樹齢1900年の屋久杉に刻まれた「西暦775年宇宙環境大変動」の記憶 ― 2012/06/04 07:11
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西暦775年 宇宙から強放射線か
6月4日 5時52分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120604/k10015576601000.html
樹齢の長い屋久杉を名古屋大学などの研究グループが調べたところ、奈良時代後半の西暦775年に宇宙から地球に強力な放射線が降り注いだとみられることが分かり、宇宙の現象と地球環境の関わりを探る手がかりになると注目されています。
名古屋大学太陽地球環境研究所の増田公明准教授らの研究グループは、宇宙からの放射線「宇宙線」などの影響で変化した「放射性炭素」に注目し、樹齢およそ1900年の屋久杉の年輪に含まれる放射性炭素の量を測定しました。
その結果、奈良時代後半の西暦775年の層に通常のおよそ20倍の放射性炭素が含まれていることが分かり、研究グループによりますと過去3000年間で降り注いだ最も強力な放射線とみられています。
原因は特定されていませんが、地球の比較的近くで発生する「超新星爆発」や太陽の表面で起きる可能性が指摘されている巨大な爆発「スーパーフレア」などの激しい現象が考えられるとしています。増田准教授は「当時の地球環境が影響を受けた可能性があり、今後の研究で宇宙からの放射線が増えると地球で何が起こるかを予想できるようになる」と話しています。この研究は、4日発行のイギリスの科学雑誌「ネイチャー」電子版に掲載されます。
775年、地球に大量の宇宙線 屋久杉から解明
名古屋大
2012/6/4 2:04
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG03017_T00C12A6CR8000/?dg=1
名古屋大学の増田公明准教授らは、775年に宇宙から大量の宇宙線が地球に降り注いだことを、屋久杉の年輪の分析から突き止めた。宇宙線の量は太陽の活動や超新星爆発などの影響を受けるが、これまで知られている現象では説明がつかないほど急増していた。当時、地球を取り巻く環境が大きく変わった可能性がある。
論文が4日、英科学誌ネイチャーに掲載される。
宇宙線が地球に降り注ぐと、その影響で大気中の放射性炭素が増えて木の中にたまる。研究チームは樹齢1900年の屋久杉の年輪を調べた。奈良時代の775年の放射性炭素の量が1年で12%と増え、通常の太陽活動の影響と考えられる増加量の20倍だった。
これまで10年単位で過去の放射性炭素の変動は分析されていたが、1年単位で細かく調べると、地球環境をより正しく知ることができ、将来の環境変化の予測に役立つとみている。
8世紀、宇宙環境が大変動 超新星か太陽爆発か…原因は謎 (画像引用)
http://www.47news.jp/CN/201206/CN2012060301000748.html
奈良時代、宇宙環境に大変動があった―。775年に地球外から飛来した宇宙線が前年比で過去3千年間では最大級の増加率で急増し、原因が特定できないことを名古屋大・太陽地球環境研究所の増田公明准教授(宇宙線物理学)らが明らかにし、3日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。
樹齢約1900年の屋久杉に取り込まれた炭素濃度から分かった。原因として(1)星が寿命を終える前に起こす「超新星爆発」でのガンマ線の大量放出(2)太陽表面の超巨大爆発「スーパーフレア」による高エネルギー陽子の放出―などが考えられるが、断定できないという。
コメント
_ 奔放な旅人 ― 2012/06/04 11:18
_ Y-SONODA ― 2012/06/05 07:26
奔放な旅人さんへ
結局はまだまだわからないことの方が多いということですよね。
「地球に謙虚、宇宙に謙虚」が無難ではないかと。
結局はまだまだわからないことの方が多いということですよね。
「地球に謙虚、宇宙に謙虚」が無難ではないかと。
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太陽から放射される太陽風がバリアとなり、宇宙線が太陽系へ入り込むのを防御しているのであり、宇宙線の量が増すと言う事はバリアが弱まっていると言う事で、太陽活動が低下している事に結びつくらしい。
しかも現在、11年周期の太陽活動が13年周期に延びていて、それだけ活動が低下しているとの事。
しかし、これは過去にも繰り返し起きて居る事であり、天文学的には知られた事実でもあるらしいです。
このまま低下していけば、小氷河期が来るかも知れないらしいですし、その間はオーロラも見られなくなるらしいですね。