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「日の丸油田」を夢見た開拓魂は今何処?2008/08/04 09:53

石坂泰三と山下太郎
アラビア石油株式会社ホームページより
http://www.aoc.co.jp/his/ayumi02.html




「山師大いに結構、いまこの世に一番大事なのは山師の根性ではないか」

この言葉を残した山下太郎は、アラビア石油を創業し、海外石油開発に先鞭をつけた人物。戦争中に「油の一滴は血の一滴」を痛感したことが山下を突き動かした。

山下は「満州太郎」「アラビア太郎」「山師太郎」「政商」「黒幕」「昭和の天一坊」「バッタ屋」「一発屋」「大ボラ太郎」「怪物」などと揶揄された。

人脈のつなぎ止めには細心の配慮をしたことから希代の「プレゼント魔」とも言われる。この詳細は日本財団会長の「笹川陽平ブログ」に詳しい。

山下太郎とアラビア石油
http://blog.canpan.info/sasakawa/archive/1200

この山下を支援したのが、拙著『隠された皇室人脈』で登場する財界総理こと石坂泰三。この石坂も最期の病床でカトリックの洗礼を受けていた。

アラビア石油設立に際し、会長に石坂が、社長に山下がそれぞれ就任する。

石坂と山下の二人は新渡戸稲造を通じてつながる。石坂は新渡戸校長のもとで一高を卒業。山下が学んだ札幌農学校の大先輩にあたるのが新渡戸である。

つまり、さらなる源流を探れば、札幌農学校の基礎を築いたクラーク博士の「少年よ!大志を抱け」とする開拓魂に行き着くのだ。

原油高に右往左往する今の日本にあって、開拓魂は忘れ去られたままになっている。

中東諸国で反米感情が高まる今が絶好のチャンスであることを、日本人は気付いていない。

<新渡戸稲造> 
札幌農学校卒1882(明治15)年
一高校長1906(明治39)~1913(大正2)年

<石坂泰三>
一高独法科卒1907(明治40)年
在学中に内村鑑三の聖書研究会に参加。
一高同期に高柳賢三(憲法調査会会長)塚本虎二(無教会派伝道者)、芦田均(内閣総理大臣)、大屋敦(住友化学工業社長)などがいる。

<山下太郎>
札幌農学校卒1912(明治45)年