Google
WWW を検索 「園田義明めも。」を検索

今日本人が知っておくべきこと それは最大のリスクがプール保管の使用済み核燃料であること、それが原子炉とは異なり鋼鉄やコンクリートで包まれてはいないこと、さらに3号機は使用済み「MOX」燃料の可能性があることだ2011/03/17 12:30

今日本人が知っておくべきこと それは最大のリスクがプール保管の使用済み核燃料であること、それが原子炉とは異なり鋼鉄やコンクリートで包まれてはいないこと、さらに3号機は使用済みMOX燃料の可能性があることだ


<関連記事引用>

福島原発で最大のリスクはプールに保管の使用済み核燃料-米専門家
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920008&sid=aIdsHKBAD8Ok

  3月17日(ブルームバーグ):米原子力規制委員会(NRC)のヤツコ委員長は議会証言で、東日本大震災で被災した福島第1原子力発電所の原子炉の一つで使用済み核燃料プールの水が全てなくなり、高レベルの放射性物質が漏れる結果を招いたと述べた。

  ヤツコ委員長の議会証言に先立ち、国際原子力機関(IAEA)や医師、原子力技師らは、福島原発事故による住民の健康への最大の脅威は、プールに保管されている使用済み燃料だと警告した。

  当局者らによると11日の地震と津波で冷却装置が機能しなくなり、3つの原子炉のプールの水温が上昇している。米ロスアラモス国立研究所の元幹部でウィーン在勤の技師、ロバート・ケリー氏は露出した使用済み燃料棒は発火して溶け、大気中に放射線を出す恐れがあると指摘した。使用済み燃料プールは原子炉とは異なり、鋼鉄やコンクリートで包まれてはいない。

  ヤツコ委員長は下院エネルギー・商業委小委員会で証言し、「使用済み燃料プールで水がなくなったと考えられる」と述べ、「放射線量は極めて高く、是正措置を講ずる能力に影響を及ぼしている恐れがある」との見解を示した。

  プールの水は作業員を保護するものだが、元NRCの安全性指導員で米科学者団体「憂慮する科学者同盟」の原子力物理学者、デービッド・ロックボーム氏は、使用済み燃料棒の上部が露出すると、プールの淵にいる作業員は16秒で致死量の放射線を浴びると電話会議で発言した。

  科学者らによれば、水が蒸発して燃料棒が露出すると、燃料棒のウランが保護鞘を溶かして熱や放射性セシウムを放出する可能性がある。その後、ウランは残った水と混ざり、制御できない核反応が始まって大気中に放射性物質が出ていくという。

  ケリー氏は電子メールによる取材に対し、「ウランが水中で溶ければ、ある種の原子炉を作ってしまうことになる。こうした状況でこの原子炉は制御不能となり、核分裂を始めることになる」と回答した。


原発、瀬戸際の注水 使用済み燃料の過熱焦点に
2011/3/17 1:31
http://s.nikkei.com/grg61E

 東京電力福島第1原子力発電所で、3号機などで炉心が破損する恐れに加え、使用済み核燃料の過熱対策が焦点となってきた。炉心の燃料と同じように高温になって溶けて放射性物質が飛び散る心配があるほか、核分裂反応が再び始まる「再臨界」の可能性が完全には捨てきれないためだ。

 4号機では使用済み燃料の過熱に起因するとみられる水素爆発や火災が15、16日に相次いで発生した。東電は「再臨界を起こす可能性がゼロとはいえない」として、中性子を吸収して核分裂反応を抑える働きのあるホウ酸の散布を検討している。警視庁の放水車も、17日未明までに準備を整えた。

 原子炉で使い終わったウラン燃料は水を張った使用済み核燃料プールに入れ、核燃料再処理工場に運び出すまでの間、循環させた水で冷やし続ける。使用済み燃料には猛毒のプルトニウムなど強い放射線を出す物質が含まれるため、厳重な管理がいる。

 水素爆発が起きた4号機のプールでは、電源が使えなくなったことで冷却水の循環が止まり、通常はセ氏40度前後に管理されている水温が上昇した。5号機、6号機でもプールの水温が上がっている。16日午後2時で5号機は62.7度、6号機は60.0度まで上がってきている。

 プールの冷却水が沸騰して蒸発し、燃料棒が空気中に露出すると、燃料棒の被覆合金がもろくなるため、燃料棒が破損する。そうなると放射性物質が外部環境に放たれる。

 条件次第では再臨界を起こす危険性もゼロではない。通常、使用済み燃料はプールの中で距離を置いて配置され、臨界が起きないようになっている。しかし、地震の揺れなどで燃料同士の距離が近づくと、核反応が起こりやすい状態になる。

 使用済み燃料の過熱は、冷却が十分でなかった燃料で起こりやすい。1~3号機の使用済み核燃料は使用後相当な時間がたっているが、定期点検中だった4号機ではこれからまだ使う燃料を大量にプールで一時保管していたため、温度が上がりやすいという。

 原子炉の場合には、中性子を吸収する制御棒があるが、プールにはこうした安全上の設備がない。万が一、再臨界になると、放射性物質の拡散の可能性が高まり、復旧作業はさらに困難となる。


福島第1原発3号機の内部 (画像引用)
http://www.jiji.com/jc/p_archives?rel=j7&id=20110315171721-0593298

福島第1原発3号機の内部(2010年8月21日撮影)。写真はウランにプルトニウムを混合するMOX燃料の原子炉内への装填作業。手前が使用済み燃料プールで、奥が原子炉=福島県大熊町 【時事通信社】