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中国の英国人死刑執行問題で今踊る「アヘン戦争」2009/12/30 14:56

アクマル・シャイフ、Akmal Shaikh in Poland in 2007 Photo: AFP/GETTY


中国は麻薬密輸罪で英国人に死刑執行。
この問題でアヘン戦争(Opium Wars)が記事の見出しで踊る事態に発展中。

中国のメディアやインターネット上の話だけならまだわかる。
なんと中国大使館までもが公式声明で言及。
「中国国民の麻薬密売人に対する強い憤りは歴史の苦い記憶に基づいている」とやっちゃった。
これで英国メディアを中心に大騒ぎ。

世界中でもてはやされて舞い上がる中国。
その中国で高まるナショナリズム。
そしてついに驕りが出てきた中国外交。

熱くなった駒ほど使いやすいものはない。
いよいよ中国も使える駒になってきた。


<関連記事引用(サーチナ記事にはご用心)>

英国、中国の英国人処刑に驚愕 中メディアは「アヘン戦争の記憶が…」と警戒
DECEMBER 30, 2009 08:33
http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2009123087688

「アヘン戦争の苦い記憶を呼び起こす」

中国官営環球時報の英語版「グローバルタイムズ」は29日付で、英国政府の減刑要請にもかかわらず、中国が英国市民を麻薬密輸罪で処刑したニュースを伝えながらこのように分析した。1842年、中国と英国間で起きたアヘン戦争は、その後100年間、中国が西洋に蹂躙される屈辱の歴史の始まりだった。当時、英国は、貿易赤字を巻き返そうと中国でアヘンを売り始めたが、清国がこれを取り締まると戦争を起した。

英国は、今回の死刑執行を強く非難すると同時に、中国側が問題の焦点をぼかしていると主張している。これを機に、デンマーク・コペンハーゲンの国連機構変動枠組み条約会議をめぐる両国間の外交摩擦などが新たな局面に入ったという分析も出ている。

●英国の懇請黙殺した中国

中国当局は、麻薬を多量所持していた英国人アクマル・シュイク被告(53・写真)の死刑を29日に執行したと発表した。パキスタン移民の子孫であるシャイク被告は、2007年9月、新疆ウィグル自治区の首都ウルムチでヘロイン4.03キログラムを所持していた容疑で逮捕された。中国の最高人民裁判所は最近、シェイク被告は処刑される直前に家族と最後の面会をした。

同被告の助命のために総力で取り組んだ英国社会は驚愕している。ブラウン首相は声明を発表し、「シャイク氏の処刑を最も強い語調で非難する。鳥肌が立ち、絶えず取り組んできた助命努力が台無しになったことに失望している」と述べた。

ミリバンド英外相も、「シャイク氏の精神状態と裁判の過程で不正確な通訳の問題などへの配慮がないまま死刑が執行されたことに深い遺憾を示す」と話した。


麻薬密売の英国人に死刑執行…中国では「当然」の声多数
2009/12/29(火) 18:45
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=1229&f=national_1229_026.shtml

 中国政府は29日、麻薬密輸罪で死刑判決が確定していた英国人アクマル・シャイハ死刑囚に同日午前10時半に刑を執行したと発表した。英国政府は同死刑囚に精神疾患があるとして刑の執行を見合わせるよう要望したが、中国の最高人民法院(最高裁)は根拠に乏しいなどとして却下した。ブラウン英首相は同日、「釈放を求めるわれわれの要求が認められなかった」、「最大限の強い言葉で非難する」などと述べた。

 同事件を伝えた中国のニュース・サイト「環球網」には、刑の執行を当然とするコメントが、次々に寄せられている。

「法律の前では、だれもが平等」、「正義の銃声だ」、「これで分かった。麻薬密売人と英国政府は同じ穴のむじな」、「死ぬのが恐いなら、中国で悪さをするな。お前の国の首相は寛容であるようだから、自国で薬物を売れ」など、死刑を当然とするだけでなく、英国側の動きを「不当な干渉」と考える書き込みが多い。なお、死刑は銃殺ではなく、薬物の注射で行われた。

「すばらしい。英国の麻薬密売者への死刑執行を支持。1840年の教訓は、中国で繰り返させないぞ」、「アヘン戦争の時代は終わったんだ。英国人は、自分の家でよく考えてみろ」など、清朝末期のアヘン戦争に言及する書き込みもある。(編集担当:如月隼人)


<関連記事>

【中国のアンケ】現代のアヘン戦争か?英国人の麻薬密輸犯に死刑宣告
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=1225&f=national_1225_019.shtml

英国人の死刑執行 背景に中国の国内世論と外国の人権批判への反発
http://sankei.jp.msn.com/world/china/091229/chn0912291957007-n1.htm

Akmal Shaikh: China refers to controversial Opium Wars with Britain(画像引用)
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/asia/china/6908467/Akmal-Shaikh-China-refers-to-controversial-Opium-Wars-with-Britain.html

Before preaching, remember the opium wars
http://www.timesonline.co.uk/tol/comment/columnists/guest_contributors/article6970891.ece

Execution sparks UK-China clash
http://www.ft.com/cms/s/0/7071127c-f4e2-11de-9cba-00144feab49a.html

Chinese show little sympathy for Akmal Shaikh
http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/asia/article6971027.ece

Britain and China: Death deplored
http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2009/dec/30/britain-china-death-deplored

コメント

_ とら猫イーチ ― 2009/12/30 19:11

今回は、死刑になった事件だからでしょうか、ちょと控え目な園田節。
 薬物犯罪が極刑になる国は、中国以外でも相当数ありますので、国際法に照らせば、英国は自国民の助命嘆願以上には打つ手はなかった、と思います。 報道では、BBCは大きく扱うし、COP15での因縁の対決じみて、何やらきな臭いですね。
 それにしても、中国での刑法犯が死刑に処される率は異常です。 近代国家としての法治主義が確立されていない、との先進国での観測が裏付けられる事態ではないでしょうか。

_ 野蛮な来訪者 ― 2009/12/30 23:28

パキ系ってのがミソですね・・・このニュースは。
ちなみに、今年の女王陛下のクリスマスメッセージは、「コモンウェルスをもっと大切に」でした…。
その直後に、今回の死刑、そしてナイジェリア人のテロ未遂w
まあ、それでも、大英帝国は晴天なりで、フォートナム&メーソンでは中国の旅行者が紅茶を買い漁ってますw

_ とおる ― 2009/12/30 23:54

・英国人で、"パキスタン移民"の子孫
・"新疆ウィグル自治区"の首都ウルムチでヘロイン4.03キログラムを所持
には、イスラムつながりで、なかなか興味深いものがあります。
もしかして、知らずに誰かに麻薬を持たされたのかもしれませんが、約160年も昔の事を中国人が覚えていて大騒ぎをしてくれれば、何度か、このような事件を起こして、中国政府が大騒ぎするのも良し、中国政府と庶民の間に緊張感を生むのも良し。
また、パキスタンと中国の間に不協和音を出す効果があれば、それも良しと思っている人もいるのかも。

_ isaacpapa ― 2009/12/31 11:25

大連からアクセスできました.

それにしても支那政府がアヘン戦争に言及したのは画期的ですね.

欧州がEC発足した当時,日本を域内に取り込もうとした記事がフランス辺りで話題になってましたが,今回の英国の過剰反応(懇請)にも意図的なものを感じてしまいます.当時,英国第2市民であった香港人があれだけ抹殺されたのに,英国は粛々と身を引いた.ネタは常に政治の道具という事ですかね?

_ Y-SONODA ― 2010/01/01 00:03

とら猫イーチさん&野蛮な来訪者さん&とおるさん&isaacpapaさんへ

皆様、あけましておめでとうございます。

人権振り回すのに少し抵抗があるので控え目な園田節ということでw
パキ系以上に気になるのがヘロイン4.03キロの入手ルート。
中国もいよいよアフ~パキに巻き込まれそうですね。
そして、大連からアクセスできた報告に深謝。
今後の注目は麻薬密輸罪で死刑判決が確定している日本人男性4人の行方。
英国には「アヘン戦争」で、日本には「南京大虐殺」で対抗?(怖)
ということで、本年もよろしくお願い申し上げます。

_ とおる ― 2010/01/01 23:11

園田さんへ
あけまして、おめでとうございます。
今年も時々、お邪魔します。

> 英国には「アヘン戦争」で、日本には「南京大虐殺」で対抗?(怖)
古証文が英国に効果あるのでしょうか?(日本も英国を見習いましょう)
ブーメランとなって中国人民の感情に火をつけて、制御できなくなる方が大変のような気がします。

_ Y-SONODA ― 2010/01/02 09:13

とおるさんへ

>ブーメランとなって中国人民の感情に火をつけて、制御できなくなる方が大変

そのブーメランが日本に戻ってきて日本も同じく制御不能になるかもしれませんよ。
日中沸点競争と日中沸騰競争が今年の見所かもしれませんねw

_ とおる ― 2010/01/02 12:50

園田さんへ
> そのブーメランが日本に戻ってきて日本も同じく制御不能になるかもしれませんよ。
有るかもしれませんね。
一度は通らなければならない道でしょうから、ワクワクしながら、期待しましょう。
竹島・対馬・尖閣・北方・拉致に平和ボケの不感症なので、どうしたものでしょう?
日米同盟の破棄でもあれば、近隣の情勢に敏感になるのでしょうが。

_ Y-SONODA ― 2010/01/03 09:32

とおるさんへ

>ワクワクしながら、期待しましょう

こういう見方がいいですね。
いざとなったらみんなで茶化しまくりましょうw

_ isaacpapa ― 2010/01/03 14:39

現在大連はマイナス15度.明日,マイナス25度の奉天へ移動します.

ジャパンハンドラーズさんはアクセスできませんでした.さすがは園田さん,トリックスターですw

_ Y-SONODA ― 2010/01/04 08:32

isaacpapaさんへ

>現在大連はマイナス15度.明日,マイナス25度の奉天へ

寒そう~。くれぐれもご自愛ください。

>さすがは園田さん,トリックスター

あはは、カラスごときは相手にされないということでしょうね。
それともちっこい八咫烏写真がお守りになっているのかなw

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