オバマのインナー・サークル(7)クルーグマンの警告 ― 2008/12/08 09:07
ノーベル賞授賞式出席のためにストックホルムを訪問しているポール・クルーグマン。
ビッグスリーに代表される米自動車産業は「消滅する可能性がある」と語ったそうです。
クルーグマンもグループ・オブ・サーティー=30人委員会(The Group of Thirty)のメンバー。
オバマの経済チームはグループ・オブ・サーティーのメンバーがずらりと並んでいますから、
今回のクルーグマンの警告はオバマの経済政策にも微妙に影響すると思われます。
さらに、拙著『最新・アメリカの政治地図』で詳細に取り上げたとおり、
オバマの経済チームを率いるボルカーは、
トヨタのインターナショナル・アドバイザリー・ボード(IAB)の中心人物でした。
すでにトヨタには各方面からさまざまな要請が届いているようですが、
その窓口になっているのが奥田碩取締役相談役。
奥田とボルカーは特に親しい。
ボルカーからも間違いなく連絡が入っているはずです。
その内容は「ビッグスリーをなんとか助けてやってくれ」から、
「ビッグスリー消滅後の雇用を任せたぞ」へと変わるかもしれませんね。
トヨタの株価に注目。
<オバマの経済チーム入りしたグループ・オブ・サーティーのメンバー>
財務長官=Secretary of the Treasury
ティモシー・F・ガイトナー(Timothy F. Geithner , ニューヨーク連銀総裁)
国家経済会議(NEC)委員長=Director of the National Economic Council
ローレンス・H・サマーズ(Lawrence H. Summers ,元財務長官)
経済回復諮問会議議長=Chairman of Economic Recovery Advisory Board
ポール・ボルカー(Paul A. Volcker ,元連邦準備制度理事会議長)
<過去記事>
オバマのインナー・サークル(1)日系人編
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/11/06/3885679
オバマのインナー・サークル(2)人脈図
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/11/07/3887906
オバマのインナー・サークル(3)セレブな奥様編
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/11/10/3900513
オバマのインナー・サークル(4)ダシェル厚生長官と原発
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/11/21/3966843
オバマのインナー・サークル(5)30人委員会の結集
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/11/22/3970312
オバマのインナー・サークル(6)経済チームと知性主義
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/11/25/3974507
コメント
_ Rally88 ― 2008/12/09 09:58
_ Y-SONODA ― 2008/12/10 02:01
Rally88さんへ
確かに微妙にニュアンスが違いますね。
おそらくdisappearがあまりに強烈だったので、一人歩きしたのでしょう。
特にAPのKrugman: US auto industry will probably disappearの影響が大だったのかも。
真意はクルーグマン本人に聞かないとわかりませんね。
確かに微妙にニュアンスが違いますね。
おそらくdisappearがあまりに強烈だったので、一人歩きしたのでしょう。
特にAPのKrugman: US auto industry will probably disappearの影響が大だったのかも。
真意はクルーグマン本人に聞かないとわかりませんね。
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クルーグマン教授、実際はこう言ってたようですよ
What I actually said was that the concentration of the industry around Detroit would disappear.
時期が時期だけに間違って受け止められたんですかね