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踏み絵を迫られた野田外交、訪中ドタキャン劇が示す中印冷戦ゲームの幕開け2011/12/10 10:35

踏み絵を迫られた野田外交、訪中ドタキャン劇が示す中印冷戦ゲームの幕開け


野田首相の訪中&訪印日程をめぐる水面下の駆け引き。
この外交ゲームが大きく動いたのは12月6日。

この日、読売は「訪印日程が12月27~29日の3日間とする方向で調整中」と第一報。この読売報道を受けて、おそらく中国は入手していた訪印日程情報が間違いないと確信。

そして同日、中国は野田首相の訪中日程延期を打診。
12月12日と13日の2日間の日程で北京を訪れる予定だった。

訪中延期を受けて「南京事件」影響説をまっ先に報じたのがNHK。
「歴史の溝浮き彫りに」とするNHKらしいリベラル・バイアス解説まで登場。

ここで注目すべきは中国が示した希望日程。
朝日によれば、12月28、29日の訪中を打診。
時事によれば、12月28日前後を提案。

つまり、訪印日程である12月27~29日に見事ぶつけてきたということ。
そこで日本政府は訪印日程と重なるため25日であれば可能と回答中。

「中国を取るのか、インドを取るのか」の踏み絵を迫られた日本政府。
踏み絵どころか中国による「訪印阻止作戦」にも見えてくる。

訪中ドタキャン劇が示すは中印冷戦ゲームの幕開け。
やる気満々のパンダさんとゾウさんはドジョウさんを困らせている。


<関連記事引用>

▼9月15日=首相 11月にも印訪問
2011/09/15 東京新聞朝刊 6ページ

 野田佳彦首相は十四日、十一月にもインドを訪問する方向で調整に入った。シン首相ら政権幹部や経済界代表と信頼関係を築き、急成長を続ける巨大なインド市場への日本企業進出を後押しする狙い。複数の政府筋が明らかにした。アジア地域で影響力を強める中国の動向についても意見交換する見通しだ。
 日本の首相がインドを訪問するのは二〇〇九年の鳩山由紀夫氏以来。戦略的関係の強化に積極的に取り組む意向を表明する。


▼9月20日=首相、12月訪印で調整
2011/09/20 産経新聞 東京朝刊 5ページ

 【ニューデリー=早坂礼子】斎木昭隆・駐インド大使は19日、ニューデリー市内で日本商工会議所の岡村正会頭ら経済調査団と懇談し、12月上旬に野田佳彦首相がインドを訪問し、シン首相と会談する方向で調整していることを明らかにした。

 両首脳は20日からニューヨークで開かれる国連総会でも同席するが、本格的な首脳会談は野田政権下で初めて。野田首相は訪印に際し、急成長するインド市場への日本企業進出を後押しする見通しだ。

 首脳会談は、来年に両国の国交樹立60周年を迎えることから戦略的な関係強化に取り組む意向を確認。8月発効の包括的経済連携協定(CEPA)を踏まえインドの産業インフラ整備などでも意見交換する。日本の原発事故で中断している日印原子力協定締結交渉も議題にのぼるとみられる。

 日印両国間では毎年、首脳が相互訪問することになっており、昨年10月にはシン首相が来日した。


▼9月24日=インド洋輸送路、日印が安保協力強化、首脳会談、首相、年内インド訪問。
2011/09/24 日本経済新聞 夕刊 3ページ

 【ニューヨーク=黒沼晋】野田佳彦首相は23日午前(日本時間同日深夜)、ニューヨーク市内のホテルでインドのシン首相と約40分間、会談した。両首脳はインド洋のシーレーン(海上輸送路)の重要性を確認し、安全保障分野の協力を強める方針で一致。原子力エネルギーの協力についても、引き続き進めていく立場を確認した。

 年内に野田首相がインドを訪問することも申し合わせた。原子力協力をめぐっては、シン首相が日本との協力の継続に意欲を表明。野田首相は「福島第1原子力発電所事故の原因を徹底的に検証して、迅速かつ正確に情報提供したい。そうした総括を踏まえながら協力を進めていきたい」と応じた。
 国連安全保障理事会の改革や、11月にインドネシアで開かれる東アジア首脳会議に向けた連携も確認した。

 両首脳は今年8月からの日印経済連携協定(EPA)の発効を受け、両国の経済関係をさらに拡大していく路線で足並みをそろえた。「デリー・ムンバイ間産業大動脈構想」や「インド貨物専用鉄道建設計画」の実現へ努力することも確認した。

 インドは南シナ海への進出を加速する中国軍が、インド洋でも活動を強める事態を警戒。米国との安全保障分野での連携を探っている。野田、シン両首相が安保協力の強化で合意したのも、こうした動きを踏まえたものだ。

 【ニューヨーク=黒沼晋】国連総会出席のため米国を訪れていた野田佳彦首相は23日午後(日本時間24日朝)、すべての外交日程を終え、政府専用機でニューヨークを出発した。24日夜に帰国する。


▼9月27日=首相訪中、来月下旬で調整、12月に訪印、訪米は来年の見通し。
2011/09/27 日本経済新聞 朝刊 2ページ

 野田佳彦首相は26日、10月下旬に中国を訪問し、北京で胡錦濤国家主席や温家宝首相と会談する方向で調整に入った。昨年秋の尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件以来、冷え込んでいる日中関係を改善する契機にしたい考えだ。12月にはインドを訪問する見通しで、懸案となっている米国の公式訪問は来年1月以降になる方向だ。

 玄葉光一郎外相と中国の楊潔〓外相は22日の米ニューヨークでの会談で、首相の年内訪中に向けて調整することで一致。来年の日中国交正常化40周年を前に、戦略的互恵関係の一層の深化を確認する狙いがある。

 10月下旬以降に開く予定の次期臨時国会の日程によっては流動的な面もある。

 中国外務省の洪磊副報道局長は26日の記者会見で、首相が戦略的互恵関係を深化させる方針を示していることに「注目している。各分野、各レベルで対話と交流、協力を積極的に強化していきたい」と述べ、早期訪中を歓迎する意向を示した。

 インドとは首相の相互訪問を続けており、安全保障や原子力エネルギー分野での協力強化を確認する方向だ。


▼10月13日=首相12月訪中で再調整。
2011/10/13 日本経済新聞 朝刊 2ページ

 野田佳彦首相は12日、12月下旬に北京を訪れ、胡錦濤国家主席や温家宝首相らと会談する方向で調整に入った。首相就任後初めての中国訪問で、戦略的互恵関係を深化させる方針を確認する。日中国交正常化40周年を2012年に控え、10年9月の中国漁船衝突事件後に冷え込んだ日中関係の改善につなげたい考えだ。

 玄葉光一郎外相が11月に訪中。楊潔〓外相と会談し、首脳会談の日程や課題を詰める。首相は今月18日の韓国訪問前後の訪中を模索したが、日程が折り合わず再調整することになった。中国に続いてインドを訪れることも検討している。


▼11月16日=野田首相:12月12、13両日に中国初訪問で調整
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20111116k0000m010151000c.html

 日中両政府は15日、野田佳彦首相が12月12、13両日に中国を初訪問し、胡錦濤国家主席らと会談する方向で調整に入った。首相の訪中は、09年10月に北京で開かれた日中韓首脳会談に出席した鳩山由紀夫首相以来、2年ぶり。ただ、臨時国会(会期末12月9日)が延長された場合、変更になる可能性がある。

 尖閣諸島沖の衝突事件などでぎくしゃくしてきた日中関係だが、来年は国交正常化40周年にあたることから、戦略的互恵関係を深化させていくことを確認する。また、東京電力福島第1原発事故を受け、中国が実施した日本産食品への輸入規制の解除や、研究段階にある日中韓自由貿易協定(FTA)の推進、東シナ海のガス田共同開発問題などを議論する見通し。

 両国は毎年首脳の相互訪問を行っており、今年は日本が訪れる番。首相は訪中について、12月末のインド訪問、1月の訪米などをにらみ日程調整していた。官邸には「訪米後、戦略性を持って訪中すべきだ」との意見もあったが、首相は中国を刺激することを避け年内訪問を決断した。

 これに先立ち、首相はインドネシアのバリ島で開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会合への出席に合わせ温家宝首相と会談する方向で調整している。9月の就任直後に電話協議したが、会談は初めて。【小山由宇、西田進一郎】

毎日新聞 2011年11月16日 2時30分(最終更新 11月16日 11時27分)


▼12月6日=首相の訪印、27~29日で調整 ★★★
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20111206-OYT1T01042.htm

政府は6日、野田首相のインド訪問について、27~29日の3日間とする方向でインド側と調整に入った。

 首相はシン首相と会談し、安全保障分野での連携強化や原子力協力の推進、レアアース(希土類)の共同開発を進めることなどを確認する見通しだ。

(2011年12月6日18時44分 読売新聞)


▼12月6日=首相の訪中延期 日程再調整へ ★★★
12月6日 19時35分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111206/t10014450571000.html

野田総理大臣は、就任後初めて、今月12日から中国を訪問する方向で調整していましたが、中国側から延期できないかという打診があり、日中両政府で協議した結果、訪問を延期し、日程を再調整することになりました。

野田総理大臣は、今月12日と13日の2日間、北京を訪れ、胡錦涛国家主席や温家宝首相と会談する方向で調整していました。そして、野田総理大臣も今月1日の記者会見で、「戦略的互恵関係を深化させるための具体的な議論をしていきたい。復興支援や観光促進などを話し合いたい」と抱負を語っていました。

こうしたなかで、6日までに中国側から、野田総理大臣の訪問日程を延期できないかといった打診があり、日中両政府で協議した結果、日程を再調整することになりました。野田総理大臣が中国を訪問する予定だった12月13日は、中国の南京で日中戦争中に日本軍が市民を殺害したり、暴行や略奪を行ったりしたとされる「南京事件」から74年の日に当たり、関係者は、訪問日程が重なるのを避ける意向があるのではないかとみています。


▼12月7日=首相の訪中延期、年内訪問で再調整 中国側が申し出 ★★★
http://www.asahi.com/politics/update/1206/TKY201112060528.html

 野田佳彦首相は今月12、13日を軸に調整していた就任後初の中国訪問を延期した。中国側が打診してきた。日中両政府は年内の訪問実現へ再調整する。

 外務省関係者によると、6日夕に丹羽宇一郎・駐中国大使が中国側から「内政上の理由で日程を再調整させてほしい」と伝えられた。詳細の説明はなかったが、13日が日中戦争で旧日本軍が南京を陥落させた「南京事件」の節目の日にあたるため、その影響に配慮した可能性があると日本側はみている。中国では今後の経済運営を話し合う中央経済工作会議の日程がずれ込む公算が大きく、その影響との見方もある。

 野田首相は11月に仏カンヌで中国の胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席と会い、年内の訪中で一致。両政府は正式発表していないが、首相が12、13日に北京を訪れ、胡主席らと会談する方向だった。ほぼ固まっていた首脳会談の日程が再調整されるのは珍しい。日本政府関係者によると、中国側は今月28、29日の訪中を打診してきているが、野田首相は同時期にインド訪問を調整している。2011年12月7日3時1分


▼12月7日=首相訪中延期 歴史の溝浮き彫りに ★★★
12月7日 4時5分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111207/t10014457271000.html

政府は、来週予定していた野田総理大臣の中国訪問を延期したことを受けて、日程を再調整する方針です。ただ、延期の背景には、訪問が「南京事件」の日と重なるのを避けたいという中国側の意向があったのではないかとみられ、歴史問題を巡る日中両国の溝の根深さが、改めて浮き彫りになりました。

野田総理大臣は、来週12日と13日の2日間、就任後初めて中国を訪れ、胡錦涛国家主席らと会談する方向で調整していましたが、中国側から訪問を延期できないかという打診があり、日中両政府が協議した結果、訪問を延期することになりました。

延期の背景について政府関係者は、12月13日が、日中戦争中に中国の南京で、日本軍が市民を殺害したり、暴行や略奪を行ったりしたとされる「南京事件」から74年に当たるため、野田総理大臣の訪問がこの日と重なることで、中国国内の反日感情が高まりをみせるのを避けたいという中国指導部の意向があったのではないかとみています。

政府は、野田総理大臣の中国訪問を、年内に実現させる方向で日程を再調整する方針ですが、ほぼ固まっていた総理大臣の外国訪問の日程が延期されるのは異例のことで、歴史問題を巡る日中の溝の根深さが改めて浮き彫りになりました。

政府は、日中国交正常化40年となる来年、両国の戦略的互恵関係を深化させたいとしていますが、関係の改善にあたっては、こうした歴史問題をはじめ、両国の国民感情の改善が課題になりそうです。


▼12月7日=首相、年内訪中で再調整 延期を正式発表
http://www.47news.jp/CN/201112/CN2011120701001054.html

 藤村修官房長官は7日午前の記者会見で、今月12、13両日に予定していた野田佳彦首相の中国訪問の延期を正式に発表した。その上で、年内訪中に向け、両国間で調整を進めていると明らかにした。

 藤村氏は「中国側も重要視しており、良い雰囲気の中で成功させたい。年内訪中で両国は一致している」と指摘。今月28日を軸に調整している首相のインド訪問より前に実現させたいとの意向を示した。

 延期理由については、中国側が「内政上の事情」を上げたと説明。当初の訪中日程が旧日本軍による「南京占領」の日付と重なったことが影響したとの見方がある。2011/12/07 12:34 【共同通信】


▼12月7日=首相、今月の訪中延期…「年内」で再調整
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20111206-OYT1T01125.htm

. 日中両政府は6日、野田首相が12、13日に予定していた中国訪問を延期することを決めた。

 日本政府関係者によると、中国側が6日、北京の日本大使館に「内政上の都合」で延期を要請し、月内の別の日程を打診した。外務省幹部は「日程的に難しいが年内訪中で再調整したい」と語った。

 13日は日中戦争で日本軍が南京を占領し、南京事件に発展してから74年にあたることから、中国の国民感情を考慮して中国政府が延期を判断したとの見方が出ている。年内の首相訪中は、11月12日、首相と胡錦濤国家主席との会談で合意していた。

(2011年12月7日01時09分 読売新聞)


▼12月9日=首相訪中、25日で最終調整=年内実現を重視 ★★★
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011120901108

 日中両政府は9日、延期された野田佳彦首相の中国訪問日程について、25、26の両日とすることで最終調整に入った。複数の政府関係者が明らかにした。当初は12日から2日間とする方向だったが、中国側が延期を打診してきたため、両政府は年内実現を目指して再調整していた。

 それによると、中国側は6日、「内政上の都合」を理由に延期を要請したものの、日本との関係を重視する立場から年内を希望し、28日前後を提案。しかし、首相のインド訪問と重なるため、日本政府は2012年度予算編成終了後と見込まれる25日であれば可能と回答した。 

 両政府は国交正常化40周年に当たる来年を前に首相訪中を実現し、戦略的互恵関係の進展を確認したい考えだ。(2011/12/09-21:47)


<画像引用>

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