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平均的な日本人の関心事?2008/10/01 09:09

記事アクセスランキング - ランキング - Yahoo!ニュース(10月1日朝9時)

なにやら難しいことを毎日のようにゴジャゴジャと書いておりますが、
それでも大勢の方がこのブログを見に来て下さっているようで、大変感謝しております。

しかしですね。
正直、ここを見ている方も私同様日本では変人なのかもしれません(ゴミンナサイ)

というのも私がチョクチョクチェックしているのが、
ヤフーサイトにある「記事アクセスランキング」というもの。
このランキングは「平均的な日本人」の関心事を示しているような気がするのです。

今朝もチェックしておりますと、
20位以内に入っている政治絡みの記事は、
『自民執行部が衆院選先送り検討、追加の経済対策も』と
『農水省、「農薬検査」問いたださず 意図的に手抜き調査か』の二つ。

なんと、米金融危機や米国発の世界同時株安に関する記事は0なのです。
もはや無関心というか完全に無視されております(爆)

スポーツや芸能ニュース、それにエロっぽい記事(「20人とのH写真、ネット公開し逮捕」とか「エロ教官:女性の太もも触る」)がいつものようにランキングを独占!

こういう傾向は今に始まったことでもないような気がするので、
それでも日本はこれから先もなんとなくうまくやっていくのだろうと楽観的に考えています。

この日本を支えているのは、
「平均的な日本人」によって選ばれている世襲揃いの政治家さんたちではなく、
政治に依存しなかった民間企業、それに官僚さんたちの努力ではないかと。
最近つくづくそう思うようになりました。

今後普段表に出てこない官僚さんもこのブログで取り上げたいと思います。

米国ヤフーのニュースランキングも入れておきますので、
試しに比較してみて下さい。


(追伸)
昨日、政界のフィクサーのような方に、
このヤフー記事アクセスランキングを紹介したところ、
「これほど恐ろしいサイトがあったとは。もう二度と見たくない」としみじみ語っておりました。

<お試しサイト>
記事アクセスランキング - ランキング - Yahoo!ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/accr?ty=t&c=all

Most Popular News on Yahoo! News
http://news.yahoo.com/i/964/0;_ylt=Al8oi46HritFEkJZ5MAfiZUDW7oF

ガスプロムとロシア&韓国の「戦略的協力パートナー関係」2008/10/02 08:31

ガスプロムと韓国・ロシアの「戦略的協力パートナー関係」

ロシア=ガスプロムの東方拡大で大きな動きがありました。

この東方拡大がどうして起こっているのかというと、
ヨーロッパの東方拡大がそもそもの原因なのです。

欧州連合(EU)と北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大により、
ロシアは影響圏を奪われつつある。

ロシアはこれを何とか阻止しようとしてグルジア紛争。
今後もバルカン半島から黒海、南コーカサス周辺で同じような紛争が起こるでしょう。

西のEUとNATOからゴツンゴツンと東へ押し出されるロシア。
その勢いでロシアは東方にピョコピョコ出てきた。

EUとNATOといっても中身はバラバラ。
実際には米英主導の東方拡大=民主主義拡大戦略です。

米英はロシアの勢力圏拡大を許さない。
西と東からロシアを封じ込める。
ロシアの東方拡大が現実になれば、米英は必ずこれを阻止。
場合によっては紛争を誘発させて、軍事力行使もあるかもしれない。

東の米英側拠点は日本と韓国。
チェチェンやグルジア同様の紛争誘発候補地はやはり北朝鮮。

日本は忠実なので安心。
日本だって米国からいただいた憲法九条がある。
いざとなったら「僕できない。米国さんがやってよ」と言える。
憲法九条ってホントにステキ♪

問題は韓国。
どうもこの国は熱くなりやすい。私にはKYに見える。

個々はそれほどでもないのに、集団になるとカッときて突っ走る傾向がある。
(日本もそういう時期があったので、偉そうなことは言えません ^^;)

9月12日の『北朝鮮崩壊の時、ポチ化する羅津港』で書いたとおり、
韓国はドンドンいっちゃった。

9月29日、李明博(イ・ミョンバク)大統領とドミトリー・メドベージェフ大統領はモスクワのクレムリン大宮殿で首脳会談を行います。

両国は、経済を中心とした協力関係から、政治、軍事、外交、安保などの分野にまで協力関係を拡大、「包括的パートナー関係」から「戦略的協力パートナー関係」に格上げすることで一致。

この首脳会談の目玉となったのは、早ければ2015年から少なくとも年間750万トン(韓国総需要の20%)のロシア産天然ガスを韓国に導入する事業を推進することで合意したこと。

この合意を受けて、な、な、なんと、両国の国営企業である韓国ガス公社(Kogas)とロシアのガスプロム(Gazprom)は、両首脳が出席する中で、ガス・パイプライン建設に関する共同研究などを盛り込んだ了解覚書を締結します。

両社は採算性を見極めた上で、2年後の2010年に最終契約を結び、2011年から4年間にわたってウラジオストク-北朝鮮-韓国を結ぶガス配管を建設する予定。

すでにロシア政府は北朝鮮の閣僚クラスにガス配管建設について打診するなど「水面下の接触」に乗り出しているとのこと。

北朝鮮も経由地として収入を得られるという点でメリットありと韓国メディアは報じています。

ウラジオストク-北朝鮮-韓国のパイプラインであって、中国を経由しないという点がさすが韓国。金正日体制崩壊後をめぐって中韓の思惑が衝突していることがわかりますね。

北崩壊の時、韓国だって米国の支援がないと統一ができないはずなのに、やっていることが支離滅裂。

さらに韓露両首脳は、北朝鮮の羅津とロシア沿海州のハサンを結ぶ鉄道の改修・補修事業や、韓半島(朝鮮半島)縦断鉄道(TKR)とシベリア横断鉄道(TSR)の連結など、韓国・北朝鮮・ロシアの三角経済協力事業を積極的に推進することにも合意したとのこと。

韓国は羅津港がポチ化する可能性があることを全く想定していないようです。ポチとはグルジア紛争時にロシアが一部兵士を残留させた貿易拠点。米軍艦船との睨み合いの場所にもなりました。

韓国を味方につけて不凍港欲しさに羅津を目指すロシアの魂胆丸見えなのにね。

それにしても李明博のやろうとしていることは、ドイツのゲアハルト・シュレーダー前首相と同じ。

韓国はブリッジヘッド(bridgehead)だという自覚が足りない。

ガスプロムの「冷凍ビーム」で少しは頭を冷やす必要があるのかも。


<関連記事>
Gazprom and Kogas sign Memorandum of Understanding
http://www.gazprom.ru/eng/news/2008/09/31122.shtml
http://www.gazprom.ru/eng/articles/article30770.shtml

韓露首脳会談:北朝鮮経由、ガスパイプライン建設で合意
http://mainichi.jp/select/world/news/20080930ddm002030099000c.html
韓ロ首脳会談:戦略的パートナー関係に格上げへ
http://www.chosunonline.com/article/20080930000015
韓ロ首脳会談:北経由の天然ガス導入事業に合意(上)
http://www.chosunonline.com/article/20080930000019
韓ロ首脳会談:北経由の天然ガス導入事業に合意(下)
http://www.chosunonline.com/article/20080930000020
<韓ロ首脳会談>北経由の「ロ~韓天然ガス・パイプライン」建設へ
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=105403&servcode=200&sectcode=200
【社説】韓ロ、言葉より具体的な成果を
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=105418&servcode=100&sectcode=110

英国際戦略研究所の「ガスプロム帝国地図」
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/09/20/3775647
北朝鮮崩壊の時、ポチ化する羅津港
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/09/12/3757140
フリーズするドイツ
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/08/27/3712772
「プーチン❤シュレーダー」をしたたかに見守るロスチャイルド
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/08/20/3700731
欧州ほぼ全域、ガスプロムの「冷凍ビーム」発射に備え厳戒態勢へ
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/08/19/3699482

<資料室>
ガスプロムの「冷凍ビーム」実績表
http://www.sonoda-yoshiaki.com/reitobeam.jpg
英国際戦略研究所の「ガスプロム帝国地図」
http://www.sonoda-yoshiaki.com/0920.jpg
ロシア鉄道網と北朝鮮羅津港
http://www.sonoda-yoshiaki.com/0912.jpg
中国「真珠の数珠繋ぎ」と北朝鮮「清津港と羅津港」
http://www.sonoda-yoshiaki.com/0911.jpg
「コビクタ・ガス田(Kovykta gas fields)と日本の位置関係」
http://www.sonoda-yoshiaki.com/kovicta.jpg

青と赤のTop Contributors2008/10/03 09:06

青と赤のTop Contributors


まもなく注目のバイデン&ペイリンの直接対決が始まります。

意味不明発言の連続で資質を問われ始めたサラ・ペイリン。
オンライン先物取引市場「イントレード」のペイリン指名辞退確率が昨日14.7%にまで上昇していました。

今日の米副大統領候補者討論会でオバマ勝利がほぼ確定するかもね。

今日は画像をお楽しみ下さい。
金融安定化法案成立をめぐるゴタゴタには
「お金」も影響していると思われます。


<参考記事>
致命的なペイリンのパスポート問題
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/09/07/3749177
追い込まれるサラ・ペイリン
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/09/13/3761448

PALIN_VP_WITHDRAWN
http://www.intrade.com/jsp/intrade/common/c_cd.jsp?conDetailID=638242

揺らぐ極とAIGの行方2008/10/04 16:28

9月の世界株式市場動向(スタンダード・アンド・プアーズ)

昨日、ハラハラドキドキしながら米副大統領候補者討論会を見ていましたが、
なんとかペイリンは土壇場で踏ん張ったという感じですね。
オンライン先物取引市場「イントレード」のペイリン指名辞退確率も一気に4%前後に急落しています。

金融安定化法案は米下院本会議でも賛成263―反対171で可決し、ブッシュ大統領の署名を経て成立。

修正法案は公的資金を使った金融機関救済に対する国民の反発を考慮し、不良資産買取を当初は2500億ドルに限定、大統領判断で1000億ドルを追加、残り3500億ドルは議会承認を条件とする3段階に分けたものとなっています。

なにやら日本でも混乱しておりますが、この金融安定化法案の正式名称は「2008年緊急経済安定化法(EESA)」(Emergency Economic Stabilization Act of 2008、EESA)。すでに一部の日本メディアは「緊急経済安定化法」と表記していますね。

米国発の金融危機が世界にどれほどの影響を与えたのかを調べていたところ、
スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がまとめたものをみぃーつけた!

S&Pが時価総額から算出した「株価指数変動率」によると、9月は調査対象の52カ国・地域すべてがマイナスとなっており、全市場で下落するのは調査開始以来初めてとのこと。

国別では、アイスランドが39・14%で下落率トップ。次いでルクセンブルク33・79%、ノルウェー31・90%。

BRICsはどうかといえば、ブラジル23.42%、 ロシア24.07%、インド18.10%、中国20.76%となっており、下落率上位組。

こうした中で、なぜか金融危機震源地である米国は9・29%(48位)。ちなみに日本は11・64%(40位)。

震源地である米国よりも欧州や新興国に大打撃を与えた結果となっています(詳しくは画像参照)。

米国がこけて、みんなこけちゃったといった感じ。

この数値だけを見ると、米国一極以後の多極化を担うと見られているロシアや中国や欧州の経済基盤はまだまだ脆弱。多極化などというのは絵空事ではないかと思っちゃいますね。

それでも米外交問題評議会(CFR)のセバスチャン・マラビー(Sebastian Mallaby)が中心となって、今回の金融危機がアメリカン・パワーに及ぼす影響に関する議論を始めています。

なんといっても、経済力衰退とともに英国の時代が幕を閉じたという先例がありますから、米国とて必死。

この議論の内容を見ると、米国が脅威と感じているのはむしろ中国。今や1・5兆ドルにまで膨らんだ中国のドル建て資産。これを中国がいひひひと手放す事態を最も恐れているようです。

中国からすればドル建て資産を武器に使えるってこと。さてどんな風に使うのでしょうか。

セバスチャン・マラビーといえば、CFR傘下のモーリス・R・グリーンバーグ地経学研究センター(Maurice R. Greenberg Center for Geoeconomic Studies)の所長さん。

グリーンバーグといえば、米政府の公的管理下に置かれたアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の元最高経営責任者(CEO)。

こうした中で、AIGは日本のアリコジャパン、AIGエジソン生命保険、AIGスター生命保険の生保3社の株式を売却すると発表。

こっちの方が皆さん興味ありますよね。

この生保3社の買収先として、英HSBC、英アビバ、英プルーデンシャル、仏アクサ、独アリアンツ、蘭エイゴン、蘭ING、日本生命保険、東京海上ホールディングスなどの名前があがっていますが、AIGに未練たっぷりのグリーンバーグも資産買収を提案しており、気になるところ。

AIGはそもそも上海創業。グリーンバーグも米中関係全米委員会 (National Committee on US-China Relations,NCUSCR)の副会長で中国大好き。

グリーンバーグが中国企業と組む可能性だってあるのでは・・・。
そうなると、アリコジャパン、AIGエジソン生命保険、AIGスター生命保険の買収先として中国人寿保険や中国平安保険などの名前があがってくるかも。

そんなことを思いつつ、調べてみるとそういう記事があったりする(汗)

中国企業が買収なんてことになると、日本は大騒ぎだろうな。


<関連記事>
Financial Turmoil and U.S. Power
http://blogs.cfr.org/forum/2008/09/29/financial-turmoil-and-us-power/#more-2
AIG launches asset sell-off to repay bailout loan
http://business.timesonline.co.uk/tol/business/industry_sectors/banking_and_finance/article4878472.ece
AIG statement today on sale
http://news.asiaone.com/News/Latest%2BNews/Business/Story/A1Story20081003-91295.html
52カ国・地域で株価下落 9月 全世界で12%超
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/121404.html
株価、新興国中心に全世界でマイナス NYも大幅安
http://www.asahi.com/business/update/1002/TKY200810020304.html
9月の株式相場 新興国・欧州に大打撃
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/mnews/20081002mh03.htm

AIGとプルーデンシャルとケナックと松田竹千代2008/10/05 11:39

AIGとプルーデンシャルとケナックと松田竹千代

アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)が売却を決めたアリコジャパン、AIGエジソン生命保険、AIGスター生命保険の入札は今後2週間以内に行われるようです。

注目を集めているのが米アリコ(ALICO:American Life Insurance Company)。世界の55以上の国・地域で生命保険事業を展開しています。その支店にあたるアリコジャパンの08年3月期の保険料収入は約1兆4600億円、アリコグループ全体の保険料収入の7割を占めている。

現在、売却の仲介を狙ってゴールドマン・サックスなどが国内外の保険会社に働きかけているようです。

関心を示している企業として、日本勢では東京海上ホールディングスと日本生命保険、海外から米メットライフ、英HSBC、英アビバ、英プルーデンシャル、仏アクサ、独アリアンツ、蘭エイゴン、蘭ING、中国の中国人寿保険や中国平安保険、それにカナダのマニュライフなどの名前があがっています。

やはり東京海上ホールディングスと日本生命保険が本命、すでに資産や財務内容の調査に入っているとの情報があります。

昨日の記事でAIGが上海創業、しかも、アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の元最高経営責任者(CEO)だったモーリス・ハンク・グリーンバーグも米中関係全米委員会 (National Committee on US-China Relations,NCUSCR)の副会長だったことから、中国企業(中国人寿保険や中国平安保険)が買収する可能性もあると書きました。

実はグリーンバーグ以外にもAIGの歴代取締役には中国寄りの有名人が多いのです。
その代表的な人物は、カーラ・A・ヒルズ(住宅都市開発長官や通商代表部USTR代表を歴任)とウイリアム・S・コーエン(クリントン政権の国防長官)など。

しかも、ヒルズは米外交問題評議会(CFR)の共同会長で米中関係全米委員会の会長も務めています。

コーエンもCFRのメンバーで、自身が創業したコンサルティング会社「コーエン・グループ」は現在中国ビジネスに熱中しております。

中国企業が買収したいと思えば、グリーンバーグ家やヒルズやコーエンに接触するのではないかと見ています。

これ以外に気になるのは英保険大手のプルーデンシャルの存在。

ドナルド・P・ケナック(Donald P. Kanak)という人物が関わっているからです。

ケナックは日本・韓国事業の統括責任者として、破綻した旧千代田生命保険(現AIGスター生命保険)や旧GEエジソン生命保険(現AIGエジソン生命保険)の買収などを手掛け、日本大手生保に迫るほど日本事業を拡大します。

その功績が評価され、グリーンバーグが後継候補の一人に指名していました。

ところがグリーンバーグは不正会計疑惑浮上により更迭。混乱の中、後継トップに任命されたのは、ケナックではなくマーティン・J・サリバンでした。

ケナックはエグゼクティブ・バイスチェアマン兼COO(最高執行責任者)に選任されますが、2006年1月に辞任。

その後、ハーバード法律大学院の国際金融システム部主任研究員として、香港を拠点にアジアの気候変動や持続可能な代替エネルギー、排出権市場などに関する調査に従事していました。

そして2008年4月、ケナックはプルーデンシャル・コーポレーション・アジア会長(非常勤)に就任。英国プルーデンシャルグループのアジア事業を担うことになります。

ケナックも外交問題評議会(CFR)、それに米国の世界自然保護基金(WWF)の評議会、WWF香港、WWF中国の顧問、アジア協会、日米協会、金融サービス専門家協会などのメンバーを務め、米中ビジネス評議会(the US-China Business Council,USCBC)、日米経済協議会(the U.S.-Japan Business Council, USJBC)の理事、米韓経済協議会(the U.S.-Korea Business Council)の執行委員会メンバー、在日米国商工会議所(the American Chamber of Commerce in Japan,ACCJ)の会頭などを歴任してきました。

ケナックのパワー溢れるアジア人脈形成には奥様の存在も見逃すことができません。

ケナックの奥様の佐藤玖美は米マッキンゼー勤務などを経て、現在はコスモ・ピーアール代表取締役社長兼CEO、そして在日米国商工会議所特別顧問も務めています。

佐藤玖美の母は日本ホームズを設立し、住宅産業界の大御所的存在へ。現在は生涯学習開発財団理事長などを務めている松田妙子です。

佐藤玖美の祖父(松田妙子の父)は衆議院議長を務めたこともある松田竹千代。クリスチャンの賀川豊彦や三木武夫らと日米同志会を結成し、「テキサス無宿」と呼ばれた人物です。この家系は日米間のブリッジですな。

おそらくグリーンバーグはケナックと連絡を取り合っていることでしょう。そうなるとプルーデンシャルに買収させる可能性も浮上。

ひょっとしたら、プルーデンシャルはこの事態を予測していたのかもしれないなぁ。英国って情報早いからなぁ。

東京海上ホールディングスと独アリアンツが連合を組む可能性もありですね。なんといっても両社をつなぐあの人がいる。あの人も今頃大忙しだろうなぁ。



<関連記事>
Kumi Sato Is the Bride Of Donald P. Kanak Jr.
http://query.nytimes.com/gst/fullpage.html?res=9407E1DA1F38F93AA15756C0A965948260

宇宙人とAIGとCIA2008/10/06 09:39

ビッグ・リンカー槙原稔の世界エリート人脈


昨日、アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)が売却を決めた日本の生命保険3社の買収で、東京海上ホールディングスと独アリアンツが連合を組む可能性もあると書きました。

東京海上ホールディングス単独での買収も当然考えられるのですが、アリコが保有するAIG株が急落し、アリコ自体の財務内容が悪化している可能性が高いことから、連合の可能性を指摘しました。

三菱系の東京海上ホールディングスと独アリアンツの連合としたのは、両社をつなぐ大物がいるからです。

その人物とは槙原稔。
三菱商事取締役会長を経て現在は同社相談役。
只今独アリアンツの国際諮問委員会のメンバーと東京海上ホールディングスの社外取締役を務めています。

槙原は国際的な大企業役員を多数兼任している「ビッグ・リンカー」なのです

これまでネット上で「ビッグ・リンカー達の宴」シリーズを発表してきましたが、
このビッグ・リンカーとは「大連結者」のこと。

そもそもこの言葉はアムステルダム大学で政治学の教鞭を執っているマインダート・フェンネマ(Meindert Fennema)教授らが最初に使い始めたと思います。

日本語文献では、『企業権力のネットワーク 10カ国における役員兼任の比較分析』(上田義朗訳、文眞堂1993年)の中でビッグ・リンカーに触れた論文が収められています。

インターネット時代になって、リンクという言葉が頻繁に使われるようになったので、ちょいと私が復活させたのです。

日本を代表する世界的なビッグ・リンカーである槙原稔。
「組織の三菱」の中にあって、正攻法を好み、ウソを嫌う性格も災いし、さらには「社内公用語を英語に」などと言い出したことから、三菱グループ内部からも「アメリカ人」に「宇宙人」、さらには「エイリアン」などと揶揄されてきました。

その人格がどうやって形成されたのかが、興味あるところ。

1939年、槙原が9歳の時に三菱商事ロンドン支店長だった父の槙原覚がイギリス官憲に逮捕・投獄されます。日本政府がロイター通信記者などの英国人を逮捕した報復と見られています。
 
3年後の42年5月、この父を「大洋丸事件」で亡くします。軍の依頼で、民間人の一人として南方の占領地の立て直しに向かう途中、乗っていた大洋丸が撃沈。1300人以上の乗員乗客のうち、約800人が死亡する大惨事でしたが、軍の方針でほとんど報道されなかった。

母ハルは東京・京橋の明治屋に勤めたり、終戦後は米軍図書館で働いたりしながら女手一つで槙原を育てます。

もし生きていれば、父は大合同で誕生した三菱商事の初代社長である高垣勝次郎と社長の座を争ったであろうと言われるほどの大物でした。

そのため、岩崎家の好意に助けられ、戦時中は東京・国分寺にあった三菱の創業者一族である岩崎家当主の邸宅の別棟に母子身を寄せていました。

終戦と同時に岩崎邸の母屋がキリスト教の聖公会に接収され、そこで出会ったケネス・バイエルという司教がハーバード大学卒業生で、「ハーバードかケンブリッジ、オックスフォードに行きたい」と思っていた槙原の相談相手になります。

司教は「直接ハーバードは無理だけど、セント・ポール・スクールという高校があって、そこそこの成績で卒業すればハーバードに行ける」と高校入学の橋渡しをする。

旧制成蹊高校理科3年の槙原は貨物船に乗って太平洋をわたり、米国での生活は司教の親せきや知り合いが面倒をみてくれた。

この頃に夫人の喜久子と再会します。成蹊高校時代に元三菱製紙会長の岩崎隆弥に頼まれて英会話を教えた三女が、当時中学生の喜久子。三菱グループの創始者岩崎弥太郎のひ孫です。

槙原がハーバード大学の学生だった53年にニューヨークで喜久子と再会。三菱商事に入社して1年後に“聖心女子大”の大学生だった夫人を中退させて結婚します。

槙原の人生には聖公会が大きくかかわっていたわけです。槙原も夫人もクリスチャンかもしれませんね。

「国分寺の邸宅」とは現在の「殿ヶ谷戸庭園」。ここを聖公会が使っていたことがあるのかを調べたことがあるのですが、その事実は見当たらず。

ケネス・バイエル司教と出会った「岩崎邸の母屋」とは東京都台東区池之端にある「旧岩崎邸庭園」で知られる岩崎家本邸のことを指していると思われます。

ここは戦後、GHQに接収され、主に岩崎家のゲストハウスとして使われていた洋館は、GHQ参謀2部(G2)直轄の秘密工作機関であった「キャノン機関」の活動拠点として「本郷ハウス」と呼ばれていた時期があります。

日本に送り込まれた宣教師の中にも明らかに諜報機関につながっていた人物もいました。

槙原が米国諜報機関とつながっていると思っているわけではありません。非常に繊細な問題なので、誤解しないで下さいね。

とはいえ、AIGには深い闇があるのは事実。
最近いただいた本ブログへのコメントが実におもしろい。
野蛮な来訪者さんがこんなことを書いています。

「今回のAIGの資産整理において、大手町の日本本社ビルはどうなるのでしょうか。 あの物件(というか土地)の取得経緯に面白いストーリーがあるだけに、整理対象となるのか、行方が気になるところです。」

このコメントを見て、早速アルルの男・ヒロシさんに電話。
「アレのこと」だよねと2人でニヤリ。

それで、早速アルルさんがこの土地のいわくについて調べてくれました。
詳しくはこの記事を読んで下さい。

【メモ】 AIGの歴史と「井戸を掘った人」
http://amesei.exblog.jp/8717232/

「アレのこと」を知るにはアルルさんのこの記事も極めて重要です。

AIGビルにはCIAの支部があるという噂
http://amesei.exblog.jp/3136459/

私も以前からAIGとCIAの関係が気になっていました。
私の知り合いに広大な皇居の森を一望できる大手町のAIGビルで働いていた人がいるのですが、
確かにそれらしき人たちが出入りしていたと聞いたことがあります。

AIGの創業地である上海は世界各国の諜報機関が集ったところ。創業時点から協力関係が存在していたはずなのです。

これがあるから米国はAIGを政府管理下に置いた。リストラ対象事業の買収先についても、必ず米国政府の政治的意図が反映されるはずなのです。

この意図をよんで、AIGが売却を決めた日本の生命保険3社のいずれかを中国人寿保険もしくは中国平安保険が買収する可能性があると予測したのです。

それではここに貼り付けた画像をクリックしてみてください。

この買収劇で鍵を握るのはおそらくJPモルガン・チェース。
槙原は現在JPモルガン・チェースのインターナショナル・カウンシル(国際諮問委員会)の委員。
この委員会のメンバーでAIGの役員を務めたことがある有名人にはAIGマークをつけておきましたので、お楽しみください。

そして、野蛮な来訪者さんとアルルの男・ヒロシさんには、この件に関する追加情報を猛烈に期待していますので、何卒宜しくお願いします。
力を合わせて日本の戦後史を塗り替えましょう!


<関連記事>
三菱商事社長槙原稔氏――海外育ちが生んだ自然体(トップの素顔)
1994/01/08, 日経産業新聞
槙原稔・三菱商事会長 内からの国際化
1994/01/09,朝日新聞夕刊

西室泰三に学ぶグローバル人脈の作り方
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/08/01/3664399

AIGとコカ・コーラの違い2008/10/07 10:43

米国要人のチャイナ・コネクション

アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)と米中央情報局(CIA)。
この繋がりを象徴する写真はないものか。

それで、モーリス・ハンク・グリーンバーグとヘンリー・キッシンジャーのツーショット写真を探していたら出てきました。

キッシンジャーといえばCIAを巧みに操った人物。しかもAIGの国際諮問委員会会長を務めていました。

2人の写真と一緒に出てきたのが、デヴィッド・ロックファラーやルパート・マードックたち。

2004年2月28日にアジア・ソサエティーが開いたアニュアル・ディナーの様子です。中国人出席者も気になる人が大勢集まっていますね。ひとりひとり掘り下げると面白いですよ。

ここで一気に最近の話題に振っちゃいますw

このディナーの後援者として、日本でもお馴染みの米コカ・コーラ社の名前があります。

昨日の日経新聞には、コカ・コーラによる中国の果汁最大手、中国匯源果汁集団(フイユエン)の買収計画に関する記事が出ていました。

★中国、高まる「経済ナショナリズム」、外資導入、選別強める――反発の世論沸騰。
2008/10/06, 日本経済新聞朝刊

この記事を簡単に要約しますね。

このコカ・コーラによる計画は香港証券取引所上場の民営企業、匯源の全株式などを総額196億香港ドル(約2700億円)で買収するというもの。

創業者の朱新礼総裁や仏ダノンなど匯源の主要株主は合意済みで、実現すれば外資による中国企業買収で過去最大級。

匯源は100%果汁飲料市場でシェア43.8%(08年上半期、ACニールセン調べ)を握る最大手。

このため、中国の有力ポータルサイト「新浪網」には「外資が有力な民族系企業を滅ぼそうとしている」とする意見が多数寄せられている。

(一方で、北京・上海など5都市1003人の中国人を対象に実施されたブランド認識調査で、27%が「コカ・コーラは中国ブランド」と思い込んでいるとの結果も出ていますw)

このため、この案件は中国が8月に施行した独占禁止法に基づく第1号審査対象になる可能性があるそうです。

中国当局が外資による地元企業のM&Aを止める例が相次いでおり、米カーライル・グループは建機大手、徐工集団工程機械の買収計画に対する認可が出ず今年7月に断念。鉄鋼世界最大手アルセロール・ミタルは中国に製鉄所を持つ中国東方集団の経営権取得を狙うが、認可は一向に下りない状況。

まぁでも、メラミン混入事件により、中国食品業界への投資リスクが高まる中、コカ・コーラは内心ホッとしているかも・・・。

それにしても米国人は中国が好きですなぁ。

それでは日本におけるコカ・コーラの歴史を振り返りましょう。

戦後、日本上陸を狙うコカ・コーラが真っ先に相談した相手は松本重治でした。
松本とジョン・ロックフェラー三世とは無二の親友。
二人が中心となって国際文化会館(港区六本木)を立ち上げました。
この場所も岩崎弥太郎邸跡地でした。

当時の日本には英語を話せる弁護士が2~3人しかいなかった。
それでコカ・コーラの代表者が松本に会いに来る。

すでにマッカーサーが厚木基地に到着した直後に、コカ・コーラのセールス・エージェントが来日していたそうです。

松本に対して、日本でコーラを売りたいのだが、飲料輸入を扱う日本の官庁が認めてくれない。なんとか日本政府を動かして、コカ・コーラの市販許可を取りたい。これが成功すれば、弁護士料をなんと2億円出す。

当時の銀座4丁目の地価が坪15万円ですから、2億円はすごい。

松本は通産省のようなところに確認すると、「コカ・コーラの市販を許可すれば、たちまち日本の清涼飲料をつくっている300社が倒産する。コカ・コーラがおいしいのはわかっているのだが、どうしても許可はできない。」と言われる。

それで松本の関与はなし。2億円もパー。
松本によれば、この件で特別占領軍当局からの圧力とか肩入れはなかったとのこと。

それから約10年後の昭和30年代になって、コカ・コーラの市販が認められます

このエピソードは松本の『昭和史への一証言』(毎日新聞社)に書かれています。

コカ・コーラと違って、AIGの日本進出にはGHQが直接関与していたようです。
もう少し検証する必要がありますが、AIG創業者のコーネリアス・バンダー・スターを日本に招き入れたのはダグラス・マッカーサー本人だった可能性が高まってきました。

これが事実だとすれば、やはり億単位の金が動いたのでしょうか。
この金はマッカーサーの米大統領選出馬と関係するのでしょうか。
ひょっとして、現在につながるAIGと共和党の密な関係はマッカーサーにあり?

これからもう少し掘り下げてみますね。


<関連記事>
Asia Society Annual Dinner 2004 “The China Connection”
http://www.asiasociety.org/specialevents/annual_dinner/2004.html
Hank's last stand
http://money.cnn.com/2008/09/26/magazines/fortune/bandler_greenberg.fortune/index.htm
米コカ・コーラ、中国果汁大手買収で独禁法審査を申請
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20080925AT2M2201T25092008.html
中国人34%「LGは中国ブランド」
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=105484&servcode=A00&sectcode=A00

ビッグ・リンカー達の宴2-最新日本政財界地図(8)
http://www.yorozubp.com/0407/040717.htm

マッカーサー2世とAIGとCIA2008/10/08 11:18

ダグラス・マッカーサー2世とAIGの関係


昨日の記事でアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の日本進出にはGHQが直接関与していた。しかも、 AIG創業者のコーネリアス・バンダー・スターを日本に招き入れたのはダグラス・マッカーサー本人だった可能性があると書きました。

アルルの男・ヒロシさんから指摘があったので、AIGのホームページを確認したところ、これを裏付けるようにこう書かれています。

▼引用開始

日本におけるAIGの歴史
http://www.aig.co.jp/aig/reki.htm

上海で産声をあげた創業者C.V.スターのビジネスが日本に上陸したのは1946年。この年、連合軍総司令部より要請を受けて日本駐留米軍の資産の保険を開始したのが、スターの損害保険会社の1つAmerican International Underwriters Corporation(AIUC)でした。
これが日本のAIU保険会社の歴史の始まりです。AIUは1950年には日本人向けの営業も開始し、その後、着実に日本のマーケットに根を下ろしました。現在では、外資系の損害保険会社としては日本最大であるとともに、米国を本拠とするAIU全体にとっても、日本は米国外単一市場としては最大の市場となっています。

▲引用終了

それでは、ダグラス・マッカーサーの甥で、駐日米国大使を務めたことがあるダグラス・マッカーサー2世とAIGの関係を明らかにします。

マッカーサー2世は、少なくとも1994年から1996年まで、AIGの名誉取締役(Honorary Directors)に就任していました。この事実はこの記事の画像で証明。

このマッカーサー2世は駐日大使として、現在の日米安全保障条約の条約草案を起草し、当時の岸総理大臣との間で改定交渉を行った人物。1960年の改定時には米側の署名者にもなりました。

この改定時には日米間で交わされた2つの密約文書が存在。

ひとつが朝鮮半島有事に、米軍は事前協議を経ず在日米軍基地を使用できるとした「第1回日米安全保障協議議事録」。

もうひとつは、事前協議制度に関する秘密了解を収めた「討論記録」。これにより核搭載艦の寄港は事前協議の対象外とされました。

2つの文書には当時の藤山愛一郎外相とマッカーサー2世が署名しています。

1957年の米軍立川基地(当時)の拡張に反対する住民らが基地内に侵入した砂川事件にも登場します。

この事件で基地の存在を違憲とし無罪とした1審判決を破棄し、合憲判断を出した最高裁大法廷判決(1959年)を前に、田中耕太郎最高裁長官とマッカーサー2世とが密談していたことを示す文書が、今年4月に米国立公文書館で見つかっています。

なんといっても注目すべきはマッカーサー2世と米中央情報局(CIA)の関係。

1994年10月9日、米ニューヨーク・タイムズ紙は一面で、CIAが1950―60年代に、自民党を中心として数百万ドルの資金をひそかに供与する広範囲な対日秘密工作を行っていたという衝撃的な内容を報じます。

この記事の内容を当時の日本メディアの報道から簡単に要約しますね。

(1)58年の総選挙で、佐藤栄作元首相(当時大蔵大臣)が駐日米国大使に秘密選挙資金を要請、ワシントンの国家安全保障担当首脳が討議の結果、供与を承諾した。

(2)秘密資金供与は冷戦下、左翼勢力を弱体化させ自民党を支えるためで、ケネディ政権の60年代初めには自民党とその有望な政治家への秘密献金は日常化し、対日外交の重要な部分だった。

(3)CIAは日本社会党、学生、労働運動に潜入、秘密資金供与をやめた70年代以降は自民党内閣、あらゆる省庁に協力者を得て、牛肉、オレンジの市場開放など激化し始めた貿易摩擦の交渉での日本側の出方を事前に承知していた。

(4)この秘密工作資金の一部には、CIAの前身のOSS(米戦略局)が児玉誉士夫氏ら戦犯グループと組み旧日本軍の退蔵したタングステンを密輸して米国防総省に売却した利益が充てられた。

ニューヨーク・タイムズ紙は58年当時、佐藤栄作が総選挙資金の支援を要請したことを示すために、マッカーサー2世が国務省に報告した公文書のコピーを掲載して報道します。

マッカーサー2世はニューヨーク・タイムズ紙とのインタビューにも応じている。この記事の証言者として登場しているのです。

この報道の後、毎日新聞もマッカーサー二世とインタビューを行いますが、その会見要旨内容は次の通り。

▼引用開始

――佐藤栄作氏から資金要請があったころの日米関係は。
 
マッカーサー氏 当時は日米安保条約改定交渉が始まり、冷戦が激しさを増しつつあった時期だった。ソ連は日本を中立化させることを目的に社会党を利用し、日本の政治情勢を不安定化させ安保改定を受け入れない空気を醸成するため動いていた。日本を取り巻く脅威は実に深刻だった。

――佐藤氏との接触についてどう記憶しているか。
 
マッカーサー氏 私が知っている限り佐藤氏が資金要請で接触してきたのは二回あったが、具体的なことは覚えていない。何かアプローチがあれば本国に打電するのはどこの大使館でもやっていることだ。私が本国に資金援助実施を強力に推薦したこともない。秘密資金供与についての決定は中央情報局(CIA)が行ったことだ。
 
――佐藤氏の動機は何だったと考えるか。
 
マッカーサー氏 ソ連に支援された社会党に対抗したい考えだったのではないか。当時、欧米も日本もソ連の共産主義が拡張するのを防ぎ、自由主義を浸透させるため懸命だった。
 
――発足直後の自民党の組織化支援という意味は。
 
マッカーサー氏 そういうこともあったかもしれない。私が赴任した1957年には自民党は結成されていたが、欧米的ないかなる意味においても政党とはとても呼べず、ボスが死ねば代替わりを繰り返す派閥の集まりにすぎなかった。

▲引用終了

当時の自民党幹事長だった森喜朗は、この報道に対して「事実でない」と繰り返しましたが、2006年7月18日に刊行された米国務省外交史料によって、これが事実であったことが明らかになった。

結局、自民党政権のスポンサーは米政府であり、CIAであったということ。

戦前から軍、それにOSSやCIAといった諜報機関と連携していたのがAIG。
その日本進出に関わっていたのがダグラス・マッカーサー本人。
その甥のダグラス・マッカーサー2世はAIGの役員を務めていた。

マッカーサー2世は、CIAが秘密資金供与の決定を行ったと逃げていますが、どう考えても佐藤からの要請を受けたマッカーサー2世が、その内容をCIAに繋げたとしか思えない。

そうなると、CIAの自民党への資金提供にはAIGも関わっていた可能性が浮上します。

AIGと自民党との関係が気になりますね。
AIGが売却を決めた日本の生命保険3社の買収劇でも、自民党周辺の誰かが動いているのでしょう。
おそらく買収劇の結果になって表れてくると思います。

どなたかこのあたりの情報、持っていませんか?


<参考記事>
Wの衝撃
http://www.yorozubp.com/0511/051113.htm

朝鮮有事密約 佐藤首相、破棄求める 「関係揺らぐ」 発覚恐れ、米と交渉
2007/10/28, 中日新聞朝刊

砂川裁判:米大使、最高裁長官と密談 1959年、1審「日米安保違憲」破棄判決前に
2008/04/30, , 毎日新聞 朝刊

C.I.A. Spent Millions to Support Japanese Right in 50's and 60's
http://query.nytimes.com/gst/fullpage.html?res=9C0DE2DA113DF93AA35753C1A962958260&sec=&spon=&pagewanted=1
http://query.nytimes.com/gst/fullpage.html?res=9C0DE2DA113DF93AA35753C1A962958260&sec=&spon=&pagewanted=print

冷戦下の50-60年代 CIAが自民党等に数百万ドルの秘密資金を提供/米紙
1994/10/10, 東京読売新聞朝刊

「佐藤栄作氏からの接触2回」 マッカーサー元大使認める--自民党へのCIA資金
1994/10/12, 毎日新聞朝刊