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風評は「メイド・イン・ジャパン」を殺す2011/04/20 07:31

風評は「メイド・イン・ジャパン」を殺す


核心をズバリ。「風評被害阻止は可能か」。
残念ながらその答えはどう考えても「無理」ではないのか。

安心と安全が売りだった「メイド・イン・ジャパン」の信頼が大きく揺らぐ。
一度揺らいだ信頼を取り戻すには相当な時間が必要。
その結果、輸出に大きく依存する日本経済へのダメージは避けられない。

おそらく時間が解決するのを待つしかないだろう。
それではどの程度時間がかかるのか。

現在の工業製品にまで及ぶ過剰反応は比較的短期間で沈静化すると思いたい。
しかし、完全に消え去るまでには気の遠くなるような時間を要するかもしれない。
その間、地道に放射線検査を実施しながら信頼回復に努めるしかないのか。

チェルノブイリ原発事故から25年。
私はあの時の映像を鮮明に覚えている。

インターネット時代における「フクシマ」は、「チェルノブイリ」以上の衝撃。
世界中の人々の記憶から「フクシマ」が完全に消え去るまでにあと何十年?

日本にとって試練の時。
しかもまだ危機は始まりに過ぎない。


<関連記事引用>

【放射能漏れ】“風評被害”輸出企業に打撃 自主検査で自衛、政府も補助
2011.4.20 01:30
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/110420/mca1104200130000-n1.htm

 東京電力福島第1原子力発電所事故を受け、海外で農水産物や食品だけでなく、日本の工業製品に対する放射線量検査の実施など輸入規制の動きが広がっている。自動車や電機など輸出企業は自ら検査を行い、証明書を出すなど“風評被害”の阻止に懸命だ。政府も、輸出工業品の検査費用を補助するほか、各国大使館を通じ、冷静な対応を呼びかける。このまま放置すれば、海外での「メード・イン・ジャパン」離れが進み、輸出に大きく依存する日本経済に深刻なダメージを与える懸念がある。

 経済産業省によると、原発事故を受け、米国や中国など8カ国・地域が、日本製品を積んだ船舶の入港時に、製品やコンテナの放射線量を検査したり、基準を引き上げるなどの規制を実施している。

 規制によって輸入が停止する事態は報告されていないが、「風評」が広がれば、売り上げが落ち込むのは避けられない。

 このため、全国の商工会議所は、輸出時の証明書に放射線量を記入する欄を設けるなど、対策に乗り出している。

 日本自動車工業会も、輸出車両の放射線検査の実施を決めた。自工会の統一基準に基づいて各社が検査を行い、それをまとめて定期的に発表し安全性をアピールする。

 検査は船積みの際にサンプル方式で実施。一部メーカーはすでに始めている。これまでのところ、大気中の放射線量に比べ数値が高い車両はなかったという。ただ、業界からは「10台程度の検査であれば問題はないが、全量検査のようなことになれば対応できない」(大手幹部)と懸念する声が漏れる。

 電機業界でも、半導体大手のルネサスエレクトロニクスは、「海外の取引先に対して安全性の説明を強化している」という。大手家電メーカーでは「欧州で製品について一部問い合わせがあった」としており、今後、自主検査が検討課題となりそうだ。

 こうした企業の対応を受け、放射線量検査などを行う「全日検」には、これまでほぼゼロだった問い合わせが、連日数十件もあり、「落ち着く様子はない」と話している。

 日本貿易振興機構(JETRO)が先月設けた緊急相談窓口にも、各国の輸入規制に関する問い合わせが400件近く寄せられている。同機構では、「証明書をとるのに、時間がかかるなど企業の負担となっている」と指摘する。

 放射線量検査を専門機関に依頼すると、1件あたり数万~数十万円の費用がかかる。このため、政府は検査費用に対する補助金を第1次補正予算に盛り込む考えだ。世界貿易機関(WTO)は科学的根拠のない規制を禁じているが、経産省は「線量検査は各国の主権問題」としており、自主検査などで自衛するしかないのが実情だ。


<画像引用>

新シェルター建設へ640億円
http://www.jiji.com/jc/p?id=20110419212743-0746842&n=1

チェルノブイリ原発4号機「石棺」を覆うための新シェルター。組み立て途中の予想図。欧米など各国や国際機関は計5億5000万ユーロ(約640億円)の追加支援を表明した(欧州復興開発銀行のパンフレットより) 【時事通信社】