ケネス・ロゴフ:ソブリン債ゲームは長期戦、欧州の債務再編は避けられない ― 2010/12/07 08:48
ケネス・ロゴフらは「世界はまだ通貨戦争の初期段階」と語った。
そのロゴフは「ソブリン債ゲームは長期戦」と語り、「欧州の債務再編は避けられない」明言。
日本にとって他人事なのか? そんなことはありえない。
日本もソブリン債ゲームに巻き込まれる日が必ずやって来る。
その日は2012年~2013年に刻まれることになるだろう。
日本はゲームに勝つ気はあるのかね?
<関連記事引用>
ロゴフ教授:欧州はいずれ債務再編へ、「現実否定」脱却を(Update1)
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=a2FFK5BmF4ro
12月6日(ブルームバーグ):米ハーバード大学教授で国際通貨基金(IMF)の元チーフエコノミストのケネス・ロゴフ氏は、欧州債務危機は最終的に、ギリシャとアイルランド、ポルトガルの債務再編につながるとの見方を示した。
同氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、各国は「単に現実を否定し続けることはできない」として、当局者らは「『ドイツが支える』、『IMFが支える』、『ユーロ参加国の債務再編は考えられない』などと発言している」が、ギリシャやアイルランド、ポルトガルが債務再編を回避できるのだとすれば、「非常に幸運と言わざるを得ない」と語った。
ユーロ圏の救済基金を拡大する議論があるが、ドイツのメルケル首相、フランスのサルコジ大統領はこれを拒否している。ロゴフ氏は、「大詰めの後のことを考えなければならない」とのメルケル独首相の発言は「正論だ」として、予想される債務再編にどう対処するのか、「誰もこれを口にしたがらない」と語った。
また、7月に実施された欧州の銀行のストレステスト(健全性審査)については、「どの銀行も大丈夫。心配することはないとの結果だった」が、信頼は「今やかつてないほど落ち込んでいる」と述べた。
さらに、「2011年には世界経済がもう少し回復し始めてほしいものだ」として、「欧州問題は2011、12、13年と続くだろう。ソブリン債問題は長期戦だ。ただ、もう少し安定した回復という背景の中で展開するのが望ましい」と語った。
Rogoff Says Europe`s `Denial' Won't Avert Greek, Irish Bond Restructurings
By Sara Eisen and Fergal O’Brien - Dec 6, 2010 11:08 PM GMT+0900
http://www.bloomberg.com/news/2010-12-06/rogoff-says-europe-s-denial-won-t-avert-greek-irish-bond-restructurings.html
Europe’s debt crisis will probably result in bond restructurings in Greece, Ireland and Portugal even as policy makers say they have the weapons to avert default, Harvard University Professor Kenneth Rogoff said.
“They can’t just be in a state of denial,” Rogoff said in a Bloomberg Television interview today. “They’ve tried to guarantee everything, to say, ‘Well, Germany is behind it and the IMF is behind it, it’s inconceivable for a euro-zone country to restructure.’”
“We’ll be very lucky to avoid restructuring” in countries such as Greece, Ireland and Portugal, he said.
European finance chiefs hold a monthly meeting in Brussels today amid disagreements on whether the region’s 750 billion- euro ($1 trillion) rescue fund needs to be increased to stop the debt crisis from spreading after Ireland agreed to tap the aid package last month.
German Chancellor Angela Merkel and French President Nicolas Sarkozy have rejected the idea, and Rogoff said that Merkel has been “talking sense.”
The chancellor has been saying, “We have to look ahead to the end game -- there’s going to be a debt restructuring, how are we going to deal with it?” Rogoff said. “But nobody else wants to talk about it.”
‘Pathetic’ Stress Tests
The former chief economist at the International Monetary Fund also said the bank stress tests carried out in Europe in July were “really scary” and “pathetic.”
“We were told everybody is fine, there is nothing to worry about,” said Rogoff, whose 2009 book “This Time Is Different,” co-written with Carmen M. Reinhart, charts the history of financial crises in 66 countries. “Now their credibility is less than ever.”
“I hope that the story of 2011 is we start to see a bit more healing in the global economy,” Rogoff said. “Europe’s a story of 2011, 2012, 2013. We will be seeing this sovereign debt game unfolding for a long time, but hopefully within the context of a more stable recovery.
コメント
_ とら猫イーチ ― 2010/12/07 18:18
_ まりねすく ― 2010/12/07 22:01
これって先生がよく言ってる「バックトゥザフューチャー」に関係してるんでしょ?
なぜ欧州であのようなソブリン危機が真っ先に起きたかと考えると、「既に21世紀型国際秩序の中で地政学的に重要度が低いから」としか考えられない。欧州の国がコケても地政学的な変化は起きない。
逆に日本で将来それが起きる時は「バックトゥザフューチャー」の始まりか終わりか、まぁとにかく密接な関係があるに違いない。
なぜそう思うかというと、数年前韓国が危機に陥った時にデフォルトを(検討)することが許されなかったからです。帳簿上は確かに死んでいたのですが地政学的に重要だから「まだ死ぬなよ」というわけです。
なぜ欧州であのようなソブリン危機が真っ先に起きたかと考えると、「既に21世紀型国際秩序の中で地政学的に重要度が低いから」としか考えられない。欧州の国がコケても地政学的な変化は起きない。
逆に日本で将来それが起きる時は「バックトゥザフューチャー」の始まりか終わりか、まぁとにかく密接な関係があるに違いない。
なぜそう思うかというと、数年前韓国が危機に陥った時にデフォルトを(検討)することが許されなかったからです。帳簿上は確かに死んでいたのですが地政学的に重要だから「まだ死ぬなよ」というわけです。
_ Y-SONODA ― 2010/12/08 08:41
★とら猫イーチさんへ
>僅か十数万円の損といえども、損は損。 ううう。。。
庶民の私からすれば十数万円は大金ですよ。
それにしてもゴールドはまだまだ盛り上がってますね。
ゴールド・ラッシュはいつまで続くのやら。
★まりねすくさんへ
>欧州の国がコケても地政学的な変化は起きない。
私は「欧州=したたか」と見ています。
初期段階で膿を出している。金があるうちに膿を出している。
ルービニの「欧州には債務危機が悪化した場合にポルトガルやスペインなどの国を救済するための財源が不足している」発言も注目ですね。
初期段階が終わればIMFの財源不足が懸念される事態もあるかも。
米欧の連中には次に何が起こるのかがもうわかっているのではないかと。
アジアにおける地政学祭りの準備で大忙し。
>僅か十数万円の損といえども、損は損。 ううう。。。
庶民の私からすれば十数万円は大金ですよ。
それにしてもゴールドはまだまだ盛り上がってますね。
ゴールド・ラッシュはいつまで続くのやら。
★まりねすくさんへ
>欧州の国がコケても地政学的な変化は起きない。
私は「欧州=したたか」と見ています。
初期段階で膿を出している。金があるうちに膿を出している。
ルービニの「欧州には債務危機が悪化した場合にポルトガルやスペインなどの国を救済するための財源が不足している」発言も注目ですね。
初期段階が終わればIMFの財源不足が懸念される事態もあるかも。
米欧の連中には次に何が起こるのかがもうわかっているのではないかと。
アジアにおける地政学祭りの準備で大忙し。
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その頃に、日本の国債発行額が、日本全体の金融資産総額と拮抗する額になりそうです。 その時に、何が起こるのか。
ソブリンリスクの程度が軽度で済めば幸いですし、経済的には、70年代の「5年で倍」ぐらいのインフレで終われば儲けものです。
園田様のブログでこうしたニュースを拝見する度に、数年前に
資産額減を理由に償還されてしまったユーロ建てファンドのことを思い出してしまいます。 苦い経験でした。 評価額が下がった時点で償還ですからね。 僅か十数万円の損といえども、損は損。 ううう。。。