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緊張走る朝鮮半島、今問われる鳩山政権の危機管理能力2010/05/17 09:53

哨戒艦沈没「深刻な事態になることもありうる」と語った岡田外相


3月26日に黄海で起きた韓国海軍哨戒艦「天安(チョンアン)」沈没事件。この事件で乗組員104人のうち58人が救出され、46人が死亡。

この日を境に朝鮮半島情勢は一気に緊張が高まる。そして昨日15日には北朝鮮の警備艇2隻が北方限界線(NLL)を越えて韓国側に侵入したため、韓国海軍が警告射撃で撤退させるという事件も発生。

哨戒艦沈没について「北朝鮮による魚雷攻撃」との見方は根強く、韓国政府が20日ごろに発表する予定の沈没原因調査結果で政治的判断から北朝鮮の攻撃と断定しない場合でも、南北関係の緊張状態が収まることはありえない。

こうした中、韓国で開かれていた日中韓3か国外相会議終了後に岡田外相がこの問題について「調査結果によっては、深刻な事態になることもありうる」と語ったことはすでにお伝えしたとおり。

この背景として、韓国の柳明桓(ユ・ミョンファン)外交通商相が岡田外相に「北朝鮮による魚雷攻撃」との考えを伝えていたことを朝日新聞が指摘。しかも韓国政府が「北朝鮮の犯行」との判断を関係国に示した事実が明らかになるのはこれが初めてとのこと。

そして突如浮上してきたクリントン米国務長官の来日。普天間基地移設問題でクリントンが登場するとは考えにくく、韓国海軍哨戒艦沈没事件への対応を協議することが主眼だと思われる。

さらにはこの事件を闇に葬りたい中国からは温家宝首相が約2年ぶりの公式訪問。日本を舞台に韓国海軍哨戒艦沈没事件をめぐる米中の駆け引きが始まろうとしている。

さて、ここで気になるのは鳩山政権の危機管理能力。

日本経済新聞からは「哨戒艦沈没を巡る問題がまず脳裏に浮かぶことはない平野官房長官」と揶揄され、普天間問題で日本政府が混乱していたために「日米の外相が電話で哨戒艦問題を協議した形跡はない」とまで書かれている。

さらに産経新聞社説は「北朝鮮の関与などが明らかになれば、北東アジアの安全保障に深刻な事態が生じることが予想される」としながら、「日米間でも米軍普天間飛行場移設問題を早急に解決し、緊密に連携することが喫緊の課題である」と警鐘を鳴らす。

朝鮮半島情勢がこれほどまでに緊迫している中、普天間基地移設問題の5月末決着の事実上断念は何を意味しているのか。鳩山政権の危機管理能力の問う声がますます高まることはもはや避けられないだろう。さらなる支持率低下につながるだけならいいのだが・・・。


<関連記事引用>

▼韓国艦沈没で緊張の朝鮮半島情勢 政府、反応鈍く
普天間迷走、危機管理に影落とす
http://goo.gl/7Ado

 「北朝鮮の、どの問題ですか?」。平野博文官房長官は14日の記者会見で「日中韓外相会談では北朝鮮問題が中心になると思うが、日米の連携は」との質問に、こう答えた。哨戒艦沈没を巡る問題が、まず脳裏に浮かぶことはないようだった。

 3月末に韓国哨戒艦が沈没して以降、事務レベルでは米国や韓国、中国と連携してきた。クリントン米国務長官は24、25両日に北京で開く米中戦略・経済対話に出席した後、訪韓を検討している。だが、日米の外相が電話で哨戒艦問題を協議した形跡はない。普天間問題で日本政府が混乱していたからだ。


▼【主張】対北朝鮮 日米韓で危機への備えを
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100517/plc1005170238002-n1.htm

 今月下旬にはクリントン米国務長官が中国訪問の前後に日本や韓国を訪問する予定だ。北朝鮮の関与などが明らかになれば、北東アジアの安全保障に深刻な事態が生じることが予想される。日米間でも米軍普天間飛行場移設問題を早急に解決し、緊密に連携することが喫緊の課題である。


▼韓国外相「北朝鮮の魚雷と判断」 岡田外相に伝える
http://www.asahi.com/international/update/0516/TKY201005160306.html

 韓国の柳明桓(ユ・ミョンファン)外交通商相は16日、慶州での日韓外相会談で、3月末に起きた韓国哨戒艦の沈没について「北朝鮮による魚雷攻撃」との考えを岡田克也外相に伝えた。韓国政府が「北朝鮮の犯行」との判断を関係国に示した事実が明らかになるのは初めて。岡田氏は「韓国を支持し、必要な協力を惜しまない」と表明した。


▼「天安」沈没は北魚雷攻撃と軍が判断、声明発表を検討
http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2010/05/16/0200000000AJP20100516001100882.HTML

 政府高官情報筋は16日、沈没原因を調べている民軍合同調査団はこれまでの分析を通じ、「天安」は北朝鮮の魚雷攻撃のため沈没したと判断するだけの証拠を確保したと承知していると明らかにした。軍当局が20日ごろ調査結果を発表した後、声明の形で北朝鮮と国民に対する立場を表明することを検討していると述べた。


▼「兵器をハマスに」イスラエル外相発言、北が否定
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100516-OYT1T00538.htm

朝鮮中央通信によると、北朝鮮外務省報道官は15日、イスラエルのリーベルマン外相が先に訪日した際の記者会見で、昨年12月にバンコクの空港で貨物機から発見、押収された北朝鮮製兵器が、「(シリア経由で)パレスチナのイスラム原理主義組織ハマスなどに渡される予定だった」と述べたことに対し、「ありもしない事実を捏造(ねつぞう)した」と非難した。


▼北朝鮮 ヒズボラへのスカッド供与同意 テロ指定解除重大違反
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/100517/kor1005170131001-n1.htm

 米政府は実際にヒズボラにスカッドが提供されたか確認は避けているが、ファインスタイン上院情報特別委員長はフランス通信(AFP)に「可能性が高い」との認識を示している。


<関連記事>

“哨戒鑑沈没 冷静に見守る” (画像引用)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20100515/t10014463131000.html

北朝鮮の水中訓練激増 韓国の哨戒艦沈没と関連か
http://www.47news.jp/CN/201005/CN2010051601000353.html

韓日「天安艦が先」、中国「6者協議が先」…意見の相違縮まらず
http://japan.donga.com/srv/service.php3?bicode=050000&biid=2010051724848

クリントン米長官、21日にも来日 普天間協議の見通し
http://www.asahi.com/politics/update/0515/TKY201005150170.html

中国首相30日に来日、31日首脳会談へ
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100516-OYT1T00030.htm

<速報>政府「北朝鮮による魚雷攻撃の可能性が極めて高い」との見方を強める。日本、米国、韓国3カ国の連携加速へ2010/05/17 18:53

<速報>政府「北朝鮮による魚雷攻撃の可能性が極めて高い」との見方を強める、日本、米国、韓国3カ国の連携加速へ:共同:政府、対韓支援を本格検討へ 「北朝鮮魚雷」で - 47NEWS(よんななニュース)


予測通りの展開になってきた韓国海軍哨戒艦「天安(チョンアン)」沈没事件。
本ブログは中国の対応に注目。さて中国はどう動く。温家宝首相の来日キャンセルありと見る。


<関連記事引用>

政府、対韓支援を本格検討へ 「北朝鮮魚雷」で
http://www.47news.jp/CN/201005/CN2010051701000759.html

 政府は17日、韓国海軍哨戒艦の沈没原因について、これまでの韓国側からの情報提供をもとに「北朝鮮による魚雷攻撃の可能性が極めて高い」との見方を強め、対韓支援に向けた検討を本格化させた。新たな追加制裁措置などが柱になるとみられる。6カ国協議再開問題を含め、日本、米国、韓国3カ国の連携も加速させる。

 政府が焦点と位置付けているのは、韓国軍と民間専門家の合同調査団が20日にも発表する見通しの調査結果報告。外交筋によると、韓国から今月中旬、外交ルートを通じて「北朝鮮の魚雷攻撃以外に考えられない」との見方が日本に伝達されており、李明博政権が報告を受け「北朝鮮関与」を鮮明に打ち出した場合は、韓国を全面的に支持し、協力するとした見解を表明する方向で調整している。

 日韓両国は16日に韓国・慶州で行われた外相会談で、報告書を踏まえ米国を含む3カ国で共同歩調を取る考えで一致。岡田克也外相は、21日に来日が見込まれているクリントン米国務長官との会談で、具体的な対応策について意見調整するとみられる。2010/05/17 18:23 【共同通信】


外相「韓国艦沈没などを協議」 米国務長官来日で
2010/5/17 19:05
http://goo.gl/1fsw

 岡田克也外相は17日の衆院決算行政監視委員会で、21日にも予定しているクリントン米国務長官の来日はまだ正式決定ではないとしたうえで「日米間で急いで意思疎通しなければならない問題は、1つは韓国の哨戒艦沈没問題、もう1つはイランの核疑惑問題だ」と語った。同時に「仮に(会談が)今週と考えた時、米軍普天間基地移設問題のために会うということではない」と述べ、普天間問題は主題にならないとの見通しを示した。


米国務長官 21日に来日へ
5月17日 15時5分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20100517/t10014487791000.html

アメリカのクリントン国務長官が、中国訪問にあわせて今月21日に日本を訪れ、鳩山総理大臣や岡田外務大臣と会談することが固まり、日本側は、沖縄の普天間基地の移設問題について政府の考えを説明し、理解を得たい考えです。

アメリカのクリントン国務長官は「米中戦略経済対話」に出席するため、今月24日から2日間、中国の北京を訪問することにしており、これを前に、今月21日に日本を訪れ、鳩山総理大臣や岡田外務大臣と会談することが固まりました。クリントン長官は、その日のうちに日本を離れる予定で、一連の会談では、北朝鮮の関与が疑われている韓国の哨戒艦が沈没した問題への対応を中心に、意見が交わされるものとみられます。また、沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設問題について、日米は、今週、東京で実務者協議を開くのを前に17日、担当者が外務省で事前の調整を行っています。日本側は、政府案の骨格に沿った形で、アメリカ側から一定の合意を取りつけたいとしており、クリントン長官との会談で、こうした政府の考え方を説明し、理解を得たい考えです。