Google
WWW を検索 「園田義明めも。」を検索

内閣府「原子力に関する特別世論調査」に見る日本地球温暖化祭の実情2009/12/01 09:37

内閣府「原子力に関する特別世論調査」に見る日本地球温暖化祭の実情


「原発にとって良いことは、日本にとって良いことだ」

「原発にとって好い地球温暖化問題は、日本にとって良いことだ」


その結果、現在日本は地球温暖化祭の真っ最中。

内閣府は勝ち誇ったかのように「原子力に関する特別世論調査」を公表。
「地球温暖化防止に貢献する原発」の認知度は平成17年の前回調査に比べ14・4ポイント増の50・0%に。

一方で、今なお海外ではクライメートゲート関連のニュースが続々と配信されている。
「最悪の科学スキャンダル」との強烈な見出しを掲げる記事も多数。
(139 for Worst Scientific Scandal - Google News)

しかし、日本では祭りに水さす報道は禁じられたまま。

祭りが終わらぬことを祈りたい。


<画像引用>

内閣府:原子力に関する特別世論調査(平成21年10月) 更新日2009/11/26
http://www8.cao.go.jp/survey/tokubetu/h21/h21-genshi.pdf


<関連記事引用>

原発推進派、59%に増加 温暖化対策で期待も
http://www.47news.jp/CN/200911/CN2009112601000745.html

 内閣府が26日発表した「原子力に関する特別世論調査」によると、原子力発電(原発)について「積極的に推進」と「慎重に推進」を合わせた推進派が59・6%に上り、05年の前回調査に比べ4・5ポイント増加した。

 「二酸化炭素が排出されず地球温暖化防止に貢献する」と認識する人も14・4ポイント増の50・0%に達し、原発に一定の期待があることを裏付けた。

 原発が「安心」と答えたのは同17・0ポイント増の41・8%と信頼は高まっているものの、「不安」は依然、53・9%あり、安心を12・1ポイント上回った。

 原発の現状を維持するという人は18・8%。「将来的に廃止」「早急に廃止」の廃止派は16・2%でいずれも前回より減少した。

 原子力発電で生じる高レベル放射性廃棄物の処分地を「私たちの世代が責任を持って速やかに選定すべきだ」と考える人は82・2%と大勢を占めるが、実際に自分の住む市町村や近隣に処分場を作ることには「反対」が79・6%に上り、処分場問題の難しさを表している。


<クライメートゲート日本語記事引用>

新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 Number 816 
CO2地球温暖化説を推進するIPCCや鳩山政権の活動への疑問
2009/12/05週刊ダイヤモンド

櫻井よしこ●ジャーナリスト

 英国のイーストアングリア大学は、地球環境研究の最前線を行く大学の一つである。権威あるこの大学の気候変動研究所のコンピュータがハッキングされ、eメールの記録が流出、十数年間にわたるメールの往来が一挙に世界中に暴露された。そこに登場するのは、気候変動の分野で刮目されている学者・研究者らである。

 IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の有力メンバーである彼らは、人間が排出するCO2(二酸化炭素)によって地球の温暖化が進んでいるというIPCC報告を科学的に理論づけた人びとだ。

 ところが、そうした表向きの発表とは裏腹に、私的なメールのやりとりでは、「事実は、われわれは現在、温暖化現象の欠落について(lack of warming)説明できないということだ。まるでパロディだよ」(ケビン・トレンバース氏、国立大気圏研究所)などと会話していた。温暖化を警告した彼らが、地球は温暖化していないと、私的会話で認め合っているのだ。

 このニュースは、「ニューヨークタイムズ(NYT)」紙、「ワシントンポスト(WP)」紙なども報じ、現在ネットに情報が飛び交っている。

 膨大な量の流出メールには次のようなくだりもあった。イーストアングリア大学で長年、地球気候を研究してきたフィル・ジョーンズ氏が、過去二〇〇年間の気候変動を示す図を作成するに当たって送ったメールである。

 「作業を完了したばかりだ。(地球気温の)降下を隠すために、一九六一年以降の記録についてはケイスのトリックを、八一年以降の記録についてはマイクのトリックを使って、それぞれ本当の(real)気温に上乗せした」

 メールの送り先は、ペンシルベニア州立大学のマイク・マン教授らである。マン教授は、NYT紙の取材を受けて、メールが本物だと認めた。そのうえで、ジョーンズ氏の語彙の選択はまずかったが、科学者はトリックという言葉を問題解決の妙案を示す言葉として用いることがよくあると弁明した。

 流出メールからは、IPCCのそうそうたる研究者らが、温暖化に疑問を抱く研究者らに「悪意に満ちた感情」(WP紙)を抱き、彼らの研究論文を専門学術誌に掲載させないように圧力を加え、学界やメディアから排除すべく画策したことも明らかになった。温暖化問題は、科学の本質から遠く離れてしまっていると疑問を提起する科学者の声はこうして封じ込められてきた。

 省エネやCO2削減自体には諸手を挙げて賛成しても、CO2削減をめぐる欧州、とりわけ英国、そして米国や中国などの動きに十分に警戒しなければならないゆえんである。諸国の思惑は、いかにして自国に有利なCO2削減の枠組みをつくり、省エネ先進国日本から技術も資金も吸い上げようかという点にあることを忘れてはならない。

 こんな折、鳩山内閣はCO2削減が経済に与える影響の試算について、専門家会合(タスクフォース)のメンバーを「鳩山政権のやりたいことを本当に応援してくれる」人びとに置き換える方針だと、一一月二五日付の「朝日新聞」が一面トップで伝えた。

 麻生太郎前政権下の試算では、(鳩山氏の)二五%案の家計負担は一年間二二万~七七万円の範囲となった。鳩山内閣はこの数字を不満とし、タスクフォースをつくり、民主党独自の試算をさせた。一一月一九日の中間報告で、結果は一三万~七六・五万円の家計負担とされたと、「朝日」は報じている。ほとんど変わらない負担額だったわけだ。そこで民主党は、メンバーを選び直して、再試算をする方針だというのだ。これではあまりにも恣意的ではないか。なにがなんでも自分たちの掲げた二五%案を正当化するということか。流出メールとともに、現在の温暖化対策に疑問を抱かざるをえないのである。




※※今なお新聞紙面掲載の日本語記事は11月26日付朝日夕刊の1本のみ
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2009/11/28/4724330

コメント

_ とおる ― 2009/12/01 10:00

先日の記事
「それでも米国一極集中は終わらない、危うい日本の大博打」
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2009/11/29/4725941
に載っている動画で、「クリーン・エネルギー」とか言う言葉を使っていましたが、「CO2排出による地球温暖化を防止しよう」から、「原発で排出される放射性物質による環境汚染」よりも「地球に優しいクリーンなエネルギー」にすり替えてスマート・グリッドでウハウハ儲けて、原発叩きに流行が変わったら、ドツボですね。

_ トンチンカン ― 2009/12/01 16:10

日本版クライメートゲート?を産経新聞が報じてました

「政治迎合は学者生命にかかわる」 温暖化試算、お蔵入りの背景は…
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091129/stt0911292203013-n1.htm

温暖化対策 世帯収入影響 「真水」なら76万5000円減
http://www.business-i.jp/print/article/200911250062a.nwc
負担額は、全量を国内で削減する場合が最も重く、海外からの排出枠購入を増やすほど軽くなる。 15%を海外から購入する場合は最小で年3万円と、大きな差が出た。

最近、ノムヒョンモデルの最後まで踏襲するんじゃないかと、こっそり心配していましたが、首相は面の皮が厚そうですねえ。

首相が本会議中に揮毫、扇子に「友愛」と
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20091126-OYT1T01452.htm

なんか学生時代が想像できますw。ただ、この会議は学生と違って給料出てるでしょうけど。

_ ラパラ ― 2009/12/01 17:47

柏崎刈羽原発で24年間も放射性物質(トリチウム)垂れ流してたんですが
テレビでは全然報道されませんな。

_ isaacpapa ― 2009/12/02 00:07

はじめまして.

>ラパラさん
三重水素の生成過程には人体への影響としての問題はありますが,三重水素そのものの崩壊過程による弱いβ線被爆は,人体には影響ないと思うのですが.
環境面では,三重水素は低いレベルで自然界で既に存在します.過去の核実験へ核施設から放出されたに三重水素(フォールアウトトリチウム)は,確かに大気中や海洋中にて高いレベルで存在しているのですが,それが何にとっての汚染なのかは未だ判明されていません.
よって,マスコミで報道される要素としては,多分に欠けていると推測します.

_ Y-SONODA ― 2009/12/02 09:51

★とおるさんへ

>原発叩きに流行が変わったら、ドツボ

今や原発分野での競争力に陰りが見えてきたとはいえ、あのGEがグーグルと組んでスマートグリッド参入。
このあたりの背景が気になります。
とはいえ共和党政権に変われば米国はまた原発を持ち上げるかもしれない。
どうにも気になるのが原発ビジネスをめぐる安全保障問題。
軍事用との線引きは困難なわけでどうしても制約がある。
売込み先によっては核拡散という面で叩かれる可能性が強いと見ています。

★トンチンカンさんへ

>日本版クライメートゲート?を産経新聞が報じてました

おっと、早速表で紹介させていただきますね。
どうも情報ありがとうございます。

>学生時代が想像できますw。

この私もよだれ垂れて爆酔していた方なので、あまり偉そうなことはいえないw

★ラパラさんへ

原子力分野での隠蔽体質はよく知られたこと。
これだけ核アレルギーが強い国で原発を推進するからにはいろいろご苦労があったのでしょう。
資源がない国の悲しい性ということで理解してあげないと。
とはいえ議論を避けてきたのは大問題。
核密約問題にせよクライメートゲート事件にせよ、ちゃんと議論した方がいいと思っています。

★isaacpapaさんへ

どうもはじめまして。

>マスコミで報道される要素としては,多分に欠けていると推測

正しい推測かもしれませんね。

まだまだ地球には不思議がいっぱい。
地球温暖化を堂々と語れる科学者が怪しい存在に見えてくる。
地球を壊すこともできれば再生することもできると考える人間にこそ驕りがある。
「地球の凄み」を信じたいというのが私の立場です。

地球の凄み
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/06/18/3584207

地球の凄み: Nausicaa in Chernobyl's forest
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2009/05/26/4323757

_ トンチンカン ― 2009/12/02 11:44

>あまり偉そうなことはいえないw

私もw
想像できるのは身に覚えがあるからですw

_ isaacpapa ― 2009/12/02 12:33

>園田さん

はじめまして.
原子力施設で内での中性子線やガンマ線の作業員への被曝は現実のものであり,隠蔽されているのは事実だと思います.
一般的な原子力発電所への嫌悪感は次の4つにあると思われます.

1. 原子力発電所内での恒常的な放射線被爆に寄る作業員の安全性の欠如.
2. ウラン溶液が臨界状態に達し核分裂連鎖反応が発生し、発電所外への中性子線等が放射され,一般住民を巻き込む可能性がある事故.代表例として1999年の東海村JOC 臨界事故.その大型化事故の代表例として、米国のスリーマイル島源力発電所事故やウクライナのチェルノブイリ原子力発電所事故等の原子炉メルトダウン。
3. 原子炉において、ウラン238が中性子を捕獲してウラン239となり、それがベータ崩壊してネプツニウム239になり、更にそれがベータ崩壊した結果生まれるプルトニウム239の廃棄問題.
4. テロや戦争等により原子力発電所が攻撃された場合の発電所の爆発。

これを解決するには,更なるロボット工学の発展と,核施設の地下化ですね.カミオカンデのような古い鉱山跡地は山ほどある訳で,コストもあまりかかりません.

_ isaacpapa ― 2009/12/02 15:29

追記

断層を避けての深層地下が最適化と思われます.ま、そこら中に未発見の断層が存在するのも事実ですがw

故に,地球温暖化問題というよりも,気候変動による環境変化に伴う人類の繁栄問題としないのが不思議です.誰が何によって悪影響を被るのかが常に曖昧です.二酸化炭素等,都市部等集中的に溜まっているだけで,地球全体から見れば屁にもならない.それをビジネス化させようとする動きが存在し,イコール原子力ビジネスと繋げたがる.そのおぞましさが諸悪の根源なのでしょう.エスタブリシュメント同士の覇権争いに便乗する科学者には仁愛の欠片も無い.
まぁ,化石燃料を掘り出し続ける行為は,将来の地殻変動時に、人類にとって悪影響がありそうなのでそちらの方が心配です.

_ とおる ― 2009/12/02 17:31

園田様
> 今や原発分野での競争力に陰りが見えてきたとはいえ、あのGEがグーグルと組んでスマートグリッド参入。
> このあたりの背景が気になります。

よくは知りませんが、スマートグリッドは、所詮、送電と電力効率利用(蓄電・省電力)で、電力を産む分けではないと思います。
電力生産に太陽電池・風力などをつなげるのでしょうが、現在の大量の電力使用に十分な供給をできるとは思えません。
クリーンなエネルギーと称してイメージを良くし、(米国以外の、叉は米国のコントロール下に無い)原発・火力発電を減らす役に立てながら、米国としては原発を放棄しないのでしょう。
ちょうど(後進の核開発国に核兵器を持たせないように)、核兵器の廃棄を掲げながらも、核兵器を決して放棄しない、叉は最後まで放棄しないように。
スマートグリッドという新大陸に植民をして、特許・製造技術・規格・販売・利用に先手を打ち、電力供給・電力流通の支配権を握る作戦なのでは?
勿論、原油の支配を諦める訳ではありません。

_ isaacpapa ― 2009/12/02 18:12

漏電&放電 参考までに(銅線に問題あり)

2008年度に於ける総合損失率(8.1%)の内,送配電損失率(配電用変電所,架空電線路も含む/(送電ロス+配電ロス)/4,7%)を除いた3.4%が発電所内でロスしています.

送電線に於ける電気抵抗は金属素材に関係していて,銀は理想的ですが,アルミニウムが代替品として有効であり,電線の距離,放電の原因が熱にあるという事も事実として捉えれます.発電所内の鉄ロスや銅ロスも,素材と熱との関係性にあるのかと考察できる.

発電所から送電する場合に、同じ電気量を送る時に電圧を2倍にすると電流は半分となり,ロスは電流の2乗に比例するから電気量のロスはV*A*A=2分の1となる.同様に電圧を3倍にすると3分の1となる等,トランス内での高電圧化で送電線の口径を小さくし,加圧され激減する電流を如何にその他の要因も含めロスの無い状態下に置くかが問題です.

_ Y-SONODA ― 2009/12/03 09:23

★トンチンカンさんへ

>私もw
私なんかそもそも学校行ってない!
時代に先駆けて高校時代から自主的週休二日を実行していましたw

★isaacpapaさんへ

日本の原子力事情をうまくまとめていただきありがとうございます。
私の立場は基本的にそれぞれのお国柄を尊重したいという考え。
日本はいまさら原発をやめるわけにはいかない。
核施設の地下化と同時に最近流行の小型もぜひ取り組んで欲しいと思っています。
またご指摘のとおり送電ロス+配電ロスを防ぐ手立ても有効。
随分前の燃料電池コラムで直流配電(送電)を取り上げたのですが、二次電池やLED照明の普及にあわせてそろそろこちらも本格的に検討を始めてもいいかもしれませんね。

★とおるさんへ

米国が進めるスマートグリッドはあくまでも電力網の老朽化に対応したもの。
グリーン・ニューディール味付けに風力や太陽光を使っているだけで、どこまで本気かわからないと思いますよ。
よってグリーンからスマートグリッドを見ないほうがいい。
狙っているのはやはり世界標準。なかなかしたたかですね。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
「カ○スの勝手でしょ」にようこそ♪ 質問:○に入るカタカナ一文字は?

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2009/12/01/4731372/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。