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さるたひこさんの民主党政権分析2009/08/31 09:37



▼「さるたひこさんの拝啓内閣総理大臣鳩山由紀夫殿」再録
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2009/07/14/4434257

拝啓  
内閣総理大臣 鳩山由紀夫殿

まずは総理ご就任おめでとうございます。
これで日本にも二大政党による政権交代の時代が到来したのだと同慶申し上げます。
そして、ここに至るまでの貴殿と民主党の諸君のご努力に敬服申し上げます次第です。

今日は総理ご就任初日でもあり、細々した政策内容について申し上げるつもりはございません。

ただ一つだけ申し上げたいのは、「政権交代」とはどういうことかということを強くご認識いただいて今後の政権運営を進めて頂きたいということです。

これまでの政権は余りに長く続き過ぎました。
そのためにできあがった様々なところでの癒着の構造、あるいはこれまでのなりゆきであるとか、数え上げるときりがないたくさんの固着したものがあります。

「政権交代」の本質というか原則というものは、それら固着したもの全てをスィープアウトしてゼロから見直す、あるいは果断に断ち切ることだと思います。

民主党に追い風が吹き始めてからのここ数ヶ月、様々な妨害要因がありました。
なかには「民主党は目の色変えてただ政権交代のみに集中していて、その他のことは全て捨ててかかっている」といった批判もありました。

しかしそれらの批判を払拭し、二大政党の交代制では先行している米英以上に清新な政権交代をしたといわれるような政権を実現していただきたい。

例えば、昨今話題になっている非核3原則の見直しであるとか、政治に容喙する某宗教団体であるとか、霞ヶ関の改革であるとか地方分権であるとか、あらゆる固着しているものを清新にして、国民が強く感じているこの閉塞感を払拭して頂きたい。

私たちは民主党の経験不足による未熟さ、頼りなさはよくわかっているつもりです。
しかし貴殿がこの「政権交代の本質」を忘れずに新しい政権運営を推し進められるならば、私たちはきっと支え続けて行くでしょう。

歴史的な問題を始め、我が国が直面する問題は数多くあります、どうかご自身の健康に留意されご活躍されんことを祈っております。

敬具  

平成21年9月吉日

さるたひこ 拝



▼「猿田彦慈恩穂里天久命」名によるさるたひこさん投稿より(8月29日付け)
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2009/08/27/4542790#c4544386

今回の総選挙は、いずれが勝つにせよ選挙後の混乱の方が大きくなる。
もし自民党が勝っても僅差でしょうし、三分の二の再可決は使えなくなり政治の混乱は免れない。
民主党が勝った場合、基本的には多くの面で党内のまとまりのなさが混乱を招く。
まとまりのなさは自民党の比ではないから、与党内で起きるこの混乱の影響は大きい。

しかし、すぐにそうなるのではなく、来年に控える参議院議員選挙までは「赤信号、みんなで渡れば恐くない」的に、党内分裂を招くような極端な変化を呼ぶ政策は行わないのではないかと見ています。

具体的には、これまでの自民党政権とあまり変わらないのは、外交・防衛、財務・金融などでしょう。

懸念すべきは教育政策、生産性関係(産業界の国際競争力など)。
そして雇用・福祉の問題は改善方向に向かうでしょう。

少し前に「拝啓内閣総理大臣鳩山由紀夫殿」で書きましたが、「政権交代」の本質的な意義は、これまでのしがらみや癒着関係を切るところにあります。

政官業の癒着関係をリフレッシュすることによって、閉塞感を打破できるのではないかと期待するところです。自民党と霞ヶ関の関係は長い間に非常に深く広く浸透しており、この関係を断ち切ることが「政権交代」の本質なのです。

直近の具体的な施策がどうこうではなく、中期的に見ると今までと違って軽快に政策実行ができるようになることが期待できるでしょう。

霞ヶ関でも利権にあまり関係のない省名に「務」がつくあたりに、「政権交代」歓迎ムードが感じられるのもそのためなのです。志を持って公務員になった若者の心を倦ませてきたのもこのあたりに大きな原因があるのです。



<園田コメント>

民主党政権誕生おめでとうございます。
さるたひこさんの民主党政権中枢でのご活躍を期待しております。

なお、赤信号、みんなで渡れば恐くない。
とはいえ、「米国発する赤信号」を渡る度胸のある人物など存在しない。
よって、米国重視の現実路線は変わらないとするさるたひこさんの分析も紹介しておきます。

懸念すべき問題として産業界の国際競争力をあげていることに注目。
この点で鳩山氏は日本経済の成長戦略として海洋資源開発や航空宇宙産業分野をあげています。
これは確かになかなかの名案。これがないから日本は行き詰った。
なにやら寺島実郎氏以外にも入れ知恵する方がいるようですね。

それでもやはり具体性に欠ける。
そこで、本ブログからの提案。

ここはさらに現実主義に目覚めて、「北極含めた海洋資源開発や“防衛”宇宙産業分野」を強化育成するというのはいかがでしょうか(笑)

そうなると米国の協力も必要不可欠。日米新時代をアピールできるかもしれない。
前原誠司氏もきっと大喜び。

これを実現するために、この際いい気になって社民党をバッサリ切るという選択肢も考えていただきたい。
そうすれば自公との違いも示すことができる。

来年の参院選に向けた小沢一郎氏の手腕に注目です。



<画像引用>

民主政権誕生へ=衆院選
http://www.jiji.com/jc/p?id=20090831064429-8400155&n=1