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左旋回からの出口うかがう英国総選挙、労働党マニフェストに微笑む中国共産党2010/04/15 09:56

左旋回からの出口うかがう英国総選挙、労働党マニフェストに微笑む中国共産党


マニフェスト(政権公約)を掲げる選挙手法の本家とされる英国。5月6日の総選挙を前に与党労働党と最大野党保守党がマニフェストを揃って公表。

はたして43歳という若きデービッド・キャメロン党首率いる保守党(トーリー)が13年ぶりの政権奪還となるのか。小さな政府を志向する保守党は財政赤字削減に取り組む姿勢を強調。しかし、明確な対応策を打ち出せていない。

英国の財政赤字は国内総生産(GDP)比約12%とギリシャ(約13%)に匹敵。公的債務残高もGDPの100%。ギリシャの次の心配の種として注目が集まっている。

現在支持率で保守党がリードしているものの、最新世論調査ではその差が3ポイントにまで縮小しているとか。また、存在感を高めているのが第3党の中道左派、自由民主党。こうした世論調査の結果は、いずれの党も過半数を獲得できず、絶対多数政党不在の「ハング・パーラメント」となる可能性を示している。

ハング・パーラメントという非常時に備えた英ポンド防衛作戦も浮上中。保守党の獲得議席が労働党を上回った場合でも、それが小差なら第3党との連立協議をまとめるまで労働党が臨時続投し、政治空白を避けるというマニュアルを官僚チームが準備しているとのこと。

ギリシャの次で怯える国は英国だけではない。IMFによれば日本の公的債務残高は2009年でGDP比218.6%。英国の総選挙は夏に参議院選挙を迎える日本にとっても他人事では済まされない。

さて、労働党のマニフェストの表紙に注目しよう。それがまるで中国共産党のポスターのようだと皮肉る英国誌も登場。民主党の参院選マニフェストの表紙も気になるところ。

経済危機下の左旋回からいち早く抜け出すのは英国となるのか。日本まだまだ先か。少なくとも11月の米中間選挙を読み解く鍵になるだろう。


<画像引用>

Labour’s manifesto cover . . . or is it a communist poster?
http://www.newstatesman.com/blogs/the-staggers/2010/04/labour-manifesto-team-chairman


<関連記事>

非常時の英ポンド防衛作戦浮上(海外とっておき)
http://bit.ly/bsLs8Y