園田義明めも。

米政府はシティグループの普通株を最大４０％取得する可能性が浮上。
すでに計４５０億ドル（約４兆２０００億円）の公的支援を受けており、
最終的にはどこまで膨らむのやら。
しかも、バンク・オブ・アメリカも控えています。

一方でゼネラル・モーターズ（ＧＭ）とクライスラーは、
いったん破綻させてから再建を目指す方向で検討を始めたとか。
その破綻処理費用は最低４００億ドル（約３兆７０００億円）と試算。

もはや米国債の大幅増発は避けられない。
ヒラリー・クリントン国務長官のアジア歴訪の目的も明確。
米国債販促ツアーだったのでしょう。

帰国の途につく際にテレビのインタビューで残したヒラリーの言葉が話題に。

「米国債は安全よ。私たちは同じ舟に乗っているの。幸いなことに漕いでいる方向も同じなのよ。」

結局、今や日本を抜いて世界最大の米国債保有国になった中国に対して、
米国債購入継続を迫ったわけです。

中国がこれを拒否するとどうなるのか。

「人権問題、特に信教の自由で騒ぐわよ。天安門事件再びになるかしら。」

このためにヒラリーが訪問していたのは、
北京市内の公認プロテスタント教会「北京市基督教海淀堂（Haidian Christian Church）」。
ここで人権活動家たちと会談していました。

クリントン元大統領もブッシュ前大統領も中国訪問時には教会を訪れていました。
もうほとんど恒例化しているわけですが、
訪れる教会の選び方がなかなか興味深かったり。

米国主導の「同舟共済」の中に完全に組み込まれた中国。
日本同様、「拒否できない中国」になりつつあります。
そろそろ、裏でこっそり「拒否できない連合」という綱渡りも必要かも。


＜画像引用＞

FT Alphaville » Blog Archive » Hillary Clinton is in China…
http://v2.ftalphaville.ft.com/blog/2009/02/23/52774/hillary-clinton-in-china/

China: Clinton To Meet Civil Leaders With Focus On Rights
http://www.mysinchew.com/node/21525


＜関連記事＞

Clinton urges China to continue buying US Treasuries
http://www.chinadaily.com.cn/bizchina/2009-02/23/content_7501240.htm

米国の舟に乗るべきか　米国債購入で中国世論二分
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090223/amr0902232145009-n1.htm

クリントン長官、北京で人権活動家ら激励
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20090223AT2M2200C22022009.html