニアフォルスター・ホールディングのダニエル・フルーティヒ最高経営責任者(CEO)は「毎日損失を被っている」として、「為替相場の小さな動きも当社の業績に甚大な影響を与える。事態は極めて危機的だ」と語った。

 同様に自国通貨高に悩まされている日本は4日、外国為替市場での介入に踏み切った。野田佳彦財務相によれば、日本当局は諸外国と連絡を取ったものの、介入は単独で実施した。

 スイス中銀は3日、フラン売り介入には言及しなかったものの利下げと同時に、必要ならば「一段の措置を取る」と表明。フランは中銀発表後に一時3%安まで下げた。SNBは短期市場でフラン資金の供給を増やすことも発表した。

 フランが買われる理由の1つは経常収支の黒字だ。中銀の措置でフラン高に歯止めを掛けるのは難しいとの声もある。

 バークレイズ・キャピタルのエコノミスト、トルステン・ポライト氏(フランクフルト在勤)は「現在のフラン高は金利差に基づいたものではなく、投資家のリスク回避志向の結果だ」として、今回の「措置は状況改善には非力だろう」と話している。


▼ 〔アングル〕市場は介入効果の持続性を疑問視 終値79円台維持が焦点
2011年 08月 4日 17:03 JST
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK047910120110804

 [東京 4日 ロイター] 政府・日銀の為替介入は東京市場でドル/円を2円以上押し上げたが、市場は効果の持続性を疑問視している。現在の円高は世界経済の減速懸念や欧米の債務問題に起因しており、日本の対応だけでは問題の根を取り除くことができない。5日の米雇用統計など、この先も円が買われる材料が相次ぐことが予想され、4日終値で79円を維持できないと繰り返し介入を迫られる可能性がある。

 <介入のタイミングはサプライズ>

 市場は政府・日銀が為替介入に踏み切ることは予想していたが、そのタイミングには意表をつかれた。「5日に日銀が緩和を決定して、それでも円高が続くなら来週介入する、場合によっては明日の追加緩和とセットで介入すると市場は考えていた。それが今日だったのは意外感があった」と、米系銀行の外為アナリストは言う。それだけに介入の効果は高く、ドル/円は介入直前の77.10円付近から東京時間終盤には79.40円近辺まで水準を切り上げた。

 市場筋によると、介入はロンドン市場でも続いたとみられ、東京時間の午前中から断続的に実施された。5日の雇用統計は相場を1円以上動かす力のある材料だけに、介入前の水準77円前半で過去最安値76.25円を割り込む可能性があった。統計発表前に最安値からの距離を広げておく必要があり、「78円程度まで水準を押し上げておけば、仮に5日の米雇用統計が悪く下振れしても、さすがに1日で2円は下落しない」(外為どっとコム総合研究所の植野大作社長)との指摘があった。

 しかし、ドル/円を下落させる要因は雇用統計だけではない。スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が米国を格下げしてくる可能性や、欧州債務問題がスペインやイタリアに波及する懸念もくすぶっている。米国が8日の連邦公開市場委員会(FOMC)で追加緩和の議論をする可能性もある。「今日について言えばサプライズだったし、いったん投機筋をけん制する効果はあるだろう」と、バンクオブアメリカ・メリルリンチのFXストラテジスト、藤井知子氏は言う。「しかし元を断つことはできない。次に円高が来たときにどうするのか」。

 <G7メンバーの度重なる介入難しい>

 市場関係者は、この先も介入が繰り返されるとみている。3月末時点の外国為替資金証券の残高をみると、介入資金が上限に達するまではまだ約39兆円程度の余裕がある。「介入はまだ続くと思っている。5日の米雇用統計後、二の矢ぐらいは用意されているのではないか。今回はかなり覚悟を決めている感じがする」と、クレディ・スイス証券の外国為替調査部長、深谷幸司氏は話す。

 「デフレから脱却できるまでは円売り介入や金融緩和を続ける、といったコミットメントがなければ、円高阻止の持続性は乏しい。7月の米雇用統計やFOMCなどがドル安/円高方向に働く結果となれば、また追加の円高対策が必要になる可能性がある」(マネックス証券 チーフ・エコノミストの村上尚己氏)との声も聞かれた。

 しかし先進7カ国(G7)メンバーの日本が、たびたび介入することは難しい。3月の協調介入を含めると、ここ1年で日本の介入は3回目になる。「G7の中で発言権を維持したければ、介入は過度な変動、無秩序な値動きのときに限られる。日本はまた苦しい選択を迫られるときが来る」と、バンクオブアメリカの藤井氏は話す。ロンドン時間序盤でドル/円は79円後半まで上値を伸ばしているが、「今日の引け(ニューヨーク市場終値)で最低79円以上は維持してもらいたい。そうしないと、これから後が怖い」と、藤井氏は言う。(ロイターニュース 久保 信博記者)


▼ 円売り介入、4兆円規模に 政府・日銀
2011/8/5 1:21
http://s.nikkei.com/nQboI2

 政府・日銀は4日、大幅な円高の是正に向けて為替介入と金融緩和を同時に実施した。断続的な円売り・ドル買いの介入とともに、日銀は追加緩和策として資産買い入れ基金の10兆円増額を決めた。円売り介入は海外市場でも継続しており、介入額は過去最大の4兆円規模に膨らんだとみられる。円相場は介入前から3円以上も円安に振れ、一時1ドル=80円台前半まで急落した。

 介入と金融緩和の同時実施は、円高で日本の経済成長が下振れするのを避けるため、政府と日銀が協調して市場に「強い姿勢を示す」(白川方明総裁)狙いがある。

 日銀は4日から2日間の日程で開く予定だった金融政策決定会合を1日に短縮し、追加緩和を前倒し決定した。国債や社債、上場投資信託(ETF)などの購入の原資になる資産買い入れ基金の規模を従来の40兆円から50兆円に引き上げた。

 基金のうち、資産の買い取り枠を従来の10兆円から15兆円に増額。年0.1%の低利で長めの資金を貸し出す固定金利オペ(公開市場操作)の供給枠も30兆円から35兆円に増やした。市場金利の低下を促し、企業マインドの低下を防ぐ。

 政策金利は従来の年0~0.1%に据え置き、ゼロ金利政策の維持を決めた。米景気の減速懸念など、海外経済の「不確実性は大きい」(白川総裁)と判断。円高に電力供給不安が加わり、企業の海外シフトが加速する恐れもあるとみている。

 日銀の追加金融緩和に先立ち、政府・日銀は4日午前、約4カ月半ぶりとなる円売り・ドル買い介入に踏み切った。介入は取引が海外市場に移ってからも断続的に続いており、円相場は一時80円25銭まで下落した。

 市場では介入規模は4兆円前後と、1日の介入額としては過去最大に膨らんでいるとの見方が出ている。野田佳彦財務相は4日午後、記者団に「引き続きマーケットを注視しながら対応していきたい」と話し、介入継続に含みを残した。

 政府・日銀が為替介入を実施したのは東日本大震災直後の3月18日以来、約4カ月半ぶり。円相場は1日の海外市場で震災後に付けた最高値(1ドル=76円25銭)に迫る76円29銭を付けていた。


▼ 日本の介入「多国間の決定ではない」 欧州中銀総裁
2011/8/5 0:19
http://s.nikkei.com/qqwWIC

 【フランクフルト=菅野幹雄】欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は4日の記者会見で、日本の通貨当局が同日実施した円売り市場介入について「欧州中銀の理事会は、こうした介入には常に多国間の合意と決定が必要という立場を明確にしている。私の知る限り、今回はそうした多国間の決定とはいえない」と述べ、介入実施にやや批判的な見方を示した。


<関連記事>

NY株が大幅下落、終値512ドル安 世界景気に懸念
http://s.nikkei.com/oRbl1M

米国株:急落、S&P500は09年以来の大幅安-世界的な景気不安で
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=a0hxHbGUTUC4

世界株安の展開、資金は株からスイス・フランや米国債に-円下げ渋る
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=aUJ17TcfGhx4

ECBが金利据え置き、国債買い入れを再開
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-22548920110804?sp=true

「急激な円高を許さないというメッセージを送れた」 経済3団体トップが評価
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110804/biz11080419240034-n1.htm


<画像引用>

新造人間キャシャーン
http://www.youtube.com/watch?v=LNHbsdQP1PA

宮島理氏:「正義」を簡単に着替えて「カマトトぶる日本人」(BLOGOSより)2011/06/26 14:25



<関連記事引用>

反原発は反普天間と同じ結末招く
2011年06月24日14時34分

宮島理

http://news.livedoor.com/article/detail/5660144/

 政府が感情的な運動を煽っておきながら、結局は最悪の意味での現状維持に終わる。民主党政権になってから繰り返されているのは、その場限りで感情を発散できればいいという「退行」である。
 
 普天間問題は結局のところ、普天間基地が永久固定されるという最悪の意味での現状維持になろうとしている。その理由は、今では誰もが理解している。民主党政権が「最低でも県外」という期待を持たせたことで、反普天間運動を煽ってしまったからだ。
 
 この件については、2009年12月16日の新聞記事が本質を鋭く突いている。

「外務省幹部は『外交関係でこれほど恵まれたスタートを切ることができた政権は過去になかった』と断言する。陰りが見えるとはいえ、米国は依然、軍事力、経済力ともに世界一だ。中国やインドの台頭は著しいが、日米欧が組めばなお強力で、その関係も悪くない。そして、橋本政権から麻生政権までの自民党政権のくびきだった普天間問題は、米政府、日本政府、沖縄県の考え方が初めて一定幅に収まった状態で、『後は淡々と進めるだけだった』(同幹部)からだ。

 結局は、鳩山自身が問題を4次方程式にまで複雑化させたことが混乱の原因だとの見方は根強い」(読売新聞 )

 自民党政権の普天間移設は、決して100点ではないが、沖縄の負担軽減と日米同盟の深化という意味で、60点くらいの内容になっていた。もちろん、反普天間運動からしてみれば、県内移設はすべて0点だろう。ただ、現実的な路線として、長い時間をかけて地元と議論をし、普天間移設をまとめあげたことは、非常に大きな政治的成果だったと言える。
 
 ところが民主党は、「自民党の普天間移設は100点じゃないから0点も同然だ」と言いだし、「最低でも県外」と口にした。もっともこれは本気ではなく、単に「民主党は自民党よりもっとビッグなことができる」と主張したかったという程度の話に過ぎないのだが、反普天間運動は「そうだ、自民党の普天間移設は0点だ。米軍を沖縄から追い出せ」と一気にボルテージを上げた。(この辺の構図は改革論議についても言える。自称改革派が「60点の改革は100点じゃないから0点も同然だ」と言って地道で漸進的な改革を妨害するのが、民主党の「改革つぶし」である。詳しくは「図解:民主党の改革つぶしの手口」 をご覧いただきたい)
 
 もともと現実的な問題解決策はない反普天間運動を、問題解決能力のない民主党政権が無責任に煽る構図になったのが不幸の始まりだった。当然のごとく、普天間問題は膠着した。二転三転し、最後には「辺野古」に戻っていったのは記憶に新しい。
 
 しかし、今さら「辺野古」と言われても地元は納得しない。私は自民党政権の普天間移設に賛成していたが、そんな私だってもし辺野古住民だったら、こんなメチャクチャなプロセスを経て「やっぱり辺野古でお願いします。ゴメンね」と言われても絶対に納得できないだろう。
 
 政府が感情的な反普天間運動を煽ったことによって、割を食ったのは、普天間基地周辺の住民である。民主党政権は選挙向けのリップサービスのつもりでしかなく、運動家は運動家でその場限りの感情を発散できればいいのかもしれないが、住民には生活がかかっている。民主党政権と反普天間運動の無責任なタッグが、最悪の意味での現状維持を招いてしまった。(この問題で唯一得をしたのは米軍再編が遅れることで相対的に自由度が増した中国軍)
 
 同じことは「脱原発」についても言える。民主党政権と反原発運動の無責任なタッグが、おそらく最悪の意味での現状維持を招くことになるだろう。そのことを説明する前に、原発問題について整理しておきたい。
 
 私は地球温暖化問題に懐疑的なので(温暖化がないと言っているわけではないが)、もともと原発には熱心ではなく、エネルギー安全保障の観点から、現状程度の原発依存度でいいと考えていた。しかし、民主党政権の「温暖化ガス25%削減」を支持している多くの有権者は、民主党政権が温暖化ガスを出さない原発を推進していることについても、きっと賛成していたことだろう(菅政権も2010年6月の閣議決定 で、2030年までに原発を14基以上増やす方針を明確にした)。「知らなかった」とは言わせない。
 
 原発事故が起きた後、私は大変なことになったが、これは国民が選択してきた原発のコストであり、これから長い時間をかけて乗り越えていかなければならないと覚悟した。ところが、民主党政権の「温暖化ガス25%削減」に賛成し、当然、その論理的帰結として民主党政権の原発推進政策も支持してきたはずの有権者が、「原発にリスクがあるなんて知らなかった。原発なんてもう要らない」と言い出した。この「カマトトぶる日本人」 たちに、私はあきれるだけだった。
 
 さらにひどいことに、「カマトトぶる日本人」たちは、昔ながらの反原発運動に煽られて、「原発をすぐ止めろ」と言い出した。何の問題解決策もないくせに「悪魔祓い」 をすればいいと考える日本人が、21世紀になってもこれだけいるという事実に、愕然とするしかなかった。
 
 この無責任かつ感情的な運動に乗っかってきたのが、菅首相だった。既存原発のリスク再評価や代替エネルギー確保という地道で大変な作業を嫌う菅首相は、いざとなれば電力会社の責任にして逃げられる浜岡原発停止“要請”というポピュリズム的手法を実行した。このポピュリズム的手法に、「カマトトぶる日本人」たちも、「あーこれでひとまず安心」と、訳も分からず賛同していた。

 私が民主党政権と反原発運動の無責任なタッグに批判的なのは、彼らが最優先で取り組むべき課題を結果的に妨害し、さらには中長期的なエネルギー政策までオモチャにしているからだ。原発事故を受けてまず取り組むべきことは、現場作業員の環境改善、原発周辺汚染地域の除染、避難民の生活である。それなのに、彼らは原発から遠く離れた都市部住民の「(過敏な)安全安心」を優先し、原発周辺住民を後回しにしている。
 
 本来なら、今回の原発事故については「父祖の地を守れ」というスローガンが唱えられるべきだ。私も汚染により避難を強いられ、生業を奪われている原発周辺住民には深く同情している。だからこそ、何よりもまず、原発周辺での対応に政治的資源を注がなければならない。
 
 ところが、反原発運動は「こどものいのちを守れ」と言う。微量の放射性物質しかない都市部住民を煽り、昔ながらの反原発運動に駆り出そうとしている。「父祖の地を守れ」というスローガンでは原発周辺に限られてしまうので、むしろ都市部に拠点を置くべく「こどものいのちを守れ」という煽り方をしているのだろう。一部の人たちの政治勢力を拡大するために、原発事故が政治利用されてしまっている。(政治利用ではなく純粋に「こどものいのち」を心配しているのだというなら、子供の死亡原因1位である自動車を規制すべきだが、彼らは「マイカー全廃」 とは言わない。結局、原発周辺の汚染や、交通事故などで失われる子供たちの生命について考えているわけではなく、都市部住民を煽る口実がほしいだけなのだろう。だから、「こどものいのちを守れ」と、原発問題の論点をすり替えている。反普天間運動でも、「ジュゴンのいのちを守れ」と、論点のすり替えがなされた)
 
 さらに反原発運動は、中長期的なエネルギー政策を考えずに、感情的に行われている。この点でも、反普天間運動にきわめてよく似ている。
 
 もし本気で「脱原発」をしたいなら、天然ガスなどの現実的な代替エネルギーを確保する道筋を付けなければならない。さらに、原発依存度を下げれば、外国からのエネルギー資源輸入への依存度が増すので、エネルギー安全保障の観点が必要となる。備蓄体制も強化しなくてはならないし、場合によっては中東などの安定のために、日本の防衛力を積極的に展開する場面も多くなるだろう。もちろん、外交力も強化しなくてはならない。いずれも、オイルショックから日本が抱えている課題であり、いまだに解決できていないものが多いが(だから原発依存に逃げたという経緯もあった)、「脱原発」と言うなら、ある意味で原発依存時代よりも大きな覚悟が求められる。
 
 仮にそれだけの覚悟をしたとしても、実現するには時間がかかる。少なくとも向こう数年間は、電力の安定供給のために、既存原発を使わざるを得ない。そこで、すべての既存原発のリスクを再評価し、安全性を高め、それでもなお「リスクはゼロではない」という現実を理解した上で、既存原発を従来通り稼働、あるいは再稼働していかなければならない。
 
 また、「脱原発」のスケジュールが遅れれば、既存原発に頼る期間もそれだけ長くなる。場合によっては、安全性確保の観点から、既存原発を最新型の原発に更新することも必要になってくるだろう。その時、反原発という感情論ではなく、冷静な判断であえて既存原発を更新するという決断をすることが、「脱原発」という最終ゴールに近づいていくことにつながる。
 
 以上は、天然ガスなどの現実的な代替エネルギーを想定した場合だ。それでも、これだけの覚悟と困難が想定される。仮に「自然エネルギー」で原発を代替するというプランを採用すれば、実現のスケジュールはさらに長引くだろう。下手をすれば、いつまで経っても実現できないということも予想される。
 
 その意味で、反原発や「自然エネルギー」にかまけるのは、実は「脱原発」を妨害していると言わざるを得ない。反普天間運動が結果的に普天間固定という最悪の現状維持をもたらしたように、反原発は原発の現状を固定化するのではないかと危惧する。
 
 反原発は今すぐ原発を停止させることを要求しているから、稼働を前提とした既存原発のリスク再評価を許さない。しかし、既存原発が停止したままで、いずれ電力不足が発生すれば、現在の感情的でなおかつ誰も責任を取りたがらない日本では、なし崩し的な再稼働が行われるだろう(詳しいシナリオは「あいまいな日本の原発再稼働」 をご覧いただきたい)。その結果、既存原発はリスク再評価もされず、それゆえ安全性も高められないままに、ずるずると稼働し続けていく。
 
 さらに、菅首相が「自然エネルギー」に拘泥して現実的なエネルギー政策論議を放棄すれば、「脱原発」の動きも(かけ声とは裏腹に)完全にストップする。民主党政権と反原発運動の無責任なタッグによって、原発の安全性は向上せず、「自然エネルギー」も進展しないまま、最悪の意味での現状維持が招かれてしまう可能性は、決して低くないと考えている。
 
 日本の問題は、「反原発か原発推進か」ではない。重要なのは、さまざまなリスクを理解し、その上でどのエネルギー政策を選択するかということだ。山林破壊や村落崩壊になれば水力を嫌い、大気汚染や資源高になれば火力を嫌い、放射性物質が漏れれば原子力を嫌い、騒音になれば風力を嫌い、温泉が枯れれば地熱を嫌い、電力が安定せず維持費がかかると太陽光を嫌い、そのくせ電力供給は誰かが何とかしてくれると思っているような国では、「脱原発」どころか、どのようなエネルギー政策も行き詰まるのは目に見えている。
 
 地球温暖化対策と原発増設という民主党政権の方針を支持してきた積極的原発推進派(国民の多数派)は、何の合理的説明もなく、一夜にして反原発派に転じた。その意味で、原発推進派と反原発派というのは、実は同根ではないかと考えている(昔ながらの生粋の反原発派は除く)。一方、民主党政権の方針に反対し、あくまで消極的に既存原発利用を考えていた私は、原発事故後もスタンスを変えずに当面の既存原発利用(と将来的な「脱原発」の検討)を主張しているわけだが、原発推進派から反原発派に「転向」した人々は、常に「絶対正義」の側に立って「悪の原発を支持するのか」と批判する。まさに敗戦後と同じような醜い現象が、現在の日本を覆っているのである。


「正義」を簡単に着替える日本人
2011年06月25日16時15分

宮島理

http://news.livedoor.com/article/detail/5662716/

 日本人は何も変わっていない。無定見に「正義」を着替え、いかなる「正義」にも便乗しない者を絶えず感情的に攻撃する。

 敗戦は、日本人がその責任から逃れるために、古い「正義」をスルリと脱ぎ、新しい「正義」を羽織った時代だった。そこには合理的説明も省察も何もなく、効力の失われた「正義」を捨て、新しい「正義」を拾うという、醜い自己保身があるだけだったのである。

 その過程で、いかなる「正義」にも阿らない人々が犠牲となった。

 美濃部達吉は戦前、いわゆる天皇機関説を唱えたことにより、軍部や右翼、ならびに「世論」から激しく攻撃された。美濃部は貴族議員議員を辞職する事態に追い込まれている。

 戦後になって、軍部や右翼に同調していた「世論」は、一転して軍部と右翼を叩き、「民主主義者」となり「平和主義者」となった。明治憲法は当然改正されるべきだということになり、天皇機関説により「リベラル」と思われていた美濃部は、反明治憲法陣営(およびGHQ)から、力強い味方として期待されていた。

 しかし、美濃部は「軍国主義者」にも「平和主義者」にも阿らない。自分の憲法学を貫き、新憲法制定(明治憲法改正)は無効であると主張した。また、天皇機関説の美濃部は、明治憲法下でも戦後日本はやっていけると考えていたとも言われている。

 この美濃部の行動に、反明治憲法陣営は「勝手に失望」した。そして、美濃部は彼らから批判されることになるのである。戦前は「軍国主義者」に批判され、戦後は「平和主義者」に批判されたわけだが、「軍国主義」も「平和主義」もその衣を着ているのは実際のところ同一の「世論」であった。美濃部は日本人の無定見な「正義」に翻弄されたと言えるだろう。

 同じような目にあった人はまだいる。戦前、津田左右吉は、その実証主義的な記紀研究が皇室の尊厳を犯しているとして、これまた軍部や右翼から批判されていた。戦後になり、「尊皇主義者」から「反天皇主義者」に「転向」した人々にとって、津田は反天皇運動の味方になると期待された。

 ところが、津田は1946年に「建国の事情と万世一系の思想」という論文を発表し、天皇制廃止を否定した。そのため、反天皇運動からは激しく批判されることとなったのである。

 津田もまた、戦前は「尊皇主義者」に批判され、戦後は「反天皇主義者」に批判された。「尊皇」も「反天皇」も、時代と寝ることしかできない者たちによる仮衣装であり、日本人の無定見な「正義」は、津田のような人物をも苦しめた。

 こうした日本人の欺瞞を鋭く突いたのが、太宰治だった。太宰は1946年に発表した「十五年間」の中で、次のように書いている。

「日本に於いて今さら昨日の軍閥官僚を罵倒してみたって、それはもう自由思想ではない。それこそ真空管の中の鳩である。真の勇気ある自由思想家なら、いまこそ何を措いても叫ばなければならぬ事がある。天皇陛下万歳! この叫びだ。昨日までは古かった。古いどころか詐欺だった。しかし、今日に於いては最も新しい自由思想だ。十年前の自由と、今日の自由とその内容が違うとはこの事だ。それはもはや、神秘主義ではない。人間の本然の愛だ。アメリカは自由の国だと聞いている。必ずや、日本のこの真の自由の叫びを認めてくれるに違いない」(「十五年間」より)

 太宰一流の皮肉だが、現在であれば、「天皇陛下万歳!」のかわりに「原発万歳!」と叫ぶところだろうか。

 美濃部、津田、太宰の時代と、今の日本人は何ら変わるところがない。昨日まで「脱ダム」「温暖化ガス削減」「原発ルネサンス」と言っていた人々が、一夜にして「水力発電推進」「火力発電推進」「原発即時廃止」と叫んでいる。

 民主党政権では、「脱ダム」「温暖化ガス削減」「原発ルネサンス」が掲げられた。「脱ダム」の象徴が八ッ場ダム問題である。そして、「温暖化ガス25%削減」を進めるために、温暖化ガスを出さない原発を積極的に推進し、海外に輸出することも官民一体で行われた。菅政権も2010年6月の閣議決定で、2030年までに原発を14基以上増やす方針を打ち出している。

 政権交代を実現した国民の多数派は、「脱ダム」を支持し、「温暖化ガス削減」を支持し、さらに「温暖化ガス削減」の論理的帰結としての「原発ルネサンス」を明確に支持した。ちなみに、私は「脱ダム」にも「温暖化ガス削減」にも「原発ルネサンス」にも懐疑的だったが、エネルギー安全保障の観点から消極的に原発依存度の現状維持という立場を取る「時代遅れ」でしかなかった。

 ところが、時代の先端を行く国民の多数派は、原発事故を受けて、一気に次の新しい流行へと飛び移った。彼らは一夜にして「脱ダム」を忘れて「水力発電推進」を言い出した(念のため言っておくが、多目的ダムの八ッ場ダムには、発電目的も含まれている)。さらに「温暖化ガス削減」を忘れて「火力発電推進」を言い出した(石炭・石油から天然ガスに比重を移したところで温暖化ガス削減では原発に到底及ばない)。「原発ルネサンス」はどこかへ消え去り、「原発即時廃止」がトレンドとなった。

 180度転換した「世論」の前では、「水力発電のためにダム増やしたら環境破壊になるけどいいの?」「火力発電を増強したら、温暖化ガス削減目標は絶対に達成できないけどいいの?」「原発即時廃止したら当面の電力が足りなくなるけどいいの?」という当然の疑問は何の意味も持たない。「正義」を着替えた彼らにとって、そのような「過去」にこだわるのは「ダサい」のである。もちろん、「風力・地熱・太陽光だけじゃ絶対に電力足りないよ?」という疑問もスルーされる。別に彼らは本気でエネルギー政策を考えているわけではなく、単に原発事故という責任から逃れたいだけだからだ。

 それどころか、「本当に脱原発をしたいなら、既存原発を当面活用しつつ、地道に代替エネルギー確保やエネルギー安全保障強化をしていかなきゃいけないんじゃないの?」という主張をする者は、「時代遅れの原発推進派」として糾弾されてしまう。また、「浜岡原発停止“要請”は、電力供給対策を放棄して、いざとなれば電力会社の責任にして逃げられるポピュリズム的手法なんじゃないの?」と批判する者は、彼らにとって「原発利権の回し者」だ。浜岡原発停止“要請”を賛美することは、かつて民主党政権の積極的原発推進路線を支持していた忌まわしき「過去」を忘れるための大切な「儀式」なのである。「儀式」を邪魔することは、絶対に許されない。

 こうした「空気」の時は、空想的理想論がもてはやされる。「原発の電気は使いたくない」という子供じみた言い回しをして、「自然エネルギー」がブームになるのは、「血塗られた平和は要らない」という子供じみた言い方をして、「非武装中立」を唱えた時代と重なる。そう、「自然エネルギー」とは、21世紀の「非武装中立」なのだ。

 積極的原発推進路線にも原発即時廃止路線にも阿らない人々は、現在、息を潜めてジッとしている。積極的原発推進路線から原発即時廃止路線に「転向」し、絶えず「正義」を振りかざす人々の感情が収まるまで、何も言わないのが得策だとあきらめているのだろう。政治家もマスメディアも学者も奥歯に物が挟まったような言い方しかしないのは、敗戦後とまったく同じである。わが日本は、いつまで「正義」を簡単に着替える人々に振り回されなければならないのだろうか。


<関連記事>

先ず我が国の国民性に付いて思うことは付和雷同性が多いことで、これは大いに改善の要があると考える。
昭和天皇、聖談拝聴録原稿(木下のメモ)③「結論」
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/07/31/3663328

脱原発後の発電コスト試算=A・T・カーニー2011/05/22 09:58



<関連記事引用>

電気料金、原発全廃なら70%上昇も―20年に、民間が試算。
2011/05/22 日本経済新聞 朝刊

 原発全廃で2020年に電気料金は70%アップも――。コンサルティング大手のA・T・カーニー(東京・港)は、東京電力福島第1原発事故を受けて脱原発を進めた場合の電力料金シナリオをまとめた。原発を軸にしたエネルギー政策の見直しが避けられないなか「料金負担を含めて議論する必要がある」としている。

 原発の廃炉コスト1基あたり1000億~2500億円、太陽光導入のための送電網強化対策約4兆円、電力需要4%減などの前提条件をもとに発電コストを算出。

 国内54基の原発を停止し、発電量で約30%を占める原発分を液化天然ガス(LNG)で17%、残りを再生可能エネルギーで代替した場合、20年の1キロワット時の発電コストは70%増、二酸化炭素(CO2)排出量は19%増となる。

 稼働から40年以上の老朽化した原発を止めた場合、20年時点で37基の原発が稼働し(設備利用率65%)、原発比率は16%。不足分を再生可能エネルギーとLNGで賄うとすれば発電コストは48%増となる。

 同じ稼働数で設備利用率を85%まで引き上げれば発電コストは5%増にとどまる。

 政府は昨年6月、30年までに原発などCO2を排出しないゼロエミッション電源比率を34%から70%に引き上げることを柱としたエネルギー基本計画を策定。原発事故を受け全面的に見直す方針を打ち出している。

東芝、スイスのスマートメーター大手・ランディス・ギア(LG)買収へ2011/05/17 08:17

東芝、スイスのスマートメーター大手・ランディス・ギア(LG)買収へ 


<関連記事引用>

東芝、スマートメーター大手を買収へ 買収額2千億円
2011年5月17日5時1分
http://www.asahi.com/business/update/0517/TKY201105160691.html

 東芝は16日、次世代送電網「スマートグリッド」に不可欠なスマートメーター(通信機能付き電力量計)製造大手のランディス・ギア(LG)を買収する方向で、LG株の大半を握る豪州のファンドと最終調整に入った。これまでの入札で、東芝が優先交渉権を得ており、早ければ週内にも大筋で合意する見通しだ。

 実現すると、買収総額は約2千億円になる見込み。東芝は過半を出資するとともに、官民ファンドの産業革新機構や他企業からも出資を募る意向だ。2度の入札の結果、東芝が優先交渉権を獲得し、現在、詰めの協議を続けている。

 スマートグリッドは、家庭や工場に設置したスマートメーターから電力消費に関する情報を通信回線を通じてリアルタイムに発電施設などに送信し、発電を効率的に調整する仕組み。温暖化対策として今後、太陽光や風力など再生可能だが不安定なエネルギーの普及が進むのに応じ、電力供給の安定化のためにスマートグリッドや、その核となるスマートメーターの普及が不可欠になる。

 東京電力福島第一原発事故の影響で成長の柱に据えた原子力事業の先行きが不透明になるなか、東芝は今回の買収をてこに、再生可能エネルギーを活用するスマートグリッド事業を世界規模で拡大したい考えだ。既存の電力メーターはいずれスマートメーターに置き換わるとみられており、LGを買収すれば欧米での販売網などが強みになる。

 LGはスイスに本社を置き、1896年に創業。2004年に豪州のファンドが株式の大半を取得したが、売却する方針を固め、入札を実施していた。電力メーター市場では世界シェア1割超を握る最大手。特に高機能のスマートメーターでは世界市場の約3分の1を握り、08年の売上高は約1100億円に上る。

 野村証券金融経済研究所の試算では、10年~30年のスマートメーター市場への累計投資額は日米欧で計390億ドル(約3兆2千億円)になる見込み。東日本大震災と福島原発事故の発生によってさらに加速するとみられている。東芝は昨年度に公表した経営計画で、スマートグリッド関連の売上高を15年度に1千億円にすることを目指していた。


次世代送電網関連、東芝、スイス社買収へ応札、GEも意欲、落札額2000億円前後
2011/05/10 日本経済新聞 朝刊 (画像引用)

基幹技術の取得狙う

 東芝はスイスのスマートグリッド(次世代送電網)関連企業、ランディス・ギアの売却を巡る入札に参加する。米ゼネラル・エレクトリック(GE)など欧米企業も買収に意欲を見せており、最終的な落札額は2000億円前後になる見通しだ。IT(情報技術)を活用して一般家庭などの電力を効率利用するスマートグリッドは、地球温暖化対策の切り札として世界の有力企業が事業化にしのぎを削る。電力計など基幹技術を握る企業の争奪戦も激化してきた。

 買収対象のランディス・ギアはスマートメーター(次世代電力計)の製造大手で、1896年の創業。世界30カ国以上に拠点を持ち、従業員数は5000人以上にのぼる。2008年の売上高は13億6000万ドル(約1100億円)。

 現在はオーストラリアのバヤード・キャピタルが大半の株式を保有しているが、このほど株式売却を決め、入札を実施した。関係者によると東芝、GEが応札したほか、米機械大手のハネウエル・インターナショナル、スイスのエンジニアリング会社であるABBなどが関心を示している。

 各社ともランディスが持つ世界的な販売網や、発電・送変電システムとつなぐ通信技術などを取り込み、事業拡大につなげたい考え。東芝は単独の応札だが、入札で競り勝った場合は官民ファンドの産業革新機構や欧米企業と連携することも検討する。

 東芝は原子力事業を経営の柱に据えてきたが、東京電力福島第1原子力発電所の事故を受け、国内外で原発新設計画の凍結や修正が相次ぐ可能性がある。

 一方、太陽光発電や風力発電などを組み合わせて電力を効率よく使うスマートグリッドの関連市場は拡大が続いており、東芝は電力関連事業のすそ野を広げる必要がある。

 東芝は09年に、仏アレバの送変電事業を6000億円超で買収しようとしたが、仏重電のアルストムに競り負けた経緯がある。送変電システムや電力計はスマートグリッドの中核技術で、世界展開するには企業買収が有力な手段との見方は多い。

 ▼スマートメーター 双方向の通信機能を持つ電力計。家屋やビル、工場などの電力消費状況をリアルタイムで把握。データを電力会社が集計して、電力を効率的に供給するスマートグリッド(次世代送電網)の運用に役立てる。

 電力会社の検針業務を自動化できるほか、消費者も家庭内の電力消費が分かる。

 将来は家庭の太陽光発電などとつなげて発電所の運転を調整する機能などを備える可能性がある。

 調査会社のIDCジャパン(東京・千代田)によると、世界のスマートメーター市場は2010~15年に年平均で13%成長し、この間の総出荷台数は4億6090万台に達する見込み。


<関連サイト>

Landis+Gyr worldwide
http://www.landisgyr.com/en/pub/home.cfm

地球の凄み?バイアスの凄み?放射能の危険性は本当?クライメートゲートの次はラジエーションゲート?2011/04/26 07:36

地球の凄み?バイアスの凄み?放射能の危険性は本当?クライメートゲートの次はラジエーションゲート?


「地球の凄み: Nausicaa in Chernobyl's forest」をアップしたのは09年5月。
その当時からすでに疑っていたこと。

それは放射線アレルギーこそがリバラル・バイアスの集大成ではないか。
それは放射線アレルギーこそが日本における左翼・バイアスの集大成ではないか。

ガーディアンやBBCを横目で見ながら、アレルギーにバイアスなどとボソボソ。
日本の左翼さんの大反発を恐れてあくまでもツイッターでボソボソの毎日。

そんな中、勇気を振り絞って立ち上がったのが日経ビジネスさん。
その記事を紹介しておきたい。

確かにモンビオやアリソンの主張はまだ異説扱い。これは認めよう。
それでも疑ってみる価値はあるのではないだろうか。

アリソンもまたチェルノブイリの野生生物はすくすく育っているとの報告を紹介。
はたして「チェルノブイリの森」の真相は如何に。

そこにフクシマの明るい未来が見出せるかもしれない。
ならば、今こそ専門家による徹底調査を望みたい。

一方で「クライメートゲートの次はラジエーションゲート」の予感さえ。
もしそうだとしたら、風評被害を全世界に拡散させているのは日本人自身なのか?


<関連記事引用>

2011年4月25日(月)
放射能の危険性は本当?
英国で議論呼ぶ異説
大竹 剛(ロンドン支局)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20110422/219548/?rt=nocnt

 福島第1原子力発電所の事故をきっかけに、英メディアが放射能による健康被害を巡る異説を取り上げたことで、議論が巻き起こっている。

 環境問題の報道で定評のある英ガーディアン紙は3月21日、著名環境ジャーナリストのジョージ・モンビオ氏のコラムを掲載。同氏は原発に中立的だったが、「私たちが知る限り、(フクシマでは)まだ1人も致命的な被曝をしてない」と書き、福島原発事故を契機に原発支持へ転向したと告白して読者を驚かせた。

「反原発ロビーの主張に異議あり」

 さらにモンビオ氏は同紙に4月5日、「不愉快な真実は反原発ロビーが私たち全員をミスリードしてきたことだ」との寄稿を掲載し、反原発で有名な医師ヘレン・カルディコット氏を批判。彼女が放射能による健康被害の根拠として示した、チェルノブイリ原発事故による死亡は98万5000人との報告書についても「間違いだ」と断じた。

 カルディコット氏も反撃に出た。4月11日、ガーディアンのウェブサイトに「いかに原子力擁護者が放射能について世界をミスリードするか」と題した寄稿を掲載。「モンビオ氏は外部被曝と内部被曝の違いが分かっていないようだ」などと反論し、彼が批判した報告書の科学的根拠も擁護した。

 一方、英国放送協会(BBC)は3月26日、自社ウェブサイトにモンビオ氏より踏み込んだ異説を載せた。この寄稿「放射能から逃げていてはいけない」の筆者、英オックスフォード大学の原子力・医学物理学者ウェード・アリソン教授は、被曝許容量は「月100ミリシーベルト(mSv)」(生涯で 5000mSvを上限)にできると主張する。これは国際放射線防護委員会(ICRP)が推奨し、日本などが採用している一般市民の被曝許容量「年 1mSv」の1000倍以上だ。

 アリソン教授は2009年10月に自費出版した著書で、1回の被曝量が100mSv以下の場合、ガンになる測定可能なリスクを示すデータはないと指摘。その100mSvを健康被害が発生し始める“閾値(しきい値)”と捉え、少なくとも閾値以下の低線量被曝なら、細胞の自己修復機能が働くとも主張する。

 同教授は、閾値や細胞の修復機能を考慮しないICRPのリスク評価は妥当でないと言う。ICRPの推奨被曝許容量は、1951年は週3mSvだったが、 57年に一般市民は年5mSv、放射線作業者は年50mSvとなり、90年にそれぞれ年1mSv、年20mSvに引き下げられた。

「過剰規制の背景に核開発競争」

 規制強化の背景には、冷戦時代の核開発競争があると同教授は見る。「核戦争の恐怖が政治的に利用され、市民の放射能への恐怖心が煽られた。そのため、規制当局は基準を厳しくして、市民を安心させようとした」と話す。そして90年の規制強化は、86年に起きたチェルノブイリ原発事故への過剰反応だと言う。

 ガーディアンは昨年1月、アリソン教授の主張を検証する記事を掲載している。閾値や細胞の修復機能に関する結論に疑問を投げかける複数の科学者のコメントを載せ、「これ(アリソン教授の主張)は、主流の科学者が同意しない見方だ」とした。だが同時に、低線量被曝の被害については、研究データが不十分なことや、たばこや飲酒などの要因に隠れて特定が難しいことを指摘する意見も紹介。放射能への過度な恐怖が放射線医療の妨げになっているとする意見など、同教授の主張の一部に賛同する声も取り上げた。

 低線量被曝に関する論争は、原発推進派と反対派の間では以前からある。だが、福島原発事故を機に、ここ英国でも再び様々な見解が飛び交い始めている。人間はどこまで被曝を許容できるのか。私たちは真実が知りたい。

日経ビジネス 2011年4月25日号


<関連記事>

George Monbiot
http://www.guardian.co.uk/profile/georgemonbiot

George Monbiot's blog Environment guardian
http://www.guardian.co.uk/environment/georgemonbiot?INTCMP=SRCH

The unpalatable truth is that the anti-nuclear lobby has misled us all
http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2011/apr/05/anti-nuclear-lobby-misled-world

Professor Wade Allison
http://www.keble.ox.ac.uk/academics/about/professor-w-w-m-allison

26 March 2011 Last updated at 12:50 GMT
Viewpoint: We should stop running away from radiation
By Wade Allison
University of Oxford
http://www.bbc.co.uk/news/world-12860842
http://www.bbc.co.uk/search/news/?q=Wade%20Allison

Radiation and Reason: The Impact of Science on a Culture of Fear
Wade Allison (著)
http://amzn.to/eMjPNW
http://www.radiationandreason.com/

25 years after Chernobyl, we don't know how many died
http://www.newscientist.com/article/dn20403-25-years-after-chernobyl-we-dont-know-how-many-died.html

地球の凄み: Nausicaa in Chernobyl's forest
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2009/05/26/4323757