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日経春秋:一万田尚登「日銀は鎮守の森のようにありたい」2013/04/05 07:26

日経春秋:一万田尚登「日銀は鎮守の森のようにありたい」


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春秋 (画像引用)
2013/4/5付
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO53614410V00C13A4MM8000/

 土地の守り神をまつった社を取り囲むようにして、木々がうっそうと生い茂る。日本は各地に鎮守の森が残っている。終戦の翌年に日銀総裁に就任した一万田尚登氏も、その静かで落ち着いた様子にひかれた一人だ。「日銀は鎮守の森のようにありたい」と言っていた。

▼戦後のインフレを抑え込み、産業復興の資金手当てにも力を入れたのが一万田氏だ。GHQ(連合国軍総司令部)から一目置かれ、権勢をふるい、言動を経営者は注視した。ただ本人は「日銀が注目されるのは経済が悪いときだ。目立たないのが一番」と考えていたという。それで「鎮守の森」になぞらえてみたのだろう。

▼黒田東彦新総裁が率いる日銀が本格的に動きだした。世の中に出回るお金を増やし、企業や家庭が借りやすくする金融緩和では新しい手法を打ち出し、市場は大きく反応した。デフレ脱却へ向けて日銀が打つ手は各国の経済に影響を与え、黒田氏の発言には世界の耳目が集まる。「静かに目立たず」とは、とてもいかない。

▼植物生態学者、宮脇昭氏の著書「鎮守の森」によれば、古くからその土地に根を張ってきた木々は災害に強く、地震や台風でも倒れない。日銀が頼りにされるのも、今が苦境脱出への正念場だからだろう。企業がもうける力をもっとつけて、日銀が「鎮守の森」のように、後ろでどっしり構えていればいい日はいつ来るか。

コメント

_ アフレコ ― 2013/04/05 16:57

>黒田氏の発言には世界の耳目が集まる。「静かに目立たず」とは、とてもいかない。

世界的に注目の的ですね。最近は、高橋是清蔵相の日銀国債引受になぞらえる形で紹介されるようになっています。この時は、国債引受で逆に長期金利が低下(デフレ下で他に投資先がなければ、需給の関係で低下してしまうようです)、景気回復によって2年でプライマリーバランスが回復したそうです。
 打ち出の小槌も1回だけなら福を呼ぶのかもしれませんが、一度でもうまくいくと何度も使いたくなるのが人の情。国力の増大に本当に役に立つ投資にだけ使ってほしいものです。

_ Y-SONODA ― 2013/04/09 06:11

アフレコさんへ

>打ち出の小槌も1回だけなら福を呼ぶのかもしれませんが、一度でもうまくいくと何度も使いたくなるのが人の情。国力の増大に本当に役に立つ投資にだけ使ってほしいものです。

若干目立ち過ぎの黒田日銀へのメッセージなんでしょうね。

それにしても鎮守の森と一万田尚登氏と宮脇昭氏をつなげたセンスは凄いと思いました。

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