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MD、どこまで信頼できるのか2009/04/12 01:05

金正日と打ち上げ花火


どうして今頃こうした闘論記事が出てくるのか本当に不思議なのですが、
この際徹底的に議論してもいいのではないでしょうか。

私自身は「MDに抑止力はあるのか」という議題の方が余程重要だと思っています。

技術的に詳しい方がいたらぜひコメントお願いします_(._.)_


<引用開始>

闘論:MD、どこまで信頼できるのか 孫崎享氏/金田秀昭氏
2009/04/11毎日新聞朝刊

 政府は、北朝鮮の長距離弾道ミサイルが日本に落下する場合、ミサイル防衛(MD)で破壊するよう命じた。実際の迎撃はなかったが、MDはどこまで信頼できるのか。


 ◇広範囲の対応は不可能--元防衛大教授・孫崎享氏

 日本にとってどこまでMDが有効なのかを冷静に考えるべきだ。今回北朝鮮が撃った弾道ミサイルは「テポドン2号」だが、日本に対する脅威はすでに配備済みの「ノドン」(射程約1300キロ)だ。テポドン2号は3日ぐらい前から液体燃料の注入を始めるので、発射が事前に把握できる。しかし、ノドンは岩山の中に入っていたり、移動式の場合もあり、発射を把握するのは技術的に難しい。

 一方、我が国の安全保障をより長いスパンで考えた場合は、北朝鮮よりも大国である中国とロシアを中心に考えるのが筋だ。だが、MDは中露両国に対しては、ほとんど意味がない。中露のミサイルはどこから発射されるか分からないし、領土も広大だ。それに対処するには、ものすごい数の人工衛星が必要になるだろう。財政的なことまで考えれば、対応は現実的には不可能だ。にもかかわらず、MDが日本に対するミサイルの脅威に対応できるかのような印象を与えているのは問題だ。

 防衛関係費は限られており、予算の配分を考えなくてはいけない。我が国の安全保障をどう高めるか。やらなくてはならないことはたくさんある。MD関連予算の比重が突出して、海上や航空の防衛費を圧迫しているとしたら、日本の安全保障のあるべき方向とは言えない。

 米国のブッシュ前政権では、MD推進は一つのスローガンになっていたが、オバマ政権は、地域的なゲリラ対策などを重視する方向に移行している。国防政策でMDが大きな比重を占めているとは言えなくなった。日米関係でも、オバマ政権は、MDを日米共同で進めることが日米安保の柱との位置づけはしていない。

 北朝鮮政策で必要なのは、北朝鮮に対し「北朝鮮の体制は望ましいとは思わないが、それを変更するための工作はしない」とのメッセージをしっかり発することだろう。小さな核の保有国は、自分の国や体制が滅びるという危険を感じなければ核を使うことはありえないからだ。


 ◇教訓踏まえ改善進めよ--岡崎研究所特別研究員・金田秀昭氏

 日本を狙う北朝鮮の準中距離弾道ミサイル「ノドン」は、175~200基、またはそれ以上が実戦配備されている。ノドンの高度は大気圏外の100キロ超、速度もマッハ9以上であるが、日本のSM3やPAC3などのMDシステムで対応できる。

 しかし、日本の政治経済の中枢や原発、自衛隊や米軍の基地などを狙った本格的な攻撃が行われ、ノドンを連続して撃たれれば対処は厳しくなるので、MDの充実が必要だ。03年以来進めている計画は道半ばであり、まずはこの着実な達成を期すべきだ。一方、今回の教訓を踏まえた改善も進めるべきだ。

 テポドン2は米国を狙ったもので日本には直接関係ないという議論が多いが、これは間違いだ。今回、第2段ロケット以降はともかく、少なくとも第1段ロケットは成功し、より速く、より高く飛ばす技術を得た。北朝鮮はこれにより、ノドンに比べ、より高く上げて、より速く落下させることや、より重い物(核弾頭)を日本の領域に運ぶミサイルを開発できるようになる。ノドン級を念頭においた現在のMDシステムでの対応は今後、厳しくなるかもしれない。

 現在、日米は、ノドン級よりも高性能の弾道ミサイル対処を念頭において、改良型SM3の共同開発を進めている。つい最近、米国のゲーツ国防長官はMD予算を減額すると表明したが、SM3やPAC3といった既存システムはむしろ増額しており、日本のMDには直接支障は及ぼさないと見られる。

 北朝鮮のミサイル技術はイランに拡散しており、更に進めば中東欧へのMD配備が現実的な課題になる。中東欧にMD配備を進めればロシアを刺激し、オバマ大統領が表明した米露協力での核軍縮構想にも影響する。オバマ大統領にとっては、核兵器に加え、北朝鮮の弾道ミサイル開発をやめさせることが喫緊の課題となった。米国は真剣に対応すると見て良いだろう。

 ■ことば
 ◇ミサイル防衛(MD)
 核爆弾などを搭載した弾道ミサイルを着弾前に破壊するシステム。政府は03年にMD導入を閣議決定。飛んでくるミサイルを海上自衛隊のイージス艦のSM3が大気圏外で迎撃し撃ち漏らしを航空自衛隊のPAC3が撃ち落とす。

 ■人物略歴
 ◇まごさき・うける
 東京大法学部中退。66年に外務省入省。国際情報局長、イラン大使などを経て防衛大教授。09年3月に退職。65歳。

 ■人物略歴
 ◇かねだ・ひであき
 防衛大学校卒。68年海上自衛隊入隊。第4護衛隊群司令などを経て護衛艦隊司令官。99年7月退職。63歳。

<画像引用>

David Horsey, The Seattle Post-Intelligencer
http://www.cagle.com/politicalcartoons/pccartoons/archives/horsey.asp?Action=GetImage

セイウチとタンゴを踊るイスラエル2009/04/12 16:44

http://darted.blogspot.com/2005/11/bolton-big-bully-walrus.html

Bolton The Big Bully Walrus
http://darted.blogspot.com/2005/11/bolton-big-bully-walrus.html








英語の勉強に最適かも。

<翻訳記事>

オバマ米大統領の「核なき世界」、前途多難との声が大勢
2009年 04月 12日 11:32 JST
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-37438220090412

 [ワシントン 7日 ロイター] 核軍縮はこの数十年、何人もの米国大統領が求めてきた課題と言える。そして今、オバマ大統領が「Yes we can」で知られる理想主義で、それを実現しようとしている。

 オバマ大統領の挑戦は、過去に行われた試みと違いはあるのだろうか。専門家の中からは、オバマ大統領が核軍縮を外交政策の中心に位置付けていることから、確かに異なるとする声も聞こえる。

 80年代にレーガン大統領は、「あらゆる核兵器」の廃絶を提唱。レーガンからジョージ・W・ブッシュまでの4人の大統領は、冷戦時代に米ロ両国が備蓄した核弾頭の削減に取り組んだ。

 しかし、核兵器の保有がもたらす安全保障を維持するということは、言うまでもなく、一撃で相手を壊滅できる能力を持つということで、欲望をかきたてられるものと言える。

 現在、米ロのほかに核兵器を保有する国は、英国、フランス、中国、インド、イスラエル、パキスタン、北朝鮮で、イランも核保有国の仲間入りを狙っているとみられる。また、敵を攻撃するために核兵器を手に入れたいと考える武装グループもいる。

 オバマ大統領は、5日のプラハでの演説で「米国が核兵器のない世界の平和と安全を実現するために取り組んでいくと、はっきりと信念を持って宣言する」とし、「すぐにたどり着けるゴールではない。私が生きている間には、おそらく無理だろう。忍耐と粘り強さが必要だ。しかし、わたしたちは、世界は何も変わらないという声を無視しなければならない」などと訴えた。

 核問題の専門家たちは、オバマ大統領の政策が過去の大統領の上を行くものとみる。戦略国際問題研究所の核専門家、クラーク・マードック氏は、核兵器のない世界という目標を外交政策の中心に置いている点で、オバマ大統領が前任の大統領らをしのぐとしている。

 「これはオバマ氏にとって完全な政治的課題。わたしが思うに、率直に努力をしようとしており、それが過去の試みとは違うところ」と同氏は語る。

 <あらゆる人の究極の野望>

 ブッシュ前大統領も、ロシアとの戦略兵器削減交渉を拡大しようとしたが、オバマ大統領はさらに、包括的核実験禁止条約(CTBT)への批准を積極的に進めると公約している。

 CTBTはすべての核実験を禁止する国際条約で、1996年に国連特別総会で採択されたが、まだ発効していない。米上院は1999年に条約への批准を否決。オバマ大統領は、批准について再考するよう上院に要請する構えだ。

 ブッシュ前政権時代の国連大使で、タカ派で知られるジョン・ボルトン氏は、オバマ大統領が掲げる核兵器のない世界という目標は「あらゆる人の究極の野望」と指摘。しかし、「核兵器を廃絶するという考えは現実的でない」と断じる。

 またボルトン氏は、ミサイル実験を行ったばかりの北朝鮮が交戦姿勢を増長させ、イランも核開発を進めているとされる中で、オバマ大統領の試みは空々しく聞こえると言う。

 「新しい条約を作れば、今目の前にある脅威に対処できるというものではない。米国も条約ならたくさん批准している。しかし、北朝鮮やイランのようにすべて合意しておきながら、繰り返し約束を破る国と対峙(たいじ)しているのだ」と語気を強める。

 軍事情報などを提供するGlobalSecurity.orgのジョン・パイク氏は、オバマ大統領の政策は歓迎すべきものだが、「核を廃絶したいと言うのは簡単だが、実際にその方法を見つけるのは難しい」と語る。

 「核保有国は対外安全保障を理由に核兵器を持っている。そういう国を説得することができるだろうか。その可能性はある。しかし、すぐには無理だろう」と、交渉の難しさを予想する。

 米シンクタンク、アメリカ進歩センターの外交専門家で、クリントン政権下で国家安全保障会議の報道官を務めたP.J.クローリー氏は、1つの大きな目標として、北朝鮮とイランの核開発計画を背景に懸念されるアジアと中東での軍拡競争の阻止を挙げる。

 クローリー氏は、「もし核兵器への依存が広がっているなら、核が悪の手に渡ってしまうのを防ぐことはますます難しくなる」と危ぶみ、オバマ大統領が掲げる「核兵器のない世界」への道のりが前途多難となる可能性を示した。

<原文>

ANALYSIS-Can Obama persuade world on nuclear arms?
Tue Apr 7, 2009 12:57pm EDT
By Steve Holland
http://www.reuters.com/article/latestCrisis/idUSN07465801

WASHINGTON, April 7 (Reuters) - U.S. presidents for decades have have sought nuclear disarmament. Now Barack Obama is bringing his "Yes we can" idealism to the goal.

Will his effort be any different from past attempts? Some experts say yes, because he is making it a centerpiece of his foreign policy.

Ronald Reagan called for the abolishment of "all nuclear weapons." Reagan and subsequent presidents George H.W. Bush, Bill Clinton and George W. Bush all pursued American and Russian reductions in Cold War stockpiles of nuclear warheads.

But the prospect of having the security that possession of a nuclear weapon may provide is tantalizing, not to mention the ability to eliminate enemies with one mushroom cloud.

Britain, France, China, India, Israel, Pakistan and North Korea also have nuclear weapons, and Iran is suspected of wanting to join the club, along with militant groups who would love a nuclear bomb to attack the people they hate.

"So today, I state clearly and with conviction America's commitment to seek the peace and security of a world without nuclear weapons," Obama said on Sunday in Prague.

"I'm not naive. This goal will not be reached quickly, perhaps not in my lifetime," Obama said. "It will take patience and persistence. But now we, too, must ignore the voices who tell us that the world cannot change. We have to insist, 'Yes we can.'"

Nuclear policy experts said Obama's policy appeared to go beyond that of past presidents.

Clark Murdock, a nuclear expert at the Center for Strategic and International Studies think tank, said Obama had surpassed his predecessors by putting the goal of a world free of nuclear weapons at the center of his foreign policy.

"This is a full agenda that he has said he would pursue. And so in my mind it is the sincerity of the effort that distinguishes it from past efforts," Murdock said.

'EVERYONE'S ULTIMATE AMBITION'

While Bush, like Obama, favored extending strategic arms reduction talks with Russia, Obama goes a step further by vowing to aggressively pursue U.S. ratification of the Comprehensive Test Ban Treaty.

The treaty bans all nuclear explosions. The U.N. General Assembly adopted it in 1996 but it has yet to take force. The U.S. Senate rejected ratification of it in 1999. Obama has said he would ask the Senate to reconsider it.

John Bolton, who was a combative U.S. ambassador to the United Nations under George W. Bush, said Obama's goal of a nuclear-free world was "everyone's ultimate ambition."

But, Bolton said, "I don't think it's realistic to think nuclear weapons will disappear for a long, long time, not until the lion lays down with the lamb."

Bolton said Obama's effort rings hollow given North Korea's increasing belligerence -- launching a nuclear-capable missile over the weekend -- and Iran's suspected pursuit of a bomb.

"You're not going to deal with the threats currently before us by creating new treaty systems. We have plenty of treaties, but we are confronted by states like North Korea and Iran that make all kinds of agreements but proceed to break their word," Bolton said.

John Pike, an expert on defense policy as director of GlobalSecurity.org, said Obama's policy was welcome but that "it is a lot easier to say you want to get rid of them than to figure out how to do it."

"All of these countries have nuclear weapons for ... external security reasons. Can they be talked out of them? Yes, possibly. Any time soon? I don't think so," he said.

P.J. Crowley, a foreign policy expert at the Center for American Progress think tank and a National Security Council spokesman in the Clinton White House, said one major goal is to head off an arms race in Asia and the Middle East that could arise due to the nuclear programs of North Korea and Iran.

"If you're seeing an expansion in the reliance on nuclear weapons, then it makes it that much more difficult to prevent them from getting into the wrong hands," he said.