世界の中心で日本核武装が利用されている ― 2009/06/08 01:45
「日本政府、核兵器開発を表明。北朝鮮の核実験を受けて」(オドロイター)
こういう見出しが世界を駆け巡る。
この時の世界の反応を楽しみにしていたのですが、確かに政府がブラフを発するのは問題あり。
やはり「敵基地攻撃論」が限界か。
ここぞとばかりにハッタリかます政治家がいないものかと期待していましたが、未だ現れず。
海外では北朝鮮の2回目の核実験を受けて、日本の核武装に言及した記事が多数登場。
中国に対する脅しとして、日本の核武装を利用する手口が流行ってきました。
その典型例がニューヨーク・タイムズ(NYT)の5月28日付社説。
NYTは軍事的オプションなどないとしながら、唯一の望みは厳しい制裁に支えられた外交だと指摘、
この際の最重要プレーヤーはワシントンではなく中国なのだと主張しています。
さらに「中国が北朝鮮への圧力を拒むなら、さらなる脅威に直面するぞ」と。
「すでに日本や韓国が核武装論を唱えているではないか」と脅しています。
今をときめくウォールストリート・ジャーナルにはロバート・ジョセフ元国務次官が登場。
ジョセフは日本が核という抑止力を手にする可能性を指摘しながら、
「ニュークリア・ジャパン」の見通しが北京を正しい方向に導くかもしれないと語っています。
いずれも私が本ブログで「今こそ世界の中心で日本核武装を叫ぼう」と呼びかけた意図と一致。
日本の核武装を最も嫌がるのは中国とロシア。
国連安全保障理事会で大詰めを迎えている制裁決議案をより効果的なものにするためには、
この2国の完全な支援が必要。
そのためには日本の核武装というカードも使うべきだという発想です。
悲しくも核に対抗できるのは核しかない。
こんなことは世界の常識。
海外で日本が抑止力強化のために核武装に向かうとの見方が多くなってきたのも当然のこと。
これが理解できない人の脳味噌は幼稚園レベル。
とはいえ、はたして日本は核武装ができるのか。
現時点で答えは明らか、日本の核武装は不可能。
幼稚園の皆さんもご安心あれ。
表向きは米国とて反対できないはず。
とはいえ、裏では米国が率先して止める。
幼稚園レベルの国に核というオモチャを持たせると何をしでかすかわからない。
特に「過去にぶち切れたことがある」という点が致命的。
よって、米国は絶対に日本の核武装を認めない。
それでも「今こそ世界の中心で日本核武装を叫ぼう」は重要。
あるのかないのかわからないようなビニール傘に米国国旗のプリント程度は施されるはず。
現に米国は北朝鮮の核実験を受けて日本や韓国に対して「核の傘」の防衛義務を重ねて強調。
ジェームズ・スタインバーグ国務副長官も慌てて日韓を訪問し、米国関与は揺るぎないと明言。
おそらく内内に「核の傘」を約束したはず。
幼稚園には「傘なんていらない」と言い出す良い子が右に左にいっぱいいる。
それでも親は悪い風邪が流行っているからと傘を広げてこっそり見守っている。
<日本の核武装に言及した主要記事>
North Korea Tests
http://www.nytimes.com/2009/05/28/opinion/28thur1.html
How to Deal With a Dictator
http://online.wsj.com/article/SB10001424052970204456604574208211204527926.html
N Korea could spark regional nuclear arms race
http://www.abc.net.au/news/stories/2009/06/05/2590003.htm
Engagement with North Korea still critical
http://www.upiasia.com/Security/2009/06/04/engagement_with_north_korea_still_critical/4550/
Time For Japan, South Korea To Go Nuclear
http://thebulletin.us/articles/2009/06/01/commentary/op-eds/doc4a23bc3f02a87309049091.txt
<関連記事>
今こそ世界の中心で日本核武装を叫ぼう
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2009/06/01/4335426
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世界の中心が日韓核武装を恐れて動き始めた ― 2009/06/08 09:38
米ABCテレビの番組(This Week)に登場したクリントン米国務長官。
2度目の核実験を実施した北朝鮮をテロ支援国家に再指定するための調査を始めたことを明らかに。
本ブログではこの発言を紹介しておきましょう。
海外メディアも当然この発言に注目していますが、日本メディアはほとんど無視。
今、北朝鮮に対して重要かつ効果的な行動を取らなければ、
北東アジアの軍拡競争に拍車がかかることになるわよ。
誰もそんなことを見たいなんて思っていないわ。
CLINTON: If we do not take significant and effective action against the North Koreans now, we’ll spark an arms race in Northeast Asia. I don’t think anybody wants to see that.
<関連記事>
WATCH: Hillary, Right Choice?
Backstage with George Will, Claire Shipman, Matthew Dowd and Cynthia Tucker
http://abcnews.go.com/Video/playerIndex?id=7777073
CQ Transcript: Secretary of State Clinton on ABC’s ‘This Week’
http://www.cqpolitics.com/wmspage.cfm?docID=news-000003136836
US warns N Korea over terror list(画像引用)
http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/8087909.stm
U.S. Thinking of Restoring N. Korea to Terror List
http://www.nytimes.com/2009/06/08/world/asia/08korea.html?_r=1&ref=global-home
「中国だけが全責任を負うのは不公平だ。」中国国防相 ― 2009/06/08 23:30
日本財団の笹川陽平会長が自衛隊左官級交流訪中団を率いて中国へ。
梁光烈国防相の発言に注目下さい。
<関連記事引用>
北問題で「全責任負えない」=中国国防相、いら立ち(画像引用)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009060800914
http://www.jiji.com/jc/p?id=20090608222010-8108748&n=1
【北京8日時事】中国の梁光烈国防相は8日、北京を訪れている日本財団の笹川陽平会長らと会談し、国際社会が中国に対し、北朝鮮への影響力行使を求めていることについて、「中国だけが全責任を負うのは不公平だ。(北朝鮮は中国と)親密とはいえ、他国の命令にそのまま服従するような国ではない」と述べ、いら立ちを示した。会談後、笹川氏らが記者団に明らかにした。
梁国防相は、「中国は北朝鮮の核開発に当初から反対だった」と強調。中朝の伝統的な友好関係の複雑さを説明した上で、核実験を強行した北朝鮮への対応については「6カ国協議開催へ努力する。政治的手段で解決するしかない」と指摘した。
同相はまた、今年3月に自身が表明した空母建造方針に関し、「海軍の近代化が遅れている要素を考え、研究中だ」と述べるにとどまった。(2009/06/08-21:38)
中国:空母導入未決定を強調 国防相
http://mainichi.jp/select/world/news/20090609k0000m030130000c.html
【北京・浦松丈二】中国の梁光烈国防相は8日、北京で自衛隊佐官級訪中団と会談し、中国の空母保有構想について「中国の領海は広く、海軍の近代化は遅れている。海軍をめぐる各要素をまとめて考えることにしており、一言でいえば研究中だ」と説明した。「中国政府はすでに空母導入を正式決定したのか」との質問に答えた。
梁国防相は3月に訪中した浜田靖一防衛相に「大国で空母を持っていないのは中国だけだ。永遠に空母を持たないわけにはいかない」と強い意欲を示していた。周辺国で懸念が高まったことから、空母導入が未決定と強調したとみられる。
北朝鮮の核・ミサイル開発については「中国だけが全部責任を負うようなことは不公平だ」と述べ、中国に影響力行使を求める国際世論に反論した。
自衛隊左官級交流訪中団
http://blog.canpan.info/sasakawa/archive/1945
【麻生日誌】4日
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090605/plc0906050310001-n1.htm
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