思わせぶりな「党を割らない道はまだある&菅さんと比べかなりのものだ」発言の先にあるもの ― 2012/06/20 06:42
勢い余って党を割る者、割らない者。
さて、小沢はどちらになるのか。
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民主党内了承、前原政調会長に「一任」 (画像引用)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye5059718.html
21日以降に行われる消費増税関連法案の採決に向け、民主党内の了承を取り付けるための協議が終わりました。前原政調会長への一任を取り付けたものの、閉会しても怒号が飛び交う荒れたものとなりました。そんな中、小沢氏は鳩山氏と会談。「党を割らない道もある」と思わせぶりな発言をしたということです。
4時間にわたる激論の末、民主党の合同会議は前原政調会長が最後、反対派を押し切り一任を取り付けました。こうした対応に小沢グループら反対派は、「前原氏のやり方は乱暴だ」と厳しく批判し、反発します。
「3党合意でまとめたもの。それをただ報告させていただいて、それに対して一任するということが初めにありきということで、きのう、きょうの会議が開かれた」(民主党・東祥三衆院議員)
一方、小沢氏も動きました。
「何撮っているんだよ」(民主党・小沢一郎元代表)
同じく消費税増税法案の採決に慎重な鳩山元総理と会談し、今後の対応を協議しました。
「(民主党執行部は)国民の意思に反することをしようとしている。(Q.きょうで了承得ようとしているが?)そんな簡単じゃないでしょ」(民主党・鳩山由紀夫元首相)
会談で小沢氏は「党を割らない道はまだある」と語り、さらに野田総理に対してはこう評価しました。
「菅さん(前首相)と比べ、かなりのものだ」(民主党・小沢一郎元代表)
野田首相は20日に両院議員懇談会で改めて決意表明する見込みですが、果たして党内の分裂を避けることができるのでしょうか?(19日23:22)
民主、怒号渦巻く全体会議 怒り狂う小沢系 中間派は総崩れ
2012.6.20 01:10
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120620/stt12062001130002-n1.htm
社会保障・税一体改革関連法案の修正合意を受け、民主党の前原誠司政調会長は19日深夜、強引に「一任」を宣言し、了承手続きを終了させた。小沢一郎元代表を支持する反増税勢力の反発はすさまじく党分裂は避けられそうにない。ただ、中間派はすでに総崩れとなっており、政権を揺さぶり続けてきた「小沢台風」は次第に勢いを失いつつある。(坂井広志)
「これで議論を打ち切りたいと思います。いろいろ異論があるようですが、私に一任していただきます」
会議開始から4時間半が過ぎた午後10時すぎ、前原氏は唐突に閉会を宣言した。
「魂を自民党に売ったのか」「独裁政治だ」「民主党は自民党に入党したのか」-
小沢系が怒号を上げてひな壇に詰め寄ると、賛成派議員が立ちはだかってブロック。前原氏はもみくちゃになりながら裏口から会場を後にした。
怒りが収まらない小沢系は、アジトとする都内のホテルに集結し、結束を誓い合った。
同じホテルでは首相に近い議員が祝杯を酌み交わした。一時は反増税に傾いていた民主党の中間派が矛を収め、小沢系と距離を置き始めたからだ。
小沢鋭仁元環境相のグループで反対を明言したのは出席者約10人のうち半数程度。羽田孜元首相のグループ約15人でも反対はわずか2人だった。旧民社党グループも会合で「民主、自民、公明3党の合意は重い」として法案への賛成を確認した。
孤立化で小沢系若手はかえって先鋭化するが、総大将の小沢氏はトーンダウンしつつある。
合同会議の最中、都内のホテルの日本料理店で鳩山由紀夫元首相と向き合った小沢氏には焦りの色がにじんだ。
鳩山氏「小沢さんの周りには造反も辞さない動きがありますね」
小沢氏「みんなが納得する道はまだある。党を割らない方法だってまだある。野田君は菅直人前首相に比べるとかなりのものだな…」
小沢氏はこれまで3党合意は不可能と踏み、周囲に「採決できるはずがない」と断言してきた。ところが、衆院採決はもはや既定路線となり、造反しても否決は難しい。造反して除籍処分になれば、新党結成しか道はないが、橋下徹大阪市長率いる大阪維新の会との連携のめどは立たない。たとえ党員資格停止処分で済んでも9月の代表選で投票権を行使できなくなる。
かといって、今さら賛成に転ずるわけにもいかない。小沢系幹部はうめくようにこう漏らした。
「俺たちは飼い殺しだ…」
孤立する小沢系をみて首相に近い中堅・若手は挑発を始めた。合同会議では、ひな壇の党幹部が消費税増税の意義を説くたびに拍手。小沢系が発言すると「首相がやると言っているんだ」などと牙をむけた。「増税反対ならば一刻も早く党を出ていってほしい」と公言する議員も少なくない。
首相支持勢力と小沢系の溝は深まるばかり。もはや修復は不可能にみえる。
小沢系、40人超が造反か 中間派は賛成に傾く
2012/6/20 1:28
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS19038_Z10C12A6EA2000/
日本経済新聞は19日までに、民主党の衆院議員から社会保障と税の一体改革関連法案の採決での賛否を聞き取った。これまで態度があいまいだった「中間派」の多くが賛成に傾く一方、小沢一郎元代表を支持する議員グループで反対の意向を持つ議員が40人を超えることがわかった。これらの議員は造反に対する処分の厳しさも見極めながら、最終的な対応を決める構えだ。
19日深夜、元代表を支持する議員20人余りは都内のホテルで関連法案に反対する方針を確認した。これに先立つ政策調査会の合同会議で「一任」を宣言した前原誠司政調会長への不満も噴出。電話で報告を受けた元代表は「(法案の事前審査の議論を打ち切った)3月の時よりひどいのか」と執行部を批判した。
小沢グループが意識するのは少なくとも53人以上の反対票の確保だ。
衆院の与党勢力は民主党の289人(表決に加わらない横路孝弘議長を除く)と国民新党3人を合わせ292人。仮に53人が民主党から除名されれば与党は239人で過半数を割る「少数与党」となり、政権基盤は揺らぐ。野党の内閣不信任決議案なども想定すると、野田政権には脅威だ。
「小沢元代表の周りには法案に反対して党を割ろうという声がある」。鳩山由紀夫元首相は19日夜、都内のホテルで会談した元代表に党分裂を回避するよう促した。元代表は「みんなが納得する道はまだある。党を割らない方法はまだある」と応じたが、具体的な対応には触れなかった。
小沢グループには法案に賛成する議員や造反に消極的な声もある。野田佳彦首相を支持する議員グループの「造反議員は除名すべきだ」との強硬論を意識し、小沢グループには厳しい処分を恐れて反対ではなく欠席を探る動きもある。中堅議員は「無所属では衆院選を戦えない」とこぼす。
中間派は軟化に傾いた。旧民社党グループは19日の会合で「3党合意は重い」との認識で一致。法案に賛成する方向だ。小沢鋭仁元環境相も自らを支持する議員グループの会合で、賛成する意向を示した。鹿野道彦前農相のグループも「党内了承の手順を踏めば賛成できる」と柔軟論が多い。
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