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タンポポ・ジャパンへの招待状 : アジアで加速する日本メーカーの誘致競争(日経より)2011/05/11 15:37

タンポポ・ジャパンへの招待状 : アジアで加速する日本メーカーの誘致競争(日経より)


<関連記事引用>

アジアで加速する日本メーカーの誘致競争  編集委員 中山淳史
2011/5/11 7:01
http://s.nikkei.com/kMZVSa

 中部電力が浜岡原子力発電所を止める。日本企業からすれば、「また一難か」と言いたい心境ではないか。寸断された部品供給網は復旧に時間がかかり、原発事故も収束が見えない。そして円高、電力不足……。そんな企業にいま舞い込んでいるのは、海外からの企業誘致の招待状である。

 4月17日の時事通信電。韓国政府が「大震災で操業停止に追い込まれた日本企業の工場を韓国に移転するよう促す案を、日本政府に非公式に打診してきた」と伝えている。

 韓国は自動車や電機産業をより高度に変えていくのに熱心。それには日本の部品・素材メーカーなどを誘致するのが早道であり、かねて日本企業のためだけの工業団地を造成していた。日本企業に部品供給網を見直す機運が高まってきたなら、格好のチャンスだと韓国は考えているという。

 日本企業誘致は震災後、盛り上がっている。4月14日の日経新聞夕刊によれば、ベトナムやタイ、インドネシアなども日本の自動車、電機メーカーなどの誘致に向け、新たな優遇策を検討し始めた。

 そういえば、筆者も4月末、バングラデシュが日本の自動車メーカーに「工場進出してほしい」と打診してきたと聞いた。意外だったのは、日本企業も興味を示したこと。バングラ政府は古くなった国民車の代替を日本の技術で、と考えたようだが、そのメーカーは、部品の一大生産拠点にできないか、日本で作っても利益が出ない小型車を生産移管してみては……などと意見を出し合っているそうだ。

■震災後に海外移転を検討する企業が急増

 サプライチェーン(供給体制)の寸断や電力不足は深刻だ。4月14日のロイター電によれば、震災をきっかけに工場や営業拠点の移転や、取引先の変更を実施または検討している日本企業は21%にのぼったという。移転先としては、被災地以外の他県にとどまらず、「海外に移転する」「本社機能を分散する」との回答が少なくなかった。

 今度は本当に、自動車や電機の海外シフトが加速するのか。「大震災からのメガシフトに備えよ」と題するリポートを最近書いたメリルリンチ日本証券の中西孝樹リサーチアナリストに聞くと、「日本の自動車産業の構造問題を解消するには、コスト構造を新興国に合わせていくしかないのでは」との指摘だった。

 要は、日本車は「コモディティー(日用品)化している」のだという。先進国では品質と価格面で韓国企業に追いつかれ、新興国ではマーケティング戦略に出遅れて、ブランド力が欧米・韓国企業に比べて弱い。「中ぶらりんの状態を脱するには、市場に近いところに立地してコスト構造を変えることが重要になる」。

■日本での生産継続が円高要因との指摘も

 中西氏はこうも言っていた。「トヨタ自動車が無理をして日本で生産を続け、支えているから円高になる」。もちろん、自動車メーカーが生み出す雇用は重要だ。だが、このまま円高が続き、日本の自動車産業が新興国戦略でも後れを取ったら、それこそ自動車産業そのものの衰退につながる、との指摘ではないか。

 日本にどう、サプライチェーンをバランスよく残していくか。それは有事のための危機対応策であると同時に、比較競争優位をどう高め、持続していくかの問題でもある。


トヨタ副社長、国内生産の縮小「社長に進言せざるを得ない」
2011/5/11 16:21
http://s.nikkei.com/mthi5d

 トヨタ自動車の小沢哲副社長は11日の決算発表の記者会見で、1ドル=80円台前半で推移する円相場について、「収益に与える影響は甚大と認識している」と述べた。その上で「ユーロ安やウォン安の状況の中での円高により、ドイツや韓国メーカーとの競争力に差がつきつつあると危惧している」と指摘した。

 さらに、小沢副社長は「収益を預かる最高財務責任者(CFO)として日本でのモノ作りには限界があると感じている。いつまで日本のモノ作りにこだわる必要があるのか、(国内生産の縮小について)社長に進言せざるを得ない」と語った。〔日経QUICKニュース〕


トヨタ社長「国内生産にこだわり」 副社長は「限界」
決算発表会見
2011/5/11 18:43
http://s.nikkei.com/kbJWDX

 トヨタ自動車は11日、都内で2011年3月期の決算発表の記者会見を開いた。豊田章男社長は冒頭、東日本大震災による2011年3月期の営業利益への影響額について「1000億円強に上った」ことを明らかにした。その上で「国内、国外ともに6月ごろから生産を増加させるメドがたった。通常の7割程度に回復する」と述べた。会見には小沢哲副社長兼最高財務責任者(CFO)が同席した。会見での主なやり取りは以下の通り。

 ――6月から生産水準が引き上げられると言うが、生産が通常に戻る時期は早まらないのか。

 豊田社長「4月22日の時点で公表した全ライン、全車種の生産が通常に戻るのが11、12月になるという点は変わっていない。その際に『7、8月ころから徐々に稼働率を上げる』とした点が1カ月前倒しになる。(部品調達が止まっていた)クリティカル部品も150品目から現在30品目ほどに絞られてきている。全ライン、全車種の生産正常化も1日も早くと期待はしているが、余震も続いている状況で楽観はできない」

 ――11年3月期決算の総括を。円高、震災に見舞われたが。

 豊田社長「急激な円高、震災影響など大きな減益要因があったが営業面の努力や原価低減による増益を達成できた。赤字決算だった2009年3月期の損益分岐台数は800万台を超えるレベルだった。前の期(2010年3月期)は1ドル=90円、連結販売台数700万台でも利益が出る体制に改善し、今回(2011年3月期)は1ドル=80円、660万台にできた。トヨタの経営基盤が着実に強化されていると理解してほしい」

 ――中部電力浜岡原発が近く全基停止になる。輪番停電など節電策についてどう考えるか。

 豊田社長「中部電力がさまざまな側面を考慮して、迅速に決断されたこと、会見を通じて透明性のある高い説明をされたことには敬意を表したい。ユーザーとしては安全で安定的なエネルギー供給をお願いしたい。日本の危機的状況の中で、元気な中部が日本を引っ張っていくことが社会から期待されている。経済と省エネのバランスをとりながらできる限り努力したい」

 小沢副社長「自工会で輪番で休日振替をすることを合意した。一致団結してこの電力危機を乗り切っていきたい」

 ――社長は国内でのものづくりにこだわっているが、今回の震災でサプライチェーンに混乱が出た。円高や電力供給不安もある。改めて国内生産への考え方を示して欲しい。

 豊田社長「トヨタは日本で生まれ育てられたグローバル企業。この産業基盤、雇用基盤をどう維持していけるかを考え、従来から日本でのものづくりにこだわりたいと言ってきた。その思いは今も変わらない」

 小沢副社長「円高、1ドル=80円の為替水準の中では、収益を預かるCFOとしては日本でのものづくりを続ける限界を感じている。国際的な競争でもドイツ車、韓国車はそれぞれの通貨安の恩恵を多いに享受している。韓国の産業とはFTA(自由貿易協定)、環太平洋経済連携協定(TPP)といった通商政策、税制でも差がつきつつある。いつまで日本でのものづくりにこだわるのか、すでに1企業の努力の限界を超えているのではないか。社内の関係部署、社長に対してその旨の進言をせざるをえない」

 豊田社長「私の『日本のものづくりを守りたい』という思いだけではやっていけないことは十分理解している。だが震災を通じて日本のものづくりの底力も感じている。世界の強豪と同じ土俵で戦えるような環境整備が製造業の望みだということは理解してほしい」

 ――社長が就任して2年、リーマンショックさなかに就任し、リコール問題があり、震災もあった。振り返って率直な感想は。

 豊田社長「振り返るにはあまりに多くの困難があった。1つ言えるのは私を含め、トヨタのみんなが試練によって多くのことを学び、お客様の期待を超え、お客様に選んでいただける企業に向かって進み出した。4月22日の会見では、業界で最初に(生産)正常化のメドを示した。私の『現場を勇気づけたいという』思いと同時に、2年間で学んだトヨタに期待される透明性、説明責任が改善方向に進んでいるとも思う」

〔日経QUICKニュース〕


トヨタ:決算発表 震災に円高…日本のものづくりは正念場
http://mainichi.jp/select/biz/news/20110512k0000m020097000c.html

 トヨタ自動車は11日の11年3月期決算発表で、東日本大震災の影響で現在5割程度に下がっている工場の稼働率が、6月には7割程度まで回復する見通しを示した。生産回復のペースは上がっているものの、全車種の生産が正常化する11~12月まで部品メーカーや販売店は厳しい状況が続く見通しで、トヨタの12年3月期の業績悪化は避けられない。余震や電力不足、急激な円高など懸念材料は多く、日本のものづくりは正念場に追い込まれている。

 ◇3次下請けは存続危機

 「明日の製造量はこれでお願いします」

 変速機部品などを作る名古屋市の2次下請け企業「エイベックス」は震災直後の3月14日以降、トヨタ子会社から来る発注量が不規則になった。しかも注文が入るのは前日の夕方。加藤明彦会長(64)は「夕方の連絡では翌日の人員配置が間に合わない。注文が少なければ人件費がかさんでしまう」とぼやく。

 4月上旬から発注量のばらつきは解消されたが、約300種類ある部品の生産ラインの半分は今も止まったまま。約200人の従業員に「赤字は避けられない。不良品ゼロなどでコストを1億円減らそう」と訴えている。

 愛知県小牧市で座席部品を受け持つ3次下請け企業では、震災前に月2000万円の黒字だった損益が、3月にはトントン、4月は赤字に転落した。現状では今年度3億円の赤字が見込まれるといい、社長(60)は「受け取った手形も損を承知で期日前に現金化し、運転資金に充てている。震災前ですら赤字すれすれだった零細企業はもたないだろう」と悲鳴を上げる。

 販売店も深刻だ。小型車「ヴィッツ」などを扱うネッツトヨタ東名古屋の新栄店(名古屋市中区)の営業マンは、震災後に新車を求める客に「納期を正確にお伝えすることはできません」と頭を下げ続けている。車検切れが近い客をつなぎ留めるため、車検費用の一部負担も始めた。震災前の契約さえ納車には3カ月以上かかっているという。

 4月の同店の新車販売台数は前年の3分の1、新車の売り上げは半分以下となった。当面の頼みの綱の在庫車も月末には底をつく見通しで、展示車両も販売に回さざるを得ない状況だ。勅使河原一也店長(45)は「現在の販売水準が7月まで続くと店舗経営は厳しさを増す。修理やタイヤ交換などの売り上げを増やして乗り切るしかない」と話す。

 東京都内の販売店も生産再開以降、徐々に車両が届くようになったが、担当者は「4月の販売は通常の半分。新たな受注もあるだけに今後が心配」と生産回復を心待ちにする。

 豊田章男社長は11日の会見で「すそ野の広い自動車産業だけに、一日でも早い復興が元気な日本を取り戻す力になる」。生産正常化まで下請けの中小メーカーや販売店が持ちこたえられるか、時間との勝負になりそうだ。【丸山進、工藤昭久】

 ◇国内生産体制を見直す可能性に言及

 「昨今の一段の円高を見ると、収益を預かる立場として日本でものづくりを続ける限界を感じている」。会見に同席した小沢哲副社長は、トヨタが置かれている苦境を訴えた。

 トヨタは11年3月期、アジアを中心とした新興国の需要増に支えられ、営業利益が4682億円と前期の3倍超に増え、業績回復がさらに鮮明となった。しかし、輸出依存度が約6割と高いトヨタ単体の営業損益は、前期に3280億円だった赤字額が4809億円に拡大した。前期比対ドルで7円、対ユーロで18円円高が進み、為替差損が3300億円に達したためだ。

 小沢副社長は「競争相手のドイツ車、韓国車は通貨安の恩恵を享受している。FTA(自由貿易協定)などの政策や税制でも韓国とは競争力に差がつきつつある」と指摘。そのうえで「一企業の努力の限界を超えている。関係部署や社長に進言せざるをえないと考えている」と、将来的に国内生産体制を見直す可能性に言及した。

 震災の影響も追い打ちをかけている。小沢副社長は「余震や電力不足もあり、(部品メーカーも)生産拠点を分散しようという動きは出てくるだろう。日本のものづくりの源泉が失われる」と述べ、国内産業空洞化を危惧した。

 豊田社長は「震災復旧を通じて日本のものづくりの底力も強く感じている」と述べ、国内生産基盤を維持する考えを改めて強調した。単体の赤字脱却に向け、さらなるコスト削減を進める考えだが、足元の為替相場は「1ドル=85円、750万台の販売で営業利益率5%」というトヨタの想定よりも円高の状態が続く。加えて夏の電力不足や余震の継続など不安定要素もあり、経営環境は一層厳しさを増している。【米川直己】


対日貿易赤字幅が50%減少:震災が韓国企業に有利に作用[経済]
http://news.nna.jp/free/news/20110512krw002A.html

【東日本大震災】部品・素材輸入の4分の1を日本に依存している韓国経済。震災による影響が懸念される中、4月の輸出額は前年同月比26.6%増の497億7,000万米ドル(約4兆円)を記録する一方、対日貿易赤字幅は前月比で48%減少した。背景には、韓国企業各社が部品購入先の多元化戦略を進めるなど、日本の震災が韓国企業に有利に作用したことがある。今後も、韓国政府が日本の部品・素材メーカーの工場誘致に乗り出すなど、対日貿易赤字幅の減少に力を入れる構えだ。

知識経済部関係者が「韓国の輸出拡大に伴う副産物」と話すほど、対日貿易赤字の拡大は韓国経済にとって深刻な問題だ。

韓国の日本からの部品・素材輸入依存度は2009年の25.3%から昨年は0.1%減の25.2%となった一方、赤字規模は201億米ドルから243億米ドルへと逆に拡大した。

しかし、韓国政府は日本の大震災を対日貿易赤字の解消に向けての好機ととらえている。4月の輸出額が過去最高額を記録した一方、生産ラインに支障が生じる前の3月に29億7,000万米ドルだった対日貿易赤字は、先月には約半分まで減少、前年同月比でも31%減った。

■際立った危機対応能力

電子新聞によると、韓国企業が震災の影響を最小化するために取った戦略は、◇部品購入先の多様化◇高い購買力◇迅速な物量の確保――の3点だ。

ハイニックス半導体とサムスン電子は、半導体用シリコンウエハーの取引先企業の工場が生産を中断したとき、すぐにLGシルトロンからの購買量を、それぞれ10%、5%増やした。サムスン電子関係者はNNAの取材に対し、「シリコンウエハーは5社以上から購入している」と話した。

加えて、高い購買力も被害を最小限にとどめた要因の一つだ。前出の日本のシリコンウエハーメーカーは、サムスンとハイニックスに対し米国など海外工場での生産製品を最優先で2社に供給すると約束したという。

業界関係者は「95年の阪神大震災当時は、韓国企業は無為無策で被害を受けるだけだった」としながら、「今後も部品購入先の多様化戦略を推進していく」と説明した。

また、韓国企業の購買チームの対応も迅速だったとの評価だ。

マイクロ・コントローラ(MCU)の購入先企業の工場が生産を中断した際、サムスン電子とLG電子は非常事態対応チームを立ち上げ、代替製品の確保に努めた。それに伴い、回路設計の変更に注力した結果、生産への支障を最小限にとどめることができたという。

さらに苦戦を強いられていた非メモリー市場でも、システム半導体の輸出額が11.5%増加するなど、売り上げが拡大した韓国企業も少なくない。システムLSI(大規模集積回路)市場で昨年10位圏に入ったサムスン電子は、今年5位圏に入ると予想されている。

■取引先の多様化で恩恵

部品メーカーも直接的な恩恵を受けている。特に、サムスン電機や大徳電子などのプリント基板(PCB)メーカーへの注文が大きく増えた。背景には、米アップルが震災後、半導体の購入で日本メーカーの比重を減らし、サムスン電子やハイニックスへの比重を高めたことがある。

さらに、PCB素材メーカーにも恩恵が及んでいる。これまで、PCBメーカーは半導体PCB向けの銅箔(どうはく)の80%を日本からの輸入に依存していたが、震災後は日進マテリアルズへの韓国企業からの注文が増えた。同社関係者はNNAの取材に対し、「日本のメーカーからもサンプルなどの問い合わせが相次いでおり、絶好のビジネスチャンス」だと説明した。

ほかにも、サムスン電機は積層セラミックコンデンサー(MLCC)、アモテックはチップバリスタ、アビコ電子はシグナルインダクター、ワイソルはソーフィルターで、それぞれ取引先の多様化によるシェア拡大が期待されている。

■日本企業誘致に積極的

韓国政府は、日本の部品・素材メーカーの誘致にも乗り出している。知識経済部関係者はこのほど「日本企業の韓国への投資額は前年同期比で70%以上増加した」としながら、「地震の影響によるものなのかどうか分析中」と話した。

同部はほかにも、技術力はあるものの売上高が100億ウォン(約7億5,000万円)以下の部品・素材メーカーの研究開発を支援する方針をこのほど、発表した。選定された企業には2~3年間で1億~3億ウォンの技術開発費が支給される。今年は50社だが、20年までに2,000社を対象とする考えだ。

日本の震災直後の時期を対日貿易赤字減少の分水嶺(れい)ととらえる韓国政府。部品・素材面で日本依存から脱却できるかどうか注目される。

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