「日経:東芝、再生エネで水素を発生貯蔵、11月から英で実験」から眺める日本のお寒い実情 ― 2012/10/24 07:48
「太陽光や風力などの再生エネは、水素をつくるために使った方が効率が高い」
先日、都内某所で行われた少人数での「水素&燃料電池」勉強会。
その席でこう語ったのは日本を代表する自動車メーカーの技術部門トップの方。
脱原発の切り札として「水素&燃料電池」が注目されないのはなぜか。
その理由をズバリ指摘しておきたい。
1、燃料電池をリチウムイオン二次電池の類の単なる蓄電池だと思っている
2、燃料電池を水素燃焼エンジンの類だと思っている
明らかに1も2も大間違い。
「ちゃんとお勉強してください」としか言いようがない。
しかし、永田町周辺で燃料電池とは何かと聞けば、
大半が1か2と答えるだろう。
新聞やテレビ関係者に燃料電池とは何かと聞けば、
大半が1か2と答えるだろう。
いずれも2ではなく1と答える人が圧倒的に多いという恐怖の実情。
福島原発事故後の脱原発運動ほどレベルの低いものはない。
現在の政界やメディアや評論家ほどレベルの低いものはない。
どうせ自民党は原発から離れられない。
ならば民主党が「水素&燃料電池&分散型電源」を担げばいいのだ。
何度も何度も同じことを言わせるな。
このままでは「水素&燃料電池&分散型電源」など夢物語。
そして、電機に続いて自動車産業も沈むことになるだろう。
<関連記事(画像引用)>
余剰電力、水素で貯蔵 東芝が英で11月から実験
再生エネ出力変動を吸収
2012/10/24 2:04
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD230I1_T21C12A0TJ1000/?dg=1
東芝は再生可能エネルギー導入に伴う発電量の変動を吸収するために、水素を「蓄電池」代わりに使うシステムを開発する。再生エネの発電量が増え、電力供給が需要を上回ったり、電力網の許容量を超えたりした場合に、余った電力で水を電気分解して水素を取り出し専用装置に貯蔵する。必要な時に水素で燃料電池を稼働させ電気を得るほか、次世代自動車として開発が進む燃料電池車への水素供給も見込む。
英通信会社ケーブル・アンド・ワイヤレス・ワールドワイドなど約10社と共同で、11月から英ワイト島で3年間実験する。データを検証し、2016年以降の実用化をめざす。
太陽光発電や風力発電など再生エネは発電量が天候に左右される。電力網に大量の電力が流れ込むと周波数が不安定になるなど「電気の質」に影響を及ぼすとされる。
再生エネの出力変動を吸収するためには現在、主に蓄電池が使われている。ただ再生エネの導入量が増えれば大量の蓄電池が必要になり、コストがかさむ。電気分解で水素をつくり、ためる手法自体は原理的に比較的単純で、低コストで普及させられる可能性がある。
新システムは14年春から稼働させる予定。東芝は電力網と水素の貯蔵施設を結ぶネットワークの設計やエネルギー管理システムを担当する。水素の需要に合わせ、余剰電力を水素に変換できるように最適制御する。
水素の需給調整のために水素供給用のスタンドや燃料電池車などからデータを収集するシステムの構築はケーブル・アンド・ワイヤレス、燃料電池車や水素燃料の利用促進活動では燃料電池の開発を手がける英アルコラ・エナジーが協力する。
日本でも再生エネの導入が加速しており、今後発電量の変動調整の必要性が高まる見通しだ。東芝は英国で得たデータを生かし、日本など他地域でも水素エネルギーを活用したシステムの導入を提案していく考えだ。
次世代自動車である燃料電池車は世界の自動車大手が本格導入をめざしており、水素の需要も拡大が見込める。トヨタ自動車や日産自動車、ホンダは15年に燃料電池車を販売する計画。水素ステーションも、同時期までに日本国内で100カ所が整備される見通しだ。
東芝はエネルギーを効率よく使うスマートコミュニティー(環境配慮型都市)事業に力を入れている。同事業の売上高は11年度に約4000億円だったが、15年度には2倍以上の9000億円まで拡大をめざしている。
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