ストレステストにストレスたまるIMF ― 2009/05/09 09:39
米銀に必要な資本増強額は10行で計746億ドル(約7兆3900億円)。
このストレステストの結果を受けて、8日の米株式市場は金融株に買い優勢。
さて、この746億ドルという数値。
おそらく口をあけてポッカ~~~ンとしているのは国際通貨基金(IMF)。
IMFが先月4月に公表した「世界経済見通し(World Economic Outlook)」。
この中で、国際金融安定性報告書(GFSR)は米銀に必要な資本増強額を
「2750-5000億ドル」と推定していることが明記されています。
IMFは前提条件にもよるものの2750-5000億ドルと推定。
ストレステストはギュギュッと746億ドルに圧縮。
ストレステストは相当甘い条件で査定されたものと思われます。
はたして746億ドルで大丈夫なのでしょうか。
病は気から。景気も気から。今や株式市場も気が支える。
甘い見通し、みんなで渡れば怖くない。
オバマ・マジック・ワールドにようこそ。
現実を忘れて空想に酔いしれる不思議な世界。
ここでは日本の金融危機のお話はご法度だからね。
さぁ、あなたもみんなと一緒に踊りましょうよ。
<関連サイト(画像引用)>
World Economic Outlook (WEO)
http://www.imf.org/external/pubs/ft/weo/2009/01/pdf/text.pdf
http://www.imf.org/external/japanese/pubs/ft/weo/2009/01/pdf/sumj.pdf
Subject to a number of assumptions, GFSR estimates suggest that the amount of capital needed might amount to $275 billion–$500 billion for U.S. banks,
コメント
_ ななし ― 2009/05/10 11:59
_ アルル ― 2009/05/10 18:19
そういえば、IMFは、「東欧の金融危機についての予測を間違っていました、実はかなりきつめに報告していました、ごめんなさい」という訂正をだしていますね。
これもまた、各国政府の圧力なのかなあ。
ストレステストって、要するに竹中平蔵がやった、あれですよね。金融庁の検査。ガイトナーのも、自己査定やって、財務省とFRBが、その中身を精査したそうで。
しかし、WSJが報じているように、最後の最後でロビーに屈したり、FTが報じているように、クライスラーの債権団のファンドいじめのために、JPモルガンとかの大銀行に圧力をかけてもらったりと。
オバマ政権はコーポラティズムですなあ。
労組、政権、産業、金融がなあなあでやっているという意味で。
マーティン・ウルフが、この間のコラムで、「僕の息子達が、金本位制の復活を言い始めるかもしれないよ。僕はそんなばかげた事だって思うけど」と書いた。
ついにウルフはオーストリア学派の理論まで持ち出して、中央銀行の量的緩和を批判し始めましたね。
これもまた、各国政府の圧力なのかなあ。
ストレステストって、要するに竹中平蔵がやった、あれですよね。金融庁の検査。ガイトナーのも、自己査定やって、財務省とFRBが、その中身を精査したそうで。
しかし、WSJが報じているように、最後の最後でロビーに屈したり、FTが報じているように、クライスラーの債権団のファンドいじめのために、JPモルガンとかの大銀行に圧力をかけてもらったりと。
オバマ政権はコーポラティズムですなあ。
労組、政権、産業、金融がなあなあでやっているという意味で。
マーティン・ウルフが、この間のコラムで、「僕の息子達が、金本位制の復活を言い始めるかもしれないよ。僕はそんなばかげた事だって思うけど」と書いた。
ついにウルフはオーストリア学派の理論まで持ち出して、中央銀行の量的緩和を批判し始めましたね。
_ Y-SONODA ― 2009/05/11 01:16
★ななしさんへ
ご法度というのは日本の金融危機の話を持ち出されたら場が白けるからという意味ですよ。
米国流の決算を日本はやるべきかやらないべきか。
べきべき論というのはあまり好きではないので、
勝手にしなはれとの立場を取ることにします。
★アルルさんへ
行方不明になっていたから心配していました。
遅ればせながらWSJの記事を紹介しておきましたが、
シティの件はルービンあたりの関与が気になりますね。
結局仲良し業界が多少違うだけで民主党も共和党も同じ。
コーポラティズムがすでに常識の世界ですがな。
世界的な株高傾向に識者も戸惑う中で、
マーティン・ウルフはあまりぶれていないように感じますね。
ご法度というのは日本の金融危機の話を持ち出されたら場が白けるからという意味ですよ。
米国流の決算を日本はやるべきかやらないべきか。
べきべき論というのはあまり好きではないので、
勝手にしなはれとの立場を取ることにします。
★アルルさんへ
行方不明になっていたから心配していました。
遅ればせながらWSJの記事を紹介しておきましたが、
シティの件はルービンあたりの関与が気になりますね。
結局仲良し業界が多少違うだけで民主党も共和党も同じ。
コーポラティズムがすでに常識の世界ですがな。
世界的な株高傾向に識者も戸惑う中で、
マーティン・ウルフはあまりぶれていないように感じますね。
_ ゴンベイ ― 2009/05/11 01:41
ルービンと間違えてしまいそうな名前のルービニNY大学教授もぶれてませんねw
世界的な株高、年内に反転する公算大=ルービニNY大教授 | Reuters
http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPJAPAN-37856420090506
世界的な株高、年内に反転する公算大=ルービニNY大教授 | Reuters
http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPJAPAN-37856420090506
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日本も時価会計の緩和や米国流の決算をやるべきなんじゃないですか?