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「利米・活米という作法」 親米、反米、新反米を越えて2010/09/13 09:04

「利米・活米という作法」 親米、反米、新反米を越えて テレビ朝日:基地移設反対派が勝利 政府移設作業が困難により


米同時多発テロ(01年)から9年。その間にアフガニスタンとイラクで悲惨な戦争。それを率いたのがおサルのブッシュとくれば、今なお反米感情が残っていても不思議ではない。特に感受性豊かな時期にテレビのニュースでその怪しさを目の当たりにした若い世代ならなおさらのこと。

反米も日本の場合はさまざま。「あの戦争で日本をボロボロにしやがって」の保守系反米や「米帝」叫んだ左派の団塊系反米などなど。そして、米同時多発テロをきっかけに新反米が登場。

新反米といっても保守系反米と団塊系反米などがミックスされたようなもの。しかし、民主党団塊政権誕生によって団塊系反米好みの新反米がピョコンと飛び出してくる。その存在が目立ってきたのはもちろん普天間基地移設問題。若者たちの支持を集めて、過激な反米論を繰り返したことから、私の友人などは彼らのことを日本のタリバンと呼んでいる。

新反米派のどこが過激なのか。それは新反米こそ正しい道と固く信じていること。そして、反米ではない人すべてを親米=悪と見なす癖がある。

また、民主党団塊政権に倣って内ゲバ大好き。「県外・国外移設」を主張していた頃の鳩山由紀夫前首相はみんなでヨイショ。ところが鳩山は二転三転。結局自民党政権と同様の辺野古移設回帰に決まった途端に裏切り者扱い。

諦めかけたその時、彼らの前に現れた救世主が小沢一郎。まるで小沢を反米の神様のように慕っている姿はまさに異様。小沢を教祖と崇める信者の姿。

小沢の民主党代表選出馬が決まるや否や、菅直人首相なんてボロクソ。「米国の手先」か「主人=米国のご機嫌取り」であるかのようにネットを通じて攻撃。その手口はまるで北朝鮮。ブッシュ政権のネオコンにも共通するものがある。

「小沢さんはいつから反米になったんだ?」などと疑問を抱きつつ、「親中そうだから反米そうなのか」と単純に考えた方がよさそう。小沢首相誕生となった場合、さすがに小沢とて米国重視の現実路線になるだろう。その時はまた裏切り者と呼ぶかもしれない。

そもそも今の日本で彼ら好みの反米首相誕生などあるわけがない。中にはそれを望んでいる人もいるようだが、中国の属国にでもならない限り到底無理。また、歴代首相に「米国の手先」と呼んでいいような人などいない。確かに不満は残るが、あの小泉純一郎だって国のことを想って苦渋の決断をしただけ。「米国の手先」や「米国のポチ」ではあまりにも失礼過ぎる。

彼らの勘違いがどこから来るのか。それは、先に指摘したように「反米ではない人すべてを親米=悪と見なす癖」が原因。いささか幼いところがある彼らのために新たな表現を考えることにした。どちらも同じような意味だが、定着を狙って二本立て。

利米・・・米国を利用すること
活米・・・米国を活用すること

私などは親米でもなければ反米でもない。明らかに利米派・活米派。歴代首相もほとんどが利米派・活米派。「駐留軍=番犬」論の吉田茂などは天下の利米派・活米派。日本に卑屈な親米派などいない。そう考える君たちのほうが余程卑屈。

確かに今は若者たちの支持を得られるかもしれない。しかし、君たちが騒げば騒ぐほど、民主主義の恩恵を正しく理解している良識ある大人たちは去って行く。最大の問題は日本の国益に反すること。君たちの存在を喜んでいるのは中国や北朝鮮だけだ。

もう米国にこだわる時代は終わったのか。沖縄と日本政府の関係がぎくしゃくする中、中国では「沖縄を返せ」の声が強まっている。そして今、名護市議選の基地移設反対派勝利の第一報を受けて、中朝では祝杯を交わす音が鳴り響く。

赤く染まりつつある沖縄にも新反米派の中にも、正義感あふれる純粋な人たちに混じって本物の工作員の姿が見え隠れ。そこにはなにやら小沢絡んだ大仕掛け。日本に戦後最大の危機迫る。

はたして幼い彼らに「中朝の手先」や「主人=中国のご機嫌取り」と呼ばれる覚悟はできているのだろうか。まだ間に合う。今なら若気の至りで許される。


<画像引用>

基地移設反対派が勝利 政府移設作業が困難に
http://news.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/200913000.html