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「8月6日の田母神俊雄米国講演会」のご提案2009/07/03 00:51



先日に続き今日も猿田彦さんとお電話。
田母神俊雄氏の8月6日の広島講演会について、「下品、品がない」で意見が一致。
2人の意見はまもなく日本会議に届く予定。

本ブログも日本核武装の議論だけは封じてはならぬとの立場。
田母神氏を応援したい気持ちもある。

とはいえ、追悼の祈りに包まれる8月6日の広島で行う理由が見当たらない。
この日の広島を汚していいものか。

昨日まで思考停止だった人たちに日本核武装を語って意味があるのか。
左傾化反発勢力の素朴な怒りに油を注いで何かいいことがあるのか。

ここで本ブログからの提案。
田母神氏をアメリカに送り出して、「真の平和構築の道」を語っていただこう。
「8月6日の田母神俊雄米国講演会」を実現しよう。

田母神氏が日本核武装を提起したいのなら、まずは米国に行って反応を確かめる必要がある。
そうすれば、日本が置かれている現実も理解できる。
その上で帰国報告もかねて後日広島講演を行えばよい。

今の保守はスケールが小さすぎる。
日米両国の平和構築のために米国で奔走した新渡戸稲造が泣いている。

あの時のようにまたこの国が乱れてきた。


敷島の大和心を人問はば 朝日に匂ふ山桜花

高坂正尭と若泉敬の現実政治2009/06/22 02:32

『他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス』若泉敬


<引用開始>

発信箱:幻の「悪人」論=伊藤智永(外信部)
http://mainichi.jp/select/opinion/hasshinbako/news/20090620k0000m070158000c.html

 高坂正尭執筆「佐藤栄作論--政治の世界における悪人の効用」。日の目を見なかったこんな長期連載のプランが1970年代にあったと聞いて、思わずうなった。

 休刊した月刊誌「諸君!」の名編集者だった東真史氏が企画。佐藤の自民党総裁4選で、まんまと一杯食わされた前尾繁三郎元衆院議長に取材も始めていたが、立ち消えになったという。惜しい。

 今でこそ戦後の偉人とされる吉田茂も、60年安保のころまでは、世論に耳を傾けない対米追従のワンマンとしてすこぶる不人気だった。評価を一変させたのが、高坂氏の名著「宰相吉田茂」だ。

 佐藤は今も往年の吉田以上に人気がない。自由党幹事長の時、疑獄事件での逮捕を指揮権発動で免れ、沖縄返還は総裁選でライバルへの対抗上公約したのがきっかけだった。中国が核実験を行うと米国に日本の核武装の可能性をちらつかせつつ、国会では非核三原則を表明。しかも沖縄への「核持ち込み」密約を結び、猛烈な集票工作でノーベル平和賞まで勝ち取った。

 「保守政権にすり寄るタカ派御用学者」との陰口にもめげず、佐藤ブレーンであり続けた高坂氏なら、この「悪人」ぶりを現実政治に不可避な「効用」として、どう得心させてくれただろうか。

 高坂氏は、佐藤を「政治的悪人」と好感する半面、例えば田中角栄は全く評価しなかった。政治の「悪」は、庶民感覚や道徳倫理の「悪」とは別モノというわけだ。

 一体、政治指導者の大衆人気ほど当てにならない物差しもないだろう。最近は「嫌われ者」で名高い明治の元勲・山県有朋の再評価も始まっている。マニフェストに「悪」の数値は載っていない。

<引用終了>


高坂正尭から吉田茂、佐藤栄作という現実政治の系譜をたどるセンスはお見事。
しかし、山県有朋の名前を出すのはいかがなものかと。
山県再評価は重要だが、高坂が取り上げる対象とは思えない。

佐藤が65年の初訪米で日本核武装の可能性をちらつかせて米国の「核の傘」の保障を求めたのは事実。

64年10月に中国の原爆実験が成功。
64年12月29日のライシャワー駐日米大使との会談で「仏大使は、中共(中華人民共和国)が核武装を行っているのだから、日本も核武装すべきだと言ったので、日本はそのような問題でフランスの指図は受けないと言っておいた」と思わせぶりに語る。

また、訪米中の1月13日に行われたマクナマラ国防長官との会談でも、「日本は技術的にはもちろん核爆弾を作れないことはないが、ドゴールのような考え方は採らない」と語り、ここでもまたフランスを引き合いに出した。

さらに中国と戦争になった場合には「米国が直ちに核による報復を行うことを期待している」と踏み込み、先制使用も含めた核の即時報復まで要請。

沖縄返還交渉において佐藤の秘密個人特使として核持ち込み密約にかかわったのは若泉敬。
若泉の交渉相手はヘンリー・キッシンジャー(当時国家安全保障問題担当大統領補佐官)。

キッシンジャーこそが一貫して日本の核武装に懸念を抱いてきた人物。
この点でキッシンジャーは今でも使える存在。

高坂や若泉が生きていたら、「今こそ世界の中心で日本核武装を叫ぼう」と呼びかけていたかもしれない。

日本人の多くは「核の傘」も見て見ぬふり。
その上で、偽善者たちはわけのわからない観念的平和論を振りかざす。
そんな人たちに仏僧を伴って沖縄へ陳謝の旅に出た若泉のことを伝えておきたい。


<新渡戸につながる二つの若泉敬関連記事引用>

沖縄返還で対米秘密交渉 若泉敬氏の遺書 日本の精神的退廃に警告 /佐伯浩明
1996/08/09産経新聞夕刊

 昭和四十四年の沖縄返還交渉で佐藤栄作首相の密使として対米秘密交渉にあたり、交渉の成功を側面から導いた若泉敬元京都産業大学教授が先月二十七日、すい臓がんのために福井県鯖江市の自宅で死去した。六十六歳だった。

 アトランタ五輪報道の陰に隠れて若泉氏の訃報(ふほう)記事はささやかなものだったが、私はここで、平成六年五月に若泉氏が出版した、秘密交渉の経過をつづった著書『他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス』(文芸春秋)の跋文(奥書き)と、このほど入手した英語版用の序文に書かれたメッセージについて書いてみたい。死を覚悟した氏が祖国の道義心の再興を願って書いた真剣なる提言が込められているからだ。

              ▽…▽…▽

 若泉氏は、昭和五年福井県今立町の生まれ。維新の志士、橋本左内を尊敬し、東大法学部を卒業すると防衛研修所の前身の保安庁保安研修所に入った。ロンドン大学大学院に留学、米ジョンズホプキンス大学高等国際問題研究所、米ウッドロー・ウィルソン国際学術研究所などで安全保障研究を重ねてきた。氏は敗戦前の福井師範の学生時代、米軍のB29の爆撃で福井市が焦土と化すのを見て「世界平和の建設を目指す」と誓った。

 ただ、歴史の複雑さを知る若泉氏は観念的平和論を排した。それは同氏が「常に考えられないことと考えたくないことをもあえて考え抜く知的勇気と思考の柔軟性を失ってはならない」と、自著に書いたことからもうかがえる。

 さてその提言だが、一つは日本の精神的退廃に対する鋭い警告である。若泉氏が自己の訃報記事に跋文のその一節を添えて内外報道陣に送るよう、生前、指示していたところに訴えの切なることが読み取れる。《敗戦後半世紀間の日本は「戦後復興」の名の下にひたすら物質金銭万能主義に走り、その結果、変わることなき鎖国心理の中でいわば“愚者の楽園”と化し、精神的、道義的、文化的に“根無し草”に堕してしまったのではないだろうか》

 オウム事件。ヘアヌードとセックス記事のはんらん。一国平和主義。エゴイズムの横行-若泉氏は「日本は腐っている」とまで述べ前途を憂慮し、国際連盟事務次長を務めた新渡戸稲造の著書『武士道』を行動指針として、この精神的荒廃を救うよう提唱している。

 『武士道』。《そこには、衣食足って礼節を知り、義、勇、仁、誠、忠、名誉、克己といった普遍的な徳目が時空を超えて静かな輝きを放ち続けている…その不滅の光りの中に、戦陣に散り戦火に倒れた尊い犠牲者たちが、同胞に希って止まない「再独立の完成」と「自由自尊の顕現」を観るのである》(跋文より)

              ▽…▽…▽

 二つ目のメッセージは、日米同盟関係の再検討と再定義だった。

 《敗戦と占領以来米国軍隊がそのまま居座る形で、今日までいわば惰性で維持されてきた日米安保条約を中核とする日米友好協力関係を、国際社会の現状と展望のなかで徹底的に再検討し、長期的かつ基本的な両国それぞれの利益と理念に基づいて再定義することは不可避であり、双方にとって望ましくかつ有意義なことであろう。…その作業の大前提として私はまず日本人が毅然とした自主独立の精神を以て日本の理念と国家利益を普遍的な言葉と気概をもって米国はもとより、アジアと全世界に提示することから始めなければならないと信じている》(英語版の序文より)

 歴史家のトインビー氏と対話したこともある若泉氏は三つ目に、飢餓のまん延、貧富の拡大、環境汚染、難民の激増、テロリズム、麻薬-と宇宙船地球号が抱えた問題に及び、「英語版の序文」では宇宙船地球号を構築する哲学と原理の構築と、戦争放棄に向けた世界の連帯行動を訴えた。

 福井師範学校の同期生で同氏の最期を看取った斉藤孝斉藤病院院長と、若泉氏の遺言執行者代表者の田宮甫弁護士は「若泉先生はすい臓がんで余命が少ないことを知り、この跋文を書き、さらに今年三月、日本最西端の沖縄・与邦国島で残る命を燃やして英語版の序文を遺書として書きあげられた」という。若泉氏の絶命はその英語版出版の確認書を田宮氏らと交わしたまさにその当日だった。

 沖縄返還の秘密交渉を通し「緊急事の核兵器の再持ち込みについての合意議事録」の作成に携わった若泉氏はその仕事の禁忌性ゆえに、沖縄復帰後、鯖江市での逼塞の生活を貫いた。若泉氏の思索は最期には宗教的高みにまで達した感を受けるが、この命をかけた提言に答えることは後に続く者の責務だと考える。


沖縄返還交渉時の秘話。
トインビー博士の歴史観に学ぶ。
國弘正雄
http://www.nagano-cci.or.jp/tayori/642/ts_642.html

― 國弘さんは大歴史家トインビー博士と親交がございましたね。トインビーさんはキリスト教国でありながら東洋思想を尊重し、造詣も大変深かったですね。

國弘 名著『歴史の研究』の翻訳刊行をとりまとめた電力の鬼・松永安左ヱ門さんとトインビーさんの対話を通訳したことがあります。その時のテーマは何か。鎌倉仏教なんです。トインビー氏はハイヤー・レリジョン(高等宗教)に熱心でした。とりわけ鎌倉仏教に。私も関心がありましたから、浄土教、禅についてかなりしゃべったんですよ。そうしたらね、忘れないんですが、トインビーさんは「イエース」「イエース」とじっと聞いてくださった。英語圏では人の話を聞くとき、「イエス」なんて言いません。トインビーさんだけは例外でした。それから、それで、どうして……と話し相手を誘う。

― トインビーさんはどんなメッセージを? 膨大でしょうが、例えばエピソードは何かございますか?

國弘 沖縄返還時、佐藤栄作政権の「密使」役を務めた若泉敬さん(故人、元京都産業大学教授)を思い出します。右翼、政治ゴロ、ナショナリスト……そんなレッテルを貼られる面もあった人物です。彼は佐藤栄作、僕は三木武夫。言ってみればタカ派とハト派。もうそこで対立しているんですが、同じ昭和五年生まれ。価値観が全然逆のようなんですが、気が合うところがあってね。最後に彼は沖縄へ行くんです。沖縄県民への陳謝の旅でした。有事の際の核導入という密約を押しつけてしまったという贖罪、それが最後の旅でした。仏僧を伴って。できないことです。帰ってきて、パッと死んじゃった。あの人の中にあるひたむきなもの、真摯なものには心惹かれました。その精神性は、トインビーさんのおかげだと僕は思っているの。

― それは、どんなことですか?

國弘 若泉さんとトインビーさんが毎日新聞で対談をするわけです。その中で、例えば「日本は憲法九条を絶対捨ててはいけません」とトインビーさんが言う。「おそらく捨てたくなるでしょう、誰もついてはこないということで、孤立した思いを抱くでしょう。しかしこの九条だけは絶対将来を見据えている」ということを切々と若泉さんに説くのです。僕の勝手な推測ですが、あのとき若泉敬は衝撃を受けたのだと思う。平和主義、憲法九条……今では時代遅れと思われることが、じつは長い歴史の物差しから見たら、一番先頭を行っている、と若泉さんがきっとわかったのでしょう。

― トインビーさんは東洋思想をとても重んじていましたね。

國弘 キリスト教圏に生まれたことはハンディだったとまで記述されています。伊勢神宮に伴ったとき、古神道への深い畏敬の念を示しました。和歌山の海岸で魚介類の養殖場を見たとき、こういう面で日本は世界に貢献して欲しい、と書いてますよ。まさに冒頭の小林翁の「赤十字国家」論と通じるじゃないですか。


<画像書籍>

『他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス』若泉敬
http://www.amazon.co.jp/%E4%BB%96%E7%AD%96%E3%83%8A%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%82%B7%E3%83%B2%E4%BF%A1%E3%82%BC%E3%83%A0%E3%83%88%E6%AC%B2%E3%82%B9-%E8%8B%A5%E6%B3%89-%E6%95%AC/dp/416348650X/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1245598366&sr=1-1

<関連記事>

今こそ世界の中心で日本核武装を叫ぼう
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2009/06/01/4335426

篠崎晃さんの「オバマ政権と武士道」2008/12/12 00:06

エリック・シンセキ将軍



猿田彦です。

オバマ政権の退役軍人省長官に日系のシンセキ将軍が就任するというニュースがあった。
そこにタイミング良く私の神戸の学兄から下記の文章が届いた。
シンセキ将軍の就任人事の背景には、このようなことがあったとは日本のメディアは全く報道していない。

チーム・オバマはこんな人事ができる。

クールな分析的傾向の強い当ブログであるが、
私は少々熱くなって、オバマ新政権に期待を寄せたくなっている。


               記

(引用始め)


「オバマ政権と武士道」 篠崎晃

 この数年アメリカのメディアでは影の薄かった日本社会、日系人社会で久しぶりの朗報が8日、真珠湾攻撃記念日に届いた。エリック・シンセキ将軍(日系人初の四つ星=大将)のオバマ新政権での退役軍人省長官への指名である。12月7日は奇しくも67年前と同じ日曜日、オバマ政権移行チームは休日にも拘らず特別記者会見を召集するという念の入れようであった。

 2003年イラク侵攻直前、シンセキ将軍は当時の陸軍参謀総長として議会証言を求められ、「むしろ制圧後に予想される民族、宗教、部族間抗争が問題で、その為には占領時に数十万の兵力を維持して治安をコントロールする必要がある」と述べた。

 この証言は、「兵力は出来るだけ少なく、最新技術と兵器を投入して一気に甚大な損害を与え、フセイン政権を倒せばイラクは自ずから安定する」というラムズフェルド国防長官以下の文官幹部方針と真っ向から対立。

 ウォルフウィッツ次官にいたっては「陸軍トップとしては全く的はずれの証言。イラク国民は解放軍のアメリカ兵士に花束を差し出して歓迎してくれる」と将軍を揶揄し任期の14カ月も前に後任を発表(しかも結果的には違う人物が後任になった)、結局将軍は不本意ながら同年退役に追い込まれた。

 その退役送別式では軍のトップを送る伝統儀礼に反して文官幹部は欠席するなど非礼の限りを尽くしたが、シンセキ将軍はスピーチで、「リーダーたるもの自分がリードする人達を心から大切にせねばならない。さもなくば COMMAND(命令)は出来ても LEAD は出来ず、立派なリーダーとはなり得ない」 と述べ静かに去っていった。(今にして思えば当時のブッシュとその取り巻きへのこれ以上痛烈なパンチはないだろう。)

 将軍の心に宿る“武士道”はむしろ退役後に発揮される。現役軍人や一部の人達から、「最も良く現場=戦場を知るものとしてもっと強く自説を強調すべきではなかったか?」という批判があったが、彼は、「私の大切な兵士が毎日のように戦死したり、傷を負っている時に内輪もめをすべきではない」と周りに洩らし一切弁解をしなかった。また一部の退役高級将校が「軍人の政治不介入」の掟を破ってラムズフェルド長官の罷免要求署名運動をはじめた時も署名に加わらなかった。

 さらには多数の退役将官が、“軍事顧問“としてCNN,Fox News をはじめとするメディアに連日登場し、時には現役時代の上官批判も厭わずに戦争の“解説”に精出し、多額の報酬を手にするのを目の当たりにしても、“初の日系人制服トップ”の知名度高い 彼に寄せられるすべての誘いを断わってきた。

 その後のイラクの展開と経緯は歴史が示す通りだ。2006年12月の中央軍総司令官の「シンセキ証言は正しかった」とする議会証言に続き、翌年1月のブッシュ大統領の「二万人以上の派兵増強命令」が出るにおよんで、シンセキ将軍の正しさが実証され、名誉は挽回された。当然のことながら,軍人はもとより政治家、有識者、一般大衆の賞賛の的となったが、そうなっても一切のコメントを差し控えてきた。アメリカで生まれ育ち、ウエストポイントで教育を受け、ひたすら愛国者であり続ける将軍の体には脈々として武士道の血が流れていると感服せざるを得ないのは私だけだろうか。

 今朝のニューヨークタイムスの社説では、「戦いで心身ともに傷ついた傷病兵への最良の思いやりは、これ以上傷病兵を増やしてはならないということだが、誰よりもこのことを理解しているシンセキの任命は、今までこの国内ですらなおざりにされてきた傷病兵や退役軍人にとって心温まるニュース・・・」と絶賛している。

 大統領予備選、本選を通じて クリントン陣営、さらにはマケイン陣営に相次ぎ渦巻いた内部闘争や混乱にひきかえ、オバマ陣営の非の打ちどころのない組織力、動員力、集金力が際立ったが、それに加えて当選後の政権移行チームでは、「人心を読むこと”に重心が動いている・・・」とつくづく感じる。ペンタゴンに次ぎ規模で二番目の省庁といわれる退役軍人省トップへのシンセキ将軍の指名もその表れであろうし、これが今後のオバマ政治の前触れとなることを心から期待したい。(12月9日)


(引用終わり)

筆者の篠崎晃氏は在NY30年、私の神戸の学兄の40年来の敬愛する友人。

シンセキ将軍のことを初めて知ったが、近頃メディアを賑わしている日本の将軍
に比べ、軍人トップのあるべき姿がここにあると感じさせるものである。

以上

チェイニーに広島・長崎を見せておきたい2008/11/14 09:38

プリシラ・エルワーズィとナンシー・ペロシ


明日は赤坂で大塚寿昭さんの懇話会。
テーマは「宗教・人種対立を越えて-ジュネーブ宗教会議報告」とのこと。
黒人初の米大統領が決まった直後とあって、これは注目。
今からでも間に合うかもしれないので、参加いただける方はこちらまでメールを。
ugg20017@nifty.com

実は私、この講演会である提案をしようかと考えています。
この提案はイラク戦争開戦前後からずっと考えていたこと。

私は金融危機に端を発した世界的な景気後退は長引くと見ている。
おそらくそれは10年規模。
米国発の「失われた10年」が、世界規模の「失われた10年」になっていく。

今から始まるこの10年で何か起こるのか。

世界各地で暴動や内紛、それに内戦も勃発するかもしれない。
最悪の場合、人種や宗教問題に油を注がれて世界大戦突入という事態だって考えられる。
そうなると戦争終結時の核兵器使用も危ぶまれることに。
愚かにも歴史は繰り返してしまうのでしょうか。

こうした中で日本が持つ「キリスト教との二つの橋」の重要性が高まると見ています。
最悪の事態に備えて、この橋を最大限に利用できないものか。

1、クエーカー(プロテスタントの一派)との橋
象徴するもの=憲法九条
橋を架けた人=「願わくはわれ太平洋の橋とならん」の新渡戸稲造(クエーカー教徒)
伝承者=明仁天皇陛下(家庭教師のヴァイニング夫人はクエーカー教徒)

2、カトリックとの橋
橋を架けた人=昭和天皇、吉田茂
伝承者=美智子皇后陛下(カトリック家系)、麻生太郎(カトリック信徒)

(詳しくは拙著『隠された皇室人脈』をお読み下さい)


さて、昨日は不思議なことが重なりました。

13日夜、麻生首相はG20緊急首脳会合(金融サミット)出席のため、羽田空港を出発。

ちょうどその頃、ロイターはこの記事を掲載します。

▼引用開始

金融危機、世界の安全保障に最大の脅威=シンクタンク
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-34897320081113

[ロンドン 13日 ロイター] 英国のシンクタンク「オックスフォード・リサーチ・グループ(ORG)」は13日、金融危機を発端とした世界的な景気後退は、世界の安全保障にとって最大の脅威だとの報告を発表した。

 以前よりも貧しくなる人が大量に増え、それによって怒りが増幅されるというのが理由。

 ORGは年次報告書で、効率的な福祉システムを持たない発展途上国では、失業や市場の崩壊を通じて貧困や病気が増えると指摘。それが敵対的感情の増幅をうながし、武力で鎮圧しなくてはならないような過激で暴力的・社会的な動きにもつながるとしている。中国での騒乱やインド共産党毛沢東主義派の反乱激化など、その兆候はすでに現れているという。

 ORGのコンサルタントを務める英ブラッドフォード大のポール・ロジャース教授は「われわれは2世代で最悪の経済危機に直面している。国際社会あるいは裕福で力ある国の小グループとして対応することができる」と述べた。

 また報告書は、先進国がこれまで金融面での協力関係改善に注力してきたが、貧しい国々にとってそれはほとんど関係なかったとも指摘。ロジャース教授は「過去30年間でとても悪化した貧富差を覆すような抜本的な経済改革の導入に、(金融危機の)機会を生かすべきだ」としている。

▲引用終了

オックスフォード・リサーチ・グループ(ORG)の報告は信頼性が高い。
なぜならこのORGは紛争現場の最前線に立ち、非暴力的手段によって解決を図ろうとしているグループをサポートしているからです。

そう、「世界の安全保障に橋を架けること」を目標にしているORGは、
クエーカー系のシンクタンクなのです。
ORGはクエーカー教徒を中心に1982年に発足。
創設者のプリシラ・エルワーズィ博士(写真)も当然クエーカーで、
核兵器廃絶や武器輸出の削減・規制、紛争の平和的な解決に関する著名な研究者です。

ただし、時間がなかったためか今回の年次報告書の見方は少し甘い。

私は暴力的・社会的な動きが頻発するのは米国国内と見ています。
なぜならオバマに期待が高まる分だけ、その反動が怖い。
大きな期待が失望へと変わり、怒りになることもある。

ここで、昨日「日本にとって極めて重要な人物」として紹介したナンシー・ペロシにも加わっていただきましょう。

ペロシは今年9月に行われた第7回主要8カ国下院議長会議(議長サミット)のために来日していました。
この会議が行われたのは広島。
議長会議に先立ち、ペロシは参加各国の議長らとともに原爆慰霊碑に献花します(写真)。

あくまでも米国憲法の規定ですが、下院議長といえば、大統領と副大統領の職務執行が不可能なら国家元首の役割を担う「ナンバー3」にあたります。

ペロシは広島を訪れた現職の米国要人としては最高位となったということ。
これは情けないことですよね。

このペロシはカトリック信徒。

1981年10月、47歳の誕生日を前にした美智子皇后陛下(当時まだ皇太子妃)の発言が思い出されます。

「ローマ法王が日本にいらして、広島で捧げられた平和の祈りが強く印象に残っています。とくにその中で、法王が『それ(平和の祈り)は人々が武器と戦争に頼る時、苦しむすべての子供達の声だからです』とおっしゃって、平和を祈られたことは忘れられません。」

今広島の学生たちは「オバマ招聘プロジェクト」を立ち上げて頑張っているそうです。

私の方は、今のうちに広島・長崎を見せておきたい連中を毎年10名程度召喚することを考えています。
まずはチェイニーとキリスト教右派の指導者たちですね(爆)

これを明日提案する予定です。


<関連サイト>
Oxford Research Group
http://www.oxfordresearchgroup.org.uk/
The Tipping Point? ORG International Security Report 2008
http://www.oxfordresearchgroup.org.uk/publications/books/pdf/thetippingpoint.pdf
第20回庭野平和賞が英国のP・エルワーズィ博士に決まる
http://www.kosei-kai.or.jp/news/2003/02/post_38.html

G8下院議長ら、被爆体験聞き献花 広島でサミット開会
http://www.asahi.com/special/plus/OSK200809020007.html

ブラッドリー効果を見守る新渡戸の魂2008/11/04 00:40

ロイター/C―SPAN/ゾグビーの世論調査


いよいよ米大統領選投票日となりました。

「あなたはパニックを望んでいるのでは?」などと思われているかもしれませんが、
まったくそういうことはありません。

世論調査通りにオバマが圧勝することを日本人として心から望んでいます。

そして、オバマ政権誕生となるでしょう。

それでも気になるのは、やはりブラッドリー効果と逆ブラッドリー効果。
少しでもそういう現象があれば、きっとオバマ効果と名付けられるはず。
明日明後日はこのブログで速報がドドッと流れるかもしれません。

さて、今日取り上げた画像は、ロイター/C―SPAN/ゾグビーの世論調査。
11月2日には前日の調査よりオバマのリードが1ポイント拡大、
オバマの支持率は50%となり、マケインの44%を6ポイント上回る結果に。
この6ポイントリードというのは他の世論調査と比較して、平均的な数値です。

この世論調査を実施しているはずのロイターでなんとも奇妙な記事を発見しました。
まずはこれをポチッとクリックして読んでみてください。

米大統領選へ最後の週末、マケイン・オバマ両候補が熱戦を展開
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJS830326920081102

最後に注目してくださいね。

「現在の世論調査が正しければ、4日の投票ではオバマ氏が大きく水をあけて当選し、米国初の黒人大統領となる見通し。」

ロイターが「現在の世論調査が正しければ」と書いちゃった。
世論調査を実施している側がその結果に疑問を投げかけているのです。

一応原文でも同じように書かれています。

McCain, Obama seek to turn out the vote
http://www.reuters.com/article/politicsNews/idUSTRE4A00F920081101

If current polling is accurate and stands up on Election Day, Obama will win, possibly by a comfortable margin.

今回の大統領選は世論調査泣かせになるのではないでしょうか。
世論調査を実施しているところは、いずれもロイター同様の不安を抱えているはず。
それほど厄介な大統領選になると思います。
場合によっては世論調査自体の見直し論も浮上するかもしれない。

それにしてもブラッドリー効果の根底にある人種問題について、
日本人がいまひとつ関心を示していないことが残念です。

かつて根も葉もない黄禍論に対し、
煮えくり返るように腹を立てて抗議した日本人が数多くいた。

排日移民法に対し、
「撤回されるまで二度と米国の土は踏まない」と決意したのが新渡戸稲造でした。

この苦い歴史を本当に忘れていいものか?

私にとって今回の米大統領選が少しはその判断基準になるかもしれない。
そんな想いで見つめているのです。


<関連記事>
「ブラッドリー効果」と「逆ブラッドリー効果」
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/10/19/3831069
ブラッドリー効果が引き起こす「投開票パニック」
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/10/21/3836115
米大統領選の「投開票パニック」が「戒厳令布告」へ?
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/10/23/3840281
「ドクター・ドゥーム」が追加した11月パニックとは
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/10/24/3842476
114暴動に備えるアメリカ
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2008/10/25/3846069

ブラウン英首相、只今中東歴訪中!2008/11/03 00:32

中東ツアー中のブラウン英首相


ゴードン・ブラウン英首相が中東歴訪を開始しました。
それにしても動きが早いこと。
前もって政治日程に組み込んでいたとしか思えない(笑)

訪問先はサウジアラビア、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)。

もちろんIMFのためだけにわざわざ行くはずがありません。

当然英国の国益を最優先。
中東の政府系ファンド(SWF)を英国に一層呼び込もうとしています。

「国際的な資金の流れは英国を経由する」という仕組みが強化されることになるのでしょう。

日本にもブラウン首相と同じようなことを仕掛けている人がいるんですけどねぇ。
この人は槙原稔以上の宇宙人なので、超宇宙人と呼ぶことにしましょう。

超宇宙人は新渡戸稲造直系企業のトップだった人。
しかも超宇宙人のお父さんは新渡戸稲造の弟子といってもいい。

超宇宙人によってすでにもう人脈が出来上がっているのに活用しない日本政府。
こうやって英国との差がますます拡がっていくのです。


▼引用開始

英首相、経済危機打開に、湾岸諸国歴訪開始
サウジで、アブドラ国王と会談
http://www.worldtimes.co.jp/news/world/kiji/081102-181832.html

 【カイロ2日鈴木眞吉】国際的な経済危機の打開を目的に湾岸諸国歴訪を開始したブラウン英首相は1日、サウジアラビの首都リヤドでアブドラ同国国王と会談し、国際通貨基金(IMF)へのサウジアラビアの資金の拠出を求めた。

 AFP通信によると、同首相の湾岸諸国訪問期間は4日間で、カタールとアラブ首長国連邦(UAE)も訪問する。

 ブラウン首相は先週、IMFは、国際的な経済危機を安定化させるために、数千億ドルの資金を必要としている、と語っており、その資金拠出を湾岸諸国及び中国に求める考えを示していた。

 ブラウン首相はリヤドで1日、「もしわれわれが財政危機の拡大をストップさせようとするなら、われわれは経済危機克服を支援するグローバルな保証政策を取る必要がある」と述べ、湾岸諸国に対し、IMFへの資金拠出を求めた。

 同首相は2日、カタールを訪問する。
2008/11/2 18:18


IMFの財源強化、英首相がサウジに協力要請
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20081102AT2M0200502112008.html

 【ドバイ=松尾博文】ブラウン英首相は1日、中東の湾岸産油国歴訪を開始し、最初の訪問国サウジアラビアで同国のアブドラ国王と会談した。首相は15日にワシントンで開く緊急首脳会合(金融サミット)を控え、国際通貨基金(IMF)の機能強化を提案している。新興・中小国支援の拡充に向けたIMFの財源強化への協力をサウジに要請したとみられる。

 ブラウン首相は2日リヤドで、「金融危機の拡大を食い止めるには、IMFがより多くの財源を持つ必要がある」と指摘。「サウジの貢献によって資金を積み増せるだろう」と述べ、サウジが資金拠出に応じるとの見方を示した。首相はサウジに続いてカタールやアラブ首長国連邦(UAE)を訪問する。

 ブラウン首相はまた、「我々のルールを守って行動する限り、政府系ファンドの英国への投資を歓迎する」と述べ、金融危機をきっかけに経営難に直面する金融機関や企業への投資を呼びかけた。 (19:07)

▲引用終了

<関連記事>
IMF needs hundreds of billions of dollars more: Brown
http://afp.google.com/article/ALeqM5hsV_sxBHEbCSUWY68A3AAMp1qMwQ

Gordon Brown Asks Gulf Wealth Funds to Invest in U.K. (Update1)
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601087&sid=a2WqsrxxJYRo&refer=home
Britain: Sovereign wealth funds welcome in London
http://www.iht.com/articles/ap/2008/11/01/business/ML-Gulf-Wealth-Funds.php

<追加情報>
英企業トップも同行しています。
British PM heads to Gulf for bailout fund help
http://www.businessweek.com/ap/financialnews/D9467B2O0.htm

Brown has been joined for the visit by Business Secretary Peter Mandelson, Energy Secretary Ed Miliband and a delegation of executives, including BP CEO Tony Hayward, Lloyd's chairman Peter Levene, Royal Dutch Shell executive director Malcom Brinded and BAE Systems chairman Dick Olver.

AIGとコカ・コーラの違い2008/10/07 10:43

米国要人のチャイナ・コネクション

アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)と米中央情報局(CIA)。
この繋がりを象徴する写真はないものか。

それで、モーリス・ハンク・グリーンバーグとヘンリー・キッシンジャーのツーショット写真を探していたら出てきました。

キッシンジャーといえばCIAを巧みに操った人物。しかもAIGの国際諮問委員会会長を務めていました。

2人の写真と一緒に出てきたのが、デヴィッド・ロックファラーやルパート・マードックたち。

2004年2月28日にアジア・ソサエティーが開いたアニュアル・ディナーの様子です。中国人出席者も気になる人が大勢集まっていますね。ひとりひとり掘り下げると面白いですよ。

ここで一気に最近の話題に振っちゃいますw

このディナーの後援者として、日本でもお馴染みの米コカ・コーラ社の名前があります。

昨日の日経新聞には、コカ・コーラによる中国の果汁最大手、中国匯源果汁集団(フイユエン)の買収計画に関する記事が出ていました。

★中国、高まる「経済ナショナリズム」、外資導入、選別強める――反発の世論沸騰。
2008/10/06, 日本経済新聞朝刊

この記事を簡単に要約しますね。

このコカ・コーラによる計画は香港証券取引所上場の民営企業、匯源の全株式などを総額196億香港ドル(約2700億円)で買収するというもの。

創業者の朱新礼総裁や仏ダノンなど匯源の主要株主は合意済みで、実現すれば外資による中国企業買収で過去最大級。

匯源は100%果汁飲料市場でシェア43.8%(08年上半期、ACニールセン調べ)を握る最大手。

このため、中国の有力ポータルサイト「新浪網」には「外資が有力な民族系企業を滅ぼそうとしている」とする意見が多数寄せられている。

(一方で、北京・上海など5都市1003人の中国人を対象に実施されたブランド認識調査で、27%が「コカ・コーラは中国ブランド」と思い込んでいるとの結果も出ていますw)

このため、この案件は中国が8月に施行した独占禁止法に基づく第1号審査対象になる可能性があるそうです。

中国当局が外資による地元企業のM&Aを止める例が相次いでおり、米カーライル・グループは建機大手、徐工集団工程機械の買収計画に対する認可が出ず今年7月に断念。鉄鋼世界最大手アルセロール・ミタルは中国に製鉄所を持つ中国東方集団の経営権取得を狙うが、認可は一向に下りない状況。

まぁでも、メラミン混入事件により、中国食品業界への投資リスクが高まる中、コカ・コーラは内心ホッとしているかも・・・。

それにしても米国人は中国が好きですなぁ。

それでは日本におけるコカ・コーラの歴史を振り返りましょう。

戦後、日本上陸を狙うコカ・コーラが真っ先に相談した相手は松本重治でした。
松本とジョン・ロックフェラー三世とは無二の親友。
二人が中心となって国際文化会館(港区六本木)を立ち上げました。
この場所も岩崎弥太郎邸跡地でした。

当時の日本には英語を話せる弁護士が2~3人しかいなかった。
それでコカ・コーラの代表者が松本に会いに来る。

すでにマッカーサーが厚木基地に到着した直後に、コカ・コーラのセールス・エージェントが来日していたそうです。

松本に対して、日本でコーラを売りたいのだが、飲料輸入を扱う日本の官庁が認めてくれない。なんとか日本政府を動かして、コカ・コーラの市販許可を取りたい。これが成功すれば、弁護士料をなんと2億円出す。

当時の銀座4丁目の地価が坪15万円ですから、2億円はすごい。

松本は通産省のようなところに確認すると、「コカ・コーラの市販を許可すれば、たちまち日本の清涼飲料をつくっている300社が倒産する。コカ・コーラがおいしいのはわかっているのだが、どうしても許可はできない。」と言われる。

それで松本の関与はなし。2億円もパー。
松本によれば、この件で特別占領軍当局からの圧力とか肩入れはなかったとのこと。

それから約10年後の昭和30年代になって、コカ・コーラの市販が認められます

このエピソードは松本の『昭和史への一証言』(毎日新聞社)に書かれています。

コカ・コーラと違って、AIGの日本進出にはGHQが直接関与していたようです。
もう少し検証する必要がありますが、AIG創業者のコーネリアス・バンダー・スターを日本に招き入れたのはダグラス・マッカーサー本人だった可能性が高まってきました。

これが事実だとすれば、やはり億単位の金が動いたのでしょうか。
この金はマッカーサーの米大統領選出馬と関係するのでしょうか。
ひょっとして、現在につながるAIGと共和党の密な関係はマッカーサーにあり?

これからもう少し掘り下げてみますね。


<関連記事>
Asia Society Annual Dinner 2004 “The China Connection”
http://www.asiasociety.org/specialevents/annual_dinner/2004.html
Hank's last stand
http://money.cnn.com/2008/09/26/magazines/fortune/bandler_greenberg.fortune/index.htm
米コカ・コーラ、中国果汁大手買収で独禁法審査を申請
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20080925AT2M2201T25092008.html
中国人34%「LGは中国ブランド」
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=105484&servcode=A00&sectcode=A00

ビッグ・リンカー達の宴2-最新日本政財界地図(8)
http://www.yorozubp.com/0407/040717.htm

「日の丸油田」を夢見た開拓魂は今何処?2008/08/04 09:53

石坂泰三と山下太郎
アラビア石油株式会社ホームページより
http://www.aoc.co.jp/his/ayumi02.html




「山師大いに結構、いまこの世に一番大事なのは山師の根性ではないか」

この言葉を残した山下太郎は、アラビア石油を創業し、海外石油開発に先鞭をつけた人物。戦争中に「油の一滴は血の一滴」を痛感したことが山下を突き動かした。

山下は「満州太郎」「アラビア太郎」「山師太郎」「政商」「黒幕」「昭和の天一坊」「バッタ屋」「一発屋」「大ボラ太郎」「怪物」などと揶揄された。

人脈のつなぎ止めには細心の配慮をしたことから希代の「プレゼント魔」とも言われる。この詳細は日本財団会長の「笹川陽平ブログ」に詳しい。

山下太郎とアラビア石油
http://blog.canpan.info/sasakawa/archive/1200

この山下を支援したのが、拙著『隠された皇室人脈』で登場する財界総理こと石坂泰三。この石坂も最期の病床でカトリックの洗礼を受けていた。

アラビア石油設立に際し、会長に石坂が、社長に山下がそれぞれ就任する。

石坂と山下の二人は新渡戸稲造を通じてつながる。石坂は新渡戸校長のもとで一高を卒業。山下が学んだ札幌農学校の大先輩にあたるのが新渡戸である。

つまり、さらなる源流を探れば、札幌農学校の基礎を築いたクラーク博士の「少年よ!大志を抱け」とする開拓魂に行き着くのだ。

原油高に右往左往する今の日本にあって、開拓魂は忘れ去られたままになっている。

中東諸国で反米感情が高まる今が絶好のチャンスであることを、日本人は気付いていない。

<新渡戸稲造> 
札幌農学校卒1882(明治15)年
一高校長1906(明治39)~1913(大正2)年

<石坂泰三>
一高独法科卒1907(明治40)年
在学中に内村鑑三の聖書研究会に参加。
一高同期に高柳賢三(憲法調査会会長)塚本虎二(無教会派伝道者)、芦田均(内閣総理大臣)、大屋敦(住友化学工業社長)などがいる。

<山下太郎>
札幌農学校卒1912(明治45)年