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半藤一利氏の「小沢一郎=西郷隆盛=懲りない永久革命論者」説を読む (新刊『いま戦争と平和を語る』より)2010/07/25 09:00

半藤一利氏の「小沢一郎=西郷隆盛=懲りない永久革命論者」説を読む (新刊『いま戦争と平和を語る』より)


半藤一利氏の新刊『いま戦争と平和を語る』。帯にあった「大切なのはリアリズムと常識」が気になって購入。半藤流リアリズムにいささか違和感を持ちつつも面白い箇所があったのでその紹介。

「今の民主党政権は幕末維新後の政権に似ていなくもない」と語る半藤氏。その中身はこんな感じ。


●鳩山由紀夫=三条実美

「家柄はいい、お金もある。比較的若くもある。しかし、何も決められない。のべつぐらぐらとブレる。三条実美もそういう人だった。はたして長続きするかどうか。」


●小沢一郎=西郷隆盛

「西郷さんという人はものすごくカリスマ性がある。廃藩置県だろうが徴兵制だろうが大変革は西郷さんが全部やった。この人は永久革命論者。永久革命論者というのは永遠に満足しないから、また革命を起こす。西郷がいなくならなければ明治政府が安定しなかったように、小沢さんが政界から消滅しないと、いつまでもごちゃごちゃと・・・・・。」


●菅直人=桂小五郎=木戸孝允

「調停役として、ものすごく悩んだりいろいろするだろうけれども、結局、木戸のように力を発揮できないままになっちゃうんじゃないかな。格好はいいし、理想主義で弁は立つし、インテリ。ただし、いざというときの蛮力が発揮できないと、潰される危険はいっぱい。」


●岡田克也&前原誠司

「維新第二世代の伊藤博文や山縣有朋であるかもしれないけれど、まあそこまで行かないかもしれないね。」


大いに気になったのは日本を代表するリアリストである大久保利通への言及。半藤氏はこう語っています。

「大久保利通はだれですか」と聞かれますと、「いませんな」と答えるほかない。

大久保利通に匹敵するような人物がいつまで経っても出てこない。これが今の日本の苦悩につながっているのかも。

そして、半藤氏は「小沢=永久革命論者」について再び言及を始める。

「カリスマ性があって、妙な力があって。西郷さんのように子分も沢山いる。とにかく西郷さんがいなくなるまで、政権をめぐってごたごたしたごとくに、せっかくの民主党に政権が変っても、小沢さんがいる間は・・・・・。」

半藤氏が言いたかったのは小沢がいる間は民主党のごたごたが続くということ。そうすると「この政権はもたねえなあ(笑)」となり、「新しい国づくりは容易ではない」と半藤氏は締め括る。

私の方は「鳩山由紀夫=三条実美」に大爆笑。鳩山政権が「長続きしない」との半藤予測は見事的中。平成の永久革命論者にも平成の西南戦争という最期が待っているのか。「政界から消滅」との半藤発言がやけに気になってくる。


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