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中国丸ごとエンロン? 中国企業の不正会計問題、米当局が徹底調査へ2011/10/01 07:25

中国丸ごとエンロン? 中国企業の不正会計問題、米当局が徹底調査へ


中国なんて政府公式の統計数値すら信頼できないお国柄。中国企業ともなると出るわ出るわ疑惑の数々。ついに米国ではSEC、FBIに司法省も加わり、中国企業の会計問題徹底調査へ。


「粉飾国家・中国」、「不正会計大国・中国」、「エンロン国家・中国」、さらには「中国丸ごとエンロン」、「中国丸ごとゾンビ」も飛び交うことになるのか。それとも米中冷戦駆け引きゲームに過ぎないのか。

世界経済の成長エンジンとして期待された中国も急減速懸念浮上中。中国バブルも崩壊前夜‎。そもそも見掛け倒しの張子の虎だったのではないかとの噂もチラホラ。

恐怖の2012年に向けて足並み揃える中国。どうなる中国頼みの日本経済。


<関連記事引用>

▼米上場中国企業の会計問題、米司法省も調査=SEC高官
2011年 09月 30日 08:55 JST
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK899777420110929

 [ワシントン 29日 ロイター] 米司法省は、米国株式市場に上場している中国企業の会計問題を調査している。米証券取引委員会(SEC)のクザミ執行局長がロイターとのインタビューで明らかにした。

 局長は「司法省の一部が積極的に関与している」とし、全米で多数の検察官が調査に加わっていると述べたが、詳細への言及は控えた。司法省が調査している中国企業や会計事務所の名称も明らかにしなかった。

 中国企業の会計問題についてはSECや米連邦捜査局(FBI)も調査しており、司法省も加わることで中国企業の包囲網がさらに狭まる。

 米国で上場する中国企業の会計問題は、今年に入って表面化した。大手会計事務所のデロイト・トウシュ・トーマツは5月、財務記録の偽造を発見したことを理由に、ニューヨーク証券取引所に上場している中国のソフトウエア開発会社ロングトップ・フィナンシャル・テクノロジーズLFT.Nとの監査契約を解除。これを発端に、会計への疑惑が広がった。

 クザミSEC執行局長の発言を受けて、29日の米国株式市場では、中国企業の一角が下落。インターネットメディア大手の捜狐(ソーフ・ドット・コム)(SOHU.O: 株価, 企業情報, レポート)は4.7%安、中国の検索エンジン最大手である百度公司(BIDU.O: 株価, 企業情報, レポート)は9.2%安、天一薬業(CSKI.O: 株価, 企業情報, レポート)は3.8%安、ポータルサイト運営大手の新浪(SINA.O: 株価, 企業情報, レポート)は9.7%安で取引を終えた。


▼米当局が中国企業の「財務報告の虚偽」問題を重視、徹底解明の方針
2011/09/30(金) 17:09
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0930&f=business_0930_205.shtml

  米証券取引委員会(SEC)のロバート・クザミ執行局長は29日までに、米国で株式を上場している中国企業が虚偽の財務報告している問題で、「われわれにとって大問題だ」と述べ、徹底解明する意向を示した。中国新聞社が報じた。

  SECはすでに、多くの中国企業の株式取引を停止させているという。米連邦捜査局(FBI)もSECと密接に協力しあいながら、捜査を進めている。

  SECは米上場企業会計監視委員会(PCAPB)は10月、米国で株式を上場している中国企業の幹部と「虚偽の財務報告」の問題で議論するという。

  クザミ執行局長は「米国で上場している中国企業が、正しくない財務報告や会計審査報告をすることは認められない。われわれは必ず、問題解決の道筋を作る。われわれにとっては大問題だ」などと述べた。

  大手会計事務所のデロイト・トウシュ・トーマツは5月、財務記録の偽造を理由に、ニューヨーク証券取引所に上場している中国のソフトウエア開発会社である東南融通金融技術有限公司(ロングトップ・フィナンシャル・テクノロジーズ)との監査契約を打ち切った。

  SECは9月になり、米連邦裁判所に対して「デロイト・トウシュ・トーマツの上海支部に対して、ロングトップ・フィナンシャル・テクノロジーズの財務に関する虚偽と関連する資料の提出を求める」よう、要請したという。

  クザミ執行局長は中国企業の財務にかんする虚偽について「企業側が会計事務所を一方的にだましたのか、会計事務所側にも問題があったのか、現時点では分っていない」と述べた。

  クザミ執行局長は、米国で上場しているかなりの数の中国企業に「虚偽の財務報告」の疑惑があることを示唆したが、具体的な企業名や企業数は示さなかった。

  米国の株式市場では29日、一部の中国企業の株価が大幅に下落した。(編集担当:如月隼人)


▼中国インターネット関連株が米市場で下落-中国企業を当局調査の報道
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920013&sid=aOF_fz2vpENg

9月29日(ブルームバーグ):米規制当局のトップが、海外に事業展開している中国企業を不正会計の疑いで米司法省が調査していると述べたことを受け、米株式市場で中国のインターネット関連銘柄が下落した。

  米証券取引委員会(SEC)法執行局のロバート・クザミ局長の発言を受け、中国でミニブログ・サービスを提供する新浪(シナ・コープ)は9.7%安。中国で最も利用者が多い検索サイトを運営する百度(バイドゥ)も9.2%安となった。

  クザミ局長はロイター通信とのインタビューで不正の疑いについて、「この分野に積極的に取り組んでいる司法省の部署がある」と発言した。この発言内容はSECのジョン・ネスター報道官によって確認された。司法省のローラ・スウィーニー報道官は、刑事捜査当局が関与しているかどうかに関するコメントを控えた。


▼グローバル・ストックマーケット・サマリー【アジア・太平洋編】
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920000&sid=apSpCkpOgKBQ

9月30日(ブルームバーグ):アジア・オセアニア各株式市場の動きは以下の通り。

【香港株式市況】  香港株式相場は下落。ハンセン指数は四半期ベースで10年ぶり大幅安となった。29日発表された米経済指標も世界の景気回復の足取りをめぐる懸念の緩和にはつながらなかった。

米ウォルマート・ストアーズなどの小売企業に玩具や衣料品を納入する香港のリー・アンド・フォン(利豊、494 HK)は3.6%安。中国建設銀行(939 HK)や中国工商銀(1398 HK)も安い。米当局が複数の中国企業を不正会計の疑いで調査しているとのニュースを受け、香港市場で取引されている中国本土の銘柄が値下がりした。

家電小売りの国美電器(493 HK)は22%下落。クレディ・スイス・グループによる投資判断の引き下げが響いた。香港上場初日の専業旅運(1235 HK)は25%安で取引を終えた。

ペンガナ・キャピタルで株式運用に携わるティム・シュロダーズ氏(メルボルン在勤)は「現時点では依然としてマクロ経済見通しが非常に不透明だ」と指摘した。

ハンセン指数は前営業日比418.65ポイント(2.3%)安の17592.41で終了。7-9月(第3四半期)は22%安と、四半期ベースでは2001年7-9月期以来の大幅な下げとなった。ハンセン中国企業株(H株)指数は3.9%安の8917.36。29日の香港金融市場は台風の影響で休場となった。

【中国株式市況】

中国株式相場は下落。上海総合指数は2009年4月以来の安値で引けた。政府がインフレ抑制策を堅持し、輸出需要が後退する中で、成長が鈍化しつつある兆しが示されたことが響いた。

中国最大のセメントメーカー、安徽海螺水泥(600585 CH)や重機メーカー、三一重工(600031 CH)を中心に建設関連株が安い。英HSBCホールディングスとマークイット・エコノミクスが30日発表した9月のHSBC中国製造業購買担当者指数(PMI)確定値は3カ月連続で50を下回り、製造業活動の縮小を示唆した。

中国神華能源(601088 CH)や中国人寿保険(601628 CH)、中国民生銀行(600016 CH)も安い。中国株式市場は来週、国慶節(建国記念日)の連休のため休場となる。

上海証券取引所の人民元建てA株と外貨建てB株の双方に連動している上海総合指数は、前日比6.12ポイント(0.3%)安の2359.22で終了。上海、深圳両証取のA株に連動しているCSI300指数は同0.3%安の2581.35。

大衆保険のファンドマネジャー、呉侃氏(上海在勤)は「景気減速に伴い、10-12月(第4四半期)には多くの企業が利益予想を引き下げるだろう」と予想。「欧州債務危機をめぐるリスクが依然として存在しており、投資家は来週の連休を前にかなり慎重になっている」と説明した。


▼中国会計事務所は粉飾決算の温床、証監会が取り締まり強化を通告
2011/09/08(木) 16:31
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0908&f=business_0908_181.shtml

  <中国証券報>中国証券業監督管理委員会会計部の任姚峰副主任は7日、会計事務所の責任者を集めた会議で、一部の会計事務所の業務内容に問題がみられることを指摘した上で、法に違反する行為が存在する会計事務所を厳しく取り締まる方針を示した。8日付中国証券報が伝えた。

  中国では粉飾決算上場が後を絶たない。任姚峰副主任は「企業に問題がある以外に、会計事務所が勤勉に職責を果たしていないことも関係している」と指摘し、「会計事務所が忠実に職責を遂行すれば、多くの問題を発見または制止できるはずだ」と断じた。

  粉飾決算の疑いで起訴された雲南緑大地生物科技公司の公判がこのほど行われた。検察側の陳述によると、同社を担当した四川華源会計士事務所の所長が会社の幹部と共謀して、上場目論見書に虚偽の内容を記載した。(編集担当:浅野和孝)


<関連記事>

中国・香港株式市場・大引け=続落、上海株は2年半ぶり安値
http://jp.reuters.com/article/globalEquities/idJPnTK899859020110930


中国企業の会計不信疑惑、株主による大型訴訟に発展
2011/9/27 19:37
中国企業の「会計不信」疑惑が新たな大型訴訟に発展する見通しだ。カナダ・トロントに上場する中国の木材事業会社、嘉漢林業国際(シノフォレスト)の株主であるカナダの投資会社と年金基金が26日、「資産や業績が著しく水増しされていた」として同国オンタリオ州の裁判所に、嘉漢林業を相手取った集団代表訴訟(クラスアクション)を起こした。
http://s.nikkei.com/qWzSLt


香港上場の中国企業にインサイダー疑惑 超大現代農業
2011/9/30 20:30
http://s.nikkei.com/n5WeJX


<画像引用>

SHSZ300:IND 上海/シンセン CSI300指数
http://www.bloomberg.co.jp/apps/cbuilder?T=jp09_&ticker1=SHSZ300%3AIND

蚊とゾウとワシの「南シナ海」恫喝合戦: ゾウさん曰く「ブンブンうるさいフィリピンとベトナムを攻撃せよ」2011/10/01 20:36

蚊とゾウとワシの「南シナ海」恫喝合戦:ゾウさん曰く「ブンブンうるさいフィリピンとベトナムを攻撃せよ」


<関連記事引用>

▼専門家:南中国海での武力行使の機は熟した
フィリピンとベトナムを標的に小規模戦争によって大規模戦争を回避せよ
更新時間:15:39 Sep 29 2011
http://j.people.com.cn/94474/7607956.html

 1970年代以前は南中国海問題など存在しなかった。世界のどの国も南中国海の「九段線」内に対する中国の主権に異議を唱えはしなかった。南中国海に「問題」が現われたのは、南ベトナム政権と後のベトナムが独立後、中国の南沙(英語名スプラトリー)の島や礁を侵犯したうえ、中国の西沙(英語名パラセル)に対する主権を要求し始めたことに根本的原因がある。中国は西沙での反撃戦で南ベトナム政権を懲罰したことと、陸上でベトナムへの自衛反撃を行った以外は、南中国海でのベトナムの公然たる侵入行為を速やかに制止しなかった。その後遺症が今現われている。1つは、他の国々による中国の南沙の島や礁の略奪を触発し、促してしまったこと。もう1つは、ベトナムが米国を引き込んだうえ、他の小国も丸め込んで中国を威嚇し、中国との二国間紛争を国際問題化しようと企んでいることだ。(文:龍韜・中華エネルギー基金委員会戦略アナリスト。「環球時報」掲載)

 中国は経済発展に専念しており、周辺環境の調和と安定を切に望んでいる。南中国海問題の国際問題化は望まず、これによって甚大な国家的犠牲と国際的災禍がもたらされることも望まず、天下無双の誠意を示してきた。すでに南中国海問題の国際問題化への流れは明白だが、まだ完全に固まってはいない。中国にとって今はまさに、冷静に分析し、機会を捉え、断固たる行動を迅速にとる好機だ。

 現在、南中国海各国はいずれも軍拡競争をし、長距離・大型の海空兵器を追加購入している。南中国海に足を踏み入れていないシンガポールさえもが先端ステルス戦闘機の導入を計画している。オーストラリアとインドの軍備計画は世界レベルの戦争を行うための準備だし、日本もおとなしくはしていない。米国は武器売却を強力に推し進めながら火に油を注ぎ、同時に軍事介入の準備もしている。

 ごく一部の小国は米国の「アジア回帰」宣言に後ろ盾を得たとばかりに、一戦も辞さずと中国にわめき立てたり、武力で威嚇したりしている。これはとても滑稽だ。

 南中国海では現在、戦争のポテンシャルエネルギーが高まっている。中国は地域協力・開発の主導者の姿勢で、より優遇的な条件で欧米の石油会社と競争し、石油・天然ガス開発に参加すると同時に、わが国の海域を侵犯する石油採掘活動に対しては、「まず礼を尽くし、うまくいかない場合は武力に訴える」方式で制止すべきだ。小規模な戦争を恐れてはならない。小規模な戦争はまさに、戦争のポテンシャルエネルギーを放出する最良の方法だ。小さな戦争を数回行えば、大きな戦争を回避できるのだ。

 戦争と言えば、南中国海での開戦を最も恐れているのは誰かをまず考えてみるといい。南中国海には現在1000以上の石油・ガス井があるが、中国のものは1つもない。南沙諸島には4つの飛行場があるが、中国大陸のものは1つもない。中国は他の重要な経済施設も持っていない。戦争が起きれば、勝敗はさておき、南中国海は間違いなく一面火の海となり、そびえ立つ掘削基地はごうごうと燃え盛るたいまつとなる。最も痛手を負うのは誰か?戦争が起きれば、欧米の石油・天然ガス会社は必然的に撤退する。最も損失をこうむるのは誰か?

 中国にしてみれば、南中国海は最良の戦場だ。南中国海での武力行使においては、攻撃範囲を限定すべきだ。現在最もひどく騒いでいるフィリピンとベトナムに狙いを定める。つまり鶏を見せしめに殺して猿を戒めるのだ。戦争の規模は懲戒の目的達成を基準とする。イラク、アフガニスタン、リビアでの米国のやり方を真似る必要はない。これは必ず勝つ戦争だ。芸術的に戦い、諸葛亮が南夷の酋長を7回捕えて7回放った時のように、計略によって相手を心服させる道徳的教化の行為となる可能性が高い。

 中国の多くの学者は、南中国海問題で中国が思い切った行動に出られない理由として米国の存在を挙げる。だが米国は現在も対テロ戦争から抜け出せず、中東問題も膠着しており、中国の南中国海で第2の戦争を起こす力は全くない。米国の強硬姿勢はいずれも虚勢だ。

 フィリピンは自らを蚊にたとえた上で、中国というゾウを恐れはしないと述べ、悲憤に立ち上がった軍隊として世界の同情を買おうとした。ゾウは確かに蚊を踏みつけるべきでないが、蚊はゾウを刺すべきなのだろうか?ましてやこの「蚊」は「ワシ」に応援を頼んでいるのだ。一部の国による中国の領有権の侵犯、各国による立て続けの大規模な軍事演習は、折良く断固たる反撃の理由を中国に与えた。

 理にかない、有利で、節度を持つことは、依然としてわれわれが堅守しなければならない原則だ。中国は大規模戦争の決意と小規模戦争の実際の準備をもって、戦争と平和の選択権を相手に与えることで、自国の新たなイメージを樹立すべきだ。2008年にロシアが果断に武力行使し、カスピ海情勢を速やかに安定させた経験は、大国の行動は国際社会に一定期間衝撃を与えるが、長期的には地域の安定と大国の戦略的和解を根本から実現し、世界平和にとって幸いであることを明確に示している。(編集NA)

 「人民網日本語版」2011年9月29日


▼中国政府紙、南シナ海での武力行使を主張 「海よりも覇権」 
http://www.epochtimes.jp/jp/2011/10/html/d55064.html

 【大紀元日本10月1日】「今は南シナ海で武力を行使する好機だ」。中国共産党機関紙・人民日報傘下の環球時報は27日、こう題する評論を掲載した。記事では、中国政府に「この好機を逃さず、迅速に行動を取るべきだ」と訴え、「他国への見せしめとして、フィリピンとベトナムを先に制圧する」と具体的に助言している。専門家は、このような記事が掲載される背景には必ず中国政府の指示があると指摘し、中国政府はこの記事を用いて、周辺国をけん制し、反応を探っていると分析した。

 環球時報、「今は南シナ海で武力を行使する好機だ」

 記事は最初から中国を南シナ海係争の被害者として仕立てる。「中国は経済発展に専念しており、周辺環境の安定を切望している。南シナ海問題の国際化を望まず、甚大な国家的犠牲と国際的災禍がもたらされることも望まず、(そのために)天下無双の誠意を示してきた」と自ら称える。それに対して、南シナ海周辺国はみな武力増進を図り、「世界レベルの戦争に備えている」という。また「米国は武器売却を強力に推し進めながら火に油を注ぎ、同時に軍事介入の準備もしている」と批判した。

 このような批判に基づいて、記事は、南シナ海では「戦争エネルギー」が高まっていると主張する。中国は「(他国が)わが国の海域に侵入して石油採掘を行ったことに対して、まず礼を尽くし、だめな場合は武力に訴えるやり方で制止すべきだ」。「小規模な戦争を恐れてはならない。それは戦争エネルギーを放出する最良の方法だ」と唆した。

 さらに記事は、実際に戦争が起きた場合は中国に軍配が上がると主張。「南シナ海には1000以上の石油・天然ガス採掘施設があるが、中国のものは1つもない」。ほかに重要な経済施設もないため、戦争が起きても経済的損失をこうむることはないと分析。さらに米国について、「米国は現在も対テロ戦争から抜け出しておらず、中東問題も膠着しているため、南シナ海で第2の戦場を切り開く余裕はまったくない。米国のいかなる強硬姿勢も虚勢だ」と言い切った。

 これらの分析を踏まえ、現在は南シナ海で武力を行使する機が熟していると主張する。その具体的なやり方として、攻撃範囲を限定し、「最もひどく騒いでいるフィリピンとベトナムに狙いを定める」と助言した。懲らしめと見せしめという2つの効果が果たされ、「必勝の戦争」になると吹聴した。

 「背後に政府の指示」

 この攻撃的な記事は中華エネルギー基金委員会の戦略アナリスト・龍韜氏によるもの。同委員会は中国のエネルギー戦略と政策を研究・企画する有力な民間シンクタンク。ラジオ・フランス・インターナショナル(RFI)は、中国のような報道規制の厳しい国で、このようなタカ派発言が政府系メディアに登場するのは極めて稀なことで、その背後には高層幹部の指示があると分析した。また、このような発言をもちいて周辺国の反応を窺っているとも指摘した。

 米サウスカロライナ大学の謝田教授もこの点において同じ見解を示している。政府の指示がなければ、民間シンクタンクが公然と武力行使を主張することはないと謝教授は見ており、このルートを通じて中国政府は自らのシグナルを出していると分析した。

 さらに謝教授によれば、このような軍事行動を訴える発言には、民衆の関心をそらすという中国政府の意図もある。「以前から、ベトナムとフィリピンは南シナ海で、中国は東シナ海で石油を採掘してきた。その中国は現在も石油価格などの問題で経済状況が影響されることはない。このタイミングで南シナ海戦争を宣揚するのは経済利益のためではない」。それよりも深刻なインフレや各種の社会問題、極度な政府不信が中国社会全体に広がっていることに対し、中国政府は危機感を覚え、戦争説を持ち出すことによって民衆の関心をそらそうとしている、と分析する。

 「関心は海ではなく覇権」

 環球時報の評論が出る数日前にインドの有力紙タイムズ・オブ・インディアは、インドが南シナ海資源開発を推進したことに対する中国政府の抗議は、南シナ海の資源のためではなく、中国が望むアジアでの覇権が脅かされたためだと指摘する。

 記事によると、中国は長い間、インドの影響力を南アジアとインド洋に抑えようとしている。スリランカなどのインドの「裏庭」の国々におけるインドの影響力を削り取ろうとする一方で、「孔子学院」などを設立して、イデオロギーの宣伝にも精を出す。そのすべては「中国はアジアで唯一無二の大国である」との地位を築くためだという。

 インドが南シナ海資源開発を進めたことをめぐって、中国は「中印関係に影を落とす」と警告しながら、一部では、インドの参入は米国と日本の要請に応じた形だと報じている。インドと日米が手をつなぐことは当然、中国の拡張野心の障碍となるため、それが中国政府が抗議する理由だと同紙は見ている。 (翻訳編集・張凛音)


▼「南シナ海で局地戦辞さず」 中国メディアが強硬論
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/10/01/2011100100343.html

 中国国内では今、南シナ海の領有権問題をめぐり、対立関係にあるベトナム、フィリピンと果敢に局地戦を展開すべきだという強硬論が浮上している。ベトナムとフィリピンが米国、インド、日本などと軍事協力関係を結び、南シナ海で油田開発に乗り出すことを防げないという理由からだ。「西陸網」など軍事専門サイトで議論が始まった局地戦論は、官営メディアにまで広がりを見せている。

 人民日報系の環球時報は9月27日、南シナ海での武力行使を主張する寄稿を掲載した。民間シンクタンクの中華エネルギー基金委員会のストラテジスト、龍韜氏は「南シナ海に戦場を限定し、最も騒ぎ立てているベトナム、フィリピンを攻撃し、他国ににらみをきかせなければならない」と主張した。その上で、龍氏は「南シナ海は中国関連施設がないので、戦場としては最適だ。イラク戦争やリビア空襲を学ぶまでもなく、必ず勝利できる。小規模の戦争で侵略行為を確実に阻止することは、より大きな戦争の防止にもつながる。学者は米国の介入を懸念するが、反テロ戦争にかかりきりの米国は、南シナ海で第2の戦争を繰り広げる力がない」と指摘した。

 軍事学者の倪楽雄・上海政法学院教授は「一部による主張が官営メディアにまで登場したのは異例だ。軍事専門家は中国にそうした戦争を遂行する能力があることを知っているが、中国指導部は依然として、勇気と決断力が不足している」と語った。

 香港の親中紙、大公報も30日の評論で、2008年のロシアによるグルジア侵攻をを例に挙げ、強力な軍事的圧力の必要性を強調した。同紙は「ロシアは国際法違反の論議にもかかわらず、グルジアと一線を辞さないことで、20年来の南部辺境問題を解決した。ロシアが核心的利益を守るために下した決定とその方式、手段を深く考えるべきだ」と書いた。ロシアは08年8月にグルジアで親ロシア自治勢力が強い南オセチアとアブハジアを保護するため、グルジアに侵攻し、5日でグルジアの国土の半分を占領する一方的な勝利を収めた。

北京= 崔有植(チェ・ユシク)特派員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版


▼Time to teach those around South China Sea a lesson (画像引用)
Global Times
September 29, 2011 19:55
By Long Tao
http://www.globaltimes.cn/NEWS/tabid/99/ID/677717/Time-to-teach-those-around-South-China-Sea-a-lesson.aspx

No South China Sea issue existed before the 1970s. The problems only occured after North and South Vietnam were reunified in 1976 and China’s Nansha and Xisha Islands then became the new country’s target.

Unfortunately, though hammered by China in the 1974 Xisha Island Battle and later the Sino-Vietnamese War in 1979, Vietnam’s insults in the South China Sea remained unpunished today. It encouraged nearby countries to try their hands in the “disputed” area and attracted the attention of the US so that a regional conflict gradually turned international.

China, concentrating on interior development and harmony, has been ultimately merciful in preventing such issue turning into a global affair so that regional peace and prosperity can be secured.

But it is probably the right time for us to reason, think ahead and strike first before things gradually run out of hands.

It seems all the countries around the area are preparing for an arms race.

Singapore brings home high-end stealth aircraft while Australia, India and Japan are all stockpiling arms for a possible “world-class” battle. The US, provoking regional conflict itself, did not hesitate to meet the demands of all of the above.

It’s very amusing to see some of the countries vow to threaten or even confront China with force just because the US announced that it has “returned to Asia.”
The tension of war is escalating second by second but the initiative is not in our hand. China should take part in the exploitation of oil and gas in South China Sea.
For those who infringe upon our sovereignty to steal the oil, we need to warn them politely, and then take action if they don’t respond.

We shouldn’t waste the opportunity to launch some tiny-scale battles that could deter provocateurs from going further.

By the way, I think it’s necessary to figure out who is really afraid of being involved in military activities. There are more than 1,000 oil and gas wells plus four airports and numerous other facilities in the area but none of them is built by China.

Everything will be burned to the ground should a military conflict break out. Who’ll suffer most when Western oil giants withdraw?

But out there could just be an ideal place to punish them. Such punishment should be restricted only to the Philippines and Vietnam, who have been acting extremely aggressive these days.

The Afghanistan and Iraq Wars have already set some bad examples for us in terms of the scale of potential battles, but the minnows will get a reality check by the art of our move.

Many scholars believe that the US presence in this area caused our inability to sort the mess out.

However, I think US pressure in the South China Sea should not be taken seriously, at least for now given the war on terror in the Middle East and elsewhere is still plaguing it hard.

The Philippines, pretending to be weak and innocent, declared that mosquitoes are not wary of the power of the Chinese elephant.

The elephant should stay restrained if mosquitoes behave themselves well. But it seems like we have a completely different story now given the mosquitoes even invited an eagle to come to their ambitious party. I believe the constant military drill and infringement provide no better excuse for China to strike back.

However, being rational and restrained will always be our guidance on this matter. We should make good preparations for a small-scale battle while giving the other side the option of war or peace.

Russia’s decisive move on Caspian Sea issues in 2008 proved that actions from bigger countries might cause a shockwave for a little while but will provide its region with long-term peace.

The author is the strategic analyst of China Energy Fund Committee.

「大陸国家が海洋を目指す時」 パンダはうまく泳げない、ならば海に引きずり込もう2011/10/02 07:52

「大陸国家が海洋を目指す時」 パンダはうまく泳げない、ならば海に引きずり込もう


パンダはうまく泳げない。ならば海に引きずり込もう。そして溺れさせる。

いよいよ大荒れ「南シナ海」。日本としては前のめり禁物。深入り禁物。
オーストラリアからマラッカ海峡方面を眺める冷静かつズル賢い視線が求められる。

そのためにも早急に日米豪の連携強化を。
年内の日米豪合同軍事演習実施を提案したい。

戦争の当事者に進み出るのは単なるアホ。
漁夫の利を得ながら、最後の最後に米豪と共に介入すればいいこと。


<関連論文引用(画像も)>

When Land Powers Look Seaward
大陸国家が海洋を目指す時
アンドリュー・エリクソン(Andrew Erickson)
ライル・ゴールドスタイン(Lyle Goldstein)
カーンズ・ロード(Carnes Lord)
http://www.andrewerickson.com/wp-content/uploads/2011/09/When-Land-Powers-Look-Seaward_Proceedings_201104_Japanese.pdf

要 旨

 この論文は、中国のような伝統的大陸国家が、如何にして海洋国家への転換を果し得るかということをテーマとしている。そしてその論旨は、大陸国家から海洋国家への転換が、大昔から度々試みられてきたが殆ど成功していないという歴史的な事実を指摘しながらも、希有な成功例として古代ペルシャを挙げ、中国はこれらの歴史から教訓を導くことができることを示唆している。

・今、久々に難しい議論が北京に広がっている。中国は大陸国家か? 海洋国家か? 或いはその両方か? そして、地勢に関しては、どの程度まで政治的かつ戦略的に固執し、大陸国家としての文化が、海洋国家としての発展を拘束するだろうか?

・歴史家達は、中国が海洋を軽視してきたことを誇張する嫌いがある。南宋朝時代(1127-1279)には、その首都であり長江(Yangtze River)の海港である杭州(Hangzhou)があった。モンゴルが宋を倒し元朝(1271-1368)として継承した時代、大きな造船所が十分な海軍力を支えていた。

・清の海洋における敗北は、斯様にしてアヘン戦争に始まり、引き続いて西洋海軍からの技術導入に失敗したことに由来し、このことは、ライバル日本と極めて対照的である。

・冷戦の間、中国海軍の発展は、東アジアにおける海洋での米国の優位性に拘束され、後には、内政の失敗とソ連との関係悪化により拘束された。中国海軍は、主に地上兵力を支援してきたが、1988 年頃までは独自の戦略すらなかった。

・何を以ってして北京政府が事実上ゼロから近代的な海軍を構築し得たかと言えば、それが唯一可能だったのは、1960 年に終了したソ連からの技術支援供与であった。

・中国は、数世紀振りに、有利な条件下でこの30 年間の結果として運用可能な近代海軍を本気で開発している。冷戦の終焉とソ連の崩壊と共に、中国は、最早、内方のアジア国境線において存在した脅威に直面することはなくなった。その代わりに、最も重要な安全保障上の関心事は、明らかに海洋領域への転換の過程にある。第一に、海洋における地域国家との領域紛争が先鋭化する恐れがあり、それは1974 年、南シナ海の西沙諸島(Paracel Islands)を巡り中共(PRC)とベトナムとの衝突に始まった。第二に、民主主義に向いた台湾における国内政治の進展が、長年にわたり「一つの中国」政策を掲げて、事実上のそして法律上の台湾の独立に対抗してきた中国を追い込む恐れがあることである。同時に、台湾の擁護者として明らかに進んで行動する米国があり、特に、1995-96 年の台湾海峡危機において、中国は、東アジア海域における紛争に際し米国海軍が参戦するという決定的な可能性に直面させられた。

・中国海軍は、強力な接近拒否能力(Anti-Access Capabilities)持つ地域海軍力になりつつある。しかしながら、風説の域を超えないが、近接した周辺海域を大幅に超えてハイエンドの戦闘能力を発揮するに必要な資源と人材への投資はしてこなかった。

・中国及びその他の大陸国家が海への進出を試みた歴史を調べると、普遍的な教訓がある。第一に、地理条件が重要である。例え技術的進歩の最中でもだ。大陸国家は、一般に、その地理的条件から不利益を蒙ってきた。そして、その動かしようのない地理的不利から脱却すべく、野心的で戦略的なプロジェクトに度々挑戦してきた(中国が構築した万里の長城、京杭大運河及び三峡ダム、そして現在建設中のビルマ縦断石油パイプラインである)。

・中国は、合理的に観て多くの点で海洋を利用する権利を有しているが、中国と海で接する近隣諸国の全てと未解決の利権問題を抱えている。中国は、依然としてその多くの戦略的思想家の観点からすると“ 島々の鎖” で縁取りされたところに留まっている。

・陸の国境は、また大きな潜在的挑戦を象徴している。中国は、今は安定してものの、インド及びベトナムとは領土戦争を戦ってきており、そして、ロシアとは今後不和に直面するかも知れない。

・海洋国家への転換は、困難かつ危険な過程があり、これを十分に成し得た近代の大陸国家はない。機会費用が大きく、そして勇気を失わせるような巨大な勢力が多々存在する。全ての歴史の中で、海洋国家への転換に成功し不朽にしたのは、ペルシャとローマだけである。

・中国は、強力な経済的基盤と共に包括的な国力を有している。海軍の発展に関する長期的な取り組みは、経済的にも合理的と評価される。疑問は、中国によるその様な能力の獲得が、それを脅威とみなす国際的な反響と同様に他に差し迫った要求のある中で、事実賢明かどうかということだ。

・中国の指導者達は、通商の保護と海上交通路の重要性に関わるアルフレッド・セイヤー・マハンの考えを明らかに高く評価しているようだ。今日、中国における意見の全体的傾向としては、長い歴史の中で何時の時代よりも、海洋国家への転換に対して好意的である。しかしながら、反対に作用する要素も残っている。

・中国の短/ 中距離弾道ミサイル開発(例えばDF-21D 対艦弾道ミサイル)は、「海を制するに陸を用いる」というこの取り組みの最新版であることを幾分示している。中国には継続した制約があり海軍の発展を独特な中国的特徴にしてきたが、これは最早致命的なものにはならない。中国の海軍戦闘は、米国のものと極めて異なって見えるかもしれないが、中国独自の状況に適用する場合には、成功するかもしれない。

・以前に海洋国家たるべく試みたことがある大陸国家の経験は、概して欠点とされてきた。従って中国は、戦略的に逆風の中を帆走しているようなものだ。

「冬のソナタ」~届かない想い~: ロシア&北朝鮮発、真冬の冷凍ビームに怯える韓国2011/10/03 07:04

「冬のソナタ」~届かない想い~: ロシア&北朝鮮発、真冬の冷凍ビームに怯える韓国



<関連記事引用>

ロシア、北朝鮮リスクによるガス供給中断時の責任回避
ロシア紙が報道
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/09/28/2011092800493.html

 ロシアから北朝鮮を経て韓国につながる予定のガスパイプライン建設プロジェクトについて、ロシア企業は北朝鮮が原因で供給に問題が生じた場合、自分たちは責任を取らなくて済むよう求めていることが分かった。

 ロシアの日刊紙「モスコフスキエ・ノーボスチ」は27日付で「ロシア国営ガス会社のガスプロムは、これまで他国とガス供給契約を締結する際、ガスを輸入する国までの運送に責任を持ってきたが、今回の韓半島(朝鮮半島)でのケースでは、責任を持つことに難色を示している」と報じた。

 同紙によると、ガスプロムはロシア産天然ガスの引き渡し地点を、ロシアと北朝鮮との国境とするよう求めているという。この報道が正しければ、ロシアは北朝鮮の領土内での運送には責任を取るつもりがないことになる。北朝鮮のリスクにより韓国にガスが届かない場合、その責任を取ることを避けたいということらしい。

 これに対して韓国側は「ロシア側によるこのような提案は受け入れられない」と主張しており、同紙は「パイプライン・プロジェクトが大きな壁にぶち当たった」と報じている。


<画像引用>

ロ朝、ガス輸送路敷設合意 金総書記、6者協議復帰示唆
2011年8月24日20時55分
http://www.asahi.com/special/08001/TKY201108240444.html


<関連サイト>

アニメ冬のソナタ挿入歌 「届かない想い」 カン・ヨファン
http://www.youtube.com/watch?v=9gKR7gJLc9o

ケネス・ロゴフ、2012年問題を語る: さらなる大きな混乱と不安定性を警告2011/10/04 06:28

ケネス・ロゴフ、2012年問題を語る: さらなる大きな混乱と不安定性を警告


<関連記事引用>

2012 elections portend even greater turmoil and instability
Kenneth Rogoff
http://blogs.ft.com/the-a-list/2011/10/03/2012-elections-portend-even-greater-volatility-than-this-year/

The end of 2012 will mark a once in 20-year overlap of a presidential election in the US with a leadership transition in China. France also chooses its president in the spring of next year, Germany its chancellor later in 2013. Unfortunately, election year pressures threaten to complicate an already very difficult and unpredictable policy dynamic, particularly as the European crisis goes from bad to worse.

Ordinarily, a prospective clumping of elections might portend a classic political budget cycle. Anxious to please their constituencies, governments would be cutting taxes, raising transfers, and boosting spending on particularly visible projects. Their largesse would be financed not only by higher deficits, but also by deferring expenditures with less immediate visibility, and by levering the government balance sheet through off-budget loan guarantees and other non-transparent mechanisms. In earlier times, particularly before the advent of central bank independence, election year interest rate cuts might also be expected. The central bank would be timing stimulus so as to maximally impact pre-election output and employment, while hoping that the main effect on inflation would come later.

The late US president Richard Nixon is perhaps the all-time hero of political budget cycle researchers. In his 1972 re-election campaign, famous for the Watergate scandal, Mr Nixon left no stone unturned when it came to boosting transfers, spending and growth. He doubled social security benefit increases, and browbeat Federal Reserve chairman Arthur Burns into significantly increasing the money supply. Indeed many monetary scholars regard Mr Burns’ 20 per cent plus pre-election increase in the money supply as the real culprit for the inflation of the 1970s, not the Opec oil price increases as is commonly assumed.

It is a different story today. The world is still very much gripped by the aftermath of the financial crisis. The orgy of post-financial crisis spending and deficits has left both the public and investors wary of further red ink. More importantly, the prolonged period of slow growth has dramatically weakened incumbent governments. Few are commanding the kind of majority needed to engage in a Nixonian political budget cycle, even if it were desirable. Indeed, as highlighted both by this summer’s debilitating debt debate in the US, as well as by Europe’s continuing struggle with periphery insolvencies, macroeconomic policy is much closer to being paralysed, than to being manipulated.

In normal times, any dynamic that shut down the political business cycle might well be interpreted as a plus for longer-term stability and growth. But the risk of partisan political paralysis in the face of a potential euro crash is another matter. Imagine, for example, that US growth collapses so severely that once again a major financial company finds itself on the brink of bankruptcy. Will the Fed and the Treasury be able to prevent a full-scale panic and systemic collapse in a timely fashion? Perhaps, but pre-election paralysis might make the task even harder than it was in 2008, particularly thanks to Dodd-Frank legislation aimed at preventing bail-outs.

There is a presumption that China has both the will and the means to react forcefully to any global growth crisis, as it did in 2008. Having raised reserve requirements to over 21 per cent for the largest financial institutions, its central bank has ample scope for monetary easing. But even in China, the scope and timing could be complicated by the delicate dance between an outgoing government interested in ending on a strong note, and an incoming administration that may want to front-load badly needed rebalancing of demand.

In theory, central banks ought to be relatively immune to electioneering. In practice, however, central bank independence has its limits. The Fed has already come under severe political pressure from Republicans wary of further easing measures. It can resist such pressures, but it can hardly dismiss them. Congress ultimately controls over the Fed’s mandate and the president controls the appointment of governors. Given the highly skewed risks now facing the economy, it is absurd to be worrying excessively about a 1970s-style stagflation, though some continue to do so. The risks of a Japanese-style lost decade or even a second Great Depression are far more immediate. The Fed has very limited tools at its disposal, yet pre-election political pressures are constraining even these.

Similarly, the fact the European Central Bank has not already cut interest rates to zero reflects far more the need to preserve a semblance of independence than a sober calculation of the balance of risks. If the eurozone ultimately becomes unglued, will anyone care that during euro’s brief life, inflation expectations remained firmly anchored about 2 per cent?

The US, Europe and China all have big decisions to take over how their economies and societies are to be shaped in the future. If existing or new leaders emerge from the upcoming elections with a clear mandate, perhaps we will see the kind of structural reform that will help growth and stability over the longer term. But if the overhang of elections exacerbates paralysis around difficult policy decisions, it will create huge potential for amplification at the worst possible time. Even under the best scenario, 2012 promises to be a year of even greater politically-induced volatility than 2011.

The writer is professor of economics at Harvard University and co-author with Carmen M Reinhart of ‘This time is different’

中国ヨイショで「ドラゴンvsワシ」の地政学ドラマを演出する英フィナンシャル・タイムズ2011/10/05 08:07

中国ヨイショで「ドラゴンvsワシ」の地政学ドラマを演出する英フィナンシャル・タイムズ


ドラゴンとワシをぶつけたい思惑タップリの英フィナンシャル・タイムズ。
何が面白いってFT記事のコメント欄。ミアシャイマーに言及する人も。

英国メディア主導でバック・パッシング時代に向けてバック・トゥ・ザ・フューチャー。


<関連記事引用>

米国と中国、どちらを選ぶかアジア諸国を悩ませる厄介な選択
2011.10.05(水)
(2011年10月4日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/24653

新世紀を定義づける地政学的なドラマは、恐らく、中国と米国が軍事力と影響力を競い合う戦いだろう。この新たな争いは既に、両大国にはさまれたアジア諸国に厄介な選択を迫りつつある。

 米国連邦議会上院では3日、中国から輸入される製品に関税を課すことを容認する法案が可決されると見られていた。

 仮に、米国の保護主義の勢いがこれでしばらく止まるとしても、米国内に漂う対決ムードは中国の隣人たちにジレンマを突きつける。

経済的な利益と戦略的な利益のズレ

 日本やインド、オーストラリア、韓国、そして大半の東南アジア諸国にとって、中国は今や最大の貿易相手国だ。ところが、これらの国々はまだ、軍事面で最も重要な関係を米国と結んでいる。経済的な利益と戦略的な利益が互いに異なる方向を指しているこの状況を、各国は果たしていつまで続けられるだろうか?

 人民日報に先週掲載された社説から判断する限り、そう長くは続けられないだろう。中国共産党の機関紙である同紙は、「米国の軍事力という助力と中国とのバランスが取れている限り何でも好きなことができると思っている特定の国々」に狙いを定めていたからだ。

 この記事は恐らく、掲載の前日に日本とフィリピンが発表した声明に触発されたものだ。両国はこの中で海洋分野における2国間協力の強化を約束し、中国が南シナ海の広い範囲で領有権を主張していることへの異議をほのめかしていた。

 しかし、中国の警告はベトナムやインド、韓国、オーストラリア、あるいは台湾などに向けられる可能性も同じくらいあった。これらの国々は皆、ここ1年間で米国との軍事的なつながりを強めているからだ。

 もちろん、これは皮肉な話である。隣人たちが大慌てで米国の軍事力に頼ろうとしているのは、この人民日報の記事が体現しているように、中国が武力をちらつかせて威嚇してくるためにほかならないからだ。

 中国はつい最近まで、高度な待機戦術を取っているように見えた。強まる経済力を背景に、近隣諸国を中国の勢力圏内に否応なしに引き込んでしまおうという戦術だ。ところが今では強く出過ぎて、反中国陣営をつくり出すリスクを冒してしまっている。中国は各国のそうした動きを恐れ、反発している。

 中国にとっては、もっと辛抱強い政策の方が理にかなっているだろう。2020年までには世界最大の経済大国になる可能性が高いからだ。

世界最大の経済大国になる中国の強み

 米国は世界最大の軍事大国の地位を維持しており、中国自身の裏庭である太平洋でも卓越した軍事力を誇る。しかし、政治力と軍事力は経済力と同じ道をたどるのが普通であるため、米国は太平洋における覇権を最終的には維持できなくなるかもしれない。

 前述の人民日報の記事もその点にそれとなく触れており、次のように警告している。「中国の経済発展という高速鉄道の切符を返上したいと思っている国はない」

 米国政府は歳出の40%を借り入れで賄っており、中国は米国債を最も多く購入している国だ。つまり中国は、米国が太平洋で軍事的優位性を維持する資金を間接的に供給していることになる。

 この地域の米国の同盟国は、米国との結びつきを強化する方向に動いている間にも、資金面の問題ゆえに米国が太平洋での軍事力縮小に追い込まれるのではないかと心配している。

 またそれと同時に、中国は軍事力を増強している。米国の政策立案者の間からは、太平洋における米国の軍事的優位性の礎である空軍基地や空母を直接脅かす新型ミサイルを、中国が開発しているとの指摘も出ている。

 中国の近隣諸国も、中国が軍事力を強化していることと、それを誇示するつもりもあることを懸念している。島の領有権を巡るベトナムや日本との対立はここ数年激しさを増しており、公海で衝突した後に外交の舞台で激しくやり合う事態になっている。

 インドでも、中国がインド領内の一部に対する領有権の主張を強めているとの声が上がっている。韓国も、中国と北朝鮮との関係に神経をとがらせている。

 このような中国の行動については、国家主義者の勢力と軍が北京中央政府の内部で影響力を強めているからだという陰鬱な解釈がある。比較的若い世代が権力を握るようになっているが、彼らは学校で、中国が外国からひどい扱いを受けたのは弱い国だったからだと教わっている。

 また中国経済と米国経済の勢いがまさに対照的なものになっていることも中国の自信を深め、その強気な姿勢に拍車をかけている、というわけだ。

 一方、もっと優しい解釈もある。中国は今や世界中に経済権益を持ち、それをさらに拡大させているため、軍事費を増やしたり自らの利益をこれまで以上に強硬に主張したりすることはほぼ避けられない。また、需要が旺盛な中国経済は輸入エネルギーに依存しており、海上交通路の封鎖には弱い。

 空母や潜水艦の建造、エネルギー資源が豊富な南シナ海での領有権主張なども、近隣諸国が恐れているこの地域での優位性確保を強硬に目指したものではなく、中国政府の賢明な予防策のように思えないこともない、という解釈だ。

 しかし、この比較的優しい解釈をもってしても、不安が完全に解消されるとは言えない。この解釈は、中国と米国が互いの行動やほかの国との同盟関係を脅威だと受け止めがちになっていくこと、そして攻撃されているという相手の感覚を強めてしまうやり方で対応していく可能性も高いことを示唆しているからだ。

真珠湾の教訓

 20世紀の歴史を学んだ人なら、この大国の行動パターンを見てピンとくるかもしれない。

 もっとも、こうした緊張関係があるにもかかわらず、太平洋をまたいだ外交上の交流は継続されている。来月にはハワイでアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が開催される。バラク・オバマ大統領は自らの出身地で、中国を含むこの地域の主要国の指導者たちをもてなすことになるだろう。

 せっかくハワイに集まるのだから、彼らを真珠湾の見学に招待し、太平洋における戦略の誤算がどんな危険をもたらすかを思い出してもらってはどうだろうか。


October 3, 2011 8:19 pm
China or the US? Make your choice (画像引用)
By Gideon Rachman
http://www.ft.com/intl/cms/s/0/7885de20-edab-11e0-a9a9-00144feab49a.html#axzz1ZfVq8ped

The defining geopolitical drama of the next century will be the battle for power and influence between China and America. That emerging struggle is already posing awkward choices for Asian countries, caught between the two global giants.

On Monday the US senate pressed forward with a bill allowing for the imposition of tariffs on Chinese goods. Even if the protectionist drive in America now pauses for a while, this confrontational mood in the US poses a dilemma for China’s neighbours. China is now the largest trading partner for Japan, India, Australia, South Korea and most of the nations of south-east Asia. But these countries still have their most important military relationship with the US. How long can their economic and strategic interests point in different directions?

Not for long, if one is to judge by an editorial in the People’s Daily last week. The official newspaper of the Chinese Communist party took aim at “certain countries” who “think as long as they can balance China with the help of US military power, they are free to do whatever they want”.

The article was probably provoked by a statement from Japan and the Philippines, the previous day, in which the two countries promised to boost naval co-operation and implicitly disputed China’s extensive territorial claims in the South China Sea. But China’s warning could equally have been aimed at Vietnam, India, South Korea, Australia or Taiwan – all of whom have moved over the past year to strengthen military ties with America.

The irony, of course, is that it is precisely Chinese sabre-rattling, exemplified by that article in the People’s Daily, that is sending its neighbours running screaming into the arms of Uncle Sam. Until recently China seemed to be playing an intelligent waiting game – relying on its growing economic strength to draw its neighbours inexorably into a Chinese sphere of influence. Now the People’s Republic risks overplaying its hand – and so creating the anti-Chinese alliance that it both fears and denounces.
A more patient policy would make sense for China because it is likely to be the world’s largest economy by 2020. The US remains the world’s dominant military power – and is even the pre-eminent military force in China’s own Pacific backyard. But since political and military power usually track economic power, American hegemony in the Pacific Ocean may ultimately be unsustainable. It is this point that the People’s Daily was alluding to, when it warned – “No country wants to give back their ticket for the high-speed train of China’s economic development.”

With the US government borrowing 40 cents of every dollar that it spends – and China the largest foreign buyer of US debt – the Chinese are indirectly funding American military dominance of the Pacific. Even as America’s allies in the region move to strengthen ties with the US, they worry that America’s money problems will force the country to scale back in the Pacific. At the same time, China is building up its own military. American planners point to the development of a new range of Chinese missiles that directly threaten the airbases and aircraft carriers on which America bases its military dominance in the Pacific.

China’s neighbours are also worried by the country’s growing muscle – and its willingness to flex it. Over the past couple of years, China’s maritime disputes with Vietnam and Japan have taken on a new bitterness – with clashes on the high seas followed by bitter diplomatic exchanges. The Indians say that China is becoming more assertive about its claims to parts of Indian territory. The South Koreans are also jumpy about China’s relationship with the North.

The dark interpretation of China’s actions is that nationalist forces and the country’s military are becoming more influential in Beijing. A younger generation is coming to power, schooled to believe that China has been victimised by the outside world because it has been weak. The current contrast in the economic fortunes of China and America has also increased China’s confidence and assertiveness.

A more benign interpretation of Chinese actions is that the country now has a growing range of economic interests around the world – which makes it all but inevitable that it will spend a lot more on its military and will be tougher in asserting its interests. The hungry Chinese economy is dependent on imported energy – and would be vulnerable to a naval blockade. Building a few aircraft carriers and submarines, and pushing China’s claims to the energy riches of the South China Sea, might seem like a sensible precaution for the Chinese government – rather than the aggressive claim to regional dominance that its neighbours fear.

Yet even this relatively benign interpretation of China’s actions is not entirely reassuring. It suggests that China and the US are increasingly likely to interpret each other’s actions and alliances as threatening – and to respond in ways that then feed the other side’s perception of aggression. This is a pattern of great power behaviour that might ring a bell for students of 20th century history.

Yet amid all these tensions, diplomatic exchanges across the Pacific continue. Next month Barack Obama will host all the major powers of the region, including China, at the Asia-Pacific Economic Co-operation summit that will be held in the president’s native Hawaii. Perhaps Mr Obama should arrange a trip to Pearl Harbor to remind everybody of the dangers of strategic miscalculation in the Pacific.

CDS市場で異変あり、ターゲットにされたモルガン・スタンレー2011/10/05 08:49

CDS市場で異変あり、ターゲットにされたモルガン・スタンレー


<関連記事引用>

▼米社債保証コスト低下-EUが銀行資本増強を検討との報道で (1)
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920015&sid=apwZzvbEK.hk

10月4日(ブルームバーグ):4日のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場では、モルガン・スタンレーなど米企業の社債保証コストが下げに転じた。欧州連合(EU)当局者が銀行資本増強で協調する方法について検討しているとの英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)の報道に反応した。

フェニックス・パートナーズ・グループによると、モルガン・スタンレー債のCDSスプレッドはニューヨーク時間午後4時23分(日本時間5日午前5時23分)現在、23ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し560bp。一時は2008年10月以来の高水準である650bpまで上昇していた。

マークイット・グループによれば、北米企業の信用リスクの指標であるマークイットCDX北米投資適格指数のスプレッドは、ニューヨーク時間午後4時43分現在、2.6bp低下の147.5bp。一時は154.1bpと、09年5月以来の高水準に達した。

フェニックスによれば、ゴールドマン・サックス・グループ債のCDSスプレッドは20.4bp上昇の415bp。バンク・オブ・アメリカ(BOA)優先債のCDSスプレッドは8.4bp上げて465bp。早い段階では484.5bpまで上昇していた。


▼Mスタンレーなど大手米銀のCDSスプレッドが拡大
2011年 10月 5日 00:28 JST
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-23480220111004

 [ニューヨーク 4日 ロイター] 4日のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場で、モルガン・スタンレー(MS.N: 株価, 企業情報, レポート)とゴールドマン・サックス(GS.N: 株価, 企業情報, レポート)の社債のCDSスプレッドが2008年10月以来の水準に拡大するなど、大手米銀の債務保証コストが上昇している。

 ユーロ圏債務危機の波及懸念の高まりを背景に、リーマン・ブラザーズの破たん以来の水準に上昇。マークイットによると、モルガン・スタンレーの5年物CDSスプレッドは59ベーシスポイント(bp)拡大し643bp、ゴールドマン・サックスは24bp拡大し403bpとなった。

 バンク・オブ・アメリカ(バンカメ)(BAC.N: 株価, 企業情報, レポート)は37bp拡大し490bpと、過去最高を更新。シティグループ(C.N: 株価, 企業情報, レポート)も39bp拡大の388bpと、2009年7月以来の水準となった。


▼三菱UFJ、提携関係を強調=モルガンS株価急落で
http://www.jiji.com/jc/c?g=ind_30&k=2011100400527

 三菱UFJフィナンシャル・グループは4日、約2割を出資する米金融大手モルガン・スタンレーの株価急落を受けて「同社との長期にわたる戦略的な提携関係をしっかりと確認している」との声明を発表した。欧州のリスク資産を大量に抱えているとの見方から市場で強まった同社経営に対する不安を払拭(ふっしょく)するのが狙い。(2011/10/04-15:49)


<画像引用>

CDS numbers count against banking system
http://www.ft.com/intl/cms/s/0/06ac171a-ee82-11e0-a2ed-00144feab49a.html#axzz1ZfVq8ped

バック・トゥ・ザ・USSR : 冷凍ビーム片手に「ユーラシア連合」でグローバル・プレーヤー復活目指すプーチン2011/10/06 07:59

バック・トゥ・ザ・USSR : 冷凍ビーム片手の「ユーラシア連合」でグローバル・プレーヤー復活目指すプーチン


海外メディアも日本メディアもウクライナに注目。確かにそこは欧州連合(European Union)とユーラシア連合(Eurasian Union)、さらに台頭する中国が交わるところ。三つ巴の戦いが繰り広げられることになるのか。

ソ連崩壊を「20世紀最大の地政学上の悲劇」と公言するプーチン。北極を取り込んで新たな地政学時代を切り開こうとする野望も。北極に埋もれた資源、さらには北極海航路こそがアジア太平洋と欧州を結びつける鍵になると見ている。

しかし、それもお天気まかせ。天を味方につけることができれば、プーチンにも勝機ありか。


<関連記事引用>

▼ロシア・プーチン氏、旧ソ連圏「EU型で地域統合」
2011/10/6 1:15
http://s.nikkei.com/o1Vf8O

 【モスクワ=石川陽平】2012年の大統領復帰が確実なロシアのプーチン首相が、次期政権の外交政策の目玉として旧ソ連圏で欧州連合(EU)型の地域統合を進める方針を打ち出した。4日付のロシア紙への寄稿で、旧ソ連諸国と経済を軸にした「ユーラシア同盟」を形成することを提唱した。地域統合をテコに経済面での国益を最重視した外交を欧州やアジアで展開する考えで、日本の対ロ外交も対応を迫られそうだ。

 ロシアでは外交は大統領が統括する。9月24日の与党の党大会で来年5月に大統領に復帰する意向を示したプーチン首相が、どんな外交方針を掲げるかが注目されていた。4日付の寄稿「ユーラシアのための新たな統合プロジェクト――きょう生まれる未来」は、復帰をにらんだ初の本格的な方針表明となった。

 その核となるユーラシア同盟について、首相のペスコフ報道官は5日付の有力紙コメルサントで、「目指すべきモデルで最も近いのはEUだ」と指摘。「ユーロ」のような統一通貨の導入や中央銀行の設立を念頭に置く一方、参加国は「政治的な主権を保持しなければならない」と述べた。

 ユーラシア同盟はロシアが10年7月にカザフスタン、ベラルーシと発足させた関税同盟が基盤となる。首相は寄稿で、域内関税を撤廃した関税同盟を、12年には資本と人の往来も自由にした「統一経済圏」に移行させる計画を説明。「国家の枠を超えた強力な統合」と位置付けている。

 首相が旧ソ連圏の糾合を目指す背景には、同盟創設で生まれる広大な経済圏を、ロシア経済の発展につなげる国益重視の基本方針がある。党大会での演説でも、世界11位の経済規模を急速に拡大し「今後5年間で世界5位の経済大国になる」と目標を掲げるとともに、「ユーラシア同盟の創設」に触れていた。

 首相は寄稿で、EUとの自由貿易体制を確立して「大西洋から太平洋まで」の広域経済圏をつくり、投資や貿易拡大に取り組む考えを示した。「同盟」の盟主ロシアがアジア太平洋と欧州の「両地域を効率的に結びつける役割を果たす」ことで、成長の果実を得るシナリオだ。

 新たな「同盟」の提唱には、旧ソ連第2の大国でEU加盟を目指すウクライナを、ロシアの影響圏に戻す狙いもうかがえる。首相は寄稿で「同盟の参加国はもっと早く強い立場で欧州と経済統合できる」と誘いをかけた。ウクライナなど親欧米路線に傾斜する国々は、ロシアの影響力拡大につながる「同盟」に慎重に対処するとみられる。

 プーチン次期政権が国益重視の実利外交を強めれば、北方領土問題を抱える日本も経済関係の強化をさらに加速する必要がある。日ロは10月後半にも官民合同の経済円卓会議を立ち上げる計画で、日本側は「経済パートナーとして日本の重要性を示し、政治関係の強化にもつなげる」(外務省幹部)考えだ。


▼プーチン・ロシア首相:「ユーラシア同盟」創設提案 旧ソ連再統合を念頭に
http://mainichi.jp/select/world/news/20111005ddm007030180000c.html

 【モスクワ田中洋之】ロシアのプーチン首相は4日付のイズベスチヤ紙に論文を発表し、20年前に崩壊したソ連の再統合を念頭に、ロシアと周辺諸国による「ユーラシア同盟」の創設構想を打ち出した。確実視される来年5月の大統領復帰に向けた新たな外交政策として注目される。

 プーチン氏は論文で、ロシアとカザフスタン、ベラルーシで構成する関税同盟や、この3国で来年発足する「統一経済圏」など旧ソ連の経済的再統合の動きに触れたうえで、ユーラシア同盟構想は「より高いレベルの統合に進む野心的な目標」と強調。ユーラシア同盟は「ソ連の再建ではない」としつつ、「新たな価値や政治・経済的な土台に基づく緊密な統合は、時代の要請だ」と述べた。

 プーチン氏はまた旧ソ連に残るインフラなどの遺産を活用するのは「我々の共通の利益」であり、世界的な経済危機の影響を克服し、成長を続けるには、大国ロシアを中心に旧ソ連諸国が再結集すべきだとの考えを示した。旧ソ連ではロシアが主導する関税同盟に中央アジアのキルギス、タジキスタンが加盟を検討。ロシアはウクライナにも加盟を求めており、プーチン氏としては関税同盟を将来的にユーラシア同盟へ発展させたい考えとみられる。

 一方、旧ソ連11カ国でつくる独立国家共同体(CIS)は形骸化が進んでおり、新たな同盟構想を打ち上げることで、ロシアが勢力圏とみなす旧ソ連での求心力を高める狙いもありそうだ。プーチン氏は大統領時代の05年、1991年12月のソ連崩壊について「20世紀最大の地政学的な悲劇だ」と発言していた。 毎日新聞 2011年10月5日 東京朝刊


▼ウクライナ前首相裁判 東西から圧力 大統領の誤算
2011.10.3 20:17
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111003/erp11100320210002-n1.htm

 【モスクワ=遠藤良介】ウクライナの親欧米派、ティモシェンコ前首相がロシアとの天然ガス取引をめぐる職権乱用罪に問われた裁判がこのほど結審し、11日にも判決公判が開かれる見通しとなった。欧州連合(EU)は裁判がヤヌコビッチ大統領による政敵排除の試みだとして圧力を強化。ロシアも「ガス取引に違法性はない」とヤヌコビッチ大統領を批判する事態となり、判決の行方が注視されている。

 ティモシェンコ氏は、ロシアがウクライナ向けの天然ガス供給を停止する“ガス紛争”のさなかだった2009年1月、不当に高いロシア産ガス価格を受諾し、国庫に損害を与えたとして起訴された。

 検察側が禁固7年を求刑したのに対し、ティモシェンコ氏は9月29日、約4時間に及んだ最終弁論で「これは古典的なリンチ(私刑)裁判だ」と猛反発し、徹底抗戦を宣言した。

 ティモシェンコ氏は04年、親欧米のユシチェンコ前政権を誕生させた「オレンジ革命」の立役者。10年2月の大統領選では親露派だったヤヌコビッチ氏に僅差で破れた経緯がある。

 EUは、有罪判決が出た場合にはウクライナと進めている「自由貿易協定」締結に関する交渉を放棄する構えを見せ、罪状の撤回を要求。米国も裁判を「政治的動機によるもの」とみて憂慮を表明している。

 親露派とされていたヤヌコビッチ氏は大統領就任後、EUとの統合路線を打ち出してEU・ロシア間のバランス外交に転じており、EUとの関係悪化は氏にとって打撃となる。

 一方、ロシアがティモシェンコ裁判の批判で欧米に同調したのはヤヌコビッチ氏の誤算だった。ロシアは、ヤヌコビッチ大統領がティモシェンコ氏を裁判にかけることで、09年に合意されたガス価格を引き下げようと恫喝を始めたと受け取めている。

 ロシアはベラルーシ、カザフスタンとの「関税同盟」にウクライナが加わることなどを価格見直しの条件に突きつけており、東西に挟撃されたヤヌコビッチ氏は難しい立場に置かれている。


▼ウクライナ:ロシア離れ鮮明 ガス価格めぐり対立再燃
http://mainichi.jp/select/world/news/20110926ddm007030179000c.html

 【モスクワ大前仁】ロシアとウクライナの天然ガス価格をめぐる対立が再燃し、ウクライナで新政権が誕生した昨年2月から進んできた両国の関係改善に陰りが見え始めた。ウクライナのヤヌコビッチ大統領は就任当初は「親露派」とみられていたが、最近はロシアとの均衡を図る狙いで欧米との関係強化に動き出している。来年ロシアの大統領に返り咲くことが確実になったプーチン首相が、隣国ウクライナの「ロシア離れ」の動きにどう対応していくかも注目されそうだ。

 ヤヌコビッチ大統領は24日、モスクワ近郊でロシアのメドベージェフ大統領、プーチン首相と続けて会談し、天然ガス輸入価格について協議した。ロシア政府は「一定の合意に達した」と説明し、25日にはロシア政府系天然ガス企業ガスプロムのミレル社長とウクライナのボイコ・エネルギー石炭産業相が具体策を交渉した。ただしウクライナが求める輸入価格の値下げや、ロシアからウクライナ経由で欧州へ延びるパイプライン使用料の値上げで、どの程度まで歩み寄ったのかは明らかにされていない。

 ウクライナは09年、欧州水準の価格に同意したが、昨年発足したヤヌコビッチ政権は、ロシア海軍の自国への駐留延長を受け入れる代償として、価格を3割引きする修正を勝ち取った。さらに今回は09年合意の全面的見直しを主張し、ロシアが応じなければ、ストックホルム商業会議所仲裁裁判所へ提訴する意向も示している。

 ヤヌコビッチ大統領が値下げを求める背景には、09年の合意を取りまとめた「政敵」のティモシェンコ前首相を失脚させる狙いがあるようだ。すでにウクライナの司法当局は、「自国に不利な合意を主導し、経済損失を与えた」として前首相を起訴。政権はロシアとの間で合意を撤回し、前首相の「非合法性」を決定づけたい考えとみられる。

 親露派とみられていたヤヌコビッチ大統領は先月、米紙ウォールストリート・ジャーナルに「ウクライナの未来は欧州連合(EU)と共にある」と題する記事を寄稿。欧州側も北大西洋条約機構(NATO)のラスムセン事務総長が21日、国連総会の開かれているニューヨークでヤヌコビッチ大統領と会談し、対海賊作戦への参加を呼びかけるなど、協力強化を模索している。

 メドベージェフ大統領は、ロシアがカザフスタン、ベラルーシと構成する「関税同盟」にウクライナが参加するならガス輸出価格の値下げを考慮する考えを表明しているが、ウクライナ側は応じる姿勢を見せていない。 毎日新聞 2011年9月26日 東京朝刊


▼[FT]EUは旧ソ連諸国と真の協力体制を(社説)
2011/10/3 14:00
(2011年10月3日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
http://s.nikkei.com/qlaTTB

 欧州連合(EU)の東端とロシアの間に位置する旧ソ連6カ国との関係を、大半のEU諸国は経済・外交政策上の最優先事項ととらえてはいないようだ。無理もない。東方に目を向けるよりも、この2年はEU域内の債務問題などの対応に追われ、また「アラブの春」で民主化運動が広がった南方への関心が高まった。

■ロシアの影響や不十分な民主主義が足かせに

 東方への無関心さは、先週ワルシャワで開かれたEU加盟27カ国とアルメニア、アゼルバイジャン、ベラルーシ、グルジア、モルドバ、ウクライナによる「東方パートナーシップ」の首脳会議でも顕著だった。EU主要国首脳で会議出席の労を惜しまなかったのはドイツのメルケル首相のみ。英国はクレッグ副首相を送り込んだ。

 クレッグ氏はもっともな意見を主張した。東方パートナーシップのいずれの国でもEUへの参加を希望し、必要な基準を満たせば、EUは完全加盟も視野に入れてより緊密な連携を進めるべきだと論じた。加盟の見込みが開けることで、国内改革に弾みがつき、経済水準が引き上げられ、国際社会に対する責任感が増すという。地中海諸国から北欧、中欧へ広がる拡大戦略はEUの最も大きな成果を上げてきた外交政策といえる。

 しかし旧ソ連諸国がEUに全面的に頼るわけにいかないことは自明の理だ。地理的に近いロシアの軍事力や経済的重要性の影響を免れないこの地域では選択肢が限られている。さらにEU加盟協議を正当化するのに十分な民主主義や法制度が確立されていない国が大半だ。ワルシャワの首脳会議でもこの点が問題となり、ベラルーシの独裁政権に批判が集まった。

■まずはウクライナとのFTA締結から

 EU加盟への道のりは、ウクライナのように有益性を訴える国々にとってもまだ非常に遠く見える。だからこそEUは東方パートナーシップについて、もっと現実的で到達可能な目標に力を注ぐべきだ。まずは強力な民間ビジネスの風土を築き、貿易や投資に関して欧州ルールと整合性のある規制制度を設けるために支援することから始めればよい。

 手の届く目標の一つがウクライナとの自由貿易協定(FTA)締結だ。一部のEU諸国は、野党指導者のティモシェンコ前首相が刑事訴追されたことに懸念を示し、ウクライナとのFTAに反対している。この訴追が政治的締めつけの嘆かわしい例であることは疑いようがない。だが、政府当局がそうした締めつけをやめる正しい判断を下したとき、EUはそれに応え、FTA交渉を前進させる姿勢を示すべきだろう。


▼CISに進出を始めた中国、最初の狙いはベラルーシとウクライナ―ロシアメディア
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=54762&type=1

2011年9月26日、ロシア紙が「中国が独立国家共同体(CIS)に進入し始めた」と報じた。29日付で環球時報が伝えた。

記事によると、ロシア政府が長くロシアだけに属すると見なしてきた利権地域に対して、中国が進出を始めている。ベラルーシとウクライナへの投資をめぐっては、中国とロシアの長期的駆け引きがすでに始まっているという。

昨年末から、各国のトップはベラルーシと距離を置いており、特に欧米諸国はルカシェンコ政権との接触を避けているように見える。ロシアのメドベージェフ大統領でさえベラルーシを一度も訪問したことがなく、プーチン首相が2度訪問しただけだ。

ちょうどこの時期に、中国人大常委会の呉邦国委員長がベラルーシ入りした。現地ではプーチン首相以上の歓迎ぶりだったという。中国はこの時、経済悪化が著しいベラルーシに資金援助を約束。中国要人の1人は「中国政府は新しい友人を見殺しにはしない」との言葉を送ったという。

中国はウクライナも重視している。6月には、胡錦濤国家主席がウクライナを訪問。中国のトップによる約10年ぶりの訪問となった。その際両国は共同声明を作成し戦略的パートナーとなったことを宣言。CISの中ではロシア、カザフスタン両国だけがこの協定を交わしていた。

同宣言に関して中国側が最も関心を抱いていたのは軍事提携だ。ウクライナは中国の軍事大国化を助けてきた経緯があり、同国が提供してきた技術も、ロシアが対中国への提供を避けてきたものだからだ。(翻訳・編集/津野尾)


▼中国空母の新たな内幕:ウクライナ軍需企業と深い関係
http://j.people.com.cn/94474/7395927.html

 ロシア海軍の関係者は27日、カナダの軍事専門誌「漢和亜州防務」(Kanwa Asian Defence)の取材に、中国の艦載機パイロット地上模擬訓練システムはとウクライナの“ニトカ”システムと大きさから外観までよく似ていると話した。

 ▽ウクライナ製の主動力装置を装備

 同関係者は、ウクライナの国営企業が中国の航空母艦の建造と「ワリャーグ」の改修に深く参与した可能性が高いとしている。得られた情報はすべてこの企業からだが、ウクライナ側の参加規模は予想されているほどはないと強調する。

 「ワリャーグ」はウクライナ製の主動力装置を搭載するという報道は確かで、他にもウクライナ側は中国にジュブル型エアクッション揚陸艦4隻を提供したと報道されているが、実際には2隻の揚陸艦が提供されたという。

 ウクライナの専門家は中国・哈爾浜(ハルビン)のボイラー工場を視察。ハルビンのボイラー工場における大出力の軍用ボイラーと動力装置の生産が、ウクライナと中国海軍の最大プロジェクトとなっている。ただ、新型ボイラーがまもなく完成する空母に設置されるかについては明らかにされていない。

 「ワリャーグ」と中国独自に開発した空母にはウクライナの大型軍用ボイラーを搭載。すべての作業は非常に順調に進んでおり、ウクライナは中国側にテスト用のボイラーを数台提供することになっている。

 ▽訓練、武器、技術などで協力

 中国が建造した艦載機のパイロット地上模擬訓練システムに関して関係者は、両国の協力には限界があるという。その理由は、ウクライナ側はすでに技術と武器・装備を売却し、軍用施設の建設には係わらないためだ。ウクライナは中国側は関連施設の内部計画の相談を受け、建物と施設に関する情報を提供したに過ぎない。

 こうしたサポートだけでも、中国にとってはかなりの成果といえる。ウクライナとの協力を通じて、中国はすでに訓練施設の建設方法が明白になったと思われる。

 ウクライナは今後もさらに中国に武器と技術を売却するチャンスがある。かつて中国に空対空ミサイル「R-27T/R」を提供したARTEM社は、単独輸出の権利をもつため、対戦車ミサイルを輸出できるし、ハルコフ設計局もおなじく、6TD-2型戦車用エンジンを輸出する権利があり、アントノフ社とイーフチェンコ社は直接中国に航空エンジンを提供することが可能だ。

 中国の空母建造に対するウクライナからの支援について、ウクライナの関係者は、中国にはごく限られた人数の専門家しか派遣していないと話す。このことから、解雇された大部分の専門家は個人的に中国に渡った可能性があるとみられる。

 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年5月30日


<画像引用>

Новый интеграционный проект для Евразии — будущее, которое рождается сегодня
http://www.izvestia.com/news/502761