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大塚“猿田彦命” 寿昭さんからのお便り2008/05/31 01:55

皇室とキリスト教の関係がこんなにも広く深くあったとは
日本人の殆どが知らなかったのではないだろうか。
この本はその関係を綿密な調査による事実に基づいて書いている。
さらにその関係を認めたくない人たちには強い衝撃を与えるのではないかとも思う。

正直言って読者の私にもそういう傾向はあったが、文中にこれでもかというように出てくる天皇周辺のキリスト者の数と影響力には圧倒された。

しかも、その影響は天皇本来のありかたを損ねるものではなく、むしろ平和を希求する天皇を助ける役目を果たしていたということがわかる。

明治以前には全く縁がなくむしろ耶蘇として忌み嫌っていた異教に何故深く関わるようになったのか・・・そこには明治以降の天皇の孤独が読み取れる。

我が国の歴史には存在しなかった国家神道なる空疎なもの(著者のウェブに詳しい)に囚われて、平和を求める思いとは裏腹に戦乱に傾斜していく日本、その流れを止められないもどかしさのうちに、キリスト教の深奥にある平和を求める心に何か通じるものを見出したのではないか? 

文中にある日本を心から愛したカンドウ神父の言葉や行動は、宗教や教派を超えて感動を呼び起こすものである。

維新から終戦までわずか77年、こんな短い間に外国と大きな戦争を3回も起こしたことは我が国の歴史にはなかったことである。また、軍服を着た天皇も明治、大正、昭和の3代だけであり、極めて例外的な姿であった。

昭和天皇の「鹿児島湾上の聖なる夜景」のエピソードと併せて、本来平和の存在でありたかった天皇の孤独が読み取れる。


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私の師匠である大塚さんが、
アマゾンにわびさび溢れるレビューを書いてくださいました。
心より御礼申し上げます。

現在、新聞雑誌の書評に取り上げていただこうと各方面からアプローチしているのですが、テーマが皇室だけに慎重になっている様子が伺えます。

このレビューがきっとよい方向に導いてくれるはず。
いつも本当にありがとうございます。