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英国が操る新世界秩序2008/11/01 09:58

ゴードン・ブラウン


いつものように英ロイターのサイトを見ていたら、鋭い切り口の記事を発見。
さすがにこれは翻訳されていないだろうと思いつつ、
日本語サイトに切り替えるとトップに出ているではありませんか。
訳す手間が省けて大助かり。
この英国らしい記事を早速取り上げてみましょう。

その記事とは『焦点:米民主党の政権と議会支配は歴史的に米国株にプラス』のこと。

その内容を見ていきましょう。

冒頭には、「来月4日の米大統領選で、民主党が政権を奪還し同時に行われる上下両院選で民主党が過半数の議席を維持した場合、歴史的な統計に基づけば、米国の株価にとってプラスとなる」と書かれています。

ただし、「オバマ大統領が誕生した場合の税政策を懸念する声」もあるそうです。

歴史的に見れば、「共和党政権と民主党主導の連邦議会の組み合わせが株価にとって最高のシナリオ」だが、実現する可能性は低い。

結局、「株価が回復するかどうかは次期米大統領が米国経済の立て直しに手腕を発揮できるかどうかかかっている」とのこと。

シカゴに本部を置くバーケルバッハ・マネジメントを率いるカール・バーケルバッハ氏は、こんなことを言っている。

「オバマ候補の当選は株式市場にプラスとなる。オバマ氏が次期大領領になれば米国の国際的な信頼は回復する。信頼の回復はドルの上昇につながり、国際的な資金の流れが米国に戻ってくることになる」と。

最後にオレゴン州のD.A.デビッドソンのマーケット・ストラテジストのフレッド・ディックソン氏のなんとも気になるコメントも出てくる。

その内容は、「株式市場は既に民主党の政権奪還を織り込んでいるため、市場にとって最悪のシナリオは、接戦となり来月4日の投票日のうちに決着がつかない事態」となり、「得票差が数百票となり、何日にもわたって決着がつかない場合、株式市場の不安定性は著しく増大する」というもの。

つまり、最悪のシナリオとして大統領選の投開票パニックも想定しているということ。
実際にはパニックは起こらないかもしれませんが、覚悟はしておいた方がいい。

見逃せないのは、イスラエル在住米国人による米大統領選在外投票でマケインが圧勝したこと。
今日明日にでもイスラエルがマケイン有利になるように何かを仕掛ける可能性も無視できない。
グルジアと同じようなことが米国内で起こることもあり得るということ。

いずれも本ブログで取り上げてきたことですが、ここで整理しておきましょう。

「オバマが描く新世界秩序」でも取り上げたように、11月14-15日のG20緊急首脳会議は、新興・中小国への支援のためのIMFの資金力強化を名目に、新興国を取り込んでブレトン・ウッズ体制をパワーアップするために開催される。

ブレトン・ウッズ体制の再編成と呼ぶ人も出てくるでしょう。

これにより、国際的な資金の流れを米国と欧州に呼び戻す。
現在その配分をめぐって、英米と仏独が駆け引きをしています。

こういう時に決まってリーダーシップを発揮するのが英国。
これはもう歴史が証明しています。

今回の金融危機対応で「欧州の救世主」と呼ばれているのは英国のゴードン・ブラウン首相。
現在、スコットランド出身のブラウン首相は米欧の配分調整を行いながら、
中国や中東産油国に対して「金出せ」と迫っています。

ブラウン首相と歩調を合わせるかのように、英大手銀行バークレイズはアブダビ首長国の王族やカタール政府系投資会社などを主な引受先とする総額73億ポンド(約1兆1600億円)の資本増強を実施すると発表。

「国際的な資金の流れは英国を経由する」という仕組みが継承されることになった。

一方で役立たずのブッシュ政権は冷蔵庫に閉じ込められちゃった。

よって、ブッシュ政権下で行われるG20緊急首脳会議で具体策が決まる可能性は低い。

とはいえ英国が米国を見捨てるわけがない。
なんといっても米国を壮大な実験場にしてきたのは英国。

「英国の実験国家としての米国」から、「世界の実験国家としての米国」へと変わりつつあるものの、
実験の成否によって米国への配分が上下する仕組み。

ブラウン首相も中国も中東産油国も、オバマ政権誕生のお祝いにしたいはず。
よってオバマが大統領に就任するまで決定先延ばしになるかもしれない。
それまでマーケットの混乱が続くことを覚悟する必要がある。

こうした動きが進む中、危機感を募らせているのはロシア、それにイスラエル。
イスラエルにしてみれば、中国はともかく中東産油国をブレトン・ウッズ体制に組み込むことなどもってのほか。なんとしてもぶっ潰そうとします。

民主党のバイデン副大統領候補はオバマ大統領就任後半年以内に国際的な危機が発生すると発言、
オバマ支持を明言した“ミスター・冷蔵庫”ことパウエル元国務長官もオバマ大統領就任翌日の1月21日か22日に危機が起きるとポロッと言っちゃった。

実は現在米国とイスラエルの情報機関で、「来年2月イラン核爆弾製造開始説」が流れています。
バイデンもパウエルもこの情報を入手していたのでしょう。

おそらく英国とイスラエル両国は水面下で接触するはず。
日本でも人気の高いロスチャイルド家も登場するかもね(笑)

さて、日本人では誰も言おうとしないので、私がはっきり申し上げる。
おそらくこれから何度も同じことを書くと思います。

結局、米国一極体制は終わらない。

なぜなら米国の利用価値がまだ存在するからです。
それは実験国家であること。つまりは人工的な国家を意味する。
先進国で唯一の素朴な宗教国家であること。つまりは簡単に騙すことができる。

いいように騙されて、民主化の旗を掲げて戦場に進み出るアホな国は米国しかない。

このアホな米国を利用しまくってきたのが英国。
日本はその次ぐらいに位置している。
これは憲法九条の恩恵。
ここで情報面で英国と通じていた吉田茂の言葉をお借りします。

「憲法九条改正を考えること自体が愚の骨頂であり、世界の情勢を知らざる痴人の夢である。」

<関連記事>
英国が操る世界の行方ー必見画像付
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/10/13/3816969

焦点:米民主党の政権と議会支配は歴史的に米国株にプラス
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-34672320081031
History shows Democratic sweep better for stocks
http://www.reuters.com/article/newsOne/idUSTRE49T9HU20081031

US intelligence: Iran will be able to build first nuclear bomb by February 2009
http://www.debka.com/headline.php?hid=5660

田母神俊雄更迭をあざ笑う英国諜報機関2008/11/02 10:02

田母神俊雄更迭をあざ笑う英国諜報機関


10年ほど前のこと。
私は中丸薫の講演会に行ったことがあります。

目的はひとつ。
それは「闇の世界権力構造」なるものが、
中丸がインタビューしてきたエリート達の口から出てきたのかを確認したかった。

なんとも怪しい講演が終わった後の質問タイム。
私はあっけなく無視されて質問できず。

私の代わりに質問したのは白髪の紳士風の方数人。
「こんな話は聞いたことがない。驚きだ」とか、
「どうしてこういう話を日本のメディアは取り上げないのか!」などと、
熱く語っていました。

この時の会場の空気の怖いこと。
いい歳をして「知らなかったこと」と「知ろうとしなかったこと」の区別もつかない。

さらにはそれが事実かどうかを自分で検証する努力もせずに、
中丸の主張を鵜呑みにしている。

この講演会で学んだのは、
素朴で無邪気な人たちがこんなにたくさんいるのだということのみ。

田母神俊雄・航空幕僚長の更迭が話題になっていますが、
昨夜、その原因となっている論文を読んだ時、
真っ先に思い出したのが、中丸講演会の恐怖体験でした。

田母神は『正論』や『諸君!』をそのまま鵜呑みにしていることが読み取れる。
『正論』や『諸君!』を読んだ時の田母神の衝撃まで読み取れる。

航空幕僚長にまで上り詰めた田母神の素朴さと無邪気さ。

これは、『正論』や『諸君!』の論客、
それに「真の近現代史観」歴史論文懸賞制度を創設したアパグループと、
その審査委員長である渡部昇一にも共通するもの。

この素朴さと無邪気さがどこから来ているのかを探りたくなる衝動に駆られています。

「だって僕たち、中国が嫌いなんだもーん」という本心が見え見えの時もあり、
私にはお子ちゃまにしか見えないのです(汗)

私はコミンテルン謀略説を認めた上で、2006年のコラムでこう書きました。

張作霖爆殺はソ連が日本軍の仕業に見せかけて行なったとするユン・チアンの『マオ』(講談社)の発表以来、日本はコミンテルンや中共の謀略によって嵌められたと声高に主張する右派系識者が続々と出現しているが、ここにも相変わらずの無邪気さが垣間見える。戦争ともなれば謀略などは当たり前で、嵌められる方が悪いのである。
http://www.yorozubp.com/0610/061001.htm

中西輝政などが中心となって右派系言論誌などではコミンテルンの策略によって日本が戦争に追い込まれたかのような論説が飛び交っている。しかし、英国というスパイ王国の関与に言及したものは皆無に等しい。一方でこうした歴史を今なお無視し続ける左派などはもはや問題外と云える。

大敵の存在はイデオロギーなども飛び越えて周辺を結びつける。重ねて書くが、いざ戦争となれば、策略、謀略などは当たり前。むしろ嵌められる方が悪いのである。嵌められやすい日本の体質改善が今なお手つかずのままになっていることの方がより重大な問題であろう。
http://www.yorozubp.com/0610/061030.htm

田母神は嵌められやすい日本の体質改善が今なお手つかずのままになっていることを示した。
これこそが一番の日本の問題点。

田母神を批判する左派系メディアは中国や韓国の言いなり。
歴史を再検証しようともしない。
まさに問題外。
情けないとしか言いようがない。

この問題を調べてみたいと思う方に、お勧めの本があります。
まずはリチャード・オルドリッチの『日・米・英「諜報機関」の太平洋戦争』を読むこと。
この翻訳本には省略されている箇所があるので、原著を読むのが望ましいと思います。


<関連サイト>
田母神俊雄の論文「日本は侵略国家であったのか」
http://www.apa.co.jp/book_report/images/2008jyusyou_saiyuusyu.pdf

<お勧め本>
日・米・英「諜報機関」の太平洋戦争 (単行本)
リチャード・オルドリッチ
http://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E3%83%BB%E7%B1%B3%E3%83%BB%E8%8B%B1%E3%80%8C%E8%AB%9C%E5%A0%B1%E6%A9%9F%E9%96%A2%E3%80%8D%E3%81%AE%E5%A4%AA%E5%B9%B3%E6%B4%8B%E6%88%A6%E4%BA%89-%E3%83%AA%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%81/dp/4334974082/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1225585146&sr=8-1

Intelligence and the War Against Japan: Britain, America and the Politics of Secret Service (ハードカバー)
Richard James Aldrich
http://www.amazon.co.jp/Intelligence-War-Against-Japan-Politics/dp/0521641861/ref=sr_1_2?ie=UTF8&s=english-books&qid=1225585850&sr=8-2

Intelligence and the War against Japan: Britain, America and the Politics of Secret Service (ペーパーバック)
Richard J. Aldrich
http://www.amazon.co.jp/Intelligence-War-against-Japan-Politics/dp/0521066190/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=english-books&qid=1225586353&sr=8-1

(追伸)
この本にはAIG創業者のコーネリアス・バンダー・スターの名前も登場します。

ブラウン英首相、只今中東歴訪中!2008/11/03 00:32

中東ツアー中のブラウン英首相


ゴードン・ブラウン英首相が中東歴訪を開始しました。
それにしても動きが早いこと。
前もって政治日程に組み込んでいたとしか思えない(笑)

訪問先はサウジアラビア、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)。

もちろんIMFのためだけにわざわざ行くはずがありません。

当然英国の国益を最優先。
中東の政府系ファンド(SWF)を英国に一層呼び込もうとしています。

「国際的な資金の流れは英国を経由する」という仕組みが強化されることになるのでしょう。

日本にもブラウン首相と同じようなことを仕掛けている人がいるんですけどねぇ。
この人は槙原稔以上の宇宙人なので、超宇宙人と呼ぶことにしましょう。

超宇宙人は新渡戸稲造直系企業のトップだった人。
しかも超宇宙人のお父さんは新渡戸稲造の弟子といってもいい。

超宇宙人によってすでにもう人脈が出来上がっているのに活用しない日本政府。
こうやって英国との差がますます拡がっていくのです。


▼引用開始

英首相、経済危機打開に、湾岸諸国歴訪開始
サウジで、アブドラ国王と会談
http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/081102-181832.html

 【カイロ2日鈴木眞吉】国際的な経済危機の打開を目的に湾岸諸国歴訪を開始したブラウン英首相は1日、サウジアラビの首都リヤドでアブドラ同国国王と会談し、国際通貨基金(IMF)へのサウジアラビアの資金の拠出を求めた。

 AFP通信によると、同首相の湾岸諸国訪問期間は4日間で、カタールとアラブ首長国連邦(UAE)も訪問する。

 ブラウン首相は先週、IMFは、国際的な経済危機を安定化させるために、数千億ドルの資金を必要としている、と語っており、その資金拠出を湾岸諸国及び中国に求める考えを示していた。

 ブラウン首相はリヤドで1日、「もしわれわれが財政危機の拡大をストップさせようとするなら、われわれは経済危機克服を支援するグローバルな保証政策を取る必要がある」と述べ、湾岸諸国に対し、IMFへの資金拠出を求めた。

 同首相は2日、カタールを訪問する。
2008/11/2 18:18


IMFの財源強化、英首相がサウジに協力要請
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20081102AT2M0200502112008.html

 【ドバイ=松尾博文】ブラウン英首相は1日、中東の湾岸産油国歴訪を開始し、最初の訪問国サウジアラビアで同国のアブドラ国王と会談した。首相は15日にワシントンで開く緊急首脳会合(金融サミット)を控え、国際通貨基金(IMF)の機能強化を提案している。新興・中小国支援の拡充に向けたIMFの財源強化への協力をサウジに要請したとみられる。

 ブラウン首相は2日リヤドで、「金融危機の拡大を食い止めるには、IMFがより多くの財源を持つ必要がある」と指摘。「サウジの貢献によって資金を積み増せるだろう」と述べ、サウジが資金拠出に応じるとの見方を示した。首相はサウジに続いてカタールやアラブ首長国連邦(UAE)を訪問する。

 ブラウン首相はまた、「我々のルールを守って行動する限り、政府系ファンドの英国への投資を歓迎する」と述べ、金融危機をきっかけに経営難に直面する金融機関や企業への投資を呼びかけた。 (19:07)

▲引用終了

<関連記事>
IMF needs hundreds of billions of dollars more: Brown
http://afp.google.com/article/ALeqM5hsV_sxBHEbCSUWY68A3AAMp1qMwQ

Gordon Brown Asks Gulf Wealth Funds to Invest in U.K. (Update1)
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601087&sid=a2WqsrxxJYRo&refer=home
Britain: Sovereign wealth funds welcome in London
http://www.iht.com/articles/ap/2008/11/01/business/ML-Gulf-Wealth-Funds.php

<追加情報>
英企業トップも同行しています。
British PM heads to Gulf for bailout fund help
http://www.businessweek.com/ap/financialnews/D9467B2O0.htm

Brown has been joined for the visit by Business Secretary Peter Mandelson, Energy Secretary Ed Miliband and a delegation of executives, including BP CEO Tony Hayward, Lloyd's chairman Peter Levene, Royal Dutch Shell executive director Malcom Brinded and BAE Systems chairman Dick Olver.

ブラッドリー効果を見守る新渡戸の魂2008/11/04 00:40

ロイター/C―SPAN/ゾグビーの世論調査


いよいよ米大統領選投票日となりました。

「あなたはパニックを望んでいるのでは?」などと思われているかもしれませんが、
まったくそういうことはありません。

世論調査通りにオバマが圧勝することを日本人として心から望んでいます。

そして、オバマ政権誕生となるでしょう。

それでも気になるのは、やはりブラッドリー効果と逆ブラッドリー効果。
少しでもそういう現象があれば、きっとオバマ効果と名付けられるはず。
明日明後日はこのブログで速報がドドッと流れるかもしれません。

さて、今日取り上げた画像は、ロイター/C―SPAN/ゾグビーの世論調査。
11月2日には前日の調査よりオバマのリードが1ポイント拡大、
オバマの支持率は50%となり、マケインの44%を6ポイント上回る結果に。
この6ポイントリードというのは他の世論調査と比較して、平均的な数値です。

この世論調査を実施しているはずのロイターでなんとも奇妙な記事を発見しました。
まずはこれをポチッとクリックして読んでみてください。

米大統領選へ最後の週末、マケイン・オバマ両候補が熱戦を展開
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJS830326920081102

最後に注目してくださいね。

「現在の世論調査が正しければ、4日の投票ではオバマ氏が大きく水をあけて当選し、米国初の黒人大統領となる見通し。」

ロイターが「現在の世論調査が正しければ」と書いちゃった。
世論調査を実施している側がその結果に疑問を投げかけているのです。

一応原文でも同じように書かれています。

McCain, Obama seek to turn out the vote
http://www.reuters.com/article/politicsNews/idUSTRE4A00F920081101

If current polling is accurate and stands up on Election Day, Obama will win, possibly by a comfortable margin.

今回の大統領選は世論調査泣かせになるのではないでしょうか。
世論調査を実施しているところは、いずれもロイター同様の不安を抱えているはず。
それほど厄介な大統領選になると思います。
場合によっては世論調査自体の見直し論も浮上するかもしれない。

それにしてもブラッドリー効果の根底にある人種問題について、
日本人がいまひとつ関心を示していないことが残念です。

かつて根も葉もない黄禍論に対し、
煮えくり返るように腹を立てて抗議した日本人が数多くいた。

排日移民法に対し、
「撤回されるまで二度と米国の土は踏まない」と決意したのが新渡戸稲造でした。

この苦い歴史を本当に忘れていいものか?

私にとって今回の米大統領選が少しはその判断基準になるかもしれない。
そんな想いで見つめているのです。


<関連記事>
「ブラッドリー効果」と「逆ブラッドリー効果」
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/10/19/3831069
ブラッドリー効果が引き起こす「投開票パニック」
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/10/21/3836115
米大統領選の「投開票パニック」が「戒厳令布告」へ?
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/10/23/3840281
「ドクター・ドゥーム」が追加した11月パニックとは
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/10/24/3842476
114暴動に備えるアメリカ
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/10/25/3846069

「不和の林檎を置いて去る」 By 猿田彦さん2008/11/04 01:08

不和の林檎


私は自衛隊の制服幹部の方々と親しく話をしたことがあります。そのときの総体的な印象は、純情で、悪く言えば世間知らずだなぁということでした。しかし、制服軍人は思想や政治に偏ってはならないという鉄則に照らすと、これでよいのだと私自身納得した覚えがあります。

田母神前空幕長はその則を越えたわけで、迅速に更迭処置が行われたことは良いことであったと思います。園田さんの「素朴さと無邪気さ」が「嵌められやすい日本の体質」という評価はそのとおりであり、戦前の軍部独裁体制を許し、結果として国を危うくさせたこの日本の体質を冷静に見つめ、国の行く末を誤ってはならないのです。

コミンテルンの背後にSISが居たことは、いくつか確証らしきことが語られることがありますが、それよりも少し視線を上げてアングロサクソンの基本戦略である「不和の林檎を置いて去る」というものを考える必要があります。

コミンテルンを使って蒋介石を支援し、一方で毛沢東をも支援していたという一見矛盾するような行動は、まずは世界の勢力図を変えるほど台頭してきた日本を押さえ込むことに目的があった。しかしさらに、その後の中国(東アジア)に紛争の種を植え付け、紛争(不和)が続くことで強力な勢力が育つことを未然に防ぐという戦略の一環です。その結果、日本・中国・台湾という構図、南北に分断された朝鮮と言う紛争の構図が残されました。

この他にも紛争の種を置いていった具体例は世界にいくらでもあるのですが、例えば今最も紛争の震源地となっているアフガニスタンとパキスタンの国境地帯です。この国境線は英国が出て行くときに勝手に引いていったものです。

インドとバングラデシュの国境にも同じようなものがあります。さらにアフリカには現在42本もの直線の国境がありますが、これらも植民地時代の欧州列強が人工的・人為的に置いていったものです。現地で争うそれぞれの勢力に、表立たぬよう荷担することで紛争が長続きし、争い合う勢力がともども衰えるのを待つ。それが、「不和の林檎を置いて去る」という大戦略なのです。

バングラデシュの友人の話では、「ヒンズーとイスラムが爆弾テロをまじえた争いを始めたのは、アングロサクソンが入ってきた150年前からだ、ヒンズーが強くなればイスラムに、イスラムが強くなればヒンズーに彼らはそれぞれ荷担してきた。アングロサクソンが入ってくる前の700年間、ヒンズーとイスラムは仲良く混住していた」ということです。

私たちはこうした事実をしっかり見つめる必要があります。
東アジアの某国のエリート工作員との初対面の席で、私が「我々がいがみ合ってる扉の向こうに、ほくそ笑んでいる者が居ることを意識しようぜ」と語ったら、いっぺんで心が通じ合ったことがありました。忘れられない思い出です。


<画像>
Painting-Oil-Razmaz Mazmadze
http://www.interarteonline.com/Ramaz_Razmadze.htm

オバマ勝利を支えた人たち2008/11/04 09:26

オバマ勝利を支えた人たち

結局、最後の最後に俄然注目を集めたこの二人になるのかも。
画像を見ればコントラストに気づくはず。

オバマに追い風が吹いております。

民主党大統領候補オバマ氏の祖母死去
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2008110400091
http://www.afpbb.com/article/politics/2535119/3494120

歌手B・スプリングスティーン、オバマ候補の選挙集会で熱唱
http://www.afpbb.com/article/entertainment/music/2534770/3491050

オバマ勝利に導いた経済問題2008/11/05 12:30

RealClearPolitics


米国史上初の黒人大統領誕生が確実に。

今回の米大統領選は、おそらくこの一言で集約されるのではないでしょうか。

「経済問題が人種や宗教の壁をぶち破った」

つまり、本当の敗者はマケインではなく、ブッシュだということ。
米国民がブッシュ政権の経済政策にはっきりとNOをつきつけた。

これから米国で本格的な分析が始まると思いますが、
逆ブラッドリー効果らしき数値が出てきています。

ブラッドリー効果を恐れたオバマ陣営が、
最後の最後まで徹底して行った黒人とヒスパニック系の票の掘り起こしが、
大きく影響しているのではないかと思われます。

これを可能にしたのも深刻化した金融危機の影響がある。
この点からもオバマ勝利を支えたのは経済問題だということになります。

大きな期待が集まる中、
はたしてオバマはどうやって米国経済を立て直そうとするのか?

特に環境分野では日本に急接近する可能性が充分に考えられます。

おそらくそれは日米による原発推進に集約されるのではないでしょうか。


<関連記事>
Voters tag economy as Issue No. 1
http://money.cnn.com/2008/11/04/news/economy/election_polls/index.htm

有権者6割が最大課題は経済として投票、米大統領選の出口調査
http://www.cnn.co.jp/business/CNN200811050004.html

Survey: Economy top concern for US voters
http://ap.google.com/article/ALeqM5gYxwQwt14tDJJ3E39Le_4r8unbRQD948DB1O0

ブラッドリー効果を封じたダナム効果?2008/11/06 02:46

ブラッドリー効果を封じた写真


なぜオバマ陣営はブラッドリー効果を封じることができたのか。

「ブラッドリー効果なんてもう過去のこと」とする調査報告があることも紹介しましたが、
それでもやはり気になるところ。

事前に米国メディアがブラッドリー効果を大きく取り上げていたことが、
影響したという見方もできる。

それにこの記事の2枚の写真が、
白人有権者の心理に大きく影響したのではないかと思っているのです。

オバマとその祖母のマデリン・ダナムが抱き合っている写真は、
「オバマ勝利を支えた人たち」でも取り上げたもの(上の写真)。
この写真は以前からウェブ上でよく見かけるものでした。

祖母は11月2日の夜に亡くなります。
そして、投票日前日の3日に死去を伝えたニュースが全世界に流れる。
この写真を使って伝えた記事も多かった。

死去記事とともにこの写真を目にした時、
直感的に「あっ、これは、ブラッドリー効果封じだ」と思いました。
同時にオバマ勝利を確信した。
書きにくい内容だったので、
「オバマ勝利を支えた人たち 」には「コントラスト」という表現にとどめました。

少なくともこの写真によって、
多くの有権者がオバマの祖母が白人であることを投票日前日に再認識できたはず。

そしてこの日のノースカロライナ州での集会。
オバマは祖母の死に言及しながら、大粒の涙を流します(下の写真)。
涙のシーンは多くの有権者がテレビで見たことでしょう。
日本のテレビでも紹介されたので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

白人の祖母を思いやるオバマ。
白人の老人に優しいオバマ。
誰もがそう思う。

私はこれで白人は嘘をつくことができないだろうと思った。

振り返ってみましょう。
オバマは選挙戦最終盤であるにもかかわらず、
10月23日からの2日間、祖母を見舞うためにハワイに行きました。
このハワイ行きを報じた記事にも抱き合う写真が使われてます。

ひょっとしたら、この時に祖母は亡くなっていたのではないか。

あるいは、アルルの男・ヒロシさんがブログに書いているように、
投票日直前にあわせて生命維持装置を取り外したのではないか。

大統領選に勝利するためには祖母の死でさえも利用する。
怖い話ですが、ありえないことではない。

もし私がオバマ陣営のスタッフだったら、
オバマ本人が嫌がったとしても、強引に同じことをすると思います。

仮にオバマ本人の発案だとしたら、
歴史に名を残すほどの大物大統領が誕生したと考えてもいい。

世界を動かすためには手段を選ばない。
それが米国政治というもの。

ブラッドリー効果を封じるためのダナム効果(Dunham effect)。
この存在は決して明らかにされることはないでしょう。


<関連記事>
▼オバマと祖母が抱き合う写真を使った記事
オバマ氏の祖母ダナムさん、がんで死去
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200811040005.html
Obama's grandmother dies of cancer at 86
http://www.boston.com/news/nation/articles/2008/11/04/obamas_grandmother_dies_of_cancer_at_86/?p1=Well_MostPop_Emailed2
Barack Obama's grandmother died
http://www.newsday.com/news/nationworld/ny-usobamagram1104,0,1898475.story

アルルの男・ヒロシさんのブログ記事
http://amesei.exblog.jp/8870498/