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「不和の林檎を置いて去る」 By 猿田彦さん2008/11/04 01:08

不和の林檎


私は自衛隊の制服幹部の方々と親しく話をしたことがあります。そのときの総体的な印象は、純情で、悪く言えば世間知らずだなぁということでした。しかし、制服軍人は思想や政治に偏ってはならないという鉄則に照らすと、これでよいのだと私自身納得した覚えがあります。

田母神前空幕長はその則を越えたわけで、迅速に更迭処置が行われたことは良いことであったと思います。園田さんの「素朴さと無邪気さ」が「嵌められやすい日本の体質」という評価はそのとおりであり、戦前の軍部独裁体制を許し、結果として国を危うくさせたこの日本の体質を冷静に見つめ、国の行く末を誤ってはならないのです。

コミンテルンの背後にSISが居たことは、いくつか確証らしきことが語られることがありますが、それよりも少し視線を上げてアングロサクソンの基本戦略である「不和の林檎を置いて去る」というものを考える必要があります。

コミンテルンを使って蒋介石を支援し、一方で毛沢東をも支援していたという一見矛盾するような行動は、まずは世界の勢力図を変えるほど台頭してきた日本を押さえ込むことに目的があった。しかしさらに、その後の中国(東アジア)に紛争の種を植え付け、紛争(不和)が続くことで強力な勢力が育つことを未然に防ぐという戦略の一環です。その結果、日本・中国・台湾という構図、南北に分断された朝鮮と言う紛争の構図が残されました。

この他にも紛争の種を置いていった具体例は世界にいくらでもあるのですが、例えば今最も紛争の震源地となっているアフガニスタンとパキスタンの国境地帯です。この国境線は英国が出て行くときに勝手に引いていったものです。

インドとバングラデシュの国境にも同じようなものがあります。さらにアフリカには現在42本もの直線の国境がありますが、これらも植民地時代の欧州列強が人工的・人為的に置いていったものです。現地で争うそれぞれの勢力に、表立たぬよう荷担することで紛争が長続きし、争い合う勢力がともども衰えるのを待つ。それが、「不和の林檎を置いて去る」という大戦略なのです。

バングラデシュの友人の話では、「ヒンズーとイスラムが爆弾テロをまじえた争いを始めたのは、アングロサクソンが入ってきた150年前からだ、ヒンズーが強くなればイスラムに、イスラムが強くなればヒンズーに彼らはそれぞれ荷担してきた。アングロサクソンが入ってくる前の700年間、ヒンズーとイスラムは仲良く混住していた」ということです。

私たちはこうした事実をしっかり見つめる必要があります。
東アジアの某国のエリート工作員との初対面の席で、私が「我々がいがみ合ってる扉の向こうに、ほくそ笑んでいる者が居ることを意識しようぜ」と語ったら、いっぺんで心が通じ合ったことがありました。忘れられない思い出です。


<画像>
Painting-Oil-Razmaz Mazmadze
http://www.interarteonline.com/Ramaz_Razmadze.htm

コメント

_ Y-SONODA ― 2008/11/04 01:26

猿田彦さんへ

今回はコメント欄から登場いたします。

これはぜひ多くの方々に読んでいただきたいと思い、
表の方に転載させていただきました。

「扉の向こうでほくそ笑んでいる者」の存在を常に意識していれば、
争いごとは少なくなるはずなのに・・・

純情で、素朴で、そして無邪気な人たちは、この存在が見えない。
それどころか「扉の向こうでほくそ笑んでいる者」に利用されてしまう。
なんともせつないものです。

どうもありがとうございました。

_ kw ― 2008/11/04 23:14

ワーラーナシー Varanasi  には
アウラングゼーブ  Aurangzeb  が建てた
ヒンドゥー教とイスラム教が融合したモスクがあるとか。

_ Y-SONODA ― 2008/11/05 08:33

★アルルさんへ

そろそろ谷内さんの記事を出すタイミングかなぁ。

確かにDEBKA情報の扱いは慎重にした方がいいかも。
裏にある意図の方が重要だったりして。


★甲野さんへ

私だって今でも毎日が葛藤状態。
めげずに頑張りましょう!


★猿田彦さんへ

F1の知識がなくて、ちんぷんかんぷんなのですが、
F1史上初の黒人ドライバーであるハミルトンが、
史上最年少王者になったそうですね。

私はオバマとボスが抱き合うシーンとか二人並んだ時の表情を見て、
これはオバマが勝つなと感じました。

それでも冷静に見れば人種問題より経済が優先にされたのかもしれませんね。


★kwさんへ

どうも情報ありがとうございます。
教えてもらったモスクの写真を見ていました。
なんとなく強引さも感じたので、歴史的背景も調べてみます。

_ Y-SONODA ― 2008/11/12 08:55

猿田彦さんへ

田母神俊雄の講演会があるそうです(笑)

▼引用開始


「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
   平成20年(2008年)11月12日(水曜日)
         通巻第2382号
△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

   ♪
(緊急のおしらせ)
 田母神前空幕長をまねいて講演会を開催!
 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@

田母神論文を巡って揺れる日本の戦後史観について、一体真実は何処にあるのか、何が問題とされているのか、一連の問題収拾は適切であったのか、政府見解の「村山談話」に誤りはないのか。
この機会に考えるきっかけになればと、名古屋にて有志が集まりこの会を開催することとなりました。
 
 当日は、前半田母神氏にご講演戴き、後半は塚本氏・若狭氏を交えパネルディスカッションでこの問題に迫りたいと思います。
 年末の慌しい時期ではありますが、是非、足をお運びいただけますよう、お願いいたします。
        記
・演題 「日本は侵略国家であったのか」
・講師 田母神俊雄氏(前航空幕僚長)・塚本三郎氏(元民社党委員長)・若狭和朋氏(歴史研究家)
・日時 12月21日(日曜) 午後1時半受付 2時開会~4時半閉会
・会場 名古屋市「桜華会館」 松の間
・会費 1000円
・申込 氏名、住所、電話番号、同伴有無、懇親会参加希望の場合はその旨記入の上、info.aichi@csc.jpまでメール下さい

_ 天叢雲剣 ― 2008/11/14 11:29

園田さん、はじめまして。
いつもエントリを楽しみにしております門外漢です。

今、ネット界隈(メディアはスルー)では国籍法改正(=改悪)案が非常に問題視されています。法案は二つあって、日本人以外の女性が産んだ子供認知の件と、在日外国人と在外日本人の重国籍を容認せよという件です。この「不和の林檎」と地政学的見地から、当該法案の立法事実(「法を創造する場合の基礎を形成し、それを支えている事実」「法創造の背景となる社会的・経済的事実立法の背景」)として、その危険性を説得的に説明することは可能でしょうか?

_ Y-SONODA ― 2008/11/15 07:31

天叢雲剣さんへ

どうもはじめまして。
国籍法改正の件は横目でチラチラ見ていますが、
それこそ門外漢の私がなんと言っていいのやら。

地政学云々以前に改正を悪用する集団があるのかどうか。
あるとすれば、その規模はどの程度なのか。

このあたりが特に気になりますが、
現時点で改正反対派から説得力のあるデータが示されていないように思います。

現在警視庁組織犯罪対策1課が相当神経を尖らせているようなので、
その動向に注目しています。

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