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「逆ギレパンダ→ブチギレパンダ」にご用心:栁澤協二氏=「中国の唯我独尊的な外交姿勢は、人間で言えば『人格的発育障害』に該当する。一番してはいけないことは、存在を全否定する対応だ。それは、ときに暴力的な反応を引き起こしかねない」2013/02/12 08:19



<関連記事>

中国艦のFCSレーダー照射と今後
http://www.igij.org/report_FCS.html

 政府は、中国の艦艇が、東シナ海で海上自衛隊の護衛艦「ゆうだち」にFCS(Fire Control System;射撃管制システム)レーダーの電波を照射した事実を公表した。FCSレーダーを照射することは、相手を狙っていることにほかならず、場合によっては相手の反撃を正当化する危険で愚かな行為だ。かつて、イラクの飛行禁止措置を監視していた米・英空軍機が、地上から防空ミサイルの照射を受けてミサイルサイトを爆撃したのも、これとおなじ理屈だった。

 中国海軍は、これまでも、ヘリを護衛艦に近づけ、米空母の直前に急浮上するなど、ルール無視の行動をとってきたが、今回の事例は常識的に一線を超えていた。これを自制させるためにも、事実を公表したことは適切な措置だ。

 一方、中国は、3日間の沈黙の後、事案を事実無根として日本を非難する「逆切れ」の対応に出てきた。3日間沈黙したことは、党中央が事実確認に手間取り、対応に苦慮したことを物語っている。

そこから読み取れる「情報」を考えてみよう。一つには、今回の事例は、党中央の意思ではなかったということだ。04年11月の潜水艦による日本領海侵犯についても、北京は2日間沈黙していた。

 二つ目は、さすがの中国も、FCSレーダー照射がどういう意味を持つのかを理解し、国際的にまずいと認識する「常識」は持っていた、ということがあげられる。党中央は、事実を認めて謝るかシラを切るかの選択にせまられた。北京は、後者の道を選択した。

 そこで三つ目に、発足当初の習近平体制の求心力を維持するためには、今ここで日本に謝るわけにはいかない、との判断をしたということだ。中国外交部の声明は、「日本は中国に泥を塗るようなことばかりしている」と言っている。明らかに、昨年秋、野田政権が胡錦濤の反対を押し切る形で尖閣の国有化を決めたことを意識している。「安倍政権には、そういう対応を取ってほしくない」というメッセージであると同時に、「これ以上中国を追い詰めれば手痛いしっぺ返しがあるぞ」というメッセージでもある。

 さて、日本はどうするのか。小野寺五典防衛相は、証拠の開示を検討中と発言している。防衛秘密との関連もある。相手のFCSレーダーの周波数を知れば、電波妨害をすることも、レーダーの発信源に向かうミサイルを撃つことも可能だ。だが、今回はそれを相手に知らせたのだから、相手は周波数を変えて来る。それゆえ、もはや防衛秘密に配慮する必要はない。

考えるべきは、証拠を示して反論すれば、党中央として事実を否認した習近平の面子を、国際社会の面前で丸つぶれにすることだ。

 勝ち負けを言うなら、すでに日本が勝った。中国海軍は、当面、挑発的な行動を控えるだろう。だが、相手の退路を断って追いつめれば、こちらもそれなりの「代償」を覚悟しなければならない。証拠があるなら、水面下で中国側に伝え、反省しなければ公表する、と言って脅しつつ、恩を売るのが外交というものだ。それができれば、安倍政権はさらに盤石になる。

 今回もそうだが、中国の唯我独尊的な外交姿勢は、人間で言えば「人格的発育障害」に該当する。こうした「患者」に対しては、過度に諂わず、どうしてそうなったのか、どうすれば自身にとって有益なのかを客観的に考えさせる「治療」が必要だ。一番してはいけないことは、存在を全否定する対応だ。それは、ときに暴力的な反応を引き起こしかねない。               

栁澤協二 国際地政学研究所副理事長


▼Twitter - YS_KARASU

レーダー照射の中国艦、政府が動画など公開方針 : 読売新聞 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130209-OYT1T01330.htm あまりに追い詰めると、逆ギレパンダからブチギレパンダになるかもよ。公開は慎重に。
2013年2月10日 - 16:02
https://twitter.com/YS_KARASU/status/300499878285561856

再警告=あまりに追い詰めると、逆ギレパンダからブチギレパンダになるかもよ。公開は慎重に。 > レーダー照射の中国艦、政府が動画など公開方針 : 読売新聞 http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130209-OYT1T01330.htm
2013年2月11日 - 22:48
https://twitter.com/YS_KARASU/status/300964426905944064

コメント

_ 奔放な旅人 ― 2013/02/12 19:44

私は中国共産党内部からの指示が出ていると思います。
ただ、今回の件については「やり過ぎた」と言うところがあり、それで対応に苦慮したのが真実だと考えますね。
恩を売ると言うのは意味を為さないでしょう。
中国の辞書にはない言葉でしょう『恩』とか『謝罪』とか『歩み寄り』などは。
見開きにあるのが『侵略』であり、『自分の物は自分の物、人の物も自分の物』や『転んだなら何かを拾うまでは起きない』と言う事まで載っており、『世界の中心は北京であり、その中の中心が共産党』と言うのが事実上の憲法であり、『共産党の言う事行う事は正解であり正義である』とでも載っているのでしょう。
もはや発達障害と言うレベルではないでしょうね。
完全に『21世紀の精神異常者』ですよ。

※キングクリムゾンの邦題では『21世紀の精神異常者』、良い曲だ。(邦画「脳男」の番宣で流れている曲)

_ Y-SONODA ― 2013/02/13 07:33

奔放な旅人さんへ

>もはや発達障害と言うレベルではないでしょうね。
>完全に『21世紀の精神異常者』ですよ。

あはは。では北朝鮮はどうしましょうか。
同時に大暴れしそうな予感もしますね。

_ アフレコ ― 2013/02/14 09:27

宮崎正弘さんによれば、習近平の軍師のひとりは、劉少奇の息子の劉源なんだとか。
父親の劉少奇は、「戦後の東京裁判のとき」「西側の記者に盧溝橋事件について「仕掛け人は中国共産党であり、自分が現地指揮官である」と証言」したという話もある人物なんだとか。いやはや。

_ Y-SONODA ― 2013/02/16 08:33

アフレコさんへ

>盧溝橋事件について「仕掛け人は中国共産党であり、自分が現地指揮官である」と証言

このあたりはいろんな説がありますよね。
レーダー照射事件も先に日本に手を出させることが狙いだったのかも。
このあたりの謀略に嵌るとえらいことになりますよね。

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