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注目:ハワイにおける日米共同世界最先端の離島型スマートグリッド実証事業2011/05/19 08:27

注目:ハワイにおける日米共同世界最先端の離島型スマートグリッド実証事業


<関連記事引用>

2011年5月17日
株式会社日立製作所
株式会社サイバーディフェンス研究所
JFEエンジニアリング株式会社
シャープ株式会社
日本ヒューレット・パッカード株式会社
株式会社みずほコーポレート銀行

「ハワイにおける日米共同世界最先端の離島型スマートグリッド実証事業」
への参画について
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2011/05/0517b.html
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2011/05/0517b.pdf


株式会社日立製作所(以下、日立)、株式会社サイバーディフェンス研究所(以下、サイバーディフェンス研究所)、JFEエンジニアリング株式会社(以下、JFEエンジニアリング)、シャープ株式会社(以下、シャープ)、日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下、日本HP)および株式会社みずほコーポレート銀行(以下みずほコーポレート銀行)は、このたび独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施する「ハワイにおける日米共同世界最先端の離島型スマートグリッド実証事業」(以下、本実証事業)の委託先に選定されました。本実証事業は、日立が実証研究責任者として全体を取りまとめ、 5社とともに事前調査を本年9月中旬まで行い、その調査結果をもとに実証事業を2015年3月末まで実施する予定です。

本実証事業は、2009年11月の日米首脳会議で合意された「日米クリーン・エネルギー技術協力」に基づき、NEDO、米国ハワイ州、ハワイ電力、ハワイ大学および米国国立研究所が協力して行う日米共同での世界最先端離島型のスマートグリッド実証事業です。本実証事業を行うハワイ州マウイ島では、すでに電力供給の15%が再生可能エネルギーであり、今後もその比率が拡大される計画です。本事業の目的は、再生可能エネルギーの導入が進んでいる環境を生かし、スマートグリッドにおける先端技術の検証とスマートグリッドの標準化を行うとともに、比較的電力コストが高い離島において再生可能エネルギーを効率良く利用した低炭素社会システムの展開を図ることにあります。気象に左右されやすい再生可能エネルギーを、電力系統に大量導入する際に発生する周波数の変動と配電系統の電圧への影響を緩和するため、電気自動車(Electric Vehicle/以下、EV)を活用し、参画企業6社が、これまで培ってきた配電系統制御、需要家側負荷制御、EV運用・充電制御、複数タイプの急速充電器や情報通信など、先進技術を適用させたシステムを構築し、実証するものです。

具体的な実証事業の内容と参画企業は、以下の通りです。

1. マウイ島におけるEVを活用した離島型スマートグリッド実証(日立、JFEエンジニアリング、シャープ)
再生可能エネルギーの出力変動による周波数への影響を緩和することを目的として、EVを活用した離島型スマートグリッド構築を実現するため、EVエネルギーコントロールセンターを設置し、キヘイ地区に設置予定の配電系統の制御システム(Distribution Management System/以下、DMS)やマウイ電力の電力系統における需給バランスを制御するエネルギーマネジメントシステム(Energy Management System/以下、EMS)と連携させ、EVの統合的なエネルギー管理を実現します。この連携により、EVに搭載されているカーナビゲーションやPC、スマートフォンなどを活用したEV充電状況のモニタリングや充電開始時間の自動調整など効率的な再生可能エネルギーの余剰電力の吸収についての検証を行います。また、EV充電ステーションに、出力配分型、太陽光発電用直流給電型および蓄電池内蔵直流給電型の急速充電器などを設置し、配電設備に過負荷を発生させないためのEV充電器の出力制御や稼働台数を制御することによる効果の検証を行います。さらには、EVを模擬する定置型蓄電池の充・放電を行うことにより、EVの大量導入下での配電系統に与える影響を検証します。

2. キヘイ地区における配電用変電所レベルのスマートグリッド実証(日立)
配電系統の末端に連系された太陽光発電による逆潮流の電圧問題や、複数台のEVを一斉に充電した際の低圧変圧器の過負荷などの問題を解決することを目的として、再生可能エネルギーによる電圧、余剰電力や周波数変動の課題に対し、電力系統の需要バランスを制御するEMS、DMSとµ(マイクロ) DMSを協調制御させることにより、配電系統の安定運用について検証します。

3. 低圧系統(低圧変圧器レベル)におけるスマートグリッド実証(日立)
配電系統の末端に連系された太陽光発電による逆潮流の電圧問題や、複数台のEVを一斉に充電した際の低圧変圧器の過負荷などの問題を解決することを目的として、EV充電器や電気温水器の大量導入による電力需要の増大が引き起こす過負荷によって発生する引込み線焼損や家庭用太陽光発電の増加による低圧変圧器レベルの電圧に関する課題に対し、µ(マイクロ) DMS、スマートパワーコンディショナーとDMSのデマンドレスポンス機能を連携させ、問題発生確率を低下させる検証を行います。

4. 全体総括研究
(1) スマートグリッド実証における効果の分析および評価(6社)
最適な離島型スマートグリッドモデルの構築を推進するため、日米合同評価委員会を設立し、本実証事業から得た情報と米国企業がマウイ島ワイレア地区で行っている実証プロジェクトの情報を共有し、相互に活用します。また、国際規格の議論を行っていきます。
(2) サイバーセキュリティに関する評価(日立、日本HP、サイバーディフェンス研究所)
米国でのサイバーセキュリティの基準を満たしているかの評価を実施します。
(3) 構築されたシステムにおける経済性の評価(みずほコーポレート銀行)
専門家による、構築されたシステムにおける経済性評価を実施します。
(4) 離島における最先端低炭素社会システムのビジネスモデル構築および検証(日立、みずほコーポレート銀行)
他地域での事業の展開のため、本実証事業の結果をもとに、実現性、適用性の高いビジネスモデルの構築および検証を行います。

5. その他(協力企業)
株式会社エー・イー・シー (離島でのEV事業に関するノウハウの提供)
沖縄電力株式会社 (離島における電力技術に関する助言)
日産自動車株式会社 (EV充・放電、EV向けテレマティクス技術のスマートグリッドへの提供検討)
ベライゾングループ (通信ソリューションおよびネットワーク技術とサービスに関する助言)


以上

コメント

_ ロッキーホラーショー ― 2011/05/20 17:48

日本勢には、ハワイの風に吹かれて、いい意味でのいい加減さを米国勢から感得してきてほしいですね。インターネットが普及するころ、日本の通信技術者連中は、あんないい加減な(ベストエフォート)仕組みじゃ失敗すると決めつけていたようですが、非常時に繋がるのは、柔軟なプロトコルのネットだけだったりして。
あと、効率的なスマートグリッドを構築するには、まだ必要な要素技術が欠けているような気がします。専門家ではないので、それが何なのか分かりません。が、出来合の要素技術だけで何とかシステムをまとめたころになって、どっかの新興企業が新しい要素技術を使って、それまで苦労していたところをあっさり低コストでクリアする、ような気がします。それが、キャパシタなのか、超伝導か何かを使ったものなのか見当もつきませんが。

_ Y-SONODA ― 2011/05/21 09:16

ロッキーホラーショーさんへ

>日本勢には、ハワイの風に吹かれて、いい意味でのいい加減さを米国勢から感得してきてほしいですね。

あはは、ご指摘の通り。
スマートグリッドと分散型電源の理想的な組み合わせ。
これって東電が一番の足かせになってきたのも事実。
東電弱体化でチャンス到来というわけですね。

>スマートグリッドを構築するには、まだ必要な要素技術が欠けているような気がします。

確かにその通りなんですよね。
ハワイの検証で問題点があぶり出されてくるでしょう。
技術的に完成されてもコスト面で成り立つかどうか。
ネックは蓄電池(二次電池)になると予測。

>キャパシタなのか、超伝導か

この辺はまだまだ夢物語の世界ではないでしょうか。
結局は原発に回帰してくる思います。

_ ロッキーホラーショー ― 2011/05/21 17:35

やっぱ原発ですかね。こういう時のご意見番として頼りにしてたエヴァンズ・プリチャード記者は、トリウム炉じゃないか、というコラムを最後に記事の配信が途絶えており、おかげで、こちらは迷える子羊状態です。軽水炉はさすがに怖いので、せめてガス炉ぐらいとか。
あと、トイレ代の問題。こんなことをいうと年がばれますが、昔のドラマかなんかで核廃棄物を太陽にぶち込もうとして・・というのがあったぐらいでして。後世につけをまわして我々が楽をするのでOKというのもなんですし。
いっそのこと、静止軌道に原発を打ち上げ(放射線防御の必要はないので軽くできるはず)て、マイクロ波で地上に電力を送るとか。太平洋をかかえた日本にとっては、比較優位の技術かも。
あるいは太陽光発電所を宇宙に打ち上げる。いずれにせよ、運搬ロケットの運用コストを今の100分の1以下にすることが条件ですが、何しろ、50年前のロケットが現役で大活躍しているという程度の業界ですから、ベスト&ブライティストが本気で考えてくれれば、あっという間に解決するかも。

_ Y-SONODA ― 2011/05/22 09:56

ロッキーホラーショーさんへ

>エヴァンズ・プリチャード記者は、トリウム炉じゃないか、というコラムを最後に記事の配信が途絶えており、

そうなんですよ。毎日チェックしているのに更新記事なし。
どうしちゃったんでしょうね。

>後世につけをまわして我々が楽をするのでOKというのもなんですし

このあたりは悩んじゃいますよね。
とはいえゴミの管理だけを後世にお願いしちゃっていいものかとも思うのです。
今回の事故を教訓に安全性を見直した上でその恩恵も伝えるのが義務ではないかと。
複数の選択肢を伝え残すことが筋ではないかと思うのです。

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