重慶スキャンダル:薄煕来のインナー・サークルの英国人が不審死、その背後に潜むはMI6のハクルート・アンド・カンパニーとシェールガス利権 ― 2012/04/02 07:48
<画像引用>
Hakluyt and Company Limited
http://www.hakluyt.co.uk/
<関連サイト>
Hakluyt & Company
http://en.wikipedia.org/wiki/Hakluyt_%26_Company
Hakluyt & Company Limited
http://www.sourcewatch.org/index.php?title=Hakluyt_%26_Company_Limited
<関連記事>
不審死の英国人「身の危険感じる」 重慶市元トップの妻とトラブルか
2012年 4月 1日 11:58 JST
http://jp.wsj.com/World/China/node_418346
中国・重慶市トップの座を追われた薄煕来氏と親交があったとされる英国人男性が不審死した事件で、この男性が複数の友人に対し、薄氏の妻との関係が悪化したために身の危険を感じると話していたことが分かった。事情に詳しい複数の消息筋が明らかにした。
昨年11月に重慶市で不審死したニール・ヘイウッド氏(41歳)は薄氏の取り巻きグループの一員だと話していた。薄氏は中国共産党の最高指導部である政治局常務委員会入りが取り沙汰されていたが、先月、重慶市の共産党委員会書記を解任され、中国政界には1989年の天安門事件以来最大ともいえる混乱が生じている。
消息筋によると、ヘイウッド氏は死亡するまでの数カ月、薄氏の妻である谷開来氏が取り巻きのうち誰かが薄一家を裏切ったと思い込むようになり、ヘイウッド氏と谷氏の関係が急激に悪化した、との懸念を口にしていたという。
ヘイウッド氏が消息筋の1人に語ったところによると、谷氏は薄一家の家族に関する事柄の多くを取り仕切っていたが、次第に常軌を逸した態度を取るようになり、ある時、ヘイウッド氏に対して、中国人の妻と離婚して薄一家に忠誠を誓うよう求めた。ヘイウッド氏がこれを拒否すると、谷氏は腹を立てたという。
谷氏は著名弁護士で、何の罪にも問われていない。英国政府関係者によると、地元当局はヘイウッド氏の死因はアルコールの過剰摂取と判断した。谷氏からのコメントは得られていない。
ヘイウッド氏が身の危険を感じていたとの証言は重大だ。これより以前にヘイウッド氏と薄一家の間に緊張関係があったことを指摘していたのは薄氏の下で重慶市の公安局長を務めていた王立軍氏だけだったからだ。王氏は2月初旬に突然、四川省成都市にある米国総領事館に保護を求めた。
複数の情報筋によると、王氏は上司だった薄氏に、ヘイウッド氏は毒殺されたとの見解を伝えたと話したという。このやりとりがきっかけとなり、王氏と薄氏の関係が悪化したとされる。
また、情報筋によると、王氏はさらに、ヘイウッド氏が薄氏の妻と仕事上のトラブルを抱えていたと話した。外交関係者やその他の情報筋によると、米総領事館に駆け込んだ王氏は米国への安全な渡航を交渉する材料として、薄氏に関する証拠書類を提示した。
情報筋などによると、王氏は中国の中央政府関係者のもとに出頭するように説得を受け、中央政府高官は2月7日に米国総領事館を出た王氏の身柄を拘束した。英国外務省の報道官は先月29日、王氏が2月初旬に重慶の英国総領事館にも面会を求めたが、面会の目的は明らかにせず、面会にも姿を見せなかったと述べた。この事実について、英国政府はこれまで明らかにしていなかった。外務省の報道官は30日、ヘイウッド氏が身の危険を感じていたことや薄一家と関係があったという証言にコメントしなかった。
中国では今秋、10年に一度の最高指導部の交代が予定されている。英国人の不審死はこの指導部交代に影響する可能性があるだけでなく、外交問題にも発展しつつある。中国が事件に対してどのように対応するかしだいで、中国に滞在する外国人ビジネスコミュニティーで安全に対する懸念が高まるおそれがあり、中英関係に影響が及ぶことも考えられる。
英国政府関係者によると、11月に重慶市のホテルの自室で死亡したヘイウッド氏について、地元当局は死因をアルコールの過剰摂取と断定、検視を行わずに遺体を火葬した。英国政府関係者は当時、この対応に何の疑いも感じなかったと述べていた。
しかし、英国政府は先月25日、中国政府に対し、ヘイウッド氏の死亡について調査するよう要請したと発表、事件は一転、政治スキャンダルとして注目を集めた。英国政府によると、中国側は「調査を進める」ことを約束したという。
英国外務省は29日、中国国内の英国人コミュニティーで高まっている懸念に基づき、「2月半ば」に中国に調査を要請したことを明らかにした。
事件については多くの疑問が残されている。ヘイウッド氏はまったく酒を飲まない、または酒に弱かったと友人の多くが証言しているのに、当局が検視もせずに急いで火葬したのはなぜか。英国政府の関係者が、検視が行われていないにも関わらず、アルコールの過剰摂取がヘイウッド氏の死因という説明を受けたとしているのか。一方で、英国にいるヘイウッド氏の家族はなぜ、同氏の死因を心臓発作だと話していたのか。英国政府は同氏の家族からの要請がないにもかかわらず、なぜ中国政府に調査を要請したのか。
一部の消息筋によると、2人の子どもと中国にとどまるヘイウッド氏の妻に対しては地元当局から圧力がかかっているという。
ヘイウッド氏が身の危険を感じていたという友人の話からは、同氏が外国人としては珍しい立場にあったことが分かる。ヘイウッド氏は中国共産党の政治局のメンバーの1人と近い関係にあり、薄一家の内情を知っていた、と友人は話している。ヘイウッド氏は薄氏への接触を手配できる立場にあった。
ヘイウッド氏はまた、ハクルート・アンド・カンパニー(Hakluyt & Co)で非常勤として仕事をしていた。同社の広報担当者によると、同社の業務は戦略的なビジネス情報の収集で、英政府秘密情報機関である対外情報部(MI6)の元工作員が創立した。
北京市内に住んでいたヘイウッド氏が重慶市で何をしていたのかも明らかになっていない。複数の友人によると、ヘイウッド氏はハクルートなど数社向けに、デューディリジェンス(投資対象の適格性を把握するために行う調査)にかかわる仕事をしていたという。ヘイウッド氏はアストン・マーチンのスポーツ車を扱う北京のディーラーにアドバイスを行う仕事もしていた。
数人の友人は、ヘイウッド氏が大連市に住んでいた間に薄一家と関係を築き、一家の仲介者となったと話す。大連は薄氏が1993 年から2001年まで市長を務めたところだ。ヘイウッド氏は薄氏と外国政府関係者やビジネス関係者との会合を手配する役割を引き受けていたという。友人の中には、ヘイウッド氏が薄氏の妻を通じて薄氏とつながっていたと考えていた人もいたが、薄氏自身と連絡を取っていたと考える人もいた。
ヘイウッド氏と薄一家が特に親密に付き合いだしたのは、薄氏の息子の薄瓜瓜(Bo Guagua)氏が英国の名門校ハロー校への入学を世話してからだ。ハロー校は通常、子どもが生まれた時にすぐ入学を申し込む必要があるほど希望者が多い。ヘイウッド氏は2001年から2006年にかけて同校に通う瓜瓜氏の面倒を見た。
消息筋によると、ヘイウッド氏はハロー校の出身で、1988年に卒業したという。同校はコメントを控えた。
消息筋によると、マーガレット・サッチャー元英首相の外交アドバイザーを務めたチャールズ・パウウェル氏も瓜瓜氏の面倒を見る手助けをしていた。瓜瓜氏はその後、オックスフォード大学に進学し、現在は米ハーバード大学ケネディ行政大学院で学んでいる。
ヘイウッド氏は薄氏の妻である谷氏と特に親しい付き合いがあったと話していた。谷氏は薄氏と同じく、著名な革命家を父に持つ。谷氏は自身が設立した法律事務所が米国で民事訴訟を勝ち取り、中国有数の有名弁護士となった。谷氏がこの勝訴について書いた「Winning a Lawsuit in the U.S.(米国で訴訟に勝つ)」という本は好評だ。
事情に詳しい複数の人物によると、薄氏の出世に伴い、谷氏は弁護士の仕事を退き、子育てや一家の私的な問題の管理に専念した。
ヘイウッド氏の友人の1人が同氏から聞いた話では、薄氏が重慶市の共産党委員会書記に就任した2007年頃に谷氏が汚職事件に関する捜査を受けてから、谷氏はしだいに神経質になり、周りの人間を疑うようになったという。
この友人は、谷氏が数人の取り巻きに配偶者と離婚して薄一家に忠誠を誓うよう要求したとヘイウッド氏が話していたことを覚えているという。ヘイウッド氏がなぜ薄一家と関係を断ち、中国を出国しようとしなかったのかははっきりしない、とこの友人を含む複数の友人は話した。ヘイウッド氏がうまみのある薄氏との関係を修復したがっていたと話す友人もいる。
薄氏は重慶市トップとして、組織犯罪の取り締まりやインフラへの多額の投資、毛沢東の革命精神を復活させるキャンペーンなどの政策をとり、一部の共産党幹部や中国国内の学者から評価されていた。
一方で、薄氏を快く思わない党幹部もいた。薄氏が法を無視して組織犯罪の取り締まりを進めていると感じたり、毛沢東主義の復活は人為的な飢饉(ききん)と粛清で何千万人という死者が出た1950年代、60年代の苦しみを覆い隠すものと考える人たちだ。
薄氏の政治生命は実質的に尽きている。アナリストや外交筋、共産党幹部に近い情報筋によると、薄氏が今後、権力を持たない立場で政治局にとどまるのか、党の全ての役職から解かれるのか、それとも処分を受けるのかはまだはっきりしないという。
薄氏が現在、どこにいるのかは分からない。薄氏が最後に公の場に姿を見せたのは3月9日の記者会見だった。薄氏はこの席で、「何人かの人が重慶市と私、そして私の家族に泥を塗っている」と述べた。また妻の谷氏については、大連に住んでいた20年前に弁護士の仕事から退いており、薄氏の立場を利用して利益を得ているという批判はあたらないと述べた。
薄氏は「妻は基本的に家にいて、私のために家事をこなしている。妻が犠牲を払っていることに胸を打たれる」と述べた。
不審死の英国人、英情報会社コンサルタントだった-重慶スキャンダル
2012年 3月 27日 10:30 JST
http://jp.wsj.com/World/China/node_414989
【北京】中国で英国人ビジネスマンのニール・ヘイウッド氏が昨年11月死亡したことについて、これが共産党重慶市委員会書記の薄熙来氏解任に至った一大政治スキャンダルと関連しているのではないかとの疑惑が浮上しているが、ヘイウッド氏は英国戦略情報会社に対する定期的なコンサルタントをしていた。同社スポークスマンが26日明らかにした。
この戦略情報会社は英政府秘密情報機関である対外情報部(MI6)の元工作員が創立したハクルート・アンド・カンパニー(Hakluyt & Co)。ただし同社スポークスマンは、ヘイウッド氏がフルタイムの社員ではなく、重慶の事業についてコンサルタントの仕事をしたことは一度もなかったと述べている。
ウォール・ストリート・ジャーナルは26日、ヘイウッド氏の死亡をめぐる疑惑は、重慶市の副市長兼公安局長で中国公安当局に拘束された王立軍氏が提起したと報じた。王氏は2月6日、四川省成都市の米総領事館に保護を求めたが、これが今回の重慶スキャンダルの端緒となった。
消息筋によれば、王氏はその際、ヘイウッド氏が毒殺されたと信じており、これについて薄氏と議論した後、薄氏と決別したと述べた。王氏はまた、薄氏夫人の谷開来氏がヘイウッド氏と仕事関連でもめていたとも主張したという。
英政府は25日、このように新たな疑惑が浮上したことから、ヘイウッド氏死亡の件を全面的に調査するよう中国政府に要請したことを明らかにしていた。中国政府当局者は「調査を進める」と約束したという。
しかし中国政府当局は26日、ヘイウッド氏についての情報は一切ないと述べ、スキャンダルが新たな展開をみせていることに共産党党指導部が改めて当惑していることを示唆した。
ハクルート社のスポークスマンはウォール・ストリート・ジャーナルに対し、ヘイウッド氏はしばらくの間、ケースバイケースでサービスを同社に提供していたと述べた。ただし、それがどの程度の期間なのか明らかにしなかった。
同スポークスマンは「ニール(ヘイウッド氏)は長年、西側企業に中国についてアドバイスしていたし、弊社も彼のアドバイスを求めていた」と述べ、「彼の死去を悲しんでいる」と語った。
同スポークスマンはまた、ヘイウッド氏が具体的にどんなサービスを提供していたか言及するのを避けた。ハクルート社は信用チェックその他のデューディリジェンス(投資対象の適格性を把握するために行う調査)サービスのほか、戦略的なビジネス情報やアドバイスを顧客に提供している情報会社だ。
ヘイウッド氏の幾人かの知人や元同僚は、同氏が死去した昨年11月時点で、重慶で具体的に何をしていたか知らないと述べた。しかし消息筋によれば、ヘイウッド氏の中国人の妻は当時、重慶にいなかったという。
ヘイウッド氏を知る人々によれば、同氏は40代後半か50代前半で、中国に長年住んでおり、ビジネス社会でスポーツ車メーカー、アストン・マーチン社のパートタイムディーラーをしていたことで知られる。ヘイウッド氏は薄氏一家とのコネがあって、会合をアレンジしたり、商売上の問題解決を手助けしていた。また薄氏一家とのコネは、ヘイウッド氏の中国人妻を通じてできた。妻は薄氏が1993-2001年まで市長を務めていた大連市の出身だ。
さらにヘイウッド氏を知る2人の関係者によると、薄氏の息子の薄瓜瓜(Bo Guagua)氏が英国のボーディングスクール(寄宿学校)のパプルウィック校とハロー校、そしてオクスフォード大学で勉強する際に、ヘイウッド氏が世話をした。別の関係者2人によれば、ヘイウッド氏は薄一家の「低レベルの仲介人」で、実業界の人物との会合をアレンジしたり、外国人の扱いをアドバイスしたりしていたという。
しかし、英国政府が調査を要請したとのニュースが中国のミニブログ上で急速に広がったにもかかわらず、中国外務省の洪磊報道官はヘイウッド氏を取り巻く状況を一切知らないと述べた。
これについて政治アナリストたちは、中国で公式メディアや政府の広報担当官が明確に回答しないのは通常、ある件についてどう対処すべきか党指導部による集団決定を下級当局者が待っている段階であることを示すと述べている。
多くのアナリストや消息筋は、党指導部内部で、薄氏をそのまま党の政治局員にとどめるべきだとする同氏支持派と、追放して正式に処罰すべきだとする同氏追放派の間で亀裂が生じているとみている。
薄氏とその夫人、王氏、そしてヘイウッド氏の遺族にそれぞれ連絡を試みたが、すべて成功しなかった。北京の英国大使館のスポークスマンによれば、同大使館はヘイウッド氏の遺族と連絡を取っているが、遺族はコメントしたくないと述べているという。
ヘイウッド氏は昨年11月、重慶市のホテルの部屋で死亡しているところを発見された。地元警察は、ヘイウッド氏は「アルコールの大量摂取」で死亡したとただちに断定し、検死をせずに火葬にした。ヘイウッド氏の友人らは、同氏が禁酒主義者だったとして英国大使館に疑問を訴えた。
中国:重慶市で死亡の英国人、戦略情報企業に関与-WSJ紙
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M1IQ3M6KLVR401.html
3月27日(ブルームバーグ):中国の重慶市での英国人ニール・ヘイウッド氏の死亡をめぐって、英政府はより詳細な情報提供を求めているが、同氏は死亡するまで英国の戦略情報企業にコンサルティングサービスを提供していたと、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた。
WSJによれば、この企業は英国の対外情報機関である秘密情報局(MI6)の元職員らが設立したハックルート。同社の広報担当者は、ヘイウッド氏は正社員ではなく、また重慶市のプロジェクトについては一切コンサルティングをしていなかったと話しているという。広報担当者の氏名は示していない。
重慶市では今月、薄熙来氏が同市トップの共産党委員会書記を解任された。
Updated April 1, 2012, 1:30 p.m. ET
Inside Elite Chinese Circle, Brit Came to Fear for His Life
http://online.wsj.com/article/SB10001424052702303816504577313410699114668.html
Mr. Heywood had claimed to be part of the small inner circle of Bo Xilai, a former political rising star whose sacking as party chief of the city of Chongqing this month set off one of the biggest upheavals in Chinese politics since the Tiananmen Square crackdown on demonstrators in 1989.
Chinese Whispers about the death of a Hakluyt agent
http://royaldutchshellplc.com/2012/03/31/chinese-whispers-about-the-death-of-a-hakluyt-agent/
Given the apparent role of Mr Heywood in China as deal fixer with high level connections, and Shell’s long association with Hakluyt, I wondered whether Mr Heywood and/or Hakluyt, had any involvement/connection with the shale gas deals recently announced by Royal Dutch Shell?
Royal Dutch Shell in Deal for China Shale Gas
http://royaldutchshellplc.com/2012/03/21/royal-dutch-shell-in-deal-for-china-shale-gas/
Shell inks China's first shale gas deal
http://uk.reuters.com/article/2012/03/22/uk-shell-cnpc-shale-idUKBRE82L0B220120322
英シェル、中国でCNPCと共同でシェールガス生産へ
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYE82L05O20120322
Shell BP Corporate Espionage
http://royaldutchshellplc.com/2012/03/12/shell-bp-corporate-espionage/
'I think Neil Heywood was killed... everyone’s scared’
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/asia/china/9176227/I-think-Neil-Heywood-was-killed...-everyones-scared.html
Dead British businessman in China had links to ex-MI6 officers' firm
http://www.guardian.co.uk/world/2012/mar/27/dead-british-businessmen-china-mi6-links
Was dead British businessman Neil Heywood a spy?
http://shanghaiist.com/2012/03/27/neil-heywood.php
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