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緊張高まる中国真珠2009/07/15 00:33

FTが伝える中国「真珠の数珠繋ぎ」 Beijing’s ‘string of pearls’


ついにフィナンシャル・タイムズ(FT)の中国論調に変化あり。

ロスチャイルド・グループ傘下の仏エドモンド・ロスチャイルド銀行と英豪系資源大手リオ・ティント。
この二つの問題にウイグル暴動が追い討ちをかけた。
どうやら中国は思い切り虎の尾を踏んでしまったようです。

FTは中国の「真珠の数珠繋ぎ」戦略に対する警戒心も剥き出しに。
すでに中国とインドの間で真珠に絡む衝突が始まったと見ているようです。

真珠の拠点としてのグワダル欲しさにパキスタンに接近する中国。
この動きに合わせて中国脅威論が高まっているのはインド。
現在、両国の領土問題という縄張り争いはアジア開発銀行(ADB)を巻き込んでヒートアップ。
2012年に中国がインドに侵攻するとの見方まで出てきた。

まもなく中国真珠の脅威は日本に襲い掛かる。
しかし、日本メディアは無関心。
この極めて重要なFT記事を日本語で紹介しているのは朝鮮日報のみという体たらく。

無関心が失政につながっていく。
失政が重なれば何が起こるのかは歴史が示している。
それはまた石油から始まる。



<画像引用・・・このグラフィックは遊べます>

Beijing’s ‘string of pearls’
http://www.ft.com/cms/s/0/4ff7f96c-6f2b-11de-9109-00144feabdc0,dwp_uuid=e70ca99e-a4b0-11db-b0ef-0000779e2340.html


<関連日本語記事引用>

中国が南アジアに港湾建設、インド洋進出狙う(上)
http://www.chosunonline.com/news/20090714000034
http://www.chosunonline.com/news/20090714000035

 スリランカ南部のハンバントタでは中国の建設会社が大型港湾を建設している。同港は2010年に第1期工事を終え、中国の軍艦や商船の寄港地として使用される予定だ。建設費3億6000万ドル(約335億円)の85%は中国政府が支援している。

 パキスタン南西部のクワダル港でも世界的な設備を備えた港湾が建設されている。中国は2007年にのどかな農村にすぎなかったこの場所に物流港湾を建設し、さらに海軍基地と石油基地を建設する拡張工事を進めている。また、アフリカと中東から輸送された原油を中国西部の新疆ウイグル自治区方面に送るパイプラインも建設される予定だ。

 インドの西側に位置するパキスタンから南側のスリランカ、モルディブ、モーリシャス、東側のバングラデシュ、ミャンマーに至る石油輸送ルートを確保しようとする「真珠の輪」戦略はライバルのインドを緊張させている。英フィナンシャル・タイムズは13日、中国が確保した南アジアの戦略拠点がまるでネックレスのようにインドを包囲し、インドが中国の影響力に恐怖を感じていると伝えた。

 真珠の輪とは、中国がアフリカや中東から石油を輸送するため、拠点となる国々にさまざまな支援を行い、同盟国として引き入れる政策を指す。

 中国はインドにとって最大の宿敵であるパキスタンにジェット戦闘機など武器を最も多く供給している国だ。同盟関係は中国とパキスタンを陸路で結ぶカラコルム・ハイウェー(1986年開通)とクワダル港の建設にまで及んだ。中国はパキスタンを中東進出の足掛かりとして活用している。

 一方、スリランカ政府は今年春、中国の軍事、経済、外交的支援を受け、26年ぶりに反政府勢力「タミル・イーラム解放の虎」(LTTE)の制圧に成功した。中国はスリランカ政府に年間10億ドル(約930億円)の資金援助や武器支援を行い、国連でスリランカ正規軍による流血鎮圧を批判する西側の声を封じ込めた。その答礼として、スリランカのラジャパクサ大統領は中国にハンバントタ港を開発、利用する権利を与えた。これにより、中国はインドの目と鼻の先に寄港地を確保し、主要な石油輸送ルートのスリランカ海域を影響下に収めることに成功した。

 ミャンマー軍事政権にとっても、中国は最大の貿易パートナーであり、ミャンマーが国際社会の制裁に耐えられるよう支援を行う友好国でもある。ミャンマー軍部の人権弾圧や民主化運動の流血鎮圧にもかかわらず、中国は国連安全保障理事会で何度もミャンマー軍部を擁護した。その代価として、ミャンマーは中国から豊富な天然ガスを安価で供給してもらう権利を確保したとされる。また、ミャンマー西部のシトウェ港から中国南部まで石油を輸送するパイプラインも建設されている。

 中国はモルディブ、モーリシャスなどインド洋の島国にも寄港地、海軍基地を確保した。インドの北側に位置するネパールは昨年、親中国の毛沢東主義勢力が総選挙で1位となり、王政を廃止した。

 これに対し、インド政府はヒマラヤ国境地帯で兵力を増強し、中国製の玩具や携帯電話の輸入を禁止するなど神経戦を展開したが、大きな効果は得られていない。


中国“失政隠し”で2012年に対印開戦―インド専門家
7月14日10時2分配信 サーチナ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090714-00000046-scn-int

 13日付環球時報によると、インドの軍事問題専門家、バラト・ベルマ氏は「2012年に中国はインドに侵攻する」との見方を示した。ベルマ氏の主張はインド紙「インディア・エクスプレス」が12日付で掲載した。

 ベルマ氏によると、中国は国内の経済問題と失業率の高まりから国民の目をそらすため、インドに侵攻する。これまで中国は、インドを抑えるためにパキスタンを利用したが、パキスタンでは内戦が起こっており、インドを抑える役割りは果たせなくなってきた。インドが西側諸国と接近していることも、中国の不安をかきたてている。

 ベルマ氏は「中国は北朝鮮のミサイル実験などを暗に支持している」、「加えて、南沙諸島でも軍事行動を展開している」と主張。しかし、この時期に日本を含む西側諸国の利益を損ねることは賢い選択肢ではないため、軍事行動の標的はインド東北地方のアルナチャール・プラデーシュ州になるという。同州はインドが支配しているが、中国も領有権を主張している。

 ベルマ氏によると、インド政府もインド軍も、イスラム勢力と中国を相手に両面作戦を遂行するのは難しい。したがって、インドは迫りつつある危機に対応するために、対中関係で「平和の発想」を「軍事の発想」に切り替えるべきだという。

 中国現代国際関係研究院の胡仕勝研究員はベルマ氏の主張に対して、「インドの一部に根強い中国脅威論だ」と説明。「インドのメディアが中国脅威論をあおりたてるのは、インドの自信のなさの表れ。その背景には軍事力強化の狙いがある」と反論した。

 また、インドでの反中感情の背景には、同国の教育問題があると主張。「小学校から教科書で、中印国境の問題での自国主張を宣伝している」と述べた。(編集担当:如月隼人)


<関連記事>

Fear of influence
http://www.ft.com/cms/s/0/84a13062-6f0c-11de-9109-00144feabdc0.html

China is now an empire in denial
http://www.ft.com/cms/s/0/414f6e50-6fd4-11de-b835-00144feabdc0.html

China blocks ADB India loan plan
http://www.ft.com/cms/s/0/033935c2-25e4-11de-be57-00144feabdc0.html


「ポスト金正日」に向けて動き出す中国とロシア
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/09/11/3755649

真珠再び? 中国艦艇、海賊対策を名目にソマリア沖へ出航
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/12/27/4028843

中国真珠のショートカット、9月着工へ
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2009/06/18/4371299

ウイグル暴動とオイル&ガス・コネクション
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2009/07/06/4416611

コメント

_ とおる ― 2009/07/15 10:06

> まもなく中国真珠の脅威は日本に襲い掛かる。
> しかし、日本メディアは無関心。

日本のメディアは、麻生首相にKY(空気読めない。漢字読めない)と批判してきましたが、そのメディアが、
(1)漢字を読めないバカ・キャラのタレントを煽てて、一儲け。
(2)世界の情勢を読めずに、麻生首相に何ヶ月も「解散はいつ頃?」というおバカ質問攻め。
(3)民主党が「解散は、間近」といい続けて半年以上の空気読めなさには批判出来ず。
(4)国民から猜疑心で見られ始めていることにも無頓着。
狂ったクジラのように、大群で陸に乗り上げるような大量自殺に日本を持って行こうとでもしているのでしょうか?

_ とおる ― 2009/07/15 10:08

日本のメディアが、空気を読んでいるのは、自分の上司?
(1)http://ja.wikipedia.org/wiki/椿事件
(2)軽井沢1泊ゴルフコンペ付きーー民主党のマスコミ接待リスト出回る
 http://straydog.way-nifty.com/yamaokashunsuke/2008/10/post-0306.html

_ Blondy ― 2009/07/15 11:07

元記事では“2012年より以前に”ですが、サーチナの翻訳はなぜか“2012年に”となっていて、シンクタンクの研究員のツイスト反論のおまけもついていて、いろいろ気配りしているようすがわかりますねw

Nervous China may attack India by 2012: Expert
http://timesofindia.indiatimes.com/articleshow/4769593.cms

あと、実にタイミングよくアルカイダが登場した件ですが、Somebody is trying to manipulate Chinese aspirations. ではないでしょうかネ。

TOP ARTICLE | Enter The Dragon
Jayadeva Ranade11 June 2009, 12:00am IST  former additional secretary, cabinet secretariat.

http://timesofindia.indiatimes.com/OPINION-Edit-Page-TOP-ARTICLE-Enter-The-Dragon/articleshow/4640901.cms

一部引用
The timing of Admiral Keating's disclosure coincides with Beijing's visibly tougher stance against India. It gives traction to US efforts to entice Saudi Arabia and China to shoulder increased responsibility in Afghanistan and Pakistan, which could include Kashmir. It would be premature to say that the US would allow China a dominant role in the region any time soon, but it is trying to manipulate Chinese aspirations. China has been awaiting such an opportunity as a big step towards achieving its global aspirations and establishing regional dominance.

The US will achieve short-term gains, but the move is fraught with risk for America and the West. It will be impossible to effectively limit China's activities. China will entrench itself in Pakistan, expand influence in Afghanistan and consolidate its position in Central Asia. This will not be in US or Russian interest. The China-led Shanghai Cooperation Organisation will acquire the potential to oppose the North Atlantic Treaty Organisation. Pressure on India to unilaterally yield concessions to Pakistan, especially on Kashmir, will be considerable.
一部引用終わり

日本は昔、満州と南方ではまったけど、中国は中央アジアと「真珠の数珠繋ぎ」ではまるのでしょう。

_ 非生産者 ― 2009/07/15 16:20

とおるさんが書いた通りですね。麻生さんの書道の腕前は流石基本が出来てる方だと思いました。あの方ホームレスみたいな服装で出勤するのはちょっと…冗談はさておき物が売れないのに今頃地方分権なんて騒いでる大手メディア…園田さんのブログや田中さんのブログなどを紹介させて頂いておりますが、もう冬のインフルエンザ再流行など成るようにしか成らないと思います。惨劇を見るのだけは勘弁です。

_ Blondy ― 2009/08/01 13:20

ミャンマーあたりについては担当のAustraliaがタイムリーなフォローを開始してくれています。


Revealed: Burma’s nuclear bombshell
Hamish McDonald Asia-Pacific Editor
The Sydney Morning Herald
August 1, 2009
http://www.smh.com.au/world/revealed-burmax2019s-nuclear-bombshell-20090731-e4fw.html

Burma’s nuclear secrets
The Sydney Morning Herald
August 1, 2009
http://www.smh.com.au/world/burmax2019s-nuclear-secrets-20090731-e4fv.html?page=-1


P.S.
Bondi JunctionのスーパーマーケットはNY以上のコーシャフードの品揃えですw

_ Y-SONODA ― 2009/08/01 15:10

Blondyさんへ

共同さんが早速配信していますよ。

ミャンマーが核施設と豪紙報道 亡命者が証言
http://www.47news.jp/CN/200908/CN2009080101000378.html

 【シドニー共同】1日付のオーストラリア紙シドニー・モーニング・ヘラルドはミャンマーが北朝鮮の協力を得て、極秘に原子炉とプルトニウム抽出施設を建設中だと報じた。ミャンマーからの亡命者2人が、タイ国内でオーストラリア国立大の研究者らに明らかにしたという。

 2人は核関連の部隊に所属していたミャンマー軍将校と、軍事政権のビジネスに関与していた人物。

 証言によると、原子炉が建設されているのはミャンマー北部の山中の地下。ミャンマーは5年以内の核爆弾開発を目指しているという。

 クリントン米国務長官は7月下旬、北朝鮮からミャンマー軍事政権への核技術移転の可能性について、懸念を表明している。

 ミャンマーではロシアの協力による研究用原子炉建設計画がある。

カンナム号とモグラの枢軸
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2009/06/25/4389211

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_ 米流時評 - 2009/07/16 07:23


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北京の中共政府は、チベット騒乱のときには
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もっともダライ・ラマ法王は、この胡錦濤政権の中国政府の糾弾を真っ向から否定したが。
さらには、漢族中国人の大半がウイグル人に対しては
...