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常識はずれの罷免カード、返り血浴びる鳩山内閣2010/05/31 09:38




5月28日の福島瑞穂消費者・少子化担当相(社民党党首)罷免の第一報を聞いたときの感想。それは「罷免とはひどい」というもの。

社民党を支持していない私でもそう思ったぐらいだから、社民党関係者はさぞかしお怒り。連立離脱も当然というもの。

連立パートナーの閣僚、しかもその党首を罷免するという情け容赦ない民主党の決定。この点を毎日新聞は次のように書いている。


▼在日米軍再編:普天間移設 福島氏罷免 社民、首相への反発渦巻く
2010/05/29 毎日新聞 朝刊

罷免、戦後5人目

 福島瑞穂消費者・少子化担当相の罷免は戦後5人目の閣僚罷免となる。憲法68条の「首相は任意に国務大臣を罷免できる」との規定に基づくもので、05年の郵政解散で衆院解散の閣議書への署名を拒否した島村宜伸農相(当時)の罷免以来、約5年ぶり。実質的に更迭された閣僚でも、形式上は自ら辞表を出す形をとるのが通例で、その上今回のように連立与党の党首クラスが罷免されるケースは極めて異例だ。



罷免を発表した後も鳩山首相は社民党に連立維持を求めていた。このことに関し、社民党の又市征治副党首は「支離滅裂、常識はずれだ。正常な判断を失っている。そういう人が大事な局面は乗り切れない。もう一国の首相の資格はない」と痛烈批判。

又市副党首の言い分は正しい。誰がどう見ても筋を通しているのは社民党。罷免を突きつけた民主党は非常識。人事面での対応すら満足にできていないことを曝け出した。

そもそも鳩山首相は普天間問題で社民党の主張に沿うかのような対応を取りながら、最後の最後で裏切った張本人。みんながそれを覚えている。

それを示す衝撃的な数字がある。

読売新聞は29~30日に緊急全国世論調査(電話方式)を実施。普天間問題に関しては、移設先を「最低でも沖縄県外」などとした首相の一連の言動を「問題だ」と思う人はなんと81%。

さらに衝撃的な数字は当然沖縄から。毎日新聞と琉球新報は28~30日に沖縄県民を対象の合同世論調査を実施。鳩山内閣の支持率は1ケタの8%。昨年10~11月に実施した合同調査の63%から大幅に下落。

この「1ケタ8%」の結果を受けて、毎日は『「最低でも県外」「地元合意を得ての5月末決着」の約束を破る形になった鳩山首相への不信感が沖縄県民に広がっていることを示した』と指摘。今沖縄では鳩山首相は完全な裏切り者だということ。

読売調査によると民主支持層でも首相の資質に疑問を感じる人は62%。こうした声がもはや無視できない水準にまで達していることは明らか。

常識はずれの罷免カードで返り血浴びる鳩山内閣。「参院選大敗」の危機感が漂う中、民主党内からも鳩山首相の責任問う声が強まることは避けられない。

しかし、それでもまだ磐石。FNNによれば、民主党幹部は「衆議院で308議席を握っているんだから、社民党の離脱があっても政権は微動だにしない」と自信を示したとか。しかも、「鳩山首相が自分からは辞める可能性は低いから、このまま参議院選挙に突っ込み、そのあと政界再編だ」との怖い予測まで飛び出している。社民党なき後の自民党との連立による憲法9条改正。そのシナリオが存在するのかもしれない。

昨年の衆院選での民主勝たせすぎ。当然返り血は国民にも降り注ぐことになる。


<関連記事>

選挙協力は首相の退陣が前提 社民党の又市副党首
http://www.47news.jp/CN/201005/CN2010053001000219.html

クローズアップ2010:普天間・閣議決定 「配慮ない」社民猛反発
http://mainichi.jp/select/opinion/closeup/news/20100529ddn003010015000c.html

内閣支持19%、首相「退陣を」59%…読売調査
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100530-OYT1T00711.htm

毎日世論調査:辺野古移設に反対84% 沖縄県民対象
http://mainichi.jp/select/today/news/20100531k0000m010043000c.html

社民党連立離脱 民主党内に鳩山首相の責任問う声 「参院選大敗」との危機感も
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00178240.html