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『隠されたクスノキと楠木正成(完)』を更新しました2008/06/09 07:10

思い起こせば、この原稿を書き終えたのは昨年3月。
タヌキ顔の私に、
タヌキ顔の師匠お二人が寄り添いながら、
まるで何かに取り憑かれたかのように、
一気に書き上げたのを覚えています。

今日では難解と位置付けられそうですが、
「日本人とは何なのか?」
「あの戦争とはいったい何だったのか?」
こんな問いかけを長年持ち続けていれば、
同じような視点に行き着く人も多いのではないかと思います。


皆様からさまざまなご意見をいただきましたことを
厚く御礼申し上げます。

ロックフェラー家の影響力(3)2008/06/09 19:43

アルルさんがブログで紹介していますが、
つい先日、ビルダーバーグ会議が米ヴァージニア州で開催されました。
この会議には欧米のエリート中のエリートが集います。
ビルダーバーガーと呼ばれる人たちです。

おそらく今年の会議では
イラク問題をどうするのか、
台頭する中国&インドの扱い、
次の米大統領は誰がふさわしいのか、
地球温暖化に乗るか乗らないか等の問題について、
喧喧諤諤の意見調整が行われているのではないでしょうか。

「ビルダーバーグ会議が世界を牛耳っている」とまでは
言えないにせよ、
園田一押しのアルルさんの本のタイトルをお借りすると、
『世界を動かす人脈』(講談社現代新書)の総本山とも言える存在です。
世界最高レベルの意見&利害調整の場となっています。

前著『最新アメリカの政治地図』で、
緒方貞子さんがこの会議のシークレット・メンバーである説を
紹介しましたが、真偽は不明です。
仮に出席していたとしても、
06年の会議に呼ばれた中国人同様、
オブザーバーレベルではないかと思います。

遡ること1972年、この会議のメンバーに
日本人を加えてはどうかと提案したのが、
デヴィッド・ロックフェラーさんです。

しかし、見事に断わられたために
ロックフェラーさんやブレジンスキーさんらが中心となって、
三極委員会=トライラテラル・コミッション=TCを設立します。
この背景から、
おそらくビルダーバーグ会議の下部組織としても機能しているはず。

TCには当然日本人が50名ほどいますが、
TCで話し合われた内容が、
ビルダーバーグ会議にどう反映されているかが気になります。
そうなると両方の会議に出席を許されている人が鍵を握るはず。
誰かといえば、やはりデヴィッド・ロックフェラーさんになります。

日本人メンバーの中には、
このTCを通じて、
ロックフェラー家及び
ロックフェラー家の持つワールドワイドな人脈に近づき、
それなりの恩恵を受けた人も多いのではないでしょうか。

実は皇室も独自にロックフェラー外交を繰り広げていました。
新著『隠された皇室人脈』に、
ロックフェラーの名前がチョロチョロ出てくるのはこのためです。

しかしですよ。
頼りのデヴィッド・ロックフェラーさんのお生まれは1915年。
もう90歳を超えているわけですね。
さすがに衰えは隠せない。
いつなんどきその日が来てもおかしくない。

こうしたことが影響したのか、
TCは解散の噂さえ囁かれるようになります。
一応存続は決まったようですが、
再活性化のために、
来年4月の東京会合から中国とインドを正式メンバーとして
招き入れる方針が決まったようです。

それでなくとも日本企業のメンバーが最盛期から半減している中で、
中共の後押しを受けて、
中国人メンバーがドバッと送り込まれたらどうなるのでしょう。

日本は間違いなく「困ったちゃん」になりますね。
少なくとも影響力低下は避けられない。

日経新聞編集委員の春原剛さんが、
今年1月21日の日経朝刊でこのように書いています。

『中国、インドなど新たなメンバーが増えていくようなことになれば、
総花的な性格が一層強まる。
よりオープンな「国連化」の道をたどりそうだ。』

その程度で済めばいいのですが、
私はかなり心配しています。

『隠された皇室人脈』でも取り上げた、戦前の太平洋問題調査会(IPR)の悪夢が蘇っているからです。