AIG・ホラー・ショー/The AIG horror show ― 2009/03/05 01:10
ついに米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長もゾンビに言及。
3月3日に行われた上院予算委員会でわざわざ日本のゾンビ例を説明しながら、
「現時点で米大手銀行にゾンビ金融機関があるとは思わない」と語ったとか。
とはいえ、「AIGはヘッジファンド」との認識を示した上で、
「AIG以上に私を憤慨させるものはない」と激怒したようです。
この背景を調べてみると、
共和党のリンジー・グラハム上院議員(サウスカロライナ州)が、
「AIGはゾンビ機関だったらどうするんだ?」と質問。
これに対して、バーナンキは「非常に厳しい位置だが、ゾンビとは呼べない。」と回答。
すでに米国内ではAIGのゾンビ疑惑が高まっているということ。
日本のことをとやかく言うのがお好きな米国でも、
ホラー・ショーのはじまりはじまり~(罰が当たったかな?)。
<関連記事>
▼「米にゾンビ銀行ない」「AIGはヘッジファンド」FRB議長
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090304-OYT1T00954.htm
【ワシントン=矢田俊彦】米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は3日の上院予算委員会で、「米大手金融機関は現在、ゾンビ(死に体)状態にはない」と述べ、米国に事実上破綻(はたん)している大手銀行はないとの認識を示した。
さらに、「新規融資もせず、本質的には破綻しているゾンビ銀行がかつての日本にはあった」とし、現在の米国と1990年代の日本との違いを強調した。
追加支援を決めた米保険大手AIGについては、「基本的には巨大な保険会社に付随したヘッジファンドだった」との認識を示した上で、「多くの無責任な賭けをし、巨額の損失を被った」と批判した。
(2009年3月4日22時12分 読売新聞)
▼米大手銀に「ゾンビ銀行」なし バーナンキFRB議長
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20090304AT2M0400U04032009.html
米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は3日、上院予算委員会での証言で「現時点で米大手銀行にゾンビ(死に体)金融機関があるとは思わない」と述べ、事実上破綻しながら市場で存続している大手銀はないとの認識を示した。
ゾンビ銀行の定義を問われた議長は「(かつての)日本の状況に関連して度々使われた言葉だ」と指摘。「倒産した顧客を長期間抱え、新規融資をせず、資本調達など経営健全化に向けた努力を何もしない銀行が(日本には)あった」と説明した。
その上で「米大手銀はすべて融資をしているし活動的で、存続可能だ」と強調。1990年代の不良債権問題の処理に関連し「日本の失敗は迅速かつ積極的に行動しなかったことだ」と述べ、「われわれはそうではない」と力説した。(ワシントン=米山雄介)(10:14)
▼「AIGはヘッジファンド」 FRB議長、経営を厳しく批判
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090304NTE2INK0204032009.html
米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は3日、上院予算委員会での証言で、米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)について「基本的に、巨大で安定した保険会社に付随したヘッジファンドだった」と指摘、無責任な経営を批判した。「AIG以上に私を憤慨させるものはない」と怒りをあらわにしつつ、「破綻すれば破壊的な事態になった」と追加支援に理解を求めた。
議長は米大手銀行の現状に関連して、「現時点でゾンビ(死に体)金融機関があるとは思わない」と述べ、事実上破綻しながら市場で存続している大手銀はないとの認識を示した。ゾンビ銀行の定義を問われた議長は「(かつての)日本の状況に関連して度々使われた言葉だ」と指摘。「倒産した顧客を長期間抱え、新規融資をせず、資本調達など経営健全化に向けた努力を何もしない銀行が(日本には)あった」と説明した。
(ワシントン=米山雄介) (13:44)
▼再送:米FRB議長の議会証言要旨
2009年 03月 4日 06:17 JST
http://jp.reuters.com/article/financialCrisis/idJPJAPAN-36790720090303
<銀行国有化:ゾンビ機関はない>
国有化については、正当化されるとも必要とも考えていない。ただ、銀行が過度のリスクを取らず、リストラや持続性および健全性の回復に向けた必要な措置を講じ、信用に関し適切な判断を下し、経済を支えるための融資を行っていくことを確実にするため、しっかりと監督していく準備がある。
現時点で、米大手銀行はいずれも「ゾンビ機関」はない。融資を行っており、業務を行い、存続可能となっている。
<AIGについて>
危機下での大手金融機関の破たんが経済に悲惨な結果をもたらす可能性があることはわれわれも承知している。本当に他に選択肢がなかった。私自身も懸念や怒りを感じている。ひどい状況だ。しかし、アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)(AIG.N: 株価, 企業情報, レポート)あるいはAIGの株主を救済するために行っているのではない。われわれの金融システムを保護し、世界経済が今よりもはるかに深刻な危機に陥ることを回避するためだ。
金融安定を実現し、最終的に一般の人々によるAIGへの投資の大半もしくは全てを取り戻すための最善の機会といえる。
THE FED: Bernanke Feels Heat From AIG Bailout
http://money.cnn.com/news/newsfeeds/articles/djf500/200903031154DOWJONESDJONLINE000537_FORTUNE5.htm
Bernanke says no 'zombie banks' in US(画像引用)
http://www.google.com/hostednews/afp/article/ALeqM5ikB1XTIOqX8hHGoTMHUl-fsRGmIQ
コメント
_ 野蛮な来訪者 ― 2009/03/05 06:09
_ ロッキーホラーショー ― 2009/03/05 12:15
ホラーショーはコスプレでお出迎えするのがプロトコルなので、キャピタルヒルにバーナンキ様やガイトナー様をご招待したら、議員さんたちにはゾンビ服でお出迎えいただきたいものです。さて、先日はゲゼルマネーのセミナーをご紹介いただき参加してまいりまして、ありがとうございました。ゲゼル研究会のことは以前から知っていたのですが、HP経由でメールを送ってもなかなか届かず諦めかけていたとこでした。
_ Y-SONODA ― 2009/03/06 00:42
★野蛮な来訪者さんへ
私はグリーンバーグといえば、
なぜか橋爪功の顔がひょこっと出てくるのですがw
CFRとの関係から、
東部エスタブリッシュメントのど真ん中にいるようにも感じますが、
ファッションから見ると微妙に対抗しているわけですね。
興味深い見方を教えていただいて、どうもありがとうございました。
★ロッキーホラーショーさんへ
4月にも森野さんの講演会があるそうですよ。
詳しくはこちらをご覧ください。
http://ameblo.jp/seiwakaisenken/entry-10213316016.html
それにしてもコスプレゾンビ服で出迎える議員さんたちの姿を想像しちゃいましたよw
私はグリーンバーグといえば、
なぜか橋爪功の顔がひょこっと出てくるのですがw
CFRとの関係から、
東部エスタブリッシュメントのど真ん中にいるようにも感じますが、
ファッションから見ると微妙に対抗しているわけですね。
興味深い見方を教えていただいて、どうもありがとうございました。
★ロッキーホラーショーさんへ
4月にも森野さんの講演会があるそうですよ。
詳しくはこちらをご覧ください。
http://ameblo.jp/seiwakaisenken/entry-10213316016.html
それにしてもコスプレゾンビ服で出迎える議員さんたちの姿を想像しちゃいましたよw
_ ゴンベイ ― 2009/03/11 17:02
報道されている損失額が本物だとするとホラーショーではすみませんね。
東京新聞:米AIG 50兆円損失か 英の金融商品部門 業績悪化の原因:経済(TOKYO Web)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2009031102000227.html
東京新聞:米AIG 50兆円損失か 英の金融商品部門 業績悪化の原因:経済(TOKYO Web)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2009031102000227.html
_ Y-SONODA ― 2009/03/12 01:14
ゴンベイさんへ
情報ありがとうございます。
早速最新の記事で紹介させていただきました。
情報ありがとうございます。
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_ 米流時評 - 2009/03/07 09:26
||| オバマのマンモス再生復活予算 |||
米国の市場アナリストが分析・予測する、新自由主義経済の終焉と景気の氷河期
オバマの今日のことば。「経済を、毎日の株価のジャイレーションで判断するな」..... 確かに。
「選挙予測のようなもので、毎日上下の波はあっても、最後には決断が下される」..... なるほど。
まことに説得力がある。シカゴ大学で憲法学を講義していただけのことはある。
オバマの比喩は、実にわかりやすい「オーガニックな弁証法」である。
理屈をこねまわさず、実感で「すーっとしみる」ようにわかるのである。
オバマのNew-...
まず、ドレスシャツですが、常にBDです。
そのBDも本家東海岸の小ぶりな襟ではなく、どちらかというとナポリ系に近い余裕のある襟です。
ただ、ナポリ系ほど大ぶりでなく、緩やかにラインが出来上がる、ちょうど良いバランス。これは特注しかできない。
細かいこだわりに、彼の中にある東部エスタブリッシュメントへの対抗心がなんとなく窺えます。
それから、スーツ。
彼はナポレオンコンプレックスがあるんでしょうね、常に2つボタンでVゾーンの広いジャケットです。
これは、上部体系をがっしり見せる為です。
日本でも昨年くらいからまた流行り始めましたが、彼は10年近くこのスタイルです。
あと時計。
今、欧米ビジネスエリートの一部では、高級スーツにわざとスポーツ系のデジタル時計をするのが流行ってます(もう終わったかも)。
彼は少なくとも、5年前からこれを採用。
ちなみに、ホンシャンのジョンボンド、ゴールドマンのポールソン、それからBSのピーターソンもこの組み合わせです。
あっ、みんなジジイですね(笑)。