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中国操る北朝鮮の危ない核ゲーム?2009/06/10 08:32

アン・アップルバウム Anne Applebaum


これまで本ブログで取り上げてきた中国と北朝鮮の関係を整理。

今回の核実験が中朝国境近くで行われたことから、中国は北に対して激怒している。
ひょっとしたら、中国とて北に脅されている可能性もある。
さらに、米国が北の面倒を中国に押し付けようとしていることに対して、
「中国だけが全責任を負うのは不公平だ」との意見も出てきた。

今日はまったく別の見方を紹介しておきます。

6月2日のワシントン・ポスト紙に掲載されたアン・アップルバウムのコラム。
そのタイトルは「平壌のシャドー・ボクシング」。
アップルバウムはこのコラムでこう主張しています。

北朝鮮は傀儡国家。人形遣いは中国。
今回の核実験も中国の指示ではないか。

やろうと思えば中国は明日にでも北朝鮮政権を引きずり降ろすことができるはず。
石油供給も止めることができたはず。
国境貿易を閉ざすこともできたはず。
逆に、国境を開放していれば難民が押し寄せる。
そうなれば東ドイツ同様に北はボロボロになっていたはず。
中国はどれもやっていない。これっておかしい。

中国は米国に取って代わって東アジアの盟主になる野心がある。
また、アジアの残りの国々がオバマ政権の対応を注視しているのも理解している。

オバマ政権が北の核開発計画を止める方法を見出すことができなければ、
韓国や日本は中国に接近するかもしれない。

とはいえ、中国にとっても危険なゲーム。
日本や韓国は独自の核抑止力が必要との結論を下すかもしれない。
そうなれば、アジアの軍拡競争に拍車がかかることになる。

それでも核拡散防止に対するオバマ政権の覚悟がどれほどのものかがわかる。

いざとなったら、中国はゲームをやめてしまえばいい。
この茶番的行為が終わっていないのは、何か理由があるに違いない。(記事紹介終了)


アップルバウムも日本の核武装に言及しているわけですが、これを最も恐れているのは中国のはず。
よって、中国にとってあまりにも危険すぎるゲーム。
この点でアップルバウムの主張はいささか無理があるというのが私の評価。


ここで読者の皆様にお願いがあります。
今回も海外記事の紹介が中心。
記事の選択方法に私の感性が反映されていることは否定できませんが、
「紹介記事の内容=私の見解」と勘違いして噛み付いてこられても困ります。
この点十分に配慮いただきますようお願い申し上げます。

これまで何度も取り上げてきたように、北の核実験以後、日本の核武装に言及する海外記事が多数登場。
ニューヨーク・タイムズしかり、ウォールストリート・ジャーナルしかり、今回のワシントン・ポストしかり。

名立たる海外メディアが取り上げているにも関わらず、日本の新聞やテレビはほとんど取り上げようとしない。

議論できるレベルに達していないのも事実かもしれませんが、
日本核武装を論じることこそが日本人を大人にする。
議論さえも封印しようとする日本に未来などありません。


<関連記事引用>

<北朝鮮>核実験は中国の指示!目的は米国の威信低下―米紙
6月5日15時26分配信 Record China
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090605-00000030-rcdc-cn

2009年6月、米ワシントンポスト紙は、コラムニストであるアン・アップルバウム氏の記事「平壌のシャドーボクシング」を掲載した。アン氏は北朝鮮は中国の傀儡(かいらい)であり、核実験はアジアにおける米国の威信を傷つけ、核拡散防止に対するオバマ政権の覚悟を探るために中国が企図したものとの見方を示している。4日、環球網が伝えた。

アン氏は中国は北朝鮮に対する唯一の影響力を持つ国家と指摘する。一夜にして北朝鮮政権を打倒する軍事力を持つほか、エネルギー提供や貿易ルートを閉ざす制裁も可能。また国境を開放し難民を受け入れれば、20年前の東独のように国家崩壊を促すこともできると指摘する。

しかし口では北朝鮮を批判しながらも実際には事態の悪化を見守るばかり。こうした中国政府の態度からアン氏は核実験からミサイル発射など北朝鮮の一連の行為は中国の指示によるものとの見方を示している。

その目的は二つあるという。第一にアジアにおける米国の威信を低下させること。米国の保護がもはや有効ではないと韓国や日本が判断すれば中国に接近する可能性もある。第二に軍事的威嚇(いかく)に対するオバマ政権の反応を知るためと指摘した。

アン氏の主張に対し、環球時報は「新たな陰謀論」であり、合理的な論拠に欠けていると批判している。(翻訳・編集/KT)


Shadow Boxing in Pyongyang
Why All the Threats? We'd Best Ask China.
By Anne Applebaum
Tuesday, June 2, 2009
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2009/06/01/AR2009060102480.html

Let's face it: We don't really know why North Korea decided to test a nuclear weapon last week, why it has suddenly declared the Korean War armistice of 1953 null and void, why it has launched several test missiles and is preparing to launch others. It could be because the North Koreans are dissatisfied with the state of negotiations with Washington and want more concessions or more attention. It could be that the regime -- which is no longer capable of delivering regular food supplies, or even reliable electricity, to its people -- wanted to strengthen its grip on power. It could be something else altogether. Personally, I favor another scenario, equally speculative: Perhaps the North Koreans have stepped up their war rhetoric, and their war preparations, because China wants them to do so. I cannot prove that this is the case -- just as no one else can prove any of their theories about North Korea -- but I can look at the evidence, which is as follows:

China is the one country that actually has influence over North Korea. Not only is China the only country to maintain frequent diplomatic and security contacts with North Korea, but China could, if it wanted to, topple the North Korean regime tomorrow. China could cut off North Korea's oil. China could shut the border to trade. Or China could take the opposite tactic and open the border: Refugees would flee and the regime would crumble, much as East Germany did 20 years ago this summer. To put it differently, China has more influence over the North Korean regime than all of the other U.N. Security Council members put together, but it does not use this influence to stop Pyongyang's nuclear program. Instead, it has maintained trade relations, kept the oil flowing, built up its border fences and paid lip service to the international efforts to block the North Korean nuclear program (the Chinese claimed to have learned about the recent nuclear test an hour in advance, which no one believes), all while hunkering down to watch what happens.

China has ambitions to replace the United States as the dominant power in East Asia. For proof, look no further than the money the Chinese have spent lately on expanding their navy, which now includes at least 70 submarines, 10 of which are thought to be nuclear. By contrast, the United States has between 70 and 80 submarines deployed at any given moment, but they patrol the whole world, not just Asian waters. The Chinese are also now designing aircraft carriers and reportedly now have long-range, anti-ship ballistic missiles -- the better to destroy our aircraft carriers -- as well.

China knows the rest of Asia is watching this test of the Obama administration. And if, as seems likely, the Obama administration does not come up with a way to stop North Korea's nuclear program, what conclusions will the South Koreans draw -- not to mention the Japanese? Or the Taiwanese? Might some of them not conclude that the American security umbrella no longer seems quite as wide and strong as it used to? Might they not conclude that they are better off under Chinese protection? This would, of course, be a somewhat far-fetched and risky game, if the Chinese were indeed playing it: After all, the Japanese are not known to be enthusiastic about the prospect of Chinese domination, and the Taiwanese are not known to be interested in reunification with the mainland. Rather than falling in line, the Japanese might instead conclude that they need their own nuclear deterrent. The South Koreans might follow, the Taiwanese might add to their own mighty naval fleet, and then a deadly Asian arms race would be underway.

Despite the risks, though, there are good reasons for the Chinese to prod Kim Jong Il to keep those missiles coming. By permitting North Korea to rattle its sabers, the Chinese can monitor President Obama's reaction to a military threat -- without having to deploy a threat themselves. They can see how serious the new American administration is about controlling the spread of nuclear weapons -- without having to risk sanctions or international condemnation of their own nuclear industry. They can distract and disturb the new administration -- without harming Chinese American economic relations, which are crucial to their own regime's stability. And if the game goes badly, they can call it off altogether. North Korea is a puppet state, and the Chinese are the puppeteers. They could end this farce tomorrow. If they haven't done so yet, there must be a reason.

SDB抱えたラプターのモグラたたき2009/06/10 22:37






米国記者のお姉ちゃん二人を連れてトンネル内を逃げ回るモグラちゃんが見える。


<関連記事引用>

米軍F-22 12機を嘉手納基地に臨時配備
2009-05-31 15:45:23
http://japanese.cri.cn/881/2009/05/31/1s141150.htm

 アメリカ軍は30日から、最新鋭のステルス戦闘機「F-22」12機を日本の沖縄嘉手納(かでな)基地に臨時配備しました。

 アメリカ軍は声明で、「F-22の配備は西太平洋地域の安全を確保する目的で、配備期間は約4カ月、航空自衛隊と合同訓練を実施する」と明らかにしました。


Raptors headed to Kadena
Stars and StripesPacific edition, Sunday, May 31, 2009
http://www.stripes.com/article.asp?section=104&article=63010

KADENA AIR BASE, Okinawa — F-22 Raptors from Langley Air Force Base in Virginia were scheduled to arrive Saturday at Kadena, according to the Air Force.

The supersonic fighters are part of two squadrons the Air Force has deployed for four months in support security throughout the Western Pacific region, a news release said.

About 12 Raptors from the 94th Fighter Squadron will train on Okinawa, the release said.

Another dozen Raptors from the 525th Squadron at Elmendorf Air Force Base in Alaska deployed to Guam on May 13, the release said.

While training on Okinawa, the Raptors will observe 18th Wing noise abatement measures, including restricted flying hours, the release said.


<関連サイト>

SDB
http://www004.upp.so-net.ne.jp/weapon/sdb.htm

Boeing Integrated Defense Systems - Small Diameter Bomb - Small Diameter Bomb Home
http://www.boeing.com/defense-space/missiles/sdb/index.html

GBU-39 Small Diameter Bomb - Small Smart Bomb
http://www.globalsecurity.org/military/systems/munitions/sdb.htm

国防総省VS親日重鎮議員=F22生産中止めぐり火花-米
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009061001034

書評の書評:ジェームズ・メイヨールの「世界政治」2009/06/11 08:34

「世界政治 進歩と限界」ジェームズ・メイヨール著


「世界政治 (進歩とその限界)」 ジェームズ・メイヨール (著)

『本書で筆者は、リアリズムこそが21世紀のわれわれを導くべきものだとしている。だがここでリアリズムが意味するものは、国際政治は道徳と無関係で、国家は権力と利益を合理的に追求するといった世界観ではなく、「人間が自分の行動に責任をもつこと、そしてそれが予測できる結果ばかりではなく、意図せざる結果も生むことを認めるよう求める立場」であるとしている。』(以上「文献案内と訳者あとがき」より引用)

ここで書かれているリアリズムとは国際関係論(IR)の主要理論のこと。

ケネス・ウォルツを取り上げた途端にリアリストさんが来られたので遠慮していたのですが、
私がこのブログで取り上げるリアリストとはIRでリアリズムを唱える学者たちのこと。
せいぜい広げてもリアリズムを学んだ人たちまでだと思ってください。
広い意味の現実主義者ではないということです。

確かに日本にもリアリズムを学ばなくてもリアリスト的なセンスをもっている人もいる。
特に海外相手にビジネスをしている人は自然と身につく傾向があるようです。
この場合はリアリスト的などの表現で区別するように心掛けます。

さて、メイヨールといえば英国学派を代表する人物。
そのメイヨールがリアリズムの正しさを認めつつも(本当はここが重要)、
道徳的見地を含めるよう求めています。

米国のリアリストの中には「余計なお世話だ」と思っている人も多いのではないかと(笑)。

とはいえ、道徳に惹かれたのか読売、朝日、毎日、日経が揃って書評を掲載。
中にはすごいことを書いているものがありました。

それは日経新聞の書評で、評者は論説副委員長の伊奈久喜さん。
伊奈記事コレクターの私からすれば、この書評で「ついに伊奈さんやっちゃったな」と。
道に迷って、最終的にはまったく正反対のとんでもない所に行っちゃってます。

伊奈さんはネオコンこそがリアリズムに道徳の要素を加えた存在なのだと書いちゃった。

これをメイヨールに見せたら、驚きのあまり卒倒するかもしれません。
リアリストに見せたら、「即効、紙面を回収するように」と言われるかも。

民主化を唱えるネオコンはウィルソン的理想主義が強く、
現実的でクールなリアリストとはまったく正反対。

ネオコン主導のイラク戦争に反対し、真っ向から対決を挑んだのもリアリスト。
そのためにウォルツらが「現実的な外交政策を支えるための同盟」(Coalition for a Realistic Foreign Policy)まで立ち上げたことは、拙著をお読みの方は知っていますよね。

ネオコンに対する勘違い評価。
なぜか伊奈さんと産経の古森義久さんに共通する不思議な現象。
お二人は勇ましい者への憧れをお持ちなのでしょうか。

とはいえ、道徳などという曖昧な基準をリアリズムに持ち込むことで、
ネオコン以上のとんでもない化け物が生れ落ちる可能性があります。
この点だけは私もメイヨールの主張に賛成できません。

なお、どちらかといえば日本語版の方がお勧め。
「日本語版へのプロローグ」の中で、ニーアル・ファーガソンらをチクリチクリ。
かなりマニアックなプロローグになっています。


世界政治―進歩と限界 (単行本)
ジェームズ・メイヨール (著), 田所 昌幸 (翻訳)
http://www.amazon.co.jp/%E4%B8%96%E7%95%8C%E6%94%BF%E6%B2%BB%E2%80%95%E9%80%B2%E6%AD%A9%E3%81%A8%E9%99%90%E7%95%8C-%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%A8%E3%83%BC%E3%83%AB/dp/4326351454/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1244618360&sr=1-1

http://www.amazon.co.jp/World-Politics-Progress-Limits-Century/dp/0745625908/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=english-books&qid=1244618504&sr=1-1



<日経書評引用>

世界政治、世界と歴史に思いをめぐらす――ジェームズ・メイヨール著(読書)
2009/06/07日本経済新聞朝刊

 扉をめくると「孫たちに」とある。70歳を過ぎた英国の国際政治学者が将来世代に対し、国際関係をどう見るかを説く市民向けテキストの体裁である。政治学者である訳者は、あとがきに「本書はまったく難解な書物ではない」と書く。が、学問の世界の約束事に通じていない読者には簡単には読めない。

 短い書物であるがゆえに無駄がない文章を積み重ね、国際社会、主権、民主主義、介入など国際政治学者にとって論争的な課題に挑むからだ。読み飛ばせば道に迷う。評者も道に迷った。著者が用意した道を正しく歩んだ自信はない。ただ道に迷っても最終的には用意された目的地に着く。

 国際政治理論の世界で、リアリストとリベラルな合理主義者との対立があるのは知られている。

 著者によれば「リアリストは、道徳的な考慮は外交政策には関係ないとずっと考えてきた」。これに対し「リベラルな合理主義者は国際社会は改善できるが、それは力によるものではないと信じている」という。

 そのうえで「わたしがかくあるべしと考えているリアリズムは、道徳的見地を含むものであり、もしわれわれがそれを無視する場合には大きな危険がもたらされる」と書く。道徳的リアリストの立場の表明である。批判しにくい見解だが、現実の外交政策決定者にとっては簡単ではない道である。

 だから著者は「これをどのように実行するべきなのかは本書の範囲外」と肩すかしを食わす。「それがわれわれの時代の重大な挑戦であることには、まず疑問の余地はない」と続く。理論的な立場を現実に政策に反映させる困難は承知しているようではある。

 確かに例えば米国のブッシュ前政権の最初の4年間を支配した新保守主義者(ネオコン)は、中東に民主主義を実現したいと考え、そのために軍事力を使った。リアリズムに道徳の要素を加えたともいえる、と評者は考える。

 著者の立場からは理想を実現するための手段に道徳性が欠けていたとなるのだろう。短い本だからこそ、日曜の午後にでも、ゆっくり読めば、世界や歴史に思いをめぐらすことができる。

(田所昌幸訳、勁草書房・2500円)
▼著者は英国の国際政治学者でケンブリッジ大教授。
論説副委員長 伊奈久喜 


<書評集>

「世界政治 進歩と限界」ジェームズ・メイヨール著 岐路に立つ民主主義
http://www.yomiuri.co.jp/book/review/20090518bk05.htm

世界政治―進歩と限界 [著]ジェームズ・メイヨール
http://book.asahi.com/review/TKY200905190125.html

今週の本棚:山崎正和・評 『世界政治--進歩と限界』=ジェームズ・メイヨール著
http://mainichi.jp/enta/book/hondana/archive/news/2009/06/20090607ddm015070013000c.html

<関連サイト>

Coalition for a Realistic Foreign Policy
http://www.realisticforeignpolicy.org/

国際地政学者:奥山真司(おくやままさし)のコラム『リアリストたちの反乱』
http://www.realist.jp/rebellion/

リアリズム vs ネオコンサーヴァティズム
http://d.hatena.ne.jp/Gomadintime/20060709/p1

北朝鮮への秘めたる想い2009/06/12 00:08




国連安全保障理事会は週内にも対北朝鮮制裁決議案を採択する見通し。

そんな中、ひょっこり出てきた悪魔くん。
北朝鮮への秘めたる想いがふつふつと。

まずはぶち切れて国連脱退宣言を。
さらにぶち切れて勝てる見込みのない相手に奇襲攻撃。
最後の仕上げに特攻体当たり。

ここまでくると内心ほっとする私がいる。
もう隠れファンになるかもしれない。

ねーねー、お願いだから、「ひょっとして、日本だけ?」の辛さから開放させてよ。


Japan leaves the League of Nations
JAPAN STUNS WORLD, WITHDRAWS FROM LEAGUE
By Stewart Brown, United Press Staff Correspondent
http://www.johndclare.net/league_of_nations6_news.htm

「鳩の乱」を読み解くキーワード2009/06/13 09:25

「民撰議院設立建白書」が掲載された『日新真事誌』第206号(明治7年1月18日)


鳩山邦夫の「政府に尋問の筋これあり」発言。
ここから導き出されるキーワードは、「征韓論」に「有司専制」、それに「自由民権運動」。

そうなるとすでに朝鮮半島有事を想定した動きが政府内で始まっている可能性が浮上。
さらに政界再編から憲法改正へ。

気になるのは有司専制。
当時の元凶は大久保利通、岩倉具視。
西郷隆盛は藩閥政治における汚職の実体をつかんでいたとの説もある。

おそらく鳩山も郵政に絡む汚れた部分をつかんでいるはず。
その元凶が大久保の血が流れる麻生太郎とは思えない。
そうなると麻生・鳩山が組む「麻鳩の乱」へと発展か。

郵政爆弾を抱えたまま下野した鳩山の動きに注目。

さて、皆さんは今回の「鳩の乱」をどう見ますか?


<画像引用>

「民撰議院設立建白書」が掲載された『日新真事誌』第206号(明治7年1月18日)
http://www.ndl.go.jp/modern/img_l/S004/S004-001l.html


<西郷・大久保関連記事引用(リアリスト的大久保像に注目を>

【はじめて書かれる地球日本史】(319)西郷隆盛の位置(4)
1998/11/30産経新聞朝刊

 青年期、大久保利通が西郷隆盛に諭す。「藩は土地だけに頼らず、金儲けを」。西郷は不純に思う。その後、多くの人士に裏切られ、罠にかかり、限界までの智恵と大勇、そして決死の行動をとり続けた西郷と大久保は、いつも表裏一体で守り合ってもきた。維新の英傑の中でも西郷・大久保の労苦と功績には出色のものがあろう。

 この竹馬の友の人間関係ほど、ある意味で神秘的なものはあるまい。二人がはっきり「違い」を明確にしたのは、やはり「征韓論」である。この時、確かに大久保はさかんに征韓論を抑えようとした。大久保ほど政治的リアリストはいない。彼の反対理由の一つは、「時宜を得ていない」であろう。

 ◆薩摩内の分断を策す

 とにかく、五稜郭(ごりょうかく)の逆賊榎本武揚を維新後「有能な人材」として登用する大久保だ。その「合理性」と「現実主義」は徹底している。だからこそ、征韓論にあれほど猛反対しながら、西郷下野後の明治七年(一八七四)、大久保は台湾出兵を遂行している。

 大久保はこれには大いに積極的であった。大久保の意図としては、征韓論に敗れて政府に対してもつ薩摩の不満を抑えようとしたのか。台湾出兵でバランスをとろうとしたのか。清王朝は「あそこ(台湾)は化外の民、化外の地」といって謝罪しようとしない。沖縄島民が略奪虐殺されている日本とは当然外交係争になる。大久保はこの事件を逆手にとり、薩摩の中の分断を策す。内心はきっと「薩摩の不満分子を兵隊として台湾へ連れていける」だったのかもしれない。

 後の西南戦役の「西郷討伐軍」のメンバーをみると驚かされる。討伐軍の主要メンバーは山県有朋、川村純義、野津鎮雄、野津道貫、高島鞆之助、黒田清隆、川路利良、大山巖とある。何と参軍山県有朋以外はすべて薩摩隼人(はやと)だ。しかも、山県出陣のあとを受け陸軍卿代理の任を務めるのが西郷従道、実に西郷の実弟である。大久保の政治力「恐るべし」である。西郷の胸中には暗然たる気分がたれ込めていたに違いない。

 西郷は、明治政府に立ち向かう気持ちなどさらさらなかったろう。だからこそ、明治十年(一八七七)一月二十九日の、私学校生徒の政府火薬庫襲撃を末弟の小兵衛から耳にした時、西郷は「しまった」と雷電のような大声を放ち、「お前達がおって、何ということをするのかッ」と小兵衛を怒鳴りつけている。「よか、おいどんの生命(いのち)をおはんらにあげよう」。この西郷の言葉の響きには、限りなき「諦観」がにじみ出ている。

 ◆富国最優先の国策

 やはり、西郷・大久保の離反は「岩倉使節団」以降が決定的なのだろう。欧米の文明、そして産業構造や軍事力のスケールにさしもの大久保・木戸・伊藤も圧倒される。アメリカ、イギリス、フランスを観た時、大久保はある種の絶望感を胸に抱く。しかし、プロシアへ行き、ビスマルクに会う。そして大久保は「日本もやれるかもしれぬ」の自信と希望と展望が心中にこみ上げる。「欧米のガバナビリティー(統治能力)はキリスト教だ、日本では天皇制度しかあるまい」。大久保は強く胸に期す。そして、帰国後「富国強兵」、「殖産興業」に一身を賭す。十八世紀にイギリスのデビッド・ヒュームは「奢侈(経済力)が武器を手に入れ、国は強くなる」と喝破したが、大久保は伊藤・井上馨等とともに「富国優先論」の立場さえとる。この国策とは、西郷と決定的に異なる。外交に大久保ほどの明確な姿勢とポリシーを持ち得ない西郷は「内乱を願う心を外に移して国を興す」を思うが、あくまで「富国」になじめない。ただ近未来において、「『有司専制』を克服し、立憲的形態を許容しつつ、限りなく天皇親政に近い道義的国家形態を」と願っていたのだろうか。

 征韓論時、自分が出向き、死地に赴く西郷の決意を国民が讃え、行く末を注視する。そして、朝鮮によって国書をつき返された日本のナショナリズムは、状況により一挙に高揚するだろう。西郷はそう読んだに違いない。

 大久保が西郷に日本国の進路を任せることに本気で危険を感じたのは、実にこの秋(とき)であったのだろう。マルクス主義史観は歴史を「革命と断絶」でみる。畢(ひっ)竟(きょう)、維新の評価は低い。だが、事実として大久保の敷いた国家路線は百年以上持ち堪(こた)え、西郷の人間的魅力は日本の近現代史で遥かに光彩を放ち、日本人の心を支え続けている。大久保は紀尾井坂で惨殺されるが、死体の懐中には、何と欧米視察途中の大久保に宛てた西郷の血染めの手紙が秘められていた。

 (新・松下村塾塾長 濤川栄太)


<関連記事>

やはり元凶はこの人たちのようです

首相、当初は「西川交代」…竹中・小泉コンビが封じ込め
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090613-OYT1T00127.htm?from=main2


鳩山兄弟の「友愛大連立」
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2009/03/17/4187238

悪魔くんパワーで北朝鮮は国連脱退か2009/06/14 08:04

松岡洋右


私の中の悪魔くんが囁いた北朝鮮への想い。

まずはぶち切れて国連脱退宣言を。
さらにぶち切れて勝てる見込みのない相手に奇襲攻撃。
最後の仕上げに特攻体当たり。


ここでなんと、国連脱退の可能性を指摘する記事が出てきた。

本当に脱退したら・・・・
海外メディアではあの時の「日本」と「松岡洋右」の亡霊が蘇ることになるかも。

それはそれで何やら恐ろしくなってきました。


<関連記事>

北朝鮮への秘めたる想い
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2009/06/12/4361658

<画像引用>

松岡洋右 近代日本人の肖像
http://www.ndl.go.jp/portrait/datas/333.html

<関連記事引用>

「北朝鮮、国連脱退を検討?」異例の会合欠席で懸念の声
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090614-OYT1T00044.htm?from=main2

 【ニューヨーク=白川義和】国連安全保障理事会が12日、北朝鮮の核実験に対する制裁決議1874を全会一致で採択した公式会合に、北朝鮮の代表は出席しなかった。

 国連外交筋の間では「北朝鮮は国連脱退を検討しているのではないか」との見方も出始めた。

 2006年7月の弾道ミサイル発射と同10月の核実験で安保理が決議を採択した時はいずれも、北朝鮮の国連大使が出席し、「決議を全面拒否する」と述べていた。決議に関係する国は、安保理理事国の異議がなければ会合に出席できるが、外交筋によると、安保理の担当者が12日午前、北朝鮮の国連代表部に大使が出席するかどうかを尋ねた際、回答はなかったという。これまでの行動パターンからは異例の反応だ。このため、制裁決議の対抗手段として、ミサイル発射や核実験とともに、国連脱退も検討されているのではないかと懸念する声が出ている。


北、さらなる強硬策か 圧力に反発、国連脱退も
2009年6月13日
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/ntok0001/list/200906/CK2009061302000219.html

 【ソウル=築山英司】北朝鮮は国連安保理による追加制裁決議に対して激しく反発し、3回目の核実験強行や大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射など一段の強硬策に出る可能性は少なくない。

 韓国の柳明桓(ユミョンファン)外交通商相は10日の国会で、安保理制裁決議について「北朝鮮が核兵器の開発を続けようとする意図が明白になった状況にある」との認識を示した。

 北朝鮮は4月の長距離弾道ミサイル発射後の同月14日には、国連安保理の議長声明に対して「自衛的核抑止力をあらゆる方面で強化していく」と宣言。5月25日に核実験を突然行った。北朝鮮は「核保有国」として米国と対等の地位での直接交渉を望んでいるとされる。

 ラヂオプレス(RP)によると、北朝鮮の労働党機関紙「労働新聞」は11日、イラク戦争の教訓として「強力な戦争抑止力を持てなければ米国の国家テロの被害者になるしかない」と指摘。「米国の核の脅威がなくなる前には核抑止力を絶対に放棄できない」と言い切った。

 6カ国協議離脱を表明した4月14日の北朝鮮外務省声明は「加盟国の自主権を侵害する国連がわが方に果たして必要なのか」と国連加盟の意義に疑問を提示。韓国メディアから「脱退の示唆か」との見方も出ている。