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高度人材争奪戦:将来のグローバルエリートを囲い込め! いよいよ東大が秋入学への移行検討2011/07/01 06:59

週刊東洋経済「特集/グローバルエリートを育成せよ」より


<関連記事引用>

▼ 特集/グローバルエリートを育成せよ
-グローバルエリート育成目指す、世界競争が始まった
2011/07/02 週刊東洋経済 (画像引用)

世界最高の教育を求め、欧米の一流大学に群がる世界の若者。

国力アップのために、世界レベルのエリート育成に励む国家。

“世界教育戦争”が始まった。

 「合格率は過去最低の6・2%」――。今年、ハーバード大学には、世界中から3万4950通もの出願が寄せられた。ハーバードだけではない。スタンフォード、イェール、MIT(マサチューセッツ工科大)、コロンビアなど、ほかのトップ大学にも応募が殺到し、合格率は前年を下回った。

 米国での受験者増の背景にあるのは、留学生の急増だ。中国やインドなど新興国の台頭により、世界全体の留学生は2000年の200万人から08年には330万人へと増加。その多くが目指すのは、英語圏の大学である。

 国力低下がささやかれる米国だが、こと高等教育に限ればその強さに陰りはまったく見えない。世界大学ランキングでは、上位30位のうち3分の2は米国の大学が占める。これはどのランキングでも共通する。

 なぜ世界の若者たちは、米国のトップスクールを目指すのか。最大の理由は、それがエリートへの登竜門になるからだ。

 エリートとは、高い知性や技能、アイデアにより、社会に影響力を及ぼす人間と定義できる。政治リーダー、経営者、起業家、研究者、芸術家、知識人などである。

 ところが、グローバル化とIT化により、優れた「個」が活躍する舞台は、世界中に広がりだした。これまでエリートがそれぞれの国にとどまっていたのに対し、今では“グローバルエリート”とでもいうべき一群が生まれている。国内型エリートとグローバルエリートの間では、手にする富や影響力に格段の差がつき始めているのだ。

 グローバルで活躍するには、世界レベルの教育と人的ネットワークが欠かせない。その両者を手にする近道として、「米国の一流大進学」の需要が爆発しているのだ。

 東大とハーバードを天秤にかける時代

 グローバルエリートの育成は、国という単位でも重要性を増している。現代における国力の源泉は、「頭脳」である。知的エリートの質こそが、その国の政治、経済、学問の競争力を左右する。

 現在、「国」単位の取り組みで、先頭に立つのは韓国だ。過去10年で米国トップ大学への留学生は急増。ハーバード、スタンフォードへの留学生(学部生と大学院生の合計)はともに300人を超え、世界第3位へと駆け上がっている。

 そして今、韓国はさらなる大胆策を打ち出している。

 韓国最南端に位置する済州島。約56万人が住むこの島で現在、17億ドルを投じる「国際教育都市」プロジェクトが進行している。

 韓国政府は、都市内の規制を大幅に緩和し、公用語を英語に設定。海外の一流スクールを済州島に呼び寄せ、グローバルエリート教育を行うというのがその狙いだ。

 今年9月には、卒業生の約4割がオックスフォードやケンブリッジに進学する英国の名門校、ノース・ロンドン・カレッジエイト・スクールが開校。15年までには、12の小中学校・高校が完成し、9000人の生徒が通う都市へと生まれ変わる。

 一方、日本はこうした“世界教育戦争”に出遅れぎみだ。10年には、ハーバード大への留学生が100名まで減り、人口500万人のシンガポールにまで抜かれてしまった。15歳時点の学力でも、PISA(学習到達度調査)スコアでアジア諸国の後塵を拝している。

 だが、日本でも新たな動きはある。08年、ベネッセコーポレーションは米国トップスクールを目指す塾「ルートH」を開校。昨年のイェール大2名合格に続き、今年はハーバード大を含む一流大学へ4名が進学する見込みだ。

 「今までは日本のトップ層の子には東大という選択肢しかなかったが、海外のトップスクールに行く道もあることを教えてあげたい」

 「ルートH」を担当するベネッセの藤井雅徳・海外進学支援課課長はそう話す。日本のエリートの卵が、東大とハーバードを天秤にかける時代が、近づきつつある。

 中高レベルでも、世界を目指す動きは始まっている。世界基準の大学受験資格「国際バカロレア」の対応コースが、加藤学園暁秀(静岡県)や立命館宇治などに設置されている。

 日本から世界の一流大学へ人材を送り込むことに加え、国内でのグローバルエリート育成も急務だ。海外の大学に負けじと、東大もグローバル化へと舵を切っている。

 東大の田中明彦副学長は「優秀な留学生を獲得するため、魅力的なプログラムを作っていく」と語る。20年までに留学生を現在の2割増となる3500人へ拡大。12年には教養学部に「国際教養コース」を新設するなど、英語だけで学位を取れるコースを増やしていく。

 世界で盛り上がるエリート育成競争に日本はどう対応していくべきか。まずは次ページから、世界のエリート教育の最前線を見ていこう。


▼ 東大、秋入学への移行検討 国際化を加速
入試は現行日程を維持
2011/7/1 2:02
http://s.nikkei.com/kJe3tl

 東京大学は、入学時期を春から秋に移行させる検討に入った。国際標準である秋入学の導入で、海外大学との留学生交換を円滑にし、大学の国際化を加速させるとともに、学生に入学までに社会経験を積ませることが狙い。年内にも結論を出す。東大が秋入学に踏み切れば、他大学の入学時期や官庁・企業の採用活動などに大きな影響を与えることは必至だ。

 秋入学に移る場合も、小中高校は春入学・春卒業であるため、入試は現行日程を維持する。合格者には高校卒業から入学までの半年間を「ギャップイヤー」として、海外留学やボランティア活動などの体験を積ませる。

 ただ、ギャップイヤーの過ごし方や卒業の時期など、実施までに解決すべき課題は多い。入学・卒業を全面的に秋に移行する案のほか、卒業は春にして修学期間を4年以上に延長する案、春入学と秋入学を組み合わせる案なども検討する。

 浜田純一総長(学長)は日本経済新聞の取材に対し、「今の春入学制度は10年はもっても50年はもたない。可能な限り早くグローバルスタンダードに合わせるべきだ。秋へ移るなら完全に移った方がいい」と述べ、9月か10月ごろの入学に、早期に全面移行することに強い意欲を示した。

 浜田総長は今年春、「入学時期の在り方の検討」を2011年度以降の「東大行動シナリオ」に盛り込んだ。さらに、学内の研究科長(学部長)や研究所長で構成する科所長会議や、学外の有識者らが入る経営協議会で相次いで検討着手を表明した。

 既に清水孝雄理事(副学長)を長とするワーキンググループが発足、本格的な検討作業を進めている。ワーキンググループは入学時期の在り方について幅広く検討し、これを基に学内で議論を深める方針。

 明治期以降、春入学・春卒業は日本人の生活様式として完全に定着しているが、国際的にみると、米英両国など欧米諸国の約8割は9月入学で、春入学はごく一部。海外との留学生交換をする際も学期のずれなど弊害が多く、日本人学生の留学離れや大学の国際化の遅れを招いた一因ともされる。日本でも秋入学を実施する大学は増えているが、海外からの留学生が中心で、日本人学生の入学を秋に一本化した大学はない。


▼ 【インタビュー】NLCS済州代表理事・金哲煕さん(60)
2011/02/12 FujiSankei Business i.

 ■済州島に英名門校誘致 リーダー育成

 --今年9月に韓国・済州島に英国名門の幼稚園から高校の一貫校NLCS(ノース・ロンドン・カレッジエイト・スクール)の海外初の分校を開校する

 「済州島では国家プロジェクトとして、ハイレベルな教育施設を特定エリアに集める『国際教育都市開発』が進んでおり、NLCSの誘致もその一環。英国のNLCS本校は、多岐にわたる教育内容で自己認識を高めるプログラムに特徴があり、卒業生の4割がオックスフォード大やケンブリッジ大といった名門大学に進学している」

 --なぜ韓国に進出するのか

 「韓国では幼児期から英語力を付けさせるよう教育する親が多い。富裕層ならば、小学低学年でも英国や米国に留学させることも珍しくない。しかし、子供と母親が一緒に暮らし、父親が韓国に残るといった事例も多く、現地と韓国との往復も大変だ。その点、済州島の場合、移動も短時間で済み、全寮制ではあるが、両親が子供に会いやすい環境を提供できる」

 --開校する学校の特徴は

 「英NLCSの教育内容と全く同じにしている点で、原則として英語で授業を行う。英国まで留学せずとも、150年以上の歴史を持つ英国本校と同じ卒業資格を得られる利点もある」

 --日本の学生も受け入れるか

 「日本に限らず、中国、台湾、シンガポールといった国々にも説明会に出向き、積極的に受け入れる。日本の教育システムは高校の学費無償化など高く評価できるが、グローバルに通用する人材育成、海外の人脈作りという点で日本の学生にも多く学んでもらいたい。今回開校する北東アジアの教育の場を通じ、グローバルリーダーを輩出していきたい」(那須慎一)

                   ◇

【プロフィル】金哲煕

 キム・チョルヒ 済州大経営大学院修了。陸軍を経て1983年韓国観光公社入社。済州国際自由都市開発センター(JDC)企画調整室長、営業本部長、副理事長を経て、2010年6月から現職。韓国・済州市出身。


▼ 英国の名門私立学校North London CollegiateSchool(NLCS)が2011年秋に韓国のチェジュ(済州)に初めての海外キャンパスを開校
~ 日本からの生徒募集のため12月15日に学校説明会を都内で開催 ~
http://www.atpress.ne.jp/view/18069

東京発、2010年12月3日 -韓国の国際教育都市、済州(チェジュ)島における最初のインターナショナルスクールとして、英国名門私立学校North London Collegiate School(ノース・ロンドン・カレッジエイト・スクール)が、姉妹校North London Collegiate School - Jeju (以下、NLCSチェジュ)を2011年秋に開校する運びとなりました。これに伴い、2011年秋から入学する学生の募集のため、NLSCチェジュより学校関係者が来日し、12月15日に都内で学校説明会を開催します。

NLCSチェジュは、英国ロンドンにあるNLCS UKの初めての海外キャンパスとなります。NLCS UKは、英国で160年にわたり卓越した教育を提供している名門校として知られており、2010年3月にはFinancial Timesが発表した英国の国際バカロレア(以下、IB)スクールのランキングでは、4年連続してトップに輝きました。

また、オックスフォードとケンブリッジへの進学率は40%前後で、英国内の名門IBスクールの中でもたびたび首位を獲得しています。また今年、世界規模で実施されたIBテストの満点取得者80名のうち、3名がNLCSの生徒でした。2007年にはDaily Telegraphが発表したA-Level(英国大学修学能力試験)ランキングでも1位を獲得しています。NLCSチェジュにおいても、こうした実績をもつNLCSのカリキュラムに基づいた教育課程を提供するとともに、ロンドンのNLCS本校とも密接な連携を保ち、運営していきます。

NLCSチェジュでは、レセプション(幼稚園)から第6学年までは男女共学、第7学年から第11学年までは男女別の授業を実施します。第12、13学年では、男女共学のIB課程を実施します。なお、IBは大学入学資格として世界中で広く採用されています。

NLCSチェジュの初年度となる来年は、634名の生徒を受け入れる予定です。内訳は、レセプションから第4学年までは各学年10名ずつ、第5・第6学年がそれぞれ96名、第7、第8学年がそれぞれ男女44名ずつ、第9学年が男女各60名、そしてシックスフォームの基礎クラスが192名の予定。

NLCSチェジュの授業料は、レセプションから第6学年までが年間約21,000USドル、第7学年から第9学年が年間約22,000USドル、第10、11学年は年間約25,000USドル。この他に寄宿舎(ドミトリー)の利用料が年間12,000~13,000USドルとなります。

今回の発表についてNLCSチェジュの入学事務担当ディレクター、エレーヌ・シム(Elaine Shim)は、「NLCSは、その教育レベルの高さと世界の有名大学への進学者数の多さで知られています。多様な才能を持った自立心旺盛な児童・生徒の入学を歓迎します」と述べています。

済州国際教育都市(JDC)のプロジェクトマネジャーであるクリストファー・ボグデン(Christopher Bogden)は、「この教育都市から移動距離2時間圏内には米国とカナダを合わせた人口の2倍以上にあたる7億人が住んでおり、日本からの児童・生徒は親元から近距離の場所で英語留学ができるようになるうえ、済州島では留学に必要な学生ビザの取得も容易です」と述べています。

NLCSチェジュの開校予定地である済州国際教育都市は、韓国政府の中核プロジェクトの一つとして、国土海洋部傘下の済州国際自由都市開発センターにより開発が進められています。政府はこのプロジェクトに巨額の投資を行うのみならず、新しい法律の制定や従来の規制の緩和・撤廃により、この地に進出する学校が最高レベルの国際教育を英語で実施し、本国と同様の教育プログラムを提供できるようにしています。

済州国際教育都市は、学校内から街中に至るまで英語にあふれた、ユニークな環境を提供する一流の教育都市です。授業は英語で行われ、都市内の公用語も英語です。プロジェクトが完成した暁には、約9,000名の児童・生徒が学ぶ10の学校のほか、大学ゾーン、教育・文化・芸術ゾーン、英語教育センター、住居および商業施設が建設されます。済州島では済州国際教育都市を北東アジアの教育拠点として開発し、世界中から教育機関や生徒を招致する計画です。世界的な建築家、伊丹 潤氏の設計により、最新の設備を整えたNLCSチェジュの教育環境と生活空間が完成しています。

NLCSチェジュの入学願書受付期間は2010年12月6日~2011年1月21日です。第11学年の志願者には、個人面接、筆記試験、小論文試験(すべて英語)を実施します。第5~第9学年の志願者には英語と母国語による筆記試験のみが課されます。合格発表は2011年4月に予定しています。

なお、済州島へは現在、成田と関空より毎日直行便があり、名古屋や福岡からも直行便を利用できます。

■ノース・ロンドン・カレッジエイト・スクール(NLCS)について
ノース・ロンドン・カレッジエイト・スクールは、1850年、ビクトリア朝時代の偉大なる女性教育の先駆者、フランシス・メアリー・バス(Frances Mary Buss)によって、英国初の全日制女子校として設立された。輝かしい歴史を持つ教育機関として、英国のリーグテーブルでは過去10年間常にトップ5に名を連ねている。IB(国際バカロレア)、A-Level(英国大学修学能力試験)、およびGSCEのランキングでも英国でトップに輝いている。毎年卒業生の40%前後が、オックスフォードやケンブリッジをはじめ、ハーバード、プリンストンなど世界的な名門大学へ進学。Sunday Timesの「The Best Independent School in UK(英国の最も優秀な私立学校)」に2度にわたって選ばれた唯一の学校である。


■NLCSチェジュについて
NLCSチェジュは、英国のNLSC本校と同一の教育体系を持つ、済州国際教育都市で最初に開校する英語による教育機関。広さ約10万平方メートルの敷地内には、コンサートホールや劇場、音楽室、美術室、図書館、寄宿舎、スポーツセンターなどの最新施設を完備している。詳細はウェブサイト( http://www.nlcsjeju.kr )を参照。


■済州国際教育都市について
済州国際教育都市は、済州国際自由都市開発センター(JDC)の計画のもとに進められている6つの中核プロジェクトの一つである。JDCは韓国国土海洋部傘下の特殊法人で、済州特別自治道の中核産業(観光、医療、教育、環境保護、農業、ハイテク産業)の育成・支援をその目的としている。済州国際教育都市は、英語による教育を行うことにより、韓国国内および東南アジア諸国の子弟に対して海外留学に代わる優れた教育の機会を提供する、韓国で初めての試みとなる。
日本語による詳細はウェブサイト( http://www.jdcenter.com/jp/sub02/01/index06.jsp )を参照。


<関連サイト>

高度人材受入推進会議
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/jinzai/index.html

外国高度人材受入政策の本格的展開を(報告書)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/jinzai/dai2/houkoku.pdf