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おかんに学ぶ「利米・活米という作法」2010/12/16 07:55



先日大阪の実家に帰省。
NHKスペシャル「日米安保50年」を見ながら、おかんがポツリ。
昭和2年生まれのおかんの呟きをまとめておきたい。

「アメリカだけは、あんな怖い国だけは、敵に回したらあかん」

おかんの記憶には呉の海軍工場から見たきのこ雲がまだ鮮明に残っている。

このおかんはなかなか手強い。
2009年の総選挙前に行なわれた共同通信の電話世論調査。
「選挙で何を重視するか」と問われたおかん。即座にこう答えた。

「外交です」

想定していなかった回答に電話の向こうは興味津津。
なぜそう思うのかを再び問われたおかんは続ける。

「外交さえしっかりしていれば、あんな戦争に巻き込まれることはなかった」

その後1時間ほど電話での会話が続いたらしい。

戦争を知らない団塊世代のボクちゃんたちの政治。外交なんて蚊帳の外。
おかんにすれば、民主党政権が危なっかしくて見ていられないらしい。

再びNHKスペシャルを見ながら、いつもの口癖が飛び出す。

「アメリカと喧嘩したらあかん。うまいこと利用したらええんや」

「利米・活米」なる言葉もおかんの口癖から生まれたもの。
青春を戦争に奪われたおかんの世代。
「反戦、反核、反米」ごっこに興じた団塊世代のボクちゃんたちとは重みが違う。

「うまいこと利用したらええんや」・・・それは吉田茂の番犬論に通じる。
戦争を知る人たちの悲しくもしたたかな知恵をなぜ学ぼうとしないのか。


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