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民主主義時代の外交的成熟とは程遠い鳩山な風景2010/03/28 19:49

産経:千葉・鴨川市で休日を過ごすため、市内のホテルに到着した鳩山由紀夫首相と幸夫人(奥)=27日午後、千葉県鴨川市(撮影・早坂洋祐)


左翼イデオロギーに染まった人たちによる歴史的な政権交代。
彼らはそれを革命と呼んだ。

舞い上がる彼らは後先考えないモグラと化して、戦後の粗探しに奔走。
そこには確かにハト的道徳的潔癖症が見出せる。

今なお左翼イデオロギーという仕掛けに気付かぬ彼らに国益の発想はなし。
むしろ共産主義への先祖返りの傾向すら見出せる。

課題山積みの中で夫婦揃ってプライベート旅行。
民主主義時代の外交的成熟とは程遠い政治の劣化にしか見えない。


<関連記事引用>

時代の風:密約の検証=防衛大学校長・五百旗頭真

 ◇外交能力高める土台に--五百旗頭真(いおきべ・まこと)

 隠しごとはよくない、とポーカーゲームをする時に手の内を相手に見せたのでは、面白くもおかしくもない。

 外交交渉は国益を増進するためのゲームである。武力ではなく知恵をもって国際関係の中で自国の立場を高め、国民益を支える戦いが外交であるといえよう。その目的のため、ゲーム中は持ち札を雄弁に説明してイメージを高めたり、逆に札を伏せたり、巧妙な説明で苦境を脱したりすることもありうる。しかし一定期間を経れば、国民の信任を受けて行った政治外交であるから、原則的に公開して、国民への報告義務を果たし、国と国民のためになしたことにつき歴史的な再評価を受けるべきである。民主主義諸国はそのように公文書を取り計らっている。一定期間は概して30年である。

 このたび日米安保関係の密約を外務省が調査し、有識者会議の分析評価とともに公開した。よいことであるが、留意すべき点がある。外交は相手があるので、公開によって信頼関係を裏切ったり、相手国の国益を損なうことがないよう配慮せねばならない。自国民との信頼関係を築くうえで文書公開は必要であるが、今なお続いている重要な国際関係を犠牲にして顧みないというのでは、独りよがりに過ぎ、結局は国益を損なってしまう。

 密約を明るみに出すことによって、政府と国民は賢くなることも愚かになることもできる。いささかでも密約や実際と異なる説明があれば許せないと道徳的潔癖症に陥って、戦後の日米同盟や日本外交全般を嫌悪するとすれば、自らを視野狭窄(きょうさく)に追い込むことになろう。

 他方、異なる利害と文化間の応酬である対外関係には、単純な正邪で切れない問題が少なくない。国の数だけ正義があり、一方の善は他方の悪でありうる。それをこなしていくのが外交であり、問題の難しさを理解することなしに外交能力を高めることはできない。密約の検証を通じて、戦後日本の置かれていた状況をより深く理解し、そこでの二律背反的な問題の困難性を読み取ることができれば、外交能力を高める土台とすることができよう。

 1951年9月8日、サンフランシスコのオペラハウスで対日講和条約の式典が華やかにとり行われた。同じ日に驚くべき情景があった。金門橋近くのプレシディオ公園の一角にある将校クラブに吉田茂首相が現れ、日本側を代表してひとりで日米安保条約に調印した。この孤独な姿は条約に全責任を負う首相の決意を示すものであった。が、同時に条約が国内的に激しい反発を招いており、首相が説得的な議論と審議を尽くして合意を形成できなかったことをも反映していた。この情景に安保をめぐる幾多の密約が生まれる社会風土のごときものを私は感じる。

 吉田首相からすれば、冷戦が朝鮮半島において熱戦化する事態にあって、米軍の日本駐留は日本の安全のため不可欠であった。超大国ソ連に対し敗戦国日本が自前で防衛を全うできるはずがない。米国の力を活用して安全を担保しつつ、戦後日本を軍事国家ではなく経済通商を中軸とする国家として再建するのが吉田構想であった。

 だが戦争に懲りた国内世論は徹底した平和を求め、軍事にかかわるすべてを嫌った。左翼イデオロギーに立つ議論が国会でもメディアでも当時は強く、冷静で合理的な討議ではなく糾弾の嵐と街頭での運動があふれた。貴族的な個性の首相は、いかに反対が強かろうと自らの職権において国の安全と国益のためなすべきをなすとの姿勢を貫き、時にはダレス特使との間で密約を結ぶことも辞さなかった。

 朝鮮戦争中の協定であり、吉田は米軍に基地の自由使用を幅広く認めた。米軍に限らず国連軍全体に日本の基地利用を許す「吉田・アチソン交換公文」を安保条約と同じ日に交わした。

 岸内閣は60年の安保改定に際し、独立国間の条約としての形を求め、事前協議の制度を要求した。米国側はこれを入れたが、朝鮮有事の際には事前協議を要しないとの除外を求めた。これに同意したのが、この度の調査で明らかになった「朝鮮議事録」である。

 佐藤栄作首相は67年の訪米時に「朝鮮半島は日本の安全に緊要」と前向きに事態に対応する日本政府の意思を公的に表明し、「朝鮮議事録」の秘密性を脱した。密約を回避するには、国際環境の中で日本を守るための必要事を公言する勇気あるリーダーシップが不可欠である。

 その佐藤首相も核問題ではつまずいた。佐藤首相は67年12月に非核三原則を表明したが、核の導入・設置と通過・寄港の差を弁別せず、対米了解と国内説明の二重性を継承した。核装備の艦艇の寄港を拒否するのであれば、冷戦下で米国による抑止力を維持することは不可能であろう。ニュージーランドのケースはそのことを示している。佐藤首相もその道理を国民に告げて説得する決断をなしえなかったのである。

 今後の日本は、密約を避け、かつ安全と国益を全うする民主主義時代の外交的成熟を手にしうるだろうか。


<画像引用>

ほんとに大丈夫? 鳩山首相、「新たなスタート」直後のバカンス

コメント

_ とおる ― 2010/03/29 09:24

竹島に関して、岡田外務相や鳩山首相は、放置プレーをしています。
・竹島問題 自民党外交部会、実効支配強化を図る韓国に鳩山政権が無策と批判
 http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00174248.html
・3月26日、新藤義孝議員の質問の6分18秒から竹島の質疑
 http://www.shugiintv.go.jp/jp/wmpdyna.asx?deli_id=40281&media_type=wb&lang=j&spkid=19631&time=01:02:23.8
 「韓国によって、竹島を不法占拠しているのか、いないのか?」という質問に、岡田外相は明確に返答していません。そして、抗議・交渉も明白に答えていません。

日米の核については、お互いに詰めて無い「広義の密約」が有ったと追求しても、韓国による竹島の占領政策に明白な抗議・交渉をせずに、既成事実化で領土放棄という「広義の密約」は黙ったまま。

「ああ、憧れの東アジア共同体(大東亜共栄圏)。領土・主権・財政なんてくれてやれ~」か?
「自民党の古い体質と社会党の鵺的体質を持つ政権が、財政破綻を墓場まで持っていって、戦後体制を終焉してくれ~」か?

_ とおる ― 2010/03/29 09:45

ドラゴンボールの天下一武道会を真似た?、亀仙人主催の天下一ヘボ政治家大会。

_ Y-SONODA ― 2010/03/30 08:12

とおるさんへ

好き嫌いがはっきりしているモグラちゃん。
中国やら韓国が絡むところは掘りたがらない習性があるようですね。
この際もうあきらめましょう(笑)本気で相手していたら疲れまっせ。

_ とおる ― 2010/03/30 09:40

園田さま
> この際もうあきらめましょう(笑)本気で相手していたら疲れまっせ。
国会のネット中継は、たまたま見てただけです。(ストーカー並みに執着するほどの元気があれば良いのでしょうが)
あきらめというか、どうしようもありません。
政権交代"後"の歴史的な惨状を、笑いと火の粉を払うため見ています。

_ Y-SONODA ― 2010/03/31 08:59

とおるさんへ

>政権交代"後"の歴史的な惨状を、笑いと火の粉を払うため見ています

あはは、この国はどこまで逝っちゃうんでしょうか。
なんかもう最近笑い転げるようなニュースばかり。
などと言いつつそろそろ逃げる準備を始めたほうがいいかもしれませんね。

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