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日経・中山淳史:日本は水素大国、燃料電池車の潜在力(真相深層)2013/08/07 07:44

日経・中山淳史:日本は水素大国、燃料電池車の潜在力(真相深層)


<関連記事>

日本は水素大国 燃料電池車の潜在力(真相深層)
2013/8/6 7:28
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD2908V_Z20C13A7SHA000/?dg=1

 ホンダと米ゼネラル・モーターズ(GM)が提携し、注目されている燃料電池車。だが、水素に立脚した社会を先取りする企業の動きは自動車の世界だけではない。実は水素が豊富な日本。新しい時代には最も近づいている国かもしれない。

■住宅に給電実験

 3年前にできた福岡県北九州市のスマートコミュニティ実証実験場。最近始まったのは車から住宅に給電する実験だ。

 使っているのはホンダが開発した燃料電池車。車で起こした電気を地域のエネルギー管理システムと連携させ、家庭に給電しながら電力をよく使う時間帯の分散が可能かどうかを調べている。

 実験場に入居するのは230世帯と50の事業所。隣接する新日鉄住金の八幡製鉄所とパイプラインでつながっており、製鉄のプロセスで生じる水素を燃料電池による発電や燃料電池車に使う。生成過程では二酸化炭素が発生しているが、通常は捨てられてしまう水素を電気にして使えば地域全体としては余計な化石燃料を使わずに済む、とのコンセプトだ。

 発電、熱利用、貯蔵。水素の活用法は多数ある。例えば、使う時間帯を分散して余った電力で水素をつくり、保存すれば家庭用発電機や燃料電池車に回せる。太陽光など再生可能エネルギーで水素をつくれば、さらに二酸化炭素を出さない循環が生まれる。

 自治体などが主導するこうした実験場は国内に4カ所あり、石油会社や重電、自動車、鉄鋼メーカーが技術開発を競う。

 実は、日本は水素大国だ。製鉄などの副生成物として大量に発生するほか、ガソリンなどを精製する際、硫黄分を取り除くためにつくる大量の水素が今後は製油所の縮小で余剰になる。日本の生産能力は年間約360億立方メートル。これに対し、石化や産業ガス、ロケット燃料などで使われる総需要は約半分だ。

 余剰の能力を生かせないか。これを使えば例えば水素で動く燃料電池車が年間1500万台動かせる計算。日本は厳しい二酸化炭素の削減目標に挑み、東日本大震災の後は天然ガスの輸入増加で貿易収支の改善が課題になっている。

 企業はすでに水素社会をにらんだ商品づくりを急いでいる。例えば燃料電池を使った家庭用発電機(エネファーム)は国の補助で2009年から普及が進み、設置台数は現在5万台弱。規模の拡大と材料の技術革新で最近は本体の価格が当初の4分の1程度(200万円弱)になりつつある。

 そして燃料電池車。日本には現在、実験用で約50台が走っているが、価格はいずれも1台1億円前後する。だがトヨタ自動車が15年に発売する燃料電池車は500万円程度となり、日産自動車やホンダも同水準の価格で17年までに新車を発売する見通しだ。

■課題はインフラ

 低価格化が可能なのはハイブリッド車などと燃料電池車の構造が似ているため。例えばトヨタは「プリウス」以降15年で500万台のハイブリッド車を生産し、コストの削減法には蓄積が多い。日本のメーカーに米欧メーカーから提携の申し出が多いのはこのためだ。

 燃料電池車は水素社会に向け最も期待がかかっている。仮に15年から10年で200万台を販売したとすると1年間に必要な水素は24億立方メートル(岩谷産業などの予測)。余剰の水素生産能力の1割以上を活用できる。

 もちろん課題もある。インフラの整備費は1カ所5億円以上かかる。充電施設をガソリンスタンド並みのネットワークにするのは容易ではない。

 水素社会が根づくには燃料電池車に続く大型製品の創造も不可欠だ。業界推計によれば、50年の水素需要は新規の用途開発が進むか否かで約10倍もの開きが出る。

 ただ、見方を変えれば水素利用は技術革新の余地が無限大ということでもある。水素社会実現への取り組みが欧米でも始動、新産業創造のための競争は激しくなってきた。先頭を走る日本にとっても負けられない正念場が巡ってきている。

(編集委員 中山淳史)

ソフトバンクが燃料電池に参入、あのコリン・パウエル様がいらっしゃる米ブルームエナジーと合弁2013/07/18 10:45

ソフトバンク、燃料電池に参入 あのコリン・パウエル様がいらっしゃる米ブルームエナジーと合弁

<関連記事>

ソフトバンク、燃料電池に参入 10億円投じ米VBと合弁
2013/7/18 2:00
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD170MH_X10C13A7EA2000/

 ソフトバンクは今秋にも産業用の燃料電池事業に参入する。米環境ベンチャーと組み、据え置き型の大型燃料電池を企業や病院、公共施設などに売り込む。大手電力会社の値上げが相次ぐなか産業用燃料電池のコスト競争力が高まり、普及が進む可能性が出てきた。

 燃料電池は工場やオフィスの非常用電源だけでなく、コストの安定した自家発電装置の役割が期待されている。

 ソフトバンクは20年程度の長期契約を前提に燃料電池の設備費などを利用料に上乗せして顧客の初期投資を不要にする。燃料電池ベンチャーの米ブルームエナジー(カリフォルニア州)と10億円ずつ出資し設立したブルームエナジー・ジャパン(東京・港)が事業を手掛ける。福岡市の自社オフィスで燃料電池を活用、営業を始める。

 ブルームエナジーは米航空宇宙局(NASA)向けの研究をしていた学者が立ち上げたベンチャー。都市ガスを燃料とする燃料電池で1基あたりの発電能力は200キロワットで一般家庭500軒分の電力を賄える。米グーグルや米小売り大手ウォルマート・ストアーズ、ホンダの米国拠点などに納入実績がある。

 ソフトバンクは燃料電池で発電する電力や維持費、ガス使用料、設備費をまとめ、月単位や年単位で利用料として請求する。火力発電などに比べ発電効率が高く長期契約のため、電力会社から同じ期間、電力を買う場合と比べてコストを抑えられる見通し。

 民間調査会社の富士経済によると、燃料電池の国内市場規模は2020年に約3500億円と12年比で約8倍に膨れる見通し。富士電機や三菱重工業、東芝グループなども力を入れている。


ソフトバンク、米社との合弁発表 燃料電池に参入
2013/7/18 8:41
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFL180FP_Y3A710C1000000/

 ソフトバンクは18日、米国で燃料電池を手がけるブルームエナジー(カリフォルニア州)と折半出資で合弁会社を設立し、国内で燃料電池による電力供給を始めると発表した。ブルームエナジー社の燃料電池を活用した電力供給のほか、関連機器の輸入や設置業務を担う。

 新会社「ブルームエナジージャパン」を5月に設立済みで、本社を東京・港に置いた。資本金は10億円で、資本準備金は10億円。ソフトバンクは福岡の自社ビルに10月にもブルームエナジー社の燃料電池を導入する方針。電池の営業活動はすでに始めたという。〔日経QUICKニュース(NQN)〕


<画像引用>

Board of Directors Bloom Energy
http://www.bloomenergy.com/about/board-of-directors/

Clean, Renewable Energy Bloom Energy Solid Oxide Fuel Cells_com-
http://www.bloomenergy.com/

SoftBank & Bloom Energy Form Joint Venture to Provide Clean, Reliable, and Affordable Energy to Japan
http://www.bloomenergy.com/newsroom/press-release-07-17-13/

「水しか排出しない燃料電池車」をアピールするHondaのコンセプトムーヴィー "Hands"がすばらしい2013/07/07 14:30






<関連サイト>

Honda "Hands"
https://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=Dxy4n0UT82o#at=51



2013.7.7 SUN
ホンダの65年のイノヴェイションを2分間で表現した映像
http://wired.jp/2013/07/07/honda-hands/

技術者の夢と好奇心を源に、世界最先端の製品をつくり続けてきたホンダ。そんな日本のものづくりの原点ともいえる「ホンダ・スピリッツ」を表現した映像”Honda Hands”が、なぜか英国ホンダにより制作、公開され話題を呼んでいる。この映像は、停滞する現在の日本のものづくりに、ヒントと力を与えてくれるかもしれない。

机の上に転がる、ひとつのナット。人の手がそれを拾い上げる。すると、ナットはエンジンに変わり、オートバイになる。それはさらにクルマ、船、ロボット、ジェット機と、さまざまな製品に変わっていく。イマジネーションが、最先端のテクノロジーをつくり出していく。

英国ホンダのサイトで公開されているコンセプトムーヴィー、“Honda Hands”は、技術者の夢と好奇心から、世の中に役立つ製品を数多く生み出してきた「ホンダ・スピリッツ」を魅力的に表現している。

この映像に登場するのは、「世界を変えた」次のようなホンダの製品だ。

誰でも乗れるバイク、スーパーカブ。1958年の登場以後、世界中で販売され、人類史上最も多く販売された乗り物になった。ホンダの代名詞的製品。

悲願のマン島TTレースを制したロードレーサー、2RC143。1961年の世界グランプリで「コンストラクターズ・チャンピオンシップ」をホンダにもたらした名機。

世界初の「環境にやさしいクルマ」、シビック。当時、実現不可能と言われた環境基準「マスキー法」を、世界で初めてクリアした。

公道で走れるF1カー、NSX。オールアルミニウムのモノコックボディ、戦闘機をモチーフとしたキャノピー等、先進のテクノロジーとデザインを詰め込んだスーパーカー。

世界最速のソーラーカー、ドリーム号。初挑戦のワールド・ソーラー・チャレンジで世界新記録を樹立し、優勝した。

世界初の量産型燃料電池電気自動車、FCX クラリティ。搭載された水素燃料電池が排出するのは純水だけ、という完全ゼロ・エミッション車。

どこでも行ける全地形対応車、ATV。車でもバイクでもないユニークな乗り物は、英国南極調査隊にも利用されている。

世界初の二足歩行ロボット、ASIMO(アシモ)。人間のように歩き、走る二足歩行ロボットは、世界中の人気者になった。

ホンダ初の航空機、ホンダジェット。燃費や居住性を改善するため主翼上面にエンジンを設置するなど、斬新な技術が取り入れられたビジネスジェット。

映像に登場するこれらの製品は、いずれも「世界初」「世界最高」のものばかりだ。もしホンダが実現していなかったら、いま、この世の中に存在していないかもしれない。

ひとつのナットが、人の手によっていままでにない製品に変わっていく。このコンセプトムーヴィーが表すように、技術者の夢と好奇心から、世の中に貢献するイノヴェイションを生み出し続けてきたホンダ。日本の製造業が目標を失いつつあるいま、「ものづくりとは、世の中の役に立つ想像力である」と言う本田宗一郎の言葉を、わたしたちはもう一度思い出すべきかもしれない。

そして何より残念なことは、“Honda Hands”のような、ものづくりの理念や先進性をセンスよく、魅力的に伝えるコンテンツが、母国日本からではなくイギリスから発信されている、ということだ。優れたテクノロジーや製品の開発だけでなく、それを伝え、支え、時に刺激を与えるメディアもまた、「科学技術立国日本」復興のための重要な要素のはずだ。手遅れになる前に、早くそのことに気づいてほしいものだ。

「燃料電池車」主戦場に、トヨタの2014年500万円程度に恐れ戦くホンダとGM、動向気になる韓国・現代自動車2013/07/03 07:17

「燃料電池車」主戦場に、トヨタの2014年500万円程度に恐れ戦くホンダとGM、動向気になる韓国・現代自動車


<関連記事>

燃料電池車 主戦場に ホンダ、GMと提携 (画像引用)
開発へ世界3陣営
2013/7/3 0:59
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD020H1_S3A700C1EA2000/?dg=1

 ホンダと米ゼネラル・モーターズ(GM)は2日、燃料電池車などの共同開発で提携すると正式発表した。両社の提携で燃料電池車の開発は、トヨタ自動車と独BMWのグループなど大きく3グループに集約される。ホンダとGMは同分野の豊富な特許を生かして開発を加速する。開発競争が激化することで製造コストはさらに下がりそうだ。

 燃料電池車は水素と酸素を反応させて電気を起こしてモーターを回す。次世代エコカーの一つである電気自動車(EV)に比べ、燃料の補給時間が短く走行距離も長い。ハイブリッド車(HV)やEVが化石燃料などで発生させた電気を動力源にしているのに対し、燃料電池車の燃料は自然界に無尽蔵にある水素と酸素で排出するのも水だけ。次世代エコカーの大本命と目され、数年後の量産化を目指して各メーカーが開発にしのぎを削っている。

 燃料電池車は2002年、トヨタとホンダが世界で初めて発売した。当時の製造コストは1台1億円以上。その後、水素と酸素の反応を促す触媒に使う白金の使用量を大きく削減するなどの技術革新で、製造コストは劇的に下がった。トヨタは15年をめどにセダンタイプの燃料電池車を500万円程度で投入するとみられる。

■巨額の費用軽減

 一方で量産化には巨額の費用がかかるため合従連衡の動きも急だ。トヨタは13年1月、BMWとの共同開発を発表した。さらに同月、日産自動車も独ダイムラーや米フォード・モーターとの共同開発を公表した。

 その中で動向が注目されていたのがホンダとGMだ。12年実績で世界販売約380万台のホンダにとって燃料電池システムの開発費負担は小さくない。世界販売約930万台のGMと組み、20年をめどに互いの販売する車両に搭載していけば、負担が軽減されると判断した。


 各国で導入される環境規制も両社の提携の背景にある。米カリフォルニア州は自動車メーカーに対し、州内で販売する自動車の一定割合をHVやEVなど有害物質の排出が少ない「ゼロ・エミッション車」とすることを義務付ける方針。今後各国で燃費規制が強化され、従来のエンジン車では販売できない国・地域が出る恐れもある。

 ライバルのトヨタはHVでの技術を最大限に生かして燃料電池車開発でも急速に技術力を高めている。トヨタが強みを持つHVと燃料電池車は電気モーターなど多くの部品を共有できる。HVの量産効果を生かすことで、燃料電池車の製造コストも引き下げられる。

 トヨタはBMWと20年をめどに新たな燃料電池の基本システムを開発する方針だ。BMWは水素ボンベなどに使う軽量素材「炭素繊維」関連の技術に強みを持ち、互いの技術を持ち寄って開発を加速する。

■特許の強み活用

 ホンダとGMも同様の相乗効果を狙う。特許分析サービスのパテント・リザルト(東京・台東)によると、米国で公開された燃料電池分野の特許の総合力で、GMは首位でホンダは3位。GMは燃料電池の腐食防止技術など、ホンダは水素と酸素を反応させる技術などで優位性を持つ。

 2社の提携は、互いの特許を持ち寄って開発することを可能にし「今後の国際的な勢力図への影響は大きい」(パテント・リザルト)とみられる。3グループ間の開発競争の激化は量産技術の革新と製造コストの削減につながり、消費者にとってもメリットになる。

 富士経済(東京・中央)によると、燃料電池車の世界市場規模(車両の出荷金額)は13年度は15億円にすぎないが、25年度には2兆9100億円まで急伸する見込みだ。


ホンダ、GM:燃料電池車で提携-システム共同開発へ
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MPB8W26KLVRC01.html

7月2日(ブルームバーグ):ホンダ と米ゼネラルモーターズ(GM )は、燃料電池電気自動車(FCEV)の普及を促進するため、次世代型燃料電池や水素貯蔵システムの共同開発で合意し、提携契約を締結した。2020年ごろの実用化を目指す。

両社の発表資料によると、小型・軽量、高性能で低コストな燃料電池システムと水素貯蔵システムの開発が可能になり、規模のメリットで一層のコスト削減が期待できるという。両社は米国で02-12年に燃料電池に関する特許を1200以上も保有し、それぞれ1、2位にあり、FCEV開発のリーディングカンパニー。

FCEVは水素を使って電気を作り出して走る。二酸化炭素や有害な排気ガスを出さないため、世界の主要メーカーが開発を進めている。ホンダはすでに、新型水素燃料電池車「FCXクラリティ」を官公庁や法人向けにリース販売している。

また、環境技術の分野では、自動車各社が提携に乗り出している。例えば、トヨタ自動車 と独BMW は環境分野で協力し、燃料電池(FC)などの共同開発を進めている。こうした中、ホンダはこれまで、提携に慎重な姿勢だった。ホンダ広報担当の北條毅氏は電話取材に対し、他社との提携に関して、環境技術の分野で最近、大きな提携はなかったとコメントした。

GMのダン・アカーソン最高経営責任者(CEO)は発表文で「この2社で共同開発することが最善の方法であることを確信している」とコメント。ホンダの伊東孝紳社長も「両社の得意技術を融合させて、高性能で低コストの燃料電池システムを共同開発する提携に至ったことをうれしく思う」と述べた。

祝!=燃料電池車、国際基準に日本案、国連部会で正式合意2013/06/28 06:58



<関連記事>

安全基準に日本案、燃料電池車、米欧など採用、国連部会で各国合意へ。
2013/06/23 日本経済新聞 朝刊

 日本や米国、欧州連合(EU)など33カ国・地域は今週、燃料電池車の安全性の国際基準で日本案を採用する。日本車メーカーは国内仕様のまま輸出できる。政府は走行実験の手続きを簡素化してトヨタ自動車や日産自動車などメーカーの開発を促す。約10年で3兆円に拡大すると見込まれる世界市場のシェア獲得に向け日本メーカーが攻勢に出る。(関連記事3面に)

 燃料電池車は燃料電池で酸素と水素を反応させて電気を作ってモーターを回し、それを動力にする。走行中の排ガスはゼロで次世代自動車のなかでも環境性能が高い。電気自動車(EV)より走行距離も長いと期待されている。普及に向けては水素の爆発を防ぐ安全基準が課題だった。

 このほど国連が示した燃料電池車の安全基準は最終案の大部分に日本の提案が盛り込まれた。24~28日にスイス・ジュネーブで開く国連の作業部会で各国が正式に合意する。中国やインドなど新興国も合意する。

 日本は2005年に主要国で最も早く安全基準を作り、当初から日本案を軸に交渉が進んでいた。国際基準が決まると各国は国内法を制定・改正して国内基準もそろえる。

 日本案の安全基準は、車に搭載する燃料電池から水を排出する配管内の水素濃度の上限を4%にする。4%に達すると水素の注入を遮断し爆発を防ぐ仕組みを義務付ける。容器内の圧力を高めたり、低くしたりする作業を2万2千回繰り返しても容器が変形しないよう耐久性も検査する。

 トヨタや日産、ホンダなど各社は日本で15年に本格的な販売を計画している。トヨタは15年に米国でも販売を始める計画だ。

 日本案が国際基準になると輸出先の国・地域に合わせて仕様を変える必要がなくなる。トヨタは「国際基準が明確になれば量産体制を確立しやすくなる」としている。各社は10年前に1台1億円だった燃料電池車の価格を500万円程度に引き下げて普及させる考えだ。

 政府は規制緩和で燃料電池車の普及を後押しする。国土交通相の認定が必要な公道での走行実験で、手続きにかかる期間を8週間から6週間に短縮。自動車メーカーの技術革新を後押しする。


燃料電池車、国際基準に日本案 国連フォーラムが採択
http://www.47news.jp/CN/201306/CN2013062701001890.html

 【ジュネーブ共同】自動車の安全対策などに関する国際基準を策定する国連欧州経済委員会のフォーラムは27日、ジュネーブの国連欧州本部で会合を開き、燃料電池車の安全基準案を全会一致で採択、基準の大部分に日本の案が採用された。

 燃料電池車は温室効果ガスをほとんど排出せず、環境に優しい「究極のエコカー」と注目されている。日本の基準採用で、国内各メーカーは輸出が容易になり、国際的なシェア獲得で優位に立てそうだ。

 各社は2015年ごろに量産車の市販開始を目指しており、世界販売台数は25年でも130万台程度の見通し。日本政府は今月、「世界最速普及」方針を閣議決定した。2013/06/27 21:14 【共同通信】


燃料電池車に日本の安全基準採用 国連部会で正式合意
2013/6/27 22:39
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDF27017_X20C13A6EE8000/

 日本や米国、欧州連合(EU)など33カ国・地域は27日、スイス・ジュネーブで国連の作業部会を開き、燃料電池車の安全性を規定する国際基準に日本案を採用することで正式合意した。日本車メーカーは国内仕様のまま輸出できるようになり海外市場の開拓に追い風となる。

 水素を燃料とする燃料電池車は1回の補充で走行できる距離がガソリン車並みで利便性が高い。各社は2015年をめどに本格的に販売を始める方針で開発競争が激化している。

日経:燃料電池車、国際安全基準に日本案、国連部会で各国合意へ2013/06/23 08:12

日経:燃料電池車、国際安全基準に日本案、国連部会で各国合意へ


<関連記事>

燃料電池車、国際安全基準に日本案 米欧など採用
国連部会で各国合意へ (画像引用)
2013/6/23 2:00
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDF2200O_S3A620C1MM8000/?dg=1

 日本や米国、欧州連合(EU)など33カ国・地域は今週、燃料電池車の安全性の国際基準で日本案を採用する。日本車メーカーは国内仕様のまま輸出できる。政府は走行実験の手続きを簡素化してトヨタ自動車や日産自動車などメーカーの開発を促す。約10年で3兆円に拡大すると見込まれる世界市場のシェア獲得に向け日本メーカーが攻勢に出る。

 燃料電池車は燃料電池で酸素と水素を反応させて電気を作ってモーターを回し、それを動力にする。走行中の排ガスはゼロで次世代自動車のなかでも環境性能が高い。電気自動車(EV)より走行距離も長いと期待されている。普及に向けては水素の爆発を防ぐ安全基準が課題だった。

 このほど国連が示した燃料電池車の安全基準は最終案の大部分に日本の提案が盛り込まれた。24~28日にスイス・ジュネーブで開く国連の作業部会で各国が正式に合意する。中国やインドなど新興国も合意する。

 日本は2005年に主要国で最も早く安全基準を作り、当初から日本案を軸に交渉が進んでいた。国際基準が決まると各国は国内法を制定・改正して国内基準もそろえる。

 日本案の安全基準は、車に搭載する燃料電池から水を排出する配管内の水素濃度の上限を4%にする。4%に達すると水素の注入を遮断し爆発を防ぐ仕組みを義務付ける。容器内の圧力を高めたり、低くしたりする作業を2万2千回繰り返しても容器が変形しないよう耐久性も検査する。

 トヨタや日産、ホンダなど各社は日本で15年に本格的な販売を計画している。トヨタは15年に米国でも販売を始める計画だ。

 日本案が国際基準になると輸出先の国・地域に合わせて仕様を変える必要がなくなる。トヨタは「国際基準が明確になれば量産体制を確立しやすくなる」としている。各社は10年前に1台1億円だった燃料電池車の価格を500万円程度に引き下げて普及させる考えだ。

 政府は規制緩和で燃料電池車の普及を後押しする。国土交通相の認定が必要な公道での走行実験で、手続きにかかる期間を8週間から6週間に短縮。自動車メーカーの技術革新を後押しする。


成長市場の燃料電池車、日本に追い風 国際基準採用
2013/6/23 2:00
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDF2200P_S3A620C1NN1000/

 燃料電池車の安全性に関する国際基準に日本案が採用されるのは、日本車メーカーにとって有望な成長市場の獲得に向け追い風になる。調査会社の富士経済(東京・中央)によると、燃料電池車の世界市場は2025年度に2兆9100億円になり、11年度の3億円から急拡大する。販売台数も40台から130万台超に増える見通しだ。

 次世代自動車では、電気自動車が先行して普及しつつある。ただ、走行距離が200キロ~300キロメートルと短いほか、充電に時間がかかり販売が伸び悩んでいる。

 燃料電池車はガソリン車並みの走行距離を誇る。トヨタ自動車は15年までに水素を一度の注入で東京と大阪の間を走行できる水準を目指している。燃料注入にかかる時間も3分程度と、数時間かかる電気自動車に比べ短い。タンクの軽量化などで課題だったコスト削減のメドもたってきた。

 課題は水素の補充拠点になる水素ステーションが未整備な点だ。建設コストは標準的な場合で、5億~6億円。ガソリンスタンドの7000万~1億円に比べコスト負担が大きい。トヨタ自動車やJX日鉱日石エネルギーなどは15年に市街地に100件の水素ステーションをつくる方針だが、燃料電池車の普及にはさらなる上積みが必要になる。

日経:燃料電池車が変える(上)1億円の車、今や500万円2013/03/20 08:42

日経:燃料電池車が変える(上)1億円の車、今や500万円


日経さんは次に「ブルーム・エナジー」のことも取り上げるかもね。


<関連記事>

燃料電池車が変える(上)1億円の車、今や500万円 (画像引用)
2013/3/20付
http://www.nikkei.com/article/DGKDZO53026230Q3A320C1MM8000/

 ガソリン車より長い距離を走り、空気を汚さない。究極の自動車といわれる燃料電池車が2015年にまず500万円台の価格で売り出される。暮らしや産業は大きく変わる。日本のエネルギー問題や貿易収支にも影響を与えそうだ。

市販まで2年

 「今年と来年しかないぞ」。北海道士別市にあるトヨタ自動車のテストコース。氷点下10度を下回る厳寒のなか、燃料電池車の実証実験が進んでいる。昨年夏には猛暑の米ネバダ砂漠での公道実験も実施。市販開始を2年後に控え、開発は最終段階に入った。

 埼玉県庁の敷地内。「究極のクリーンエネルギー」の実験がホンダを中心に進む。屋上に設置した太陽電池で発電し、水道水を電気分解して発生した水素を燃料電池車に充填する。

 ホンダと共同で実証事業に取り組む岩谷産業の宮崎淳・水素エネルギー部長は「燃料電池車はもはや将来の技術ではない。ホンダが量産を始める2年後には必ず実用化する」と意気込む。

 ガソリン価格の高騰や環境問題。自動車各社は突破口を電気自動車に求めたが、航続距離や充電時間などの問題が明らかになるにつれ、販売は低迷。原子力発電所の稼働再開が不透明ななかで普及の前提も揺れた。

 代わりに脚光を浴び始めたのが燃料電池車だ。燃料は水素。空気中の酸素と反応させて水になる時のエネルギーでモーターを動かす。燃料充填にかかる時間はガソリンの給油と同じ、航続距離はガソリン車と変わらないか、それ以上になる。

 燃料電池車は10年前にも注目されたことがある。だが、当時の価格は1台1億円。それが今回は500万円程度にまで安くなる。バッテリーに相当する燃料スタックや水素と酸素の反応を高める触媒、水素タンクなどで技術革新が起きた。

 例えば、高圧の水素をためる水素タンク。炭素繊維をタンクに巻き付ける技術を開発し、強くて小型軽量の製品ができた。炭素繊維は日本のお家芸。「海外メーカーにはなかなかまねできない」とトヨタの内山田竹志副会長は話す。

 車体には政府が補助金の設定も検討している。15年の発売時には、400万円程度まで安くなる可能性もある。

経済効果2.7兆円

 市販化に向け、自動車各社の動きは慌ただしくなった。1月にトヨタが独BMWと燃料電池車の共同開発で合意。その4日後には日産自動車と仏ルノーの連合が独ダイムラー、米フォード・モーターと提携した。

 デロイトトーマツコンサルティングによると25年には市場の5%程度、30年には10%が燃料電池車に置き換わる見通し。25年までに2.7兆円の経済波及効果もある。燃料スタックや充填設備関連で新産業が生まれる。

 新型天然ガスの「シェール革命」に沸く北米。石油の可採年数は40年伸びたとされるが、ひそかに注目されているのは燃料電池開発の草分け、カナダのバラード・パワー・システムズだ。

 現在、大株主に名を連ねるのは米テキサス州の運用大手ディメンショナル・ファンド・アドバイザーズ。「技術革新の地平を開拓する」との目的を掲げ、小型株の運用に定評がある。

 バラードは足元の収益が好調とはいえない。だが米国でもいずれは二酸化炭素(CO2)の排出が問題になりかねず、将来の市場拡大をにらんで投資に動いた。欧州でもバラードに注目する投資会社が多い。新技術に敏感な米欧マネーがシェール革命の先をにらんで動く。産業が変わる兆しは少しずつ強まってきた。

ヒュンダイ、水素燃料電池車量産へ2013/02/27 08:09

ヒュンダイ、水素燃料電池車量産へ


<カラスの呟き>

昨年トヨタの偉いさんとお話したときも、
FCVで怖いのは米独メーカーやホンダや日産ではなく、
ヒュンダイだと申しておりました。
https://twitter.com/YS_KARASU/status/297342036070240256


<関連記事>

現代車、水素燃料電池車量産へ…世界初
2013年02月26日17時43分 (画像引用)
http://japanese.joins.com/article/808/168808.html?servcode=800&sectcode=860

現代車が26日、蔚山工場内の水素燃料電池車専用生産工場で、「水素燃料電池車世界初量産記念式」を開いた。

現代車は欧州をはじめとする世界市場を眺めながら、2015年までにまず1000台ほど販売する計画だ。

現代車の水素燃料電池車量産体制構築は、2015年以降に量産予定のベンツ・GM・トヨタなどグローバル企業に比べて2年以上早く、他社との競争で主導権を握ることになった。 .


Hyundai to mass produce hydrogen fuel cell cars this week
http://english.yonhapnews.co.kr/business/2013/02/26/83/0501000000AEN20130226009100320F.HTML

SEOUL, Feb. 26 (Yonhap) -- Hyundai Motor Co., South Korea's top automaker, said Tuesday that it will start mass production of cars powered by hydrogen this week for the first time in the world.

Hyundai Motor said it will roll out hydrogen fuel cell versions of its popular Tucson ix sport utility vehicle at its plant in the southeastern city of Ulsan starting Friday, and plans to sell 1,000 units around the world, including Europe, by 2015.

Hyundai Motor said it plans to sell 15 hydrogen fuel cell cars and two other units to Denmark and Sweden in April, respectively.

A fuel-cell car emits only water as it converts hydrogen into electricity, a technological advance that could eventually reduce heavy reliance on internal combustion engines that produce greenhouse gases largely responsible for global warming.

Hyundai said its fuel-cell cars can run 594 kilometers before needing to be refueled.

"We expect to realize an environmentally friendly era more quickly through the mass production of hydrogen fuel cell cars for the first time in the world," Hyundai Motor Vice Chairman Kim Eok-jo in a ceremony in Ulsan.

Hyundai Motor claims it stays at least two years ahead of its competitors, including Daimler-Benz and General Motors, in indigenous technology and know-how for making hydrogen fuel-cell cars, a move that could help strengthen Hyundai Motor's position in the growing competition to make zero-emission cars.

Daimler-Benz, General Motors and Toyota Motor plan to roll out fuel-cell vehicles commercially after 2015, according to Hyundai Motor.

Ulsan Mayor Park Maeng-woo praised the planned mass production of hydrogen fuel cell cars as "a milestone event" for the auto industry around the world. He pledged to expand refueling stations, though he did not elaborate on details.

Currently, South Korea has 13 refueling stations for hydrogen gas.


Hyundai Becomes First Company to Mass Produce Hydrogen Fuel Cell Cars
http://www.usnews.com/news/articles/2013/02/26/hyundai-becomes-first-company-to-mass-produce-hydrogen-fuel-cell-cars