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米国の白人たちの神は原爆投下を正当化?2009/08/06 08:12

米キニピアック大学原爆投下世論調査結果


米キニピアック大学の世論調査研究所が行った広島と長崎への原爆投下に関する最新調査。

米国人の61%が「正しい行為」と回答、「間違った行為」と回答したのは22%。

年齢層別では、55歳以上の73%が「正しい行為」と回答、18歳以上34歳以下で「正しい行為」と回答したのは50%。

人種別では、白人の66%、黒人の34%、ヒスパニックの44%が「正しい行為」と回答。「間違った行為」と回答したのは、順に18%、36%、43%。

支持政党別では、共和党員の74%、民主党員の49%が「正しい行為」と回答し、共和党員の13%、民主党員の29%が「間違った行為」と回答。

共和党びいきの日本の保守派はいささかガックリしていることでしょう。

さて、ここまでは日本のメディアも報じていました。
しかし、最も重要な点を紹介していない。

それは、原爆投下と宗教の問題。
「宗教は苦手」との理由で逃げ回っていると、いつまでたっても米国の本質がわからない。

白人の福音派(エバンジェリカル、ボーン・アゲイン・クリスチャン)の72%、プロテスタントの72%、カトリックの69%が「正しい行為」と回答し、「間違った行為」と回答したのは、順に15%、14%、17%。
ユダヤ教徒では「正しい行為」が58%、「間違った行為」は26%。

福音派プロテスタントであれ、プロテスタント主流派であれ、カトリックであれ、米国の白人が信じる神は原爆投下を正当化しているということでしょうか。

米国特有の宗教事情があるとはいえ、彼らの神の領域まで踏み込まないと何も変わらない。

はてして、この64年間でその努力をしてきた日本人はいたのでしょうか?


<画像引用>

August 4, 2009 - Bombing Hiroshima Was Right, Amercian Voters Say 3-1, Quinnipiac University National Poll Finds
http://www.quinnipiac.edu/x1295.xml?ReleaseID=1356


<関連記事引用>

6割超が「原爆投下は正当」=根強い肯定意見-米世論調査
http://www.jiji.co.jp/jc/c?g=int_30&k=2009080500085

 【ワシントン時事】米キニピアック大学(コネティカット州)の世論調査研究所が行った調査で、64年前の広島と長崎への原爆投下について、米国人の61%が「投下は正しかった」と考えていることが4日、分かった。投下を支持しない人は22%にとどまった。

 オバマ大統領は「核なき世界」の実現を訴えているが、米国では依然、原爆投下を肯定する意見が根強いことが浮き彫りになった。

 調査は7月27日から今月3日にかけて、全米で約2400人を対象に実施された。男性の72%が投下を支持したのに対し、女性は51%。年齢層別では、18~34歳は半数が「正しかった」と回答し、「間違っていた」は32%だったものの、55歳以上では投下支持が73%に上った。

 政党支持者別では、共和党支持者の74%が投下を評価、民主党支持者では49%だった。(2009/08/05-08:31)


米有権者の61%「原爆投下は正しかった」
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090805-OYT1T00381.htm

 【ワシントン=黒瀬悦成】米キニピアック大学(コネティカット州)の世論調査研究所は4日、米国による64年前の広島と長崎への原爆投下について、米国の有権者の61%が「正しい行為だった」と回答したとする全国世論調査の結果を発表した。

 「間違いだった」は22%で、米国人の圧倒的多数が原爆投下を支持していることがわかった。

 年齢別で原爆投下に対する支持が最も高かったのは55歳以上で、73%が「正しかった」と回答。一方、35~54歳の支持率は60%、18~34歳では50%に低下した。同研究所のピーター・ブラウン副部長は、「第2次世界大戦の惨禍を記憶している人は、トルーマン大統領(当時)の原爆投下の決断を圧倒的に支持している」とする一方で、「第2次大戦や冷戦を知らない世代ほど、原爆投下を支持しない傾向が強い」と指摘した。

 党派別では、共和党員の74%が支持したのに対し、トルーマン大統領と同じ民主党員の支持は49%(不支持29%)にとどまった。

 調査は7月27日~8月3日にかけて、全米の有権者2409人を対象に実施された。


米国民6割が原爆投下肯定 若年層ほど支持低く
2009年8月5日 夕刊
http://www.chunichi.co.jp/article/world/news/CK2009080502000253.html

 【ワシントン=嶋田昭浩】1945年8月6日と9日の広島、長崎への原爆投下について、米国民の61%が「正しい判断だった」と考え、22%が「誤っていた」とみなしていることが4日、米キニピアック大学(コネティカット州)の世論調査研究所の調査結果でわかった。

 調査は、先月27日から今月3日にかけて全米の有権者計2409人を対象に行われた。男性の72%が原爆投下を「正しかった」と支持しているのに対し、女性の支持は51%。人種別では、白人の支持が66%に上る一方、スペイン語圏出身のヒスパニックの支持は44%、黒人の支持は34%にとどまった。

 年齢層別では、55歳以上の73%が原爆投下を支持、13%が不支持なのに対し、18歳以上34歳以下では50%が支持、32%が不支持だった。

 同研究所は「第二次世界大戦の恐ろしさを記憶している人々の大半が、トルーマン大統領(当時)の原爆投下の決断を『正しい』と考えているのに対し、第二次大戦や冷戦についてよく知らない若年層の支持率が低い」と分析している。

コメント

_ 温いチョコ美味しい ― 2009/08/06 08:36

海洋性農耕民族の微温湯に浸かり切った日本人が
ゼロサムの宗教を理解する事は不可能なのでしょうね。

嘗て赤道直下の国々を放浪してた時散歩途中に見ず知らずのオバサンに美味しい温いチョコを戴いた、
同じ国でアフロヘアーからキジラに金髪の混在する10歳くらいの男の子が新聞を売っていた。

後から気が付くと相当数のキジラな子供達が散見された何代も何十代も昔の宣教師の種の仕業。

_ とおる ― 2009/08/06 09:40

> 共和党びいきの日本の保守派はいささかガックリしていることでしょう。

「ガックリ」してない私は、「共和党びいきの日本の保守派」で無い?

> 福音派プロテスタントであれ、プロテスタント主流派であれ、カトリックであれ、米国の白人が信じる神は原爆投下を正当化しているということでしょうか。

原爆投下当時、放射能の影響と、爆発による人体への影響を知っていた人は、ほんの一握りでしょうから、当時の事を否定的に見ることは、今後も無いと思います。
今後、原爆の悲惨さ故に投下しないと決断することも無いでしょう。
自らが抹殺させられるのを、指をくわええて待つことは有りえません。
神を信ずる者が、消されてしまう事を良しとする信仰でも無いでしょう。

_ Y-SONODA ― 2009/08/07 02:06

★温いチョコ美味しいさんへ

>ゼロサムの宗教を理解する事は不可能
そうなんでしょうね。
とはいえこんな結果が出てくるのは米国だけだと思いますよ。
特殊なこの国とこれからもずっとお付き合いしないといけないわけですから、その根っこにあるものを知ろうとする努力は必要ではないでしょうか。

★とおるさんへ

>「ガックリ」してない私は、「共和党びいきの日本の保守派」で無い?
ということは、とおるさんはしっかり者の保守派ということですねw

ところでとおるさんに質問なのですが、イラク戦争の時に日本の保守って親米と反米に割れましたよね。
それってどう思いました?

_ とおる ― 2009/08/07 18:19

園田様
> ということは、とおるさんはしっかり者の保守派ということですねw
いや~、「しっかり者」ではありませんが、「保守派っぽい」けど、よく分かりません。

> ところでとおるさんに質問なのですが、イラク戦争の時に日本の保守って親米と反米に割れましたよね。
> それってどう思いました?
いい点を突きますね。
私の気持ちも割れてました。
気持ちでは、「IAEAの査察が入って、あちこち探しても出てこなかったのに、戦争するのか?」という感じですが、米国がフセイン政権を倒すために戦争をするというなら、「反対は出来ない(協力せざるを得ない)」というのが、頭の中の判断です。
まるで、織田信長・豊臣秀吉の天下の時の、徳川家康状態です。
ということで、どちらかというと親米に近いのでしょう。
でも、結局、フセイン大統領を処刑までしても、戦争の口実だったはずの大量破壊兵器は、今でも証拠が出てきません。
この戦争責任(戦争犯罪?)を米国は、どうするつもりなのかと思います。

_ Y-SONODA ― 2009/08/08 09:00

とおるさんへ

なかなか興味深いご返事、ありがとうございました。

実は新米と反米の対立もワクワクしながら観察しておりまして、当時の正論や諸君はほとんどストックしています。

大辞泉によると保守とは『旧来の風習・伝統・考え方などを重んじて守っていこうとすること。また、その立場。「―派」⇔革新。』とある。

そうなると親米保守がかなりひねくれた存在ということになる。
親米というのは保守ではなくリアリストに近い存在ではないかと。
岡崎久彦氏などがその典型ですね。
そして、敗戦によって生み出された人たちであることは明らか。
強引に保守に入れたとしても、なんとも不思議な「日米同盟保守」かな?

一方で反米保守もその歴史観はせいぜい明治維新まで。
勇ましさと騒がしさが特徴で、もはや右翼。
伝統保守というにはなんとなく頼りない存在。
彼らが大好きな神社に因んで「靖国保守」かな?

そうなると和を重んじる穏健派の伝統保守がポッカリ空席。
この点に日本の悲しさがある。

そろそろ日本も保守革命が必要かもしれませんね。

_ とおる ― 2009/08/08 20:47

園田様
なんか、私の精神分析でもしてもらったようですね。
でも、私が、親米保守・反米保守・伝統保守なのか、よく分かりません。
どれにも該当するようで、どれにもしっくりきません。
日本語を一生捨てる気も無く、そんなに生活を変える気も無く、緊張感が無い日本社会も心地良く、かといって、海外のことにも興味はあり、良いものだったら導入することに抵抗は感じず、でも、気に入らないものは導入したく無いし。(まあ、怠惰な人間です。)
まるで、遣隋使・遣唐使で仕入れた文物・思想でも、合うものだけ入れて、合わないものは入れなかった人たちと同じようです。

> そろそろ日本も保守革命が必要かもしれませんね。
もしかして、保守革命を狙ってるのですか?
親米と反米を衝突させると、新しい世界が開けてくるかもしれません。

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_ 米流時評 - 2009/08/07 12:05


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