「市場対国家」の主戦場はいよいよ日本へ? 高速取引システムがもたらす日本国債急落リスク ― 2012/01/03 08:00
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▼〔特集〕Part1 市場vs国家 日本
ヘッジファンドを招き寄せる国債先物の新システム
2012/01/10 週刊エコノミスト (画像引用)
東証が国債先物の新システムを導入した。「世界標準化」もいいが、市場の脅威を前に無防備すぎる。
草野 豊己(草野グローバルフロンティア代表)
政府債務残高がGDP比で2倍を超える日本の10年国債利回りは1%強にとどまっている。だが、欧州の債務問題を対岸の火事だと、いつまでも高をくくってはいられない。コンピュータが価格や出来高などに応じて、自動的に売買注文を繰り返すアルゴリズム取引に直撃される条件が整ったからだ。
東京証券取引所は11月21日に日本国債の先物取引を新取引システム、「Tdex+システム」に移行した。Tdex+は、デリバティブ取引所のNYSEライフが開発したシステムをベースとした。世界最高水準の処理性能を誇り、従来と比べて、注文処理量、注文処理速度が20倍以上にもなる。高速性も備え、注文応答時間は0・005秒となった。
東証は取引制度の世界標準化も図った。取引時間は、これまで午後6時に終わっていた夜間取引を午後11時30分に延長した。これは、ロンドン夏時間の午後3時半、ニューヨーク夏時間の午前10時半に当たる。
新システム移行により、海外のCTA(先物・オプションだけで運用するヘッジファンド)や、自己売買専門業者のロボットによる日本国債先物のアルゴリズム取引が容易となった。実際、取引高は稼働前比で147%増、夜間取引では159%も急増し、新システム移行の効果が早速示された。
しかし、新システム導入で起きたのが、国債先物価格の急落だ。1日にせいぜい20銭程度しか変動しなかったものが、稼働日以降のわずか4日間で最大1円60銭も急落したのだ。
日本にも波及する独米の金利上昇
システム稼働直後を振り返ると、11月23日にドイツ10年債入札が札割れに終わり、市場には衝撃が走っていた。日銀は10月に公表したリポートで、海外の国債市場が不安定化すると、市場間の連関を通じて日本国債のボラティリティ(変動率)が上昇する傾向にあると指摘していた。
2000年以降のデータで推計すると、米10年金利が0・4ポイント上昇した場合、日本国債のボラティリティは翌日に0・1ポイント上昇、2~8日目も0・03ポイント程度の上昇が続く。ドイツ10年金利が上昇しても同じ傾向で、「米国とドイツで発生した金利上昇ショックは、国内金利に対して相応の影響力を有している」と解説している。
日本国債先物の売買シェアは、11年10月時点で海外投資家が38%だが、証券会社のディーラーを除くと、実質的なシェアは67%にも達する。さらに、新システム導入で、海外の大手CTAなどの新たな参入が加速することが予想される。現物国債の大半を国内勢が保有していても、海外投資家の影響力が予想以上に大きくなることを肝に銘じておくべきだ。
新システム稼働により、日本が夜のうちに国債先物で価格が下落し、朝になると一斉に国内金融機関が国債売りを迫られるという事態も想定しておかなければならなくなった。金融機関はVaR(バリュー・アット・リスク)と呼ばれる手法で保有国債のリスクを管理している。03年6月には先物主導による国債価格の急落(金利上昇)から、このリスク管理基準に照らすと「過大な金利リスクを負っている」と評価されたことで、各金融機関が連鎖的に国債売却に走り、金利が急騰した。
特に影響が大きいのは地方銀行だ。先述した日銀リポートでは、海外の金利上昇は、5年を超す中長期債の保有を増やしている地銀への影響が大きいとしている。
金融市場に生じるわずかな変動を突いて、ファンダメンタルズとは何の関係もなく無機質に取引を進めるロボットトレーディング。日本は海外マネーを引き入れるための世界標準化を急いだ結果、実体経済を支配し、国家をも凌駕し始めたロボットをあまりにも無防備に招き寄せてしまったことになる。
▼高速取引がもたらす国債急落リスク 新システムで夜間の変動拡大の恐れ
2011/12/20 07:30 日経速報ニュースアーカイブ
欧州の債務危機によって、市場が思い知らされた国債急落の恐ろしさ。国債の95%が国内で消化されている日本では、南欧のように大きな価格変動は起きにくいとの見方がなお支配的だ。だが、本当にそうなのだろうか。東京証券取引所が11月末に実施した制度・システム変更によって、実は「高速取引」という新たな「リスク」が芽生えつつある。マーケットを引っかき回しかねないこのリスクに、市場関係者の目が行き届いているとはまだ言い難い。
【高速取引が国債相場に影響も】
東証が導入した新しい先物取引システムとは「Tdex+」のことを指す。稼働開始は11月21日で、このシステムの特徴は処理能力の飛躍的な向上だ。市場参加者が東証に株価指数先物や国債先物の売買注文を出してから、東証が受付完了を知らせるまでの時間(注文応答時間)は従来の二十分の一に縮まった。東証は同時に株式の前場の取引終了時間を11時から11時30分に遅らせる制度変更も実施。多くの投資家の関心は昼の取引時間延長の方に向かったが、注目すべきはむしろTdex+の方かもしれない。
「朝、目覚めたら、日本国債が急落していたという事態が起きかねない」。永田町や霞が関の関係者を相手にした勉強会で講師を務める草野グローバルフロンティアの草野豊己代表取締役が、こんな警鐘を鳴らし続けている。「Tdex+導入で市場が様変わりする可能性が高い」と見ているためだ。
【急落懸念が的中】
一部の市場関係者が懸念する市場の変調は、すでに起きている。11月25日、国債先物取引の中心限月(当時は12月物)が急落した。日中取引の終値は142円29銭。前日比51銭安という下げ幅は、東日本大震災直後の3月16日以来の大きさだった。
先物に売りが広がった直接のきっかけは、日本の財政不安を指摘した米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の24日のコメントだ。しかし、それ自体に目新しさはあまり無い。にもかかわらず、市場は水鳥の羽音にビクつくかのように反応。同日の夜間取引では国債先物相場が下落し、25日は朝方から売りが殺到した。
先物相場の下落に併せ、25日の現物債市場では新発10年物国債の利回りが約3カ月ぶりに1%を上回った。Tdex+の稼働をきっかけに「相場の変動率が高まるのではないか」(国内証券の債券ストラテジスト)という市場の警戒が的中した格好となった。
【夜間取引に流動性リスク】
国債先物中心限月の11月21日以降の売買高は1日平均3万枚あまりと、年初から11月20日までの平均枚数と比べ3割増えている。もちろん、欧州の債務危機や日本の財政不安を巡る新たな材料に加えて、中心限月の交代といった需給要因が重なった面もある。だが、見逃せないのはTdex+の稼働に伴い、15時30分から18時までだった先物の夜間取引の時間帯が23時30分まで延長された影響だ。
夜間取引には今のところ、「流動性不足」という弱点がある。市場参加者が少ないのは、コスト負担を敬遠する多くの証券会社が参入に二の足を踏んでいるためだ。顧客の注文を取り次いだり、自己売買したりするには、トレーダーやディーラーのほか内部管理者も置く必要がある。人件費がかさむだけではない。システムの開発・運営負担などコストも増える。例えば、準大手証券クラスだと発注システムの運営費は月間200万円前後増えるという。
参加者が極めて少ない中で、ヘッジファンドやCTA(商品投資顧問)などが一度に大量の注文を出したらどういうことが起きるだろうか。ロスカット(損失限定)目的の注文を巻き込み、わずか20分あまりの間に3円以上も円高・ドル安が進んだ3月17日早朝(日本時間)の外国為替市場と似たような状況が起きる可能性は否定できない。SMBCフレンド証券の永松英登市場営業部長は「夜間取引は現時点ではまだ価格変動リスクが高い市場だ」と語る。
Tdex+のベースはニューヨーク証券取引所(NYSE)などを運営するNYSEユーロネクストグループの取引システム。東証は将来、日米欧の証券会社が1台の売買端末で東証にもNYSEユーロネクスト傘下の証取にも注文を出せるようにしたい考えだ。そうなれば、欧米市場と同時進行の日本の夜間取引に海外マネーが大挙流入し、国債先物市場における外国人の存在感が今以上に高まる公算が大きい。
日本国債は大半を国内投資家が保有していることで、価格変動リスクが小さいとみられている。だが、この「安全神話」は「先物主導で揺らぎかねない」状況にある。一部の市場関係者が指摘するこんなリスクは、絵空事と言い切れるのだろうか。〔日経QUICKニュース 編集委員 永井洋一〕
▼〔グローバルマネー〕高速取引に直撃される日本国債
2011/12/20 週刊エコノミスト
3月11日の金曜日に発生した東日本大震災。週明け14日の日経平均株価は633円安、続く15日は1015円安と引け値で約半年ぶりに9000円を割り込む全面安の展開となった。特に15日の下落率は10・55%と、1987年のブラック・マンデー、2008年のリーマン・ショックに次ぐ過去3番目の大きさだったことが目を引く。
大震災に覆い隠されているが、この急落を主導したのは大阪証券取引所で取引される日経平均先物だ。日経平均先物は3月15日、9000円を割り込むと一気に下落し、午後12時45分には前日比1800円安の7800円まで急落。その後は急反転し、800円も戻して取引を終えた。なぜこれほど乱高下したのか。
その背景には、大証が今年2月14日から導入した新取引システム「G-GATE」がある。これまでに比べ、注文処理量が15倍、注文処理速度が20倍という高速システムだ。これにより、アルゴリズム取引(プログラムによる自動売買)を行っているヘッジファンドや自己売買専門業者が、1000分の1秒単位で高速売買することを可能にした。つまり、3月15日の急落・急騰はアルゴリズム取引が引き起こしたのだ。
同じことが、日本の長期国債市場でも起こる可能性が出てきた。東京証券取引所は11月21日、先物取引を新システム「Tdex+」へ移行した。世界最高水準の処理能力で、これまでに比べて注文処理量、注文処理速度が20倍になる。東証はまた、日本国債先物のイブニング・セッション(夕場取引)の終了時間も午後6時から午後11時半へと延長した。
この結果、長期国債先物に起きた変化は顕著だ。1日にせいぜい20銭程度しか変動しない長期国債先物価格が、稼働日以降の5日間で1円30銭も急落。取引高も稼働前比で147%の増加、イブニング・セッションでは159%も急増した。これは、新システムの導入でアルゴリズム取引をさらに容易にしたからだ。
日本の10年物国債の利回りは、政府債務残高が国内総生産(GDP)比で2倍を超えるにもかかわらず、1%強にとどまっている。海外投資家による保有比率がわずか7・4%で、残りは金融機関の65・4%を筆頭に国内投資家が保有しているからだ。しかし、長期国債先物の売買シェア(今年10月)は海外投資家が38%、証券会社を除いた実質ベースでは67%にも達する。
日本の長期金利が1%上昇(国債価格は下落)するだけで国債の利払いは2兆円も増加し、国内3大メガバンクの含み損は2・5兆円にもなる。金融市場に生じるわずかな変動を、感情がなく無機質なアルゴリズム取引はいとも簡単に増幅させる。欧州の債務問題を対岸の火事だと高をくくっている日本政府と金融機関が、アルゴリズム取引に直撃される条件は整った。(グローバリスト)
「カモーン・ヘッジファンド!」 イタリアに学ぶヘッジファンド利用・活用術
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2011/12/05/6233763
「ヘッジファンドが日本を救う」――トリックスター利用・活用術
http://y-sonoda.asablo.jp/blog/2011/12/28/6266547
時事:対イラン・中国で洋上監視強化=米海軍、大型無人偵察機配備へ-中東、グアムに計画 ― 2012/01/04 06:43
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対イラン・中国で洋上監視強化=米海軍、大型無人偵察機配備へ-中東、グアムに計画
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2012010300105
【ワシントン時事】米海軍が開発中の海上監視専用の大型無人機を2016年に中東に、17年にグアムに配備する方向で検討していることが3日、分かった。国防総省筋が明らかにした。世界的な原油輸送ルートのホルムズ海峡で活動を活発化させるイラン軍や、弾道ミサイル搭載の中国潜水艦・空母の基地となる南シナ海の海南島などの監視を強化する狙いがある。
グアムには現在、米空軍の大型無人偵察機「グローバルホーク」が3機常駐しているが、将来は海軍の無人機配備で4機体制となる予定だ。
配備されるのはグローバルホークを洋上広域監視仕様に改良した「BAMS」(全長14.5メートル、翼幅約40メートル)と呼ばれる大型無人機。BAMSは高高度から、洋上を移動する長さ約9メートル程度の大きさの艦船までを探知できる能力があるとされる。(2012/01/03-14:43)
MQ-4C BAMS UAS
http://www.as.northropgrumman.com/products/bams/index.html
NAVAIR Flight Crew: BAMS Mission Control Systems
http://www.youtube.com/watch?v=8skai1WDwwM&feature=channel_video_title
vm_bams_capture_videorv1.wmv
http://www.youtube.com/watch?v=fxayhwxeFf8
東風21D(DF-21D)最新情報:イランの「ホルムズ海峡、とったど~!」と中国の「マラッカ海峡、とったど~!」で揺れる海洋秩序 ― 2012/01/05 07:56
<画像引用>
JANUARY 4, 2012.
The New Arms Race
China Takes Aim at U.S. Naval Might
By JULIAN E. BARNES in Washington, NATHAN HODGE in Newport News, Va., and JEREMY PAGE in Beijing
http://online.wsj.com/article/SB10001424052970204397704577074631582060996.html
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China-U.S. Arms Race Takes to the Sea
http://chinadigitaltimes.net/2012/01/china-u-s-arms-race-takes-to-the-sea/
New Chinese Antiship Ballistic Missiles May Undercut U.S. Naval Supremacy
http://www.nti.org/gsn/article/new-chinese-antiship-ballistic-missiles-seen-aimed-undercutting-us-naval-supremacy/?utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter
PLA’s January Surprises
http://the-diplomat.com/flashpoints-blog/2012/01/01/plas-january-surprises/#more-1625
2015年経常収支赤字転落説も浮上中、その時日本はどうなるの? ― 2012/01/06 07:25
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▼昨年の日本の貿易収支は1963年以来の赤字へ-JPモルガン菅野氏(1)
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LXB8PY1A1I4H01.html
1月5日(ブルームバーグ):2011年の日本の貿易収支(国際収支統計ベース)は、通年では1963年以来の赤字となる見通しだ。貿易赤字が増加を続け、海外投資からの収益である所得収支の黒字を相殺する結果、2015年には経常収支も赤字転落し、日本は資本輸入国となる可能性がある。JPモルガン証券の菅野雅明チーフエコノミストが4日付のリポートでこうした見方を示した。
菅野氏は、昨年の貿易収支赤字化は、東日本大震災に伴う一時的な要因も影響しているとしながらも、「貿易収支悪化という構造的な変化は08年の世界的な金融危機の直後から始まっている」と指摘。その背景として、円高に伴う輸出への影響や世界経済の減速を挙げた。
同氏は「経常収支が赤字化すると、債券市場や為替市場にも大きな影響を及ぼす」と懸念する。日本が「資本輸入国となり、少なくとも財政赤字の一部は外国人投資家にファイナンスされる必要が生じる」ためだ。
さらに、仮に政府が「財政歳出削減と増税により日本の財政赤字が持続可能であることを投資家に示すことができれば、国債利回りの上昇は小幅に止まる」と説明。しかし、逆に「投資家が日本の財政赤字の持続可能性に対する懸念を深めるような場合には、国債利回りは急上昇する」とし、「その結果、政府の利払い費も急増する」ことになると述べている。
▼英文記事の方が詳しい。タンポポ・ジャパンの影響にも言及。
Japan Seen With First Trade Gap Since ‘63 in JPMorgan Outlook
January 05, 2012, 7:32 AM EST
By Eleanor Warnock
http://www.businessweek.com/news/2012-01-05/japan-seen-with-first-trade-gap-since-63-in-jpmorgan-outlook.html
Jan. 5 (Bloomberg) -- Japan probably recorded its first annual trade deficit since 1963 last year, part of a shift that may see the world’s largest net creditor come to rely on inflows of foreign capital by 2015, according to JPMorgan Chase & Co.
“If foreigners don’t believe Japan’s fiscal situation will improve, Japan could become like Greece,” said Masaaki Kanno, chief economist at JPMorgan in Tokyo. “We’re getting poorer as the trade deficit increases.”
Japan’s ability to keep borrowing costs the second lowest in the world depends on its position as a net holder of external assets. A drop in savings as babyboomers dip into retirement funds and as a strong yen erodes company profits could push the nation’s current-account surplus into a deficit, making it more expensive for the country to borrow.
If Japan has a shortfall, the government must reassure investors of Japan’s creditworthiness or risk seeing an increase in bond yields, said Kanno, a former chief foreign-exchange dealer at the Bank of Japan. A failure by Prime Minister Yoshihiko Noda to bolster the nation’s 5 percent sales tax could shake investor confidence, he said.
Japan retained its rank as largest net holder of external assets for a 20th straight year in 2010, with a position of 251.5 trillion yen ($3.3 trillion), according to the finance ministry. Figures for 2011 are due in May. Japan’s 10-year government bond yield, at 0.985 percent today, is the second lowest in the world after Switzerland.
Current Account
The world’s third-largest economy had a current-account surplus of 562.4 billion yen in October, the latest data available, while posting a trade deficit of 273.8 billion yen in the same period. The current account tracks the flow of goods, services and investment income between Japan and its trading partners.
The appreciation of the yen against the dollar also erodes Japan’s current-account surplus by making the country’s goods more expensive abroad. The yen has gained 8.5 percent against the dollar in the past year and reached a postwar high of 75.35 on Oct. 31. It traded at 76.73 per dollar as of 2 p.m.
JPMorgan estimates a 1 percent gain in the yen could reduce the export volumes by 0.34 percent, damping growth for a country that has relied on overseas demand to sustain its recovery from last March’s earthquake. According to JPMorgan calculations, a global expansion at 4 percent and a 5 percent drop in the yen would be necessary to stop a future expansion of the trade deficit, a situation that Kanno says is “unlikely.”
Japan’s current-account surplus could move into a deficit sooner than 2015 if more companies shift production abroad, Kanno said. Over 75 percent of Japanese cars will be produced abroad by 2014, up from 67 percent in 2011, JPMorgan estimates. Nissan Motor Corp. and Elpida Memory Inc. indicated last year they will increase production abroad to combat losses from a strong yen.
Japanese authorities have signaled they are concerned about a further appreciation of the yen. The Finance Ministry said last month it plans to increase the funds available for currency intervention to 195 trillion yen.
国民貯蓄と貿易収支の赤字が示す日本経済破綻のシナリオ
「双子の赤字」を回避するのに財政再建が欠かせない
小黒 一正
2012年1月5日(木)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20111202/224801/?nktop
〔2012・財政の課題〕縮む経常黒字、財政赤字支える国内貯蓄の不安材料に
2011年 12月 28日 12:36 JST
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPTK069512620111228
<画像引用>
日本再生に向けた検討課題について
平成23年11月21日
経済産業大臣 枝野 幸男
http://www.npu.go.jp/policy/policy04/pdf/20111121/siryo2.pdf
日本国債支える護送船団の本丸がストレステスト対象に、IMFの取り組みを応援したい ― 2012/01/07 10:26
日本国債を買い支えてきた国内金融機関。
それはまるで昔懐かし護送船団方式のようにも見える。
リスクを恐れ安全資産に群がってきたのが邦銀。
いよいよ護送船団の本丸がIMFのストレステスト対象に。
長引くデフレも護送船団に起因するのではないか。
民間の活力を奪い取ってきたのも護送船団ではないのか。
成長戦略やイノベーションを殺してきたのは護送船団ではないのか。
リスクを取ろうともせずにその資金は日本国債へ。
しかし、安全資産に何か事が起きた場合には身を守ろうと一斉逃亡するだろう。
そうした事態を日銀は恐れている。
護送船団を支える相互依存の脆弱さを見抜いている。
IMFのストレステストが邦銀一斉逃亡のきっかけになることを願う。
いつかは沈むことが確実な日の丸タイタニック。
その護送船団は被害を拡大させるだけ。このまま放置すれば日本沈没。
政府・日銀・財務省も護送船団方式の失敗を認めよう。
特に自民党などは土下座もの。
その上で消費税増税をやらしてくれと国民に頭を下げてお願いするしかない。
プライマリー・バランスを黒字化し、政府は自力で借金返済の長い旅路。
旅は身軽な方がいい。日の丸タイタニックも「小さな政府」でスリム化を。
護送船団依存体質を悔い改めるお遍路の旅をお勧めしたい。
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IMF、邦銀対象にストレステスト実施へ―国債保有リスクを試算
2012年 1月 6日 8:46 JST
http://jp.wsj.com/Japan/Economy/node_370861
【東京】国際通貨基金(IMF)は、日本国債が下落した場合に大量保有している邦銀がどのような影響を受けるか試算するストレステスト(特別検査)を実施する。これを受け投資家が、膨れ上がる日本の公的債務が日本経済にもたらすリスクについて焦点を合わせる可能性が出てきた。
関係者によると、IMFの邦銀に対するストレステストはIMFの金融部門評価プログラム(FSAP)に基づくもので、2002~03年に初めて実施されて以来のこと。米、独、英も同様の検査を受けているという。検査結果は、IMFが日本の政策当局者との間で毎年実施している対日政策協議の結果とともに公表される見通し。
日本国債は現在のところ下落する兆候を示していないが、値下がりすれば邦銀は保有国債について評価損を計上し資本を毀損せざるを得なくなる恐れがある。邦銀は2000年代初め以降、資金運用難から国債を買い増ししてきている。日銀の統計によると、9月末現在で邦銀の保有高は383兆9110億円と、国債発行残高のほぼ39%に達している。
日本の公的債務残高は対国債総生産(GDP)比で200%超と、債務危機に陥っているユーロ圏を含めた先進国の中で飛び抜けて高い水準にある。このため政府は、財政健全化に向け消費税率を15年までに現在の2倍に当たる10%に引き上げることを計画しているが、実現の見通しは立っていない。
関係者によれば、日本政府とIMFは昨年終盤以降、ストレステストに当たって前提となる経済条件などに関する話し合いを行っている。IMF使節団が検査のため3月に来日する予定で、検査は7月までに完了するとみられている。検査対象には主要銀行だけでなく地銀、さらにはゆうちょ銀行も含まれるという。
▼英文記事が詳しい。
JANUARY 6, 2012
Japanese Banks Get 'Stress Tests'
By TAKASHI NAKAMICHI
http://online.wsj.com/article/SB10001424052970203471004577142400394236924.html
TOKYO—The International Monetary Fund is conducting "stress tests" on Japanese banks to gauge how vulnerable they are to a potential drop in the value of their huge holdings of Japanese government bonds, people familiar with the matter said. The move could sharpen investors' focus on the risk to Japan's economy from its ballooning debt.
Credit-ratings firms, investors, and even Japan's central-bank governor have expressed concerns about the growing debt, now equal to about twice the country's annual economic output, but much of the attention has been on the government's ability to sustain its large budget deficits.
The IMF's tests may shed more light on another danger: the broad exposure of the Japanese financial system to JGBs and how much damage a rise in bond yields could inflict on Japanese banks. This comes as governments around the world are particularly sensitive to vulnerabilities in the financial system and to their own finances, in light of the euro-zone debt crisis.
The stress tests will be the first since 2002-03, when the IMF conducted its first close inspection of Japan's banking system under its Financial Sector Assessment Program. Japan isn't being singled out; the U.S., Germany and the U.K. also have been subject to similar FSAP examinations, one of the people said.
"This is what needs to be done. This is being conducted in other nations as well," this person said. The outcome may be made public in July together with the results of separate annual policy consultations between the fund and Japanese policy makers, the people said. Japan can require the IMF to keep the results private.
Japan's case could attract attention. The sovereign-debt crisis ravaging the euro zone has underscored the risks to European banks from their holdings of government bonds. JGB prices have so far shown no signs of weakness, with 10-yield yields now below 1%. But if yields rise, JGBs prices would fall, potentially forcing banks to write down their holdings and take hits to their capital.
Since the early 2000s, Japanese banks have increased investment in JGBs for lack of other profit-making opportunities amid Japan's ever-sluggish economy. Japanese banks held \383.911 trillion ($5.003 trillion), or roughly 39%, of outstanding JGBs, including short-term debt and government-guaranteed debt, as of Sept. 30, according to Bank of Japan data. That is equivalent to about 25% of their total assets.
A BOJ report on the financial system in October indicated major banks could sustain capital losses worth about \3.4 trillion and regional banks could face losses of \2.8 trillion if bond yields were to rise by a one-percentage point across the curve, pushing down prices of their bond holdings.
"Within both major and regional banks, the risks associated with bond investment have clearly increased," the BOJ report said.
Japanese interest rates could eventually rise if the government fails to get a grip on its budget deficits, analysts say. Public debt has grown to more than 200% of gross domestic product from around 150% in 2003, higher than any other major industrialized nation, including debt-crisis-hit European economies.
Closer scrutiny of the dangers posed by Japan's debt problem may add to pressure on the government, which continues to fund more than half of its spending through debt. The government aims to double the 5% sales tax by 2015 to help mend its finances, but the nation's political gridlock has kept the outlook for the tax plan foggy.
Since late last year, discussions on the stress tests have been under way among Japanese and IMF officials, such as over what economic conditions they should assume in measuring risks of banks' exposure to JGBs, one of the people said. The IMF's mission team plans to visit Japan in March for the tests, and the whole process is likely to be completed by July.
As in the previous test nearly a decade ago, the IMF is looking at major banks as well as regional banks, the people said. It is also examining Japan Post Bank, one of the biggest single investors in JGBs.
The results will depend on assumptions used, such as how quickly JGB yields could rise. Some finance ministry officials say the pace of any JGB yield gains could be slow as it wouldn't be easy for investors to shift such huge amounts of money quickly into other assets. But analysts warn moves could be abrupt, as illustrated by the rapid rises in Italian government bond yields in recent months.
Few economists expect Japan to fall immediately into a crisis similar to that in Europe. More than 90% of JGBs are held by Japanese investors. Japanese private-sector savings, for now, is also enough to absorb the government's debt sales. But if Japan's current debt trajectory continues, it could become harder for the government to maintain such stability in the JGB market.
Standard & Poor's cut Japan's credit rating by one notch to double-A-minus in January 2011, the first downgrade for Japan since April 2002, and has a negative outlook on the rating. Moody's Investors Service has a stable outlook on its Aa3 rating on Japan.
The IMF in November warned in a report that "should JGB yields rise from current levels, Japanese debt could quickly become unsustainable."
▼2011年12月22日
日本銀行
総 裁 記 者 会 見 要 旨
―― 2011年12月21日(水)
午後3時半から約40分
http://www.boj.or.jp/announcements/press/kaiken_2011/kk1112d.pdf
日本の金融機関の保有比率が高いということは、それだけ同質的な人が投資をしているということであり、何か事が起きた場合には同じような行動を取りやすいという点で、むしろ変動を増幅する可能性も秘めているわけです。その意味で非居住者の保有比率が低いことは、短期的には安定材料であることは事実だと思いますが、しかしそうであるからといって、先行きも問題ないということではありません。
<画像引用>
資金循環統計(2011年第3四半期速報):参考図表
2011年12月21日
日本銀行調査統計局
http://www.boj.or.jp/statistics/sj/sjexp.pdf
ホルムズ海峡一触即発:米イスラエルとイランの軍事演習合戦まもなく開幕、「偉大な予言者」登場で日本はサウジに協力要請 ― 2012/01/08 10:36
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▼米・イスラエル「禁欲的なチャレンジ12」 Austere Challenge 12
米イスラエルが合同演習へ 過去最大、イラン牽制
2012.1.6 12:42
http://sankei.jp.msn.com/world/news/120106/amr12010612440006-n1.htm
AP通信によると、イスラエル軍は5日、米軍とミサイル防衛の大規模合同演習を近く実施すると発表した。時期は明らかにしていないが、数週間以内とみられる。両国の合同演習としては過去最大規模という。
イスラエル軍は、演習は以前から計画され、最近の出来事と関連はないとしているが、欧米諸国の制裁強化の動きに反発して強硬な言動を繰り返すイランを牽制する狙いもあるとみられる。
パネッタ米国防長官は先月、両国軍が過去最大規模の合同演習を行う計画だと明らかにしていた。(共同)
▼イラン「偉大な予言者」 the Great Prophet , Great Prophet VII , Great Prophet-7
イラン、2月にホルムズ海峡で新たな軍事演習 革命防衛隊
2012.01.07 Sat posted at: 14:32 JST
http://www.cnn.co.jp/world/30005187.html
(CNN) イランの精鋭部隊、革命防衛隊の司令官は6日、ペルシャ湾につながる国際原油輸送の要衝であるホルムズ海峡で来月、新たな軍事演習を計画していると述べた。国営のプレスTVが伝えた。
「偉大な予言者」と名付けられた演習で、同司令官はこれまでの演習とは異なる形になると語った。2月の演習の具体的な内容は明らかでない。革命防衛隊はイラン指導部の親衛隊的性格も持つ。
イランは昨年12月下旬、同海峡で10日間にわたる軍事演習を実施した。
イランは自国の核開発をめぐって欧米と厳しく対立。フランス、英国やドイツはイランが安保理の制裁決議を無視してウラン濃縮などを続行しているとして同国の原油禁輸を含む新たな制裁案を提案している。
イランは禁輸が実行された場合、ホルムズ海峡を封鎖するとも威嚇し、これに反発する米国が国際海路であるホルムズ海峡の閉鎖は自由な航行の権利の侵害として軍事力行使を示唆するなど対立が深まっている。米海軍の第5艦隊はペルシャ湾上の島国バーレーンに母港を持つ。
米エネルギー省のエネルギー情報管理局によると、ホルムズ海峡を通過するタンカーの原油輸送量は昨年、1日当たり1700万バレルに達した。
米と石油業界が想定する悪夢のシナリオ―イランの海峡封鎖発言受け
2012年 1月 8日 10:35 JST
http://jp.wsj.com/World/Europe/node_371664
米国の政府高官と国際石油業界が想定する悪夢のシナリオがある。それは、制裁を課した西側に反撃したいイランが自暴自棄になって、戦略上重要なホルムズ海峡を封鎖し、原油の輸出を阻止しようとすることだ。
英米両国の政府高官はイランがホルムズ海峡を封鎖しようとした場合、軍事的行動も辞さないとの姿勢を示している。世界の原油取引量の5分の1は、ホルムズ海峡を通ってペルシャ湾から輸出されている。
今のところ、軍事的行動の可能性は駆け引きの範囲内にとどまっている。しかし、舌戦が過熱し、分裂状態にあるとみられるイラン政権に経済的な圧力が高まるにつれ、政府高官やアナリストはイランが読み違えや行き過ぎから、紛争の引き金を引きかねないと懸念している。
6日には、イラン政府がホルムズ海峡での軍事演習を計画していると発表、西側をさらに刺激した。イラン海軍はこの発表の数日前に、ホルムズ海峡に近いオマーン湾で軍事演習を終えたばかりだ。
元米海兵隊員で戦争研究所(ワシントン)のアナリスト、ジョナサン・ルー氏は「今は政治的な発言が主で、海の上の現実とは開きがある」と指摘、「イランが脅し文句を実行するとしたら、驚きだ。いいことは一つもない」と話した。
しかし、防衛アナリストやイラン専門家は、心配するだけの理由があると指摘する。アメリカン・エンタープライズ研究所(AEI)のフレッド・ケイガン氏は、1940年代初頭に米国が日本への石油輸出を禁じた結果、日本が判断を誤って自殺行為に出たことを引き合いに出し、米国が経済的な圧力をかければ、逃げ場がないと感じているイランは捨て身の行動に出かねないと述べた。
米国の政府高官はイランがホルムズ海峡を封鎖すると警告した意図について、原油市場を混乱させ、原油価格を高騰させるためとの見方を明らかにした。また、米国防総省が封鎖を容認しないとの姿勢を示したことについては、同盟国に安心感を与え、動揺した市場を落ち着かせるためだと述べた。
衝突や米国による軍事行動の可能性について検討を続けてきた政府高官や専門家によると、衝突が起きる可能性が最も高いのは海上だという。イランはより強力な地域大国にふさわしい力を持つため、野心的な海軍拡張計画に乗り出した。
イランは1980年代のイラン・イラク戦争当時と同様に、船舶や航空機を使ってホルムズ海峡を通過する石油タンカーを攻撃しようとすることもありうる。
また、イランがホルムズ海峡を全面的に閉鎖しようとする可能性も否定できない。同海峡を完全に閉鎖する最も確実な方法は、タンカーが通過する航路に機雷を敷設することだ。しかし、専門家によると、イラン海軍の活動が国際社会の監視下に置かれていることを考えると、機雷の敷設は非常に困難だという。
イランが機雷を敷設すれば、英米とその同盟国は機雷の撤去に乗り出さざるを得なくなる。そのためには、イランの対艦ミサイルや小型攻撃艇を破壊する必要があり、その後、掃海艇を使って海峡から機雷を除去することになる。
専門家は、この一連の作業を行うとすれば、1カ月以上かかるとみている。
Iran, Israel and US plan Gulf exercises
Most defence experts believe it is highly unlikely that Iran will act on a threat to close the Strait of Hormuz, one of the world’s major sea lanes for the oil trade. However, many experts are concerned that the amount of military activity in the region could lead to an incident that triggers a conflict.
http://www.ft.com/intl/cms/s/0/ffcf3450-3890-11e1-9ae1-00144feabdc0.html#axzz1iq2stab7
Israeli and US troops gear up for major missile defense drill after Iran maneuvers
http://www.washingtonpost.com/world/middle-east/israeli-and-us-troops-gear-up-for-major-missile-defense-drill-after-iran-maneuvers/2012/01/05/gIQAE0QqcP_story.html?tid=pm_pop
Strait of Hormuz powder keg: US-Israel to meet Great Prophet?
http://rt.com/news/iran-us-israel-exercises-305/
Strait Of Hormuz Powder Keg: US-Israel And Iran All Hold Naval War Games
http://www.eurasiareview.com/07012012-strait-of-hormuz-powder-keg-us-israel-and-iran-all-hold-naval-war-games/
Face-off in the Gulf as U.S., Israel and Iran all launch war games in show of force over nuclear plans and key oil route
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2082961/Face-Gulf-U-S--Israel-Iran-launch-war-games-force-nuclear-plans-key-oil-route.html
War of Maneuvers between US/Israel and Iran
http://www.almanar.com.lb/english/adetails.php?eid=40926&frid=23&seccatid=18&cid=23&fromval=1
イラン制裁、米と協議へ 欧米の圧力に立場苦しく
2012/1/8 0:32
http://s.nikkei.com/yFTHJQ
核開発を続けるイランへの制裁を巡る日米協議が本格化する。来日したキャンベル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)は日本政府に制裁への協力を要請。12日にはガイトナー財務長官らが来日して野田佳彦首相らと会談する。やはり核開発を進める北朝鮮問題での連携強化が重要課題の日本だが、イランは重要な原油輸入先で、苦しい立場に立たされている。
キャンベル氏は7日、都内で外務省の杉山晋輔アジア大洋州局長と会談。金正日総書記死去後の北朝鮮情勢について話し合い、日米韓の連携を改めて確認した。今月中旬にはワシントンで日米韓の実務者協議を開く。
共同歩調をとる北朝鮮問題と対照的だったのがイラン問題。米国はイラン中央銀行と取引がある外国金融機関を制裁対象にする方針で、原油輸入資金の決済でイラン中銀と取引がある邦銀は60日以内に対象になる懸念がある。
日本は原油調達の1割近くをイランに頼る。外務省は6日のキャンベル氏との協議で米政府のイラン制裁強化に懸念を表明した。ただキャンベル氏は記者団に「我々の最終目標はイランに圧力をかけることだ」と強調するなど、姿勢は厳しい。ガイトナー氏も来日に際して日本に制裁への協力を求める見通しだ。
政府は邦銀を対象外にするよう米側に求めているが、イラン問題では欧州連合(EU)もイラン産原油の輸入禁止に動く。外務省内では「米国の圧力はさらに強まる。対応を考えなければならない」(幹部)との見方もでている。
サウジ「原油増産の用意」 イラン制裁に対応
2012/1/6 1:33
http://s.nikkei.com/wWgaRG
【ドバイ=太田順尚】サウジアラビアの関係筋は5日、欧州連合(EU)がイラン産原油の輸入禁止で基本合意したことに関し、需給バランスが不安定になれば原油増産の用意があると述べた。ロイター通信が伝えた。イランの日量230万~260万バレルの原油輸出のうち、EU向けは同約45万バレル。サウジ関係筋の発言は、これを肩代わりして供給する意思を示したものだ。
玄葉外相、サウジ外相代行に原油安定供給を要請
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120107-OYT1T00730.htm
【リヤド=石田浩之】サウジアラビア訪問中の玄葉外相は7日昼(日本時間7日夜)、アブドルアジズ外相代行と同国外務省で会談し、「現下の中東情勢(を踏まえ)、震災からの復興に向けて、原油の供給と原油価格の安定をお願いしたい」と述べた。
欧米諸国が核開発を続けるイランに対する原油禁輸制裁の動きを強める中、日本の原油調達に協力を求めたものだ。これに対し、アブドルアジズ氏は「協力していく」と応じた。両氏は、サウジでの再生可能エネルギー普及に向けて協力を強化することも確認した。(2012年1月7日21時37分 読売新聞)
<画像引用>
Iran sanctions bite, but will they work?
http://www.bbc.co.uk/news/world-middle-east-16447592
「値切るにはもってこいの日だ」――イランの足元見ながら中国は原油値引き圧力 ― 2012/01/08 13:14
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中国、イランに原油値引き圧力 孤立見越し強気の姿勢 (画像引用)
2012/1/6 0:40
http://s.nikkei.com/wzinHN
【北京=森安健】中国が核問題で孤立するイランに対し、強気の原油価格交渉に乗り出した。サウジアラビアからの輸入を大幅に拡大する一方で、イランからの調達を絞っている。国際社会がイランの原油部門に照準を合わせた新規制裁を準備するなか、中国以外の買い手が減っていく状況を見越し、大幅な値引きなど有利な条件を引き出そうとしているようだ。
中国はイラン産原油の最大の買い手。来週訪中するガイトナー米財務長官は、イラン制裁への協力を求めるとみられるが、中国外務省は5日、「イランとの協力は国連のいかなる決議にも違反しない。よって変える必要はない」と表明。欧米とは一線を画す姿勢を改めて示した。
ただ、実際の調達には「変化」が出ている。国有石油大手、中国石油化工(シノペック)は1月のイランからの調達量を通常の半分以下の日量26万5千バレルに削減。ロイター通信によると、同社はアジアの指標であるドバイ原油価格より1バレルあたり6ドルの値引きを要請。60日以内の支払いを求めるイランと、90日を望む中国の開きもあり関係者によれば交渉は2月にもつれ込む可能性もある。
シンガポールのコンサルティング会社ファクツ・グローバル・エネジーのアナリスト張柳潼氏は「中国は制裁でドルやユーロによる原油代金決済が不可能になり、通貨切り替えなどが必要になる手間やコストも見越してイランに譲歩を求めているようだ」と分析する。
一方で、中国はサウジからの原油輸入を大幅に拡大。税関総署によると、昨年11月のサウジ産原油の輸入量は前年比32%増えた。シノペック子会社はこのほどロシアとベトナムからも高めの価格で原油を調達。調達先分散の動きを示している。
China bid to force Iran to sell cheaper crude
Beijing: Tue, 20 Dec 2011
http://www.tradearabia.com/news/OGN_209854.html
https://customers.reuters.com/community/newsletters/commodities/InsideCommodities20111221.pdf
China has made an audacious move to force Iran to sell it cheaper crude, disrupting the flow of over 10 percent of the Islamic Republic's exports by cutting January imports in half.
In contrast to other top Asian buyers worried about what sanctions mean for crude flows from the world's fifth-largest exporter, China has shown no public qualms about the risk that a disruption will drive up the cost of oil.
The world's second-largest crude importer has chosen its moment for hard bargaining. Iran is facing the threat of fresh sanctions from the US and European Union over its nuclear programme that could prevent Asian refiners from paying for Iran's oil, and European refiners from buying it.
With fewer buyers Iran will face a stark choice: either sell more to top buyer China, or cut the exports that provide Tehran's economic lifeline.
China knows it is Iran's buyer of last resort. So when Iranian negotiators refused to budge on their demand for tougher terms on 2012 oil sales, refiner Sinopec responded by cutting its January purchases by about 285,000 barrels per day.
That is over half of the near 550,000 bpd that China has been buying on annual contract this year and over 10 percent of Iran's 2.4 million bpd of exports.
'Now is a good time for the Chinese to bargain,' said Liu Tong Zhang, Singapore-based analyst at consultancy Facts Global Energy. 'It's all about price. We should see this resolved in a matter of months.'
A long-term disruption in the volume of supplies China buys would strengthen the impact on Iran of new US and EU sanctions.
But China has previously criticised unilateral sanctions imposed outside of the UN framework, and is simply looking for a better deal rather than changing diplomatic tack, analysts and industry sources say.
Other industry sources said the dispute was likely to be short lived, as Iran would back down if it fears it will lose market share in China.
Tehran depends on crude for about half of government revenues and can ill afford such a big hit. The value of the crude Sinopec has cut in January is worth nearly $900 million at a price of around $100 a barrel.
China has driven global oil demand growth for a decade and Iran is competing with regional rival Saudi Arabia for the market. China bought 547,000 bpd from Iran through October this year, up from 426,000 bpd for the full year 2010. Only Saudi Arabia and Angola sell more to China.
Saudi supplied 978,000 bpd through October, up from 893,000 bpd last year.
Tokyo, Seoul and New Delhi are working diplomatic channels to prevent the planned US sanctions against Tehran from impacting oil shipments, as they worry about driving up global fuel costs and straining fragile economies.
'I conveyed my view that there is a danger of causing damage to the entire global economy if the imports of Iranian crude oil stop,' Japan's Foreign Minister Koichiro Gemba said on Monday after talks with Secretary of State, Hillary Clinton.
In contrast China, the world's second-largest importer after the US, has shown no public qualms about potentially driving up the costs for the crude on which it depends.
Rising supply from Opec may have mitigated Beijing's concern. Top oil exporter Saudi Arabia boosted output to its highest in decades in November.
Libya is also increasing output rapidly as it recovers from shutdown during the country's civil war. Sinopec's oil trading arm Unipec has bought about two million barrels of Libyan crude for December or January lifting, traders said.
Iraq has been steadily ramping up output to 2.95 million bpd, and Chinese traders see the country's liftings from Iraq up by around half in 2012 to 500,000 bpd.
Unipec has already bought much of the oil it will need to substitute the Iranian barrels in January, traders said.
'Unipec has bought a lot of Russian Urals and Iraqi Basra Light cargoes for January loading or January arrival, enough to offset its loss of Iranian oil', said one trader at a western trading house.
Aside from supplying China's refineries, Unipec also trades on its own account. Its global portfolio of around a million bpd gives it scope to replace Iranian barrels in deliveries to Chinese refineries, although it would then need to use alternatives to meet contracts with international customers. – Reuters
UPDATE 1-China extends Iran oil import cut as sanctions mount
Top Chinese refiner Sinopec Corp, which processes around nine-tenths of China's Iranian oil imports, is insisting on 90 days to pay for imports, while Iran wants payment in 60 days.
http://www.reuters.com/article/2012/01/05/iran-oil-china-idUSL3E8C5EFP20120105
Pricing Dispute Threatens Iran's Oil Exports to China
BEIJING—Iran's crude-oil exports to China, its largest export customer, are expected to fall by almost 40% in January because of a dispute over pricing and other contract terms, a person familiar with Iran's oil sales said.
http://online.wsj.com/article/SB10001424052970203513604577144244116408580.html
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