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「スピン・ドクター」ことアラスター・キャンベル(アリスター・キャンベル)と小沢一郎2009/10/27 00:00

日経スピン・ドクター記事:元英首相府報道局長「公約実行が優先」


10月15日付「民主党の情報操作にご用心、スピン・ドクターは鈴木賢一選挙対策委員会副部長か」で取り上げた「スピン・ドクター」(情報操作専門家)ことアラスター・キャンベル(アリスター・キャンベル)が日経紙面に登場。

全文を引用させていただきます。


<関連記事引用>


第3部混沌(1)長期政権への布石――英国モデル甘い香り(政権)
2009/10/26日本経済新聞朝刊

 幹事長、田中角栄の下で自民党が躍進した1969年の衆院選。羽田孜(74)、森喜朗(72)、渡部恒三(77)ら大豊作だったこの年の初当選組に「官僚政治の打破」を選挙公報で訴えて異彩を放つ政治家がいた。若き日の民主党幹事長、小沢一郎(67)である。

 この40年間、小沢は政策のぶれをしばしば批判された。政府による規制や保護を「グランドキャニオンには見当たらない柵」にたとえ自由競争と自己責任の自覚を促した93年の「日本改造計画」。逆に「セーフティーネットの確立が大前提」と訴えた2006年9月の民主党代表選……。

 それでも「官僚政治の打破」「政治家主導」という政治改革の旗印は40年間なぜかぶれず「小沢信者」のよりどころになっている。そして小沢の仕掛ける権力闘争に学究的な香りすら添える演出が「英国モデルの議院内閣制」の主張だ。

 「僕はイギリスが好きなんだ」と周辺に漏らす小沢。何にほれ込んだのか。

□    □

 9月20日、小沢と側近の衆院議員、樋高剛(43)ら調査団一行は曇り空のヒースロー空港に降り立った。翌21日は与党・労働党の選挙法規担当者から選挙区分析などの情報を収集。22日には鬼門の政治資金規制について英司法省の2人の課長に見解をただした。

 24日に会ったのは前首相、トニー・ブレア(56)のスピン・ドクター(情報操作専門家)ことアリスター・キャンベル(52)。「オザワたちは野党から政府への移行や官僚の使いこなし方などの実務を事細かに聞いてきた」と明かす。

 帰国後の小沢は「英国では買収や供応などを除き、議員の選挙運動は原則すべて自由だ」と繰り返す。6月に訪英した菅直人(63)の報告が政と官の関係や首相の補佐体制など「上から目線」なのに対し、関心は選挙とカネに集中する。

 「あれだけ土着性の強い人が本当に英国か。見たいものだけを見て、英国モデルで理論武装して安心感を得ているのではないか」。東大教授、御厨貴(58)のように小沢の英国好きをいぶかる声もある。

 たとえば入閣忌避。英国議会で与党幹事長に当たる下院の院内総務といえば主要閣僚だ。「幹事長を閣僚にする。それによって、内閣と与党が頂点で一つになり、責任を持って政治を運営できる」という「日本改造計画」をほごにした。しかも小沢は英国の「影の内閣」にならったネクストキャビネット(次の内閣)で「次の副総理」だった。

 北大教授の山口二郎(51)も「過渡期とはいえ、幹事長が党に残り入閣しないことで政府・与党一元化になっていないとの批判を生む」と落胆を隠さない。

□    □

 4対18。79年のサッチャー以来、メージャー、ブレア、ブラウンの4人が英首相を務めた30年間に日本の首相は大平正芳から鳩山由紀夫(62)まで18人。「小沢の目標は間違いなく長期政権」と御厨はにらむ。

 69年初当選組で羽田と森は首相として政権を担った。「私は年の若いせいもあって、政務次官も大臣も、同期で一番後になった」。小沢は14日、自ら仕切った衆院選で大量当選した新人議員に胸中を吐露した。

 「官僚政治の打破」は26日に始まる臨時国会で早速試される。官僚に答弁をさせず、大臣、副大臣、政務官の3人だけで野党に対峙(たいじ)できるのか。最大野党、自民党は「質問の事前通告はしない。政務三役は立ち往生し、審議の混乱は必至だ」(中堅議員)と手ぐすね引いて待つ。=敬称略

(関連記事3面に)

 「先(ま)づ官僚政治を打破し、政策決定を政治家の手に取り戻さなくてはなりません」(小沢一郎 1969年12月・第32回衆院選の旧岩手2区選挙公報)


見えてきたもの(1)元英首相府報道局長アリスター・キャンベル氏(政権)
2009/10/26日本経済新聞朝刊

重要政策は発足直後に

 ――政権交代を達成した政党の課題は何ですか。

 「選挙運動で訴えたことを実行に移すスピードだ。有権者が新政権の動向に大きな関心を持っているという勢いを重視すべきだろう。英国では1997年の総選挙でわれわれ労働党が保守党から政権を奪った。中央銀行であるイングランド銀行の金融政策面での独立強化、最低賃金の引き上げや地方分権の推進といった最重要政策のほとんどは政権発足直後に導入した」

 「ブレア前首相は就任直後に(カトリック系とプロテスタント系住民の対立という)北アイルランドの問題に取り組み、歴史的な和平を実現させた。われわれは選挙前から戦略的な政策テーマを設定してそれらを優先的に実行したが、いま思えばもっと前倒しで進められたかもしれない」

公約実行が優先

 ――何を優先すべきでしょうか。

 「選挙戦で掲げた公約を実行するほかない。長期間、野党の地位にあった労働党にとっては経済政策で信頼できる政党なのだと国民に示すことが重要だった。政策の優先順位を決め、それを人々に理解させるのは(首相の)指導力だ」

 ――最近、訪英した民主党の小沢一郎幹事長に、どんな助言をしましたか。

 「小沢氏は英国での政権移行の具体的な手続きについて知りたいようだった。英国と日本では政治やメディア文化の違いはあるが、黄金律は変わらない。目的を明確に設定し戦略に基づき行動する。戦術は後で考えればよいと伝えた」

 ――現代の政治の世界でメディア担当者の役割は何ですか。

 「メディアが発達した時代、政治家は人々の目に常にさらされるようになった。コミュニケーション分野での戦略が極めて重要になったことを意味する。コミュニケーション戦略は政策の立案や実行と無関係に進めることはできない」

英2党なお違う

 ――ブレア政権はスピン(情報操作)政治を進めたと批判を受けました。

 「われわれはメディアの問題が深刻化することに気付くのが遅かったのかもしれない。英国で本当のスピン・ドクター(情報操作専門家)はジャーナリストの方だった。(政府の立場に否定的な考えを持つ)大手メディアのオーナーや給料をもらってその主張に沿った記事を書かされている記者たち、それに政治のネガティブな側面ばかり追おうとする文化があった」

 「ブレア政権の初期のメディア報道は中立的だったが、すぐに状況が変わった。だがメディアを敵にまわしながらも労働党が3期続けて政権を維持できているのは、人々の信頼が厚い証拠ではないか」

 ――ブラウン政権は支持率が低迷し総選挙で大敗するとの指摘もあります。

 「労働党政権の成果を主張して、対立政党の政策をきちんと攻撃できれば巻き返せる。労働党の政策アイデアは保守党より優れている。保守党は政策の中身ではなくプレゼンテーションで争おうとしている」

 ――英二大政党は違いが小さいともいいます。

 「労働党の経済政策は(放任主義の)保守党と全く異なる。保守党は(欧州連合=EU=の新たな基本条約である)リスボン条約に否定的で、欧州政策を巡る労働党の立場とは違う。89年のベルリンの壁崩壊で解消した資本主義と共産主義の対立のような差はないかもしれないが、2つの政党の立場の隔たりは依然として大きい」=書面で回答

(ロンドン=岐部秀光)

=1面参照

 英大衆紙デーリー・ミラーの元記者。野党時代からブレア前首相に仕え、政権獲得後は1997年から2003年まで首相府でメディア対策を取り仕切った。スピン・ドクター(情報操作専門家)の異名をとり、イラク戦争への対応などでメディア操作を批判された。07年に自身の日記を抜粋した「ザ・ブレア・イヤーズ」を出版した。52歳。


<関連記事>

民主党流「英国モデル」に戸惑う官僚
http://netplus.nikkei.co.jp/nikkei/news/seiken/sec3/sec091024_4.html

元英首相府報道局長「公約実行が優先」(画像引用)
http://netplus.nikkei.co.jp/nikkei/news/seiken/sec3/sec091026.html

民主党の情報操作にご用心、スピン・ドクターは鈴木賢一選挙対策委員会副部長か
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2009/10/15/4633124

中印衝突という米国の出る杭ボコボコ作戦発動か2009/10/27 07:37

WSJ:China, India Stoke 21st-Century Rivalry


中印衝突を煽り始めたように見える米ウォールストリート・ジャーナル。
米国は中国の行き過ぎた台頭は決して許さない。
インドを使った中国に対する「出る杭ボコボコ作戦」がいよいよ発動か。

米国はインドをけしかけ、ロシアは中国をそそのかす。
武器取引でしこたま儲けるために長く続く緊張関係がお望みか。
そして、中印切れればしばらくは知らんぷり。

東アジアにどす黒い罠が仕掛けられようとしている。
そうした中にあって、「友愛」絡めた「東アジア共同体構想」もおままごと。

中国とインドが衝突した場合、日本はどちらにつくべきか。
中共と民主主義のインド、どちらを選ぶべきか。
頭を冷やしてよく考えよう。

「架け橋」外交を唱えながら、肝心要の橋をぶっ壊してどうする。
このまま危ない橋を渡れば、日本はまた敵と見なされることになる。


<関連記事>

China, India Stoke 21st-Century Rivalry(画像引用)
http://online.wsj.com/article/SB125625173429702481.html

Bordering on Danger
http://online.wsj.com/article/SB10001424052748704107204574474433189540954.html

水をめぐって中印衝突?ー鍵握るチベット
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2009/01/11/4052730

緊張高まる中国真珠
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2009/07/15/4435333

「神様、仏様、インド様」の対中呪文攻撃
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2009/07/21/4448824