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大破裂の危機迫るチャイナ・バブル2009/08/03 08:48

ツンツクツンツク、チャイナ・バブル


産経新聞編集委員の田村秀男氏は「米中G2」の真相を「米中バブル同盟」と指摘。
新たなバブル崩壊を防止するための米中戦略・経済対話だったと書いています。

これはなかなか鋭い見方ですが、私は米中による「チャイナ・バブル対策会議」だったと分析しています。

中国の株式・不動産市場はもはやバブル状態。
今なお楽観論と悲観論が交錯していますが、ここに来て悲観論の方が優勢。
ここ最近の英フィナンシャル・タイムズ紙を読んでいる方なら誰でも気付くはず。

恐怖のチャイナ・バブル大破裂。
米外交専門誌「フォーリン・ポリシー」は中国をITバブルに踊ったルーセント・テクノロジー社に例えながら、大規模な暴動が発生する可能性を示唆しています。

こんな情報を知ると、ほくそ笑む日本人が多いことでしょう(笑)
きっと白人の多くも内心は大喜び。
針や釘を手にしたエリートたちがブクブク膨れ上がったバブルにツンツクしている様子も伺える。

しかし、よくよく考えればこれは日本にとっても一大事。
ようやく世界経済が最悪期を脱しつつある今、チャイナ・バブルが崩壊すると再び奈落の底へ。

一番困るのは何といっても米国。
米国債の最大保有国である中国がここでコケルと共倒れ。

米中でなんとも深刻な議論が行われたはずです。
「あんたはどうするって、あんたこそどうするんだ!」などという脅しあいが続いていたとか。

バブルなんてわかっていても壊せないもの。
次回はそれをよく知るB3(バブル3兄弟)のお話し合いになるかもね。


<関連記事>

【日曜経済講座】編集委員・田村秀男 米中G2はバブル同盟 戦略対話の真相
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/090802/fnc0908020852000-n1.htm

The China Bubble's Coming -- But Not the One You Think
http://www.foreignpolicy.com/articles/2009/07/23/the_china_bubbles_coming_but_not_the_one_you_think

Fears of Chinese bubble as funds flow into IPOs
http://www.ft.com/cms/s/0/48ccbeb2-7c9f-11de-a7bf-00144feabdc0.html

I've been an optimist on China. But I'm starting to worry
By Stephen Roach
http://www.ft.com/cms/s/0/42d38b2c-7bd6-11de-9772-00144feabdc0.html

China A tale of extreme views
http://ftalphaville.ft.com/blog/2009/07/31/64721/china-a-tale-of-extreme-views

Blowing Stock and Property Market Bubbles in China(画像引用)
http://www.marketoracle.co.uk/index.php?name=News&file=article&sid=12415

焦点:中国がIPO再開、投機抑制策の実効性に疑問符
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-10330820090731?sp=true

中国:年後半の新規融資の伸びを半分に抑制へ、バブル懸念で-謝氏
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003011&sid=atN6mnPtt4Tg&refer=jp_asia

バブル予防か景気下支えか、ジレンマに陥る中国金融当局
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20090730/201330/


<関連記事引用(追加)>

G2バブル再来するか(景気指標)
2009/08/03 日本経済新聞朝刊

 先週の新聞紙面には米国、中国を二大国と見なす「G2」の見出しがあふれた。米中の戦略・経済対話が開かれたためだが、既視感を覚えた方もいたと思う。20年以上前の1986年ごろから90年代前半にかけ、米国と日本を指してG2と言っていた時期があった。

 当時は大幅な円高誘導を決めた85年のいわゆるプラザ合意後の時期。為替調整に慎重だった西ドイツに対し、米国が日本をパートナーに主要五カ国(G5)のなかでリーダーシップを発揮していた。当初は円高不況に苦しんだ日本も80年代後半には円高ゆえに円の力が増強され、ジャパンマネーともてはやされた。経済強国を意味する「G2」にはプライドをくすぐられた日本人も少なくなかった。英エコノミスト誌が「サンキュウ・ジャパン」という記事を掲載したのは89年末だった。

 だが、負担は軽くなかった。87年のブラックマンデー(米国の株価大暴落)後、世界経済への配慮から日本は検討していた利上げを見送る。さらには利下げし、マネーサプライ(通貨供給量)は2けたの伸びとなり、バブルにはまりこんでしまう。G2としての「責任感」と米国からの政策協調の要請が失政の背景にあった。

 翻って現在の米中G2。経済力が鈍った米国が経済大国をパートナーに選ぶという構図は、かつての日米と似通う。現実に、中国は世界不況からの脱出のけん引役を期待されている。

 大規模な財政刺激策と金融緩和が功を奏し、中国の4~6月期国内総生産(GDP)成長率は前年同期比7・9%と目標の8%成長をほぼ達成した。日本も中国向けを中心とする輸出増で4~6月期は5四半期ぶりにプラス成長を確保できそうだ。しかし、副作用も大きい。融資増の大きな部分が中国の株式や不動産市場に流れ込みバブル症状を見せている。

 世界経済にとって命綱とも言える中国経済。バブル回避で引き締めに転じれば世界には逆風が吹く。80年代の日本のように、バブルのツケを背負わされようとしているのだろうか。

(編集委員 土屋直也)