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ゾンビを探せ!2009/02/20 01:09

シティグループはもはやゾンビ


日本の「失われた10年」に学ぼう運動が世界中に拡がる中で、
なにやら「ゾンビになりそうな企業を探せ!」が合言葉になってきたような(汗)

日本のようにゾンビ企業まで存続させる必要があるのかをめぐって熱い議論が・・・
ゾンビ企業を救済してもゾンビはゾンビ。
ゾンビの再生は極めて困難ではないか。
そうなると結局税金の無駄遣い。
しかも、健全な企業にまで悪影響が及ぶ。

こうしたことから、
米欧は一斉に救済すべき企業と破綻に導く企業の選別を行っているようです。

特にオバマ政権は自動車メーカーと銀行を中心に入念に評価。

注目はゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーへの対応。
両社は追加支援による救済の割安感を強調しているようですが、
救済でも破綻でも、政府の負担は大。
しかも米国民の85%が政府支援に反対との世論調査も出てきた。
オバマ政権の最終決断がまもなく下されることに。

次に判断が下されることになるはずのシティグループやバンク・オブ・アメリカ(バンカメ)の経営陣は、
固唾を飲んで見守っていることでしょう。

もはやシティとバンカメの国有化は避けられない。
しかし、国有化してもゾンビはゾンビ。
これもまた日本の教訓が示している。

オバマ政権も日本の失敗を冷静に分析しており、
“ジャパン・モデル”を避けて、“スウェーデン・モデル”採用へと動く。

オバマ政権が冷徹な判断を下すことができれば、景気回復は早い。

世界中にゾンビ企業が溢れる事態に陥れば、
米国でさえ社会主義へ。

そして、米欧もまた「ようこそ失われた10年」となる。


<米銀評価リスト>

The Top 12 U.S. Banks: From Zombies to Hidden Gems
http://www.moneymorning.com/2009/02/18/us-banks/

1. Bank of America Corp. (BAC) - Zombie
2. JPMorgan Chase & Co. (JPM) - Risky but Proud
3. Citigroup Inc. (C) - Zombie
4. Wells Fargo & Co. (WFC) - Risky but Proud
5. PNC Financial Services (PNC) - Risky but Proud
6. U.S. Bancorp (USB) - Hidden Gem
7. The Bank of New York Mellon Corp. (BK) - Hidden Gem
8. SunTrust Banks Inc. (STI) - Walking Wounded
9. State Street Corp. (STT) - Hidden Gem
10. Capital One Financial Corp. (COF) - Walking Wounded
11. BB&T Corp. (BBT) - Hidden Gem
12. Regions Financial Corp. (RF) - Walking Wounded

Zombies: Institutions kept alive only by TARP funding. These subtract value from the economy and should be put out of their misery through controlled liquidation, with the healthy parts being salvaged.

Walking Wounded: These banks may need a little bit more help, but are currently operating adequately on their own. One caveat: An intensification of economic downturn could push some of them into "zombie" status - or even bankruptcy.

Risky but Proud: These banks have relatively high risks, because of acquisitions or their business models, but are operating at full blast and can hold their heads high for their success in dealing with 2008’s enormous difficulties.

Hidden gems: These banks have conquered 2008’s difficulties, taken care of their bad debt problems, and still managed to make a substantial profit. Short of a repeat of what U.S. banks had to deal with from 1929-1933, as part of the Great Depression, these financial institutions should continue to operate in the black.


<関連記事>

Citigroup needs a zombie-slayer(画像引用)
http://blogs.ft.com/gapperblog/2009/01/citigroup-needs-a-zombie-slayer/

再送:〔アングル〕「ゾンビ」企業出現なら、株式より高格付けクレジットに軍配
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK838420520090219
Rise of "zombie" firms favors credit over stocks
http://uk.reuters.com/article/motoringAutoNews/idUKTRE51H3DF20090218

Bank nationalisation gains ground with Republicans
http://www.ft.com/cms/s/0/2ad3b750-fd27-11dd-a103-000077b07658.html


<追加関連記事>

ダウ終値6年ぶり安値、シティとバンカメの国有化懸念で銀行株下落
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-36585020090219

コメント

_ ぽん夫人 ― 2009/02/21 00:09

スイスの方も
テロとの戦いという名目で多くのプライベートバンクも
捜査の手が入っているそうですね。捜査するとして
情報の開示を求めている口座の数5万にも上るということです。少しは風通しがよくなるのでしょうか。
スイスが駄目なら上海とか勘弁してほしい。

今私たちが使っているお金はどうも
強欲で嫌な人たちのほうがお好きみたいです。

利子という鎖から完全にフリーな地域通貨、
私は使いたい。

へべれけ会見というなら、サルコジのほうが
面白かったですよ。
体調が悪い中でも強行して仕事してくれたのは事実なんだし、文句をいうにしても、まずは、有難うというのが、日本人だと思いますがね。

podam松太郎という言葉もネットで見かけるようになりましたが、しかし、岸よりのこの人に行き着いても安倍さんのことが説明できませんね。
メドベージェフとあっていた麻生さん、
しかし、プーチンとあっていた小泉さんのことはほとんど内容も含め報道されていない。
何が起こっているのでしょう・・・。怖いですね。

_ Y-SONODA ― 2009/02/21 11:11

ぽん夫人さん

おおおお。。
やはり鋭い感性をお持ちのようでw

スイスは資本の安全逃避先でした。
これを米国がチクチク刺激し始めた。
これで金の流れが変わるかもしれません。
米国のやることは本当にえぐいw。

それにしても麻生&小泉の同時期ロシア訪問といい、
今起こっていることはすべてつながっていますよ。

その一部を今日の記事にしておきました。

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_ 米流時評 - 2009/02/21 15:32


    ||| 「投げられた卵」村上春樹とイスラエル-2 |||
meixiさんのブログから Jerusalem Post 紙「村上春樹エルサレム賞受賞」対訳

このブログ『米流時評』を始めた当初からおつき合いいただいている方々がいる。「かたがた」と言うのもてれくさいようなポン友なのだが、忌憚なくほめたりけなしたり、冗談を言いあったりできる、ありがたい存在である。

  しかしその中には、ある日突然更新が止まったり、
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  同僚が...

_ 米流時評 - 2009/02/21 18:21


  ||| 「沈黙の壁を越えて」村上春樹とイスラエル-3 |||
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村上春樹氏のエルサレム賞受賞式でのスピーチは、ずいぶん沢山のブログでとりあげられ、そのどれもが彼の行動と勇気に敬意を表するものでした。
シリーズの最後に、数あるエントリの中でも心に残った一編を。最近推奨ブログにリストアップした『朱雀式』の2/17号からの抜粋です。

  やはりどなたにも、それぞれの「羊男論」があるようですが、
  ここでもやはり、文学者としての村上氏のペンの力に対する賞賛を惜しみません。
  さらには、私もそ...