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「サザランド vs. プーチン」で読み解く世界の構図2008/08/14 04:12

ピーター・サザランド・ファイル


サ「もうあの人、カンカンになって怒っているみたいですよ。」
メ「知ってますよ。もう怖くって。大統領なんかになるんじゃなかった。」
サ「あの人の取り巻きを怒らせるとやばいですよ。」
メ「わかってますって。でもプーチンが・・・」
サ「プーチンが何て言ったのよ。」
メ「今がチャンスだ!あいつらをやっつける!そう言って始めちゃった。」
サ「ロシアだってあの人のおかげで潤っているんでしょうが。」
メ「何度もそう言いましたよ。それでもプーチンが・・・」
サ「ここはひとつ私の顔を立ててもらって、穏便に頼みますよ。」
メ「一応そのように伝えますが、どうなることやら・・・」


サ=サルコジ大統領(フランス)とメ=メドべージェフ大統領(ロシア)はこんな会話をしていたのかもしれません(笑)。

あの人とはピーター・サザランド(サザーランドと表記されることもあり)。

サザランドは原油高が寄与して只今絶好調の英BPの会長を務めています。

このアイルランド人はすごい。アイルランド司法長官から、GATT/WTOの事務局長、国連の事務総長特別代表(移住問題担当)、それにヴァチカンのファイナンシャル・アドバイザーなどを歴任。民間分野ではBP以外にも数多くの大企業の役員を務めてきました。

なんといってもビルダーバーグ・グループやピルグリムス・ソサエティの中心人物として欧米&英米間をまたに掛けるインナー・サークルの頂点に立っている。

高齢化が目立つビルダーバーガーもトライラテラル・コミッション同様に今や黄昏れているようにも見えます。確かに今がチャンスかもしれない。

それでもロシアだってサザランドのおかげで潤っているはず。そう、これも原油高による恩恵を意味しています。

このカラクリを知る上で忘れてはいけないのは、サザランドがゴールドマン・サックス・インターナショナル(GSI)の会長を務めているということ。GSIは米ゴールドマン・サックス・グループの英国法人で欧州統括会社としても機能している。

実はサザランドはBPよりもGSIとの付き合いのほうが古い。1990年から93年3月までGSIのアドバイザーを務め、GATT事務局長就任に伴っていったんGSIを離れ、95年4月にWTO事務局長を退任した直後の95年7月1日付けでBP(当時ブリティッシュ・ペトロリアム)の副会長に就任、さらに同月11日付けでGSIの会長就任が発表されます。国際機関トップとしての経験や人脈が評価されたわけですね。

ねぇ、コールドマン・サックスさん。あなた達「も」原油高を煽ってきましたよね? 

正直に言いましょう。YESですよね。

原油が100ドル台に乗せることをいち早く予想したのもあなた達。しかも今年になって「原油価格1バレル=200ドル」リポートを少なくとも3月と5月の二回は流布しましたよね。

そういえばゴールドマン・サックス本体の取締役会にも石油企業なり石油関連企業のトップが相当いますよね。なんといってもウィリアム・W・ジョージWilliam W. Georgeがゴールドマン・サックスとエクソン・モービルの取締役を兼任しているじゃないですか。

どういうわけだかあなた達は数値上サブプライム問題の被害を殆ど受けていない。これではマッチポンプと批判されても仕方がない。

思わずWTOに提訴したくなりますが(爆)、サザランドがうまく対処するのでしょう(汗)。

TNK─BPの件も以前からロシア側株主組織のアルファ・アクセス・レノーバ(AAR)は折半出資を反映して役員会の構成比を50%ずつとすることや、独立した役員の起用を求めてきたわけで、これってAAR側の主張の方が正しいように見えます。

手法に問題はあるものの、プーチンがサザランド流のやり方に反発しているのであれば少し応援したくなりますね。確かに今ならその背後にあるビルダーバーグ・クラブを解体に追い込むことも可能かもしれない。こうなったらグルジアなどの小国を巻き込まずに直接対決して欲しいものです。

さて、今サザランドは何を考えているのか。この先どうやって対処するつもりなのか。

外務省の要請でトライラテラル・コミッションの大河原良雄元駐米大使あたりは今頃サザランド本人に直接聞いているかもしれません。

情報を得るための意外なルートがソフトバンクの孫正義。中国の電子取引大手のアリババの役員会で孫はサザランドと面識があるはずです。

更なるカラクリがあるのでまだまだ続きます。

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パイプライン戦争、石油、原油、バクー・トビリシ・ジェイハン・パイプライン、BTCパイプライン、GATT、WTO、アルファ・アクセス・レノーバ(AAR)、ビルダーバーグ・グループ、ビルダーバーグ会議、ビルダーバーガー、ピルグリムス・ソサエティ、ピルグリムス協会、トライラテラル・コミッション、三極委員会、英国、イギリス、アイルランド、ロシア、グルジア、南オセチア、イスラエル、ヴァチカン、BP、TNK―BP、ゴールドマン・サックス・インターナショナル(GSI)、ゴールドマン・サックス、アリババ、サルコジ、プーチン、メドベージェフ、ピーター・サザランド、ピーター・サザーランド、大河原良雄、孫正義
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