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日本人一般の中国脅威論を疑ってみる2009/07/29 08:21

中国による世界資源のツバ付け


なにやら新聞やテレビや評論家が語る中国脅威論はリアリティーに欠けるような気がします。
そこで今日は生の中国をよく知る方が登場!

某日本企業が広東省に製造工場を建設。
その工場の総経理を5年間勤めた元上司からいただいたメールを紹介させていただきます。


<以下、元総経理からのメール>

2005年に中国から帰任後、CITI扱いの日興中国株ファンドAや野村中国株投信を購入。
2008年には前者の最高値は400%、後者の最高値は200%。
その後暴落して前者を160%、後者を200%で売却しました。
これぞ!中国投資の典型かァ!です。(爆)
 
そして今年2月に大和扱いインベスコとUBSの中国株FDを買って、現在所有しています。

「前例の怖さ満喫」がありますから、さて何時に売却するか。

私の答えはシンガポール華僑が本土投資を引き始めた時ですネ。
ではその兆候は何処で拾うのか?
これはもうネットサーファーとNNA(笑)

今日断片的に園田の質問に答えましたが、園田同様に中国の技術立国論には疑問を感じています。
反面教師の台湾や香港の歴史が答えではないかと私は思うのです。

それでは中国は外貨準備高2兆ドルをどう生かすか?

園田が指摘したように世界資源のツバ付け、それと私は香港の金融センター機能の上海移管だと思っています。

私は中国の「強かさ」と「銭への執着心」は買いますが、システム化等の組織論やクリエイティブ性、独創性は買いませんネ。

<メール紹介終了>


私も実際に中国に行って驚いたのが製造分野での人材定着率の低さ(IT系は除く)。
確かに手先は器用ですが、それこそ「銭への執着心」から職場をコロコロ変える人が多い。

そんな彼らにイノベーションを求めるのはいささか無理があると思うのです。

そのため、こと製造分野に関して、日本にとって中国は脅威ではない!(言い切っちゃったw)

中国とて製造分野で日本に追いつけないことは十分承知。
これからますます資源&金融分野を強化せざるを得ない。
当然、米国とぶつかることを意味する。

日本は米中衝突をチャンスに変えることも可能ではないでしょうか。


<画像引用>

What is AFRICOM
http://www.semp.us/images/Biot590PhotoR.jpg

コメント

_ とおる ― 2009/07/29 09:40

株・投資・技術・製造については、そうなんでしょうが、それ以外については、述べてませんね。
人口の多さと膨張、野蛮さは、それだけでも脅威に感じます。

_ SS ― 2009/07/29 09:53

私も長く中国企業と接してきましたが、元総経理さんと同じ見方。それにしても園田さんの周りにはユニークな方がいっぱいですね。カラスもいいですが、そろそろ人間界に降りてきて下さいよ。

_ K ― 2009/07/29 10:50

コンテンツ部門も著作権を守らない為、人材が育たない、収益が成り立たない、発表の場が無い。
先は長いですね。

_ えの ― 2009/07/30 00:25

>香港の金融センター機能の上海移管
一度失敗しているし、
金融センターに成り損ねる上海
http://www.21ccs.jp/china_watching/ShanghaiNow_HARNER/Shanghai_now_08.html
またやろうとしてるけど、
国際金融センターと水上運輸センターを目指す上海
http://japanese.beijingreview.com.cn/yzds/txt/2009-05/25/content_197451.htm
現代の「国際」金融センターとは、地下の大金庫に金塊と札束があるところではなく、情報が集まる場所なのでこんな国では絶対無理。
新華社から政府に権限移管/外国通信社の許認可
http://www.shikoku-np.co.jp/national/economy/article.aspx?id=20090131000315
中国、外国通信社の金融情報の顧客への直接配信に関する新規定を発表
http://jp.reuters.com/article/domesticEquities4/idJPnTK846022720090501
金盾
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E7%9B%BE

_ へなちょこエンジニア ― 2009/07/30 06:54

>「銭への執着心」
>そのため、こと製造分野に関して、日本にとって中国は脅威ではない!(言い切っちゃったw)
殿、
松下幸之助氏が同様のことを言っていたような。
結局目先の「銭」を重視するから長期の投資を必要とすることは苦手ではないのかな。

_ Y-SONODA ― 2009/07/30 09:15

★とおるさんへ

なんだかとおるさんのコメントを見てギョギョギョ。
とおるさんの中国嫌いの理由もぜひ教えてくださいね。

★SSさんへ

あはは。カラスは気楽でいいんですよ。もうやめられない!w

★Kさんへ

そういえばWSJにはこんな記事も。
Beijing's Underground Alternative Rock Music Scene - WSJ_com
http://online.wsj.com/article/SB124831869681774897.html

ユーチューブで確認したけど、お好みのサウンドじゃなかったので紹介するのをやめました。

★えのさんへ

>現代の「国際」金融センターとは、地下の大金庫に金塊と札束があるところではなく、情報が集まる場所なのでこんな国では絶対無理。

確かに実際には無理っぽいですよね。
とはいえ近頃また慌ただしくなってきた上海派の動きは要注意ですね。

★へなちょこエンジニアさんへ

>松下幸之助氏が同様のことを言っていたような

おっ。これは面白い情報。私のほうでも探してみますね。
なんだか目先重視という面で米国と中国はスタイルがよく似ているのかもね。
やはり日本が誇る製造業にチャンス到来かw

_ Blondy ― 2009/07/30 10:54

 そうですね~、日本は車産業に代表されるような高度な組み込み技術や、先端素材産業やエレクトロニクス関連を中心に強みを持っているのは事実でしょうネ。

 しかし、世界66億人の人口ピラミッドを所得別にざっくり切って、TOPのお金持ち層11億人、中間層25億人、底辺層30億人として考えてみると、日本は日米欧アを中心としたTOP階層の11億人相手の高級品に関してはよい仕事をするといえますが、全般的に世界の中間、低層所得層相手の廉価品商売があまり上手くないといえるのではないでしょうか。

 グローバル経済化や資源ブームの恩恵を受け、金融もつくようになって、今、消費力が伸びているのはBRICsに代表されるこの中間層。 その中間層に入ろうと底辺層もがんばっているためここがさらに厚くなっていく。 最近は先進国の中の貧困層も増えてきた。

日本やアジア各国も経験しましたが、高度経済成長期に消費が伸びるのであって、すでに満ち足りたTOPの金持ち層はさほど欲しい物もないし年もとってくるので貯まったお金を増やす方に夢を追いがち。

 拡大中のグローバル中間層相手の廉価品の製造にかけては、後追いやコピーで開発費負担を極限まで省いて、スピーディーかつ安価に大量生産する力があり、アフリカのマーケットにも売れるモノが作れる中国は、外資の使いこなしもうまく、エンジニア層も増えつつあり、製造業の分野でまったくあなどりがたい大きな存在だと思いますヨ。 日本人が嫌う彼らのコピー能力・生産能力は、ロシアやブラジル、インドではまねできないすごい競争アドバンテージでしょう。

 松下幸之助さんは、残念ながらベルリンの壁崩壊の直前にお亡くなりになっているので、もしも、その後のグローバル経済の急速な大変化とそのなかでの中国の躍進を目の当たりにされたとしたら、また違ったご意見だったのではないでしょうかw

_ Y-SONODA ― 2009/07/31 08:55

Blondyさんへ

いつもながら鋭いご指摘ですネw

確かに中国なんてCAD/CAMも違法コピー。そりゃ安く作れますよ。
とはいえ中国製金型が使い物にならなくて、手直し専門の駆け込み寺みたいな業者も日本にあります。

一方で古い日用品の日本製金型を安く仕入れて廉価品製造。
それをアジア各国に輸出している韓国企業も実際に見てきました。

みなさん本当にしたたか。
確かに松下幸之助さんが生きていたらびっくり仰天していたかも。

底辺層を吸い上げてますます厚くなる中間層。
この中間層の真ん中から上を狙っていけば、日本企業もまだまだ踏ん張れるのではないでしょうか。

それに選別をしているのはTOPのお金持ち層なのかもしれない。
米欧の背後から「機会均等、門戸開放」を刺激することも重要ですね。

_ えの ― 2009/08/05 01:04

>そのため、こと製造分野に関して、日本にとって中国は脅威ではない!
企業の経営者からみれば中国本土の企業(元国営企業とか中国共産党幹部又は家族がオーナー)は脅威ではないでしょう。
しかしブルー、ホワイトカラーの現場仕事は確実に日本から移転しています。下流には脅威です。
失業数者数・自殺者数の月次推移
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2740.html
トヨタ期間従業員に行こう
http://t-kikan.jugem.jp/

_ Y-SONODA ― 2009/08/05 02:49

★えのさんへ

今春、ある講演会で日本の失業率の数字はおかしいと吼えていたのですが、
私が正しかったことを産経さんが見事に証明してくれました。

失業率「本当は8・8%」? 助成金にひそむ“隠れ失業者”
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090801/biz0908012023015-n1.htm

この問題はそれこそ民主党が頑張って取り組むのではないでしょうか。
それが日本の国力にとって吉と出るか凶と出るか。
悩ましい問題ですね。

_ えの ― 2009/08/05 11:00

>この問題はそれこそ民主党が頑張って取り組むのではないでしょうか。

いにしえより「地上の楽園」だの「正義と友愛」を声高に叫ぶ輩についていくと地獄に連れて行かれるか、奴隷として売り飛ばされる。
少年十字軍
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%91%E5%B9%B4%E5%8D%81%E5%AD%97%E8%BB%8D
派遣切りの横行こそ「小泉改革」の産物ではないか
http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/ca6c3e0f7b34bd2896843c9227a49e09

_ Y-SONODA ― 2009/08/06 08:00

えのさんへ

米国のように「日本を社会主義にする気かよ」などという意見もあってもいいと思うのですが、いかがでしょうか?

「そもそも日本は社会主義」との見方もあるし、日本より欧州、それに今や米国だって社会主義じゃないかなどと言い出すと何が何だかわからなくなってきて、ついには、「中国に文句言えないね」という方向へ。
資本主義と社会主義の境界線がますます曖昧になってきて、これから矛盾だらけの世界になるかもしれませんね。

_ えの ― 2009/08/07 00:45

>「中国に文句言えないね」
これはないです。中国本土では議員や為政者を国民の選挙によって決めることで政策を選択するシステムがない。

_ Y-SONODA ― 2009/08/07 02:14

えのさんへ

>これはないです
確かにそうですね。
とはいえ中国の和諧社会などというスローガンなんて日本をお手本にしているようにも見えます。
この先、民主化などという恐怖の自体があった場合も世襲だらけの一党独裁体制を真似するかも(汗)

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