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日経「軽すぎた約束」袋小路の政権公約:財源なき夢物語―現実直視か放漫加速か。2010/05/09 11:52

日経「軽すぎた約束」袋小路の政権公約:財源なき夢物語―現実直視か放漫加速か。


「正直に国民に説明し、謝るしかない」、これでは甘い。

子ども手当などという天下の愚策で国民を騙した。
バラマキという手法で日本政治を貶めた。

その罪は重大。

小沢一郎が先頭に立って国民の前で土下座して謝罪。
その上で民主党全員、議員バッジを外すべきだろう。

などと書いたものの、欧米の連中からすればとっても便利なこの人たち。
しかも、ダンカイ星人の勝ち逃げ阻止にも打って付け。

この2~3年、民主党政権が続くかも。
奈落の底で踊る準備は抜かりなく。



<関連記事引用(画像も)>

「軽すぎた約束」袋小路の政権公約(1)財源なき夢物語―現実直視か放漫加速か。
2010/05/09日本経済新聞朝刊

 約束は守るもの、果たすもの。無理なだけの約束は禍根を残す。民主党政権8カ月。マニフェスト(政権公約)に、設計と見通しの甘さがにじむ。夏の参院選への公約づくりは、現実を見つめ直す好機となる。

 ――我が家の借金総額はもうすぐ1千万円になる。今年の収入が46万円から37万円に減った一方で、借金は33万円から44万円に膨らんだ。みんなの人気をとろうとしたのか、父が「小遣いを4年間で17万円増やす」と宣言した。

 家族の不安をよそに「1割くらいすぐ節約できる」と皮算用。「来年も小遣いが増えるぞ」と無邪気な父をみて、誰ともなく「稼ぎより借金が多いなんて。先のこと、考えてるのか……」との声が出る。

甘い帳尻合わせ

 借金してまで小遣いを増やす家計などあり得ない。だが「万」を「兆」に変えれば日本の現実だ。

 「国民の生活が第一」。そんな看板を掲げた民主党。マニフェストは実施する政策と時期、財源を明示して政権選択をしやすくする手法。民主党が取り入れたやり方は新鮮だった。

 しかしつまずいた。一因は実現困難な設計にある。公約は4年間で「16・8兆円」の新規政策を約束している。2011年度は子ども手当倍増や農家への所得補償など5・5兆円の政策を実行に移すという。野党時代に広げたままの大風呂敷が、財源不足という現実から遊離しているのだ。

 当時、政調会長だった直嶋正行経済産業相は「箱の中のリンゴをすべて外に出して新鮮なリンゴを入れる」と話した。従来の予算を削り新たな政策の財源に充てるという意味だ。ところが10年度予算で約束通り削ったのは公共事業だけ。

 事業仕分け第1弾で生み出した財源は1回限りの返納金を含めて2兆円弱。一方で与党議員らは族議員と化して予算獲得に走り、人件費や補助金は削るどころか膨らんだ。古いリンゴはそのまま、箱は前より大きくなった。「予算の組み替えで巨額の財源を生み出すというのは夢物語だった」。公約の担当者が言う。

 政権が描いた甘い帳尻合わせ。高齢化で社会保障費は放っておいても膨らむ。特別会計の埋蔵金は使えばなくなる。11年度予算では少なく見積もっても10兆円の新たな財源が要る。

 かつて年金財源へ消費税3%上げを掲げた民主党。06年、代表に就いた小沢一郎現幹事長は「財源なんてなんぼでもある」とし、07年参院選で増税論にフタをした。以来、年金制度にも財源の説明が付かない。

 格付け会社フィッチ・レーティングスはリポートで「日本国債の信用が中期的に低下するリスクがある」と警告した。市場は問う。日本に財源を増やす政策はあるのか。財政は持続可能なのか。奔放に支出を膨らませたギリシャは、戦略も青写真もない強制的な増税に追い込まれる。

小沢氏がクギ

 フランスのミッテラン元大統領は就任後、企業の国有化や社会保障の拡充などの政策に着手した。財政赤字とインフレを受け翌年には政策を転換。経済は安定し、14年間政権を担った。マニフェスト発祥国の英国にも、実態をみつめながら修正を重ねる伝統がある。

 公約と財源問題。一部の与党議員が議員会館の一室に集まったのは4月半ば。「恒久財源がないのに子ども手当の満額支給なんてムリだ」「埋蔵金だってあてにできない」。ほころびは明らかだ。「正直に国民に説明し、謝るしかない」。ただし一体、いつ、誰が。

 同じころ、小沢幹事長は参院選公約を担当する細野豪志副幹事長らにくぎを刺した。「マニフェストは変えちゃダメだからな」。一徹ぶりが信頼を呼ぶとは限らない。直すべきは直し、国の未来を描いてほしい。(関連記事3面に)